« [わたなべ](岡山)  瀬戸内のさかな三昧 | メイン | アブサン »

2006年04月29日

岡山ラーメン  人情ラーメン

岡山に来て初めて知ったが、岡山の人はラーメン好きのようだ。タクシーの運転手さんに聞くと、岡山ではラーメン店が増え続けていると言う。

「わたなべ」では隣で寿司をパクついている部下を横目に、腹八分目で抑えた。岡山ラーメンを食べようと思ったのだ。短い滞在期間で色んな味を知るには多少胃に負担がかかるのは止むを得ないが、ホテルに戻って2時間ぐらいお腹が空くのを待った。

インターネットで3店をピックアップしてタクシーに乗った。「やまと」と伝えると多分やってないと言う。まだ9時前なのに嘘だろうと思ったが、やまとの近くの「天神そば」に向かうことにした。行ってみたらここもやってない。ちょっと離れた「商人」に行くように運転手さんに頼んだ。

頼んだ後に嫌な思い出が甦った。数年前和歌山に出張したとき、テレビチャンピオンか何かで日本一のラーメン店となった井出商店に行こうとタクシーに乗った。並ぶのを覚悟したが誰もいない。喜んで料金を払って店の前に立って定休日の札を見つけ愕然とした。

「商人」に向かう前に念のため電話してみた。若い女性が出た。ホッとしたのも束の間、「もう今日は閉店しました」と言われてしまった。ピックアップした3店すべてが今日の営業を終えていた。何という街だ。東京ならまだ宵の口。こんな早い時間に店じまいするラーメン屋など殆どない。

仕方なく、運転手さんの知っている店に行くことにした。なんのことはない、ホテルから歩いて行けるところだ。その「冨士屋」に着いたら、中にまだ客がいるみたいだが、暖簾は片付けられて店先の灯りも消えている。

間違いなく開いていると運転手さんは言ったが、春にしては冷たい雨が降り出したのを見て店じまいしたのかもしれない。申し訳ないと思ったのかそこでメーターを切って、新興のラーメン屋が並ぶ一画に連れて行ってくれた。彼も食べたことがない店とのことで味の保証はない。

入った店は文福堂で「ばかしぼりラーメン」を食べた。

鶏を馬鹿のようにしぼった(煮込んだ)濃いスープだから「ばかしぼり」。とろけるような鶏のチャーシューはなかなかいいが、ラーメンの総合点は可もなく不可もなくかな。

食べ終わって店を出ようとすると、雨足は強まっている。店員のおばさん(女主人?)がビニール傘を奥から探し出して来て持っていけと言う。他所者なので帰しに来られないからと一度は断ったが、骨が2本折れていてどうせ捨てる傘だからと説得されてありがたくもらうことにした。

こんな心遣いをしてくれる人の店なら、将来きっと名店になる違いないと思った。そうなって欲しいものだ。


投稿者 銀髪 : 2006年04月29日 06:13