銀座の隠れ家的な店。女性に人気で値段もリーズナブルな懐石料理とのことだったが…
あまり情報がないのでYahoo!グルメの投稿記事を参考にさせてもらうと、「昭和22年に建てられた民家を13年前から料理屋として使っている。名前の由来は兵庫県の法華山一乗寺で、宮本武蔵の決闘場所ではない」そうだ。
銀座と一口に言っても結構広くて、昼の銀座のイメージに合うのは銀座4丁目の交差点を中心とする地域だ。夜になると一際華やかになるのは新橋に近い8丁目界隈で、クラブがひしめく夜の銀座。日本橋に近い1丁目は銀座のはずれといったところで、昼も夜もどちらの銀座のイメージにも合わない。
料理は多くて食べきれないかもしれないと言われ、5,250円の室町膳を頼んだ。投稿記事には料理に対する批判も多いが、このお値段でこの懐石なら文句は言えない。
お酒の批判は残念ながら当たっている。料理を運ぶ女性に冷酒が純米かどうかを尋ねたが正しい答えは返ってこなかった。その女性に料理のことを聞くのも申し訳ないような気がした。これは一乗寺だけでなく、一流と言われる日本料理店でも接客係に料理や酒のことを聞いても無駄なことが多い。
気の利いた料理屋では酒の種類の詳細な説明をメニューに書いたり、懐石であれば料理の内容を記した紙を配ってくれる。折角料理人が創意工夫をして作った料理を、訳も分からなく食べてしまうのは申し訳なく思ってしまう。接客係の水準を保つのが難しければ、わずかな気配りで双方がハッピーになる。
まずは室町膳を見ていただこう。
茄子の皮を残して内側だけ食べていたら、「茄子は皮が美味しいんですよ」と笑われた。成る程言われたとおり皮も柔らかく美味しかった。実は子供の頃、茄子が大嫌いだった。フライパンで焼いた茄子の皮は固くて嫌だった。焼き茄子は最悪で、皮がついているともっとダメだった。
京橋の「時代おくれ」で生の茄子を食べたが、嗜好は随分変わるものだと驚く。それでも、思わず皮を残して食べようとするのは、昔のトラウマが完全にはなくなっていないのかもしれない。
最後にお食事(ごはん、味噌汁、お漬物)が出たが、その後の酒のために胃を少し空けておいた。
それにしても楽しい食事だった。オーストラリアから帰って土産話がたくさんあったせいか、はたまた久し振りの会食のお相手のせいか、普段おしゃべりの銀髪が一層おしゃべりだった気がする。案の定、刺身など撮り忘れた料理もある。
料理を味わう気持ちが少し欠けていたような気もするが、しかめっ面して料理の評価をするよりも、楽しく食べることができればそれが一番だ。
帰り際に店内を見渡すと、女性客が殆どだった。看板に偽りなしである。しかし野暮なのん兵衛たちにはちょっと辛い店かもしれない。
一乗寺
東京都中央区銀座1-6-14
03-3561-5405
投稿者 銀髪 : 2006年08月30日 05:53
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