« 2006年08月 | メイン | 2006年10月 »

2006年09月30日

スペイン大使館のパエリア

子供地球基金のチャリティー・パーティーに行った。

「こだわり」サイトのインタビューで、代表の鳥居晴美さんに地球子供基金について語っていただいた。銀髪が最初にお会いしたのは約1年前の「六本木グランドハイアット」で開かれたディナーパーティーであった。

子供地球基金発足記念として毎年行われる資金集めのパーティー「HAPPY BIRTHDAY EARTH」は、今年はスペイン大使館の協力を得て9月7日に開催された。銀髪も6,000円の参加費を払って出席した。去年はグランドハイアットでのディナーコース付だったが、今年はカジュアルな雰囲気のパーティーで、料理は期待できないと思っていた。

スペイン大使館の入り口には空港のセキュリティーチェックと同じ金属探知機が据えてあったが、この日はものものしい警戒はなく和やかな雰囲気で会場に進んだ。
会場となっている大使館のホールには華やかな衣装に身を包んだ国内外の女性が大勢集まっていた。男性はチラホラ。壁には世界の子供たちが書いた絵画がかかっている。

鳥居さんを見つけて挨拶した。「協賛会社寄贈のいいワインがありますので、ゆっくり楽しんでいってください」と言われて、同行したKと目を合わせて笑った。望むところだ。
シャンパンを1杯飲んで、白ワインに移った。ワインを片手に絵画を鑑賞して、一通り見て周るとグラスは空になる。お代わりを取りに行くと、おつまみの用意が出来ていた。

知った顔を発見し、発見されて、会話してはグラスを開ける。赤ワインに移ったところで、セレモニーが始まった。華やかなスペイン女性(多分)の司会で進行していく。鳥居さんが挨拶をして、スペイン大使が続く。

Kが「パエリアが食べたいですねー」と言う。案内状も見ないで参加したので食べ物はパンだけかと思っていたが、どうやらメインはパエリアらしい。挨拶が終わりそうだったので、早めに動き始めた。先ほどパンが置いてあった場所に、デーンと大きな鍋一杯にパエリアが炊けていた。

セレモニーの最中に既に半分が消えていた。大使よりもパエリアの方に人気があったのは一目瞭然だった。

セレモニーが終了して大勢の人がドッと押し寄せてきたときには、我々は既にパエリアの皿を手にして大鍋から離れていた。

スペイン料理店に行ってもなかなか大鍋で炊いたパエリアは食べられない。以前「ニューオータニ」

で開かれたパーティーで食べて以来2度目だった。

大変なボランティア活動をしている子供地球基金は鳥居さんが日本で設立して世界に広めたものだが、多くの海外の国・企業が支援しているだけに、明るく華やかな雰囲気も持ち合わせている。去年のホテルでのパーティーも良かったが、大使館を使ったパーティーも好感が持てた。

好感の理由はパエリア効果が大きかった? ウーン、それは否定しない。

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (1) | トラックバック

2006年09月29日

[紅葉川](京橋)  そば懐石

あー、勘違い。

宴会の幹事役となると、どの店にするか決めるのが大変だ。メンバー6人のうち、3人が60歳を大きく上回る。何れも海外経験が豊富で、口も酒量も若者に負けない。和洋中なんでもこなせるので、逆に選択肢が多すぎて選ぶ店が絞れない。いろんな選択の基準を設けて、Mさんが大腸手術から復帰したばかりなので、消化にいい蕎麦屋に行くことにした。

近くにやぶ久、藪伊豆などの名店もあるが、最終的に鴨南蛮や牡蠣そばなどを何度も食べに行った店に絞った。ところが店の名前が思い出せない。場所は日本橋三越の前で会社から近いので、見に行った。「紅葉川」と確認して会社に戻り、ネットで電話番号を調べて予約した。

行く前に確認の電話を入れたら銀髪の名前で予約は入ってないとのこと。押し問答をしている間にネットを開いてみたら、予約したのは京橋の紅葉川と気付いた。電話の相手に謝り、間違えた理由を言ったら、日本橋紅葉川の板さんが独立した店と教えてくれた。声のトーンからして仲は悪くないようだ。

京橋の店は思ったより立派だった。案内された個室は2階にあり、掘りごたつ式の8人部屋なのでゆったりと座れた。料理は前もって予約しておいたので、ビール、焼酎だけを頼んだ。

前菜、鴨焼き

日本橋の店と同様に京橋紅葉川も鴨を看板とする。前菜同様いい味だ。店の女性によると独立したのは日本橋の板長とのこと。味が確かなのも頷ける。

刺身、そば寿司、そば寿司(裏)

刺身も上等。まぐろはインドかと思ったら本マグロとのこと。上等なものを使っている。そば寿司はのり巻きか稲荷で出てくるとばかり思っていたので、握りを見て驚いた。米の代わりに蕎麦で握ってある。これは意外なほど美味い。

香の物、サラダ、茶碗蒸し

メインはやはり鴨たたき、そしてせいろそばと続く。

先輩方の話は続く。いつもはおしゃべりな銀髪も今日は聞き役に徹する。実に楽しい。途中で枝豆を頼み、焼酎をもう一本追加する。酔うほどに話のトーンは上がり、笑い声も大きくなる。まだまだ銀髪は鼻たれ小僧に思えてくる。

最後に水菓子を食べてお開きとなった。日本橋の本店には申し訳ないが、店を間違って悪くなかった。みんなご機嫌で店を出た。

しかし、焼酎2本も開けて、病み上がりのMさんの消化に良かったのかどうか分からない。


紅葉川 
東京都中央区京橋2-8-10 丸茶ビル1~2F
03-5524-5266

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (4) | トラックバック

2006年09月28日

[居酒屋レストラン よしもり?]   富山駅ビル3Fの居酒屋

銀髪グルメ紀行をスタートして丸1年経ちました。一周年の記事は大衆酒場です。

インターネットで調べて行くつもりになったのは、富山駅の駅ビル3階にある白えび亭だった。富山名物の「白えび」がメインの料理屋で、評判も良さそうだった。
ところが行ってみるとどんぶり屋さん。夜にご飯を食べない銀髪には相応しくない店だ。

最終便に乗るのにあまり時間もないので、同じ階の居酒屋に入った。定食屋と言ってもいい店だが、他に選択肢はない。見知らぬ町を雨の中、店を探し回る気にはならなかった。壁にはテレビがかかっており、ニュースを見ながら食事をすることにした。

それでも流石に駅ビルにあるレストランだ。旅行者向けに地元の料理が揃えてあり、メニューの表紙がそれらの料理で埋まっていた。それほど種類は多くないが、酒の肴にはちょうどいい。何より値段が安いのがたまらない。

ホタルイカの沖漬け、白えび刺身、サスの昆布じめ

ホタルイカの沖漬けは説明の必要がないだろう。白えびは今が旬で、ネットリして甘い。サスの昆布じめは初めて食べた。サスとはカジキマグロのことで、水っぽい身は昆布に水分を吸い取られ、代わりに昆布の旨みを吸い取っていい味になる。保存食なので特別美味しいわけではないが、日本酒が欲しくなる。

ビールから熱燗に代わって、料理を追加注文した。

白えびの唐揚、すり身揚げ、鱒ずし

白えびは唐揚にすると香りが出て刺身とは別物になる。すり身はこの地方の代表的家庭料理とのことだったが、やたらと塩っ辛い。いわし団子のようだが、フワフワした食感が初体験のすり身だ。食べているうちに、日本酒に合って塩辛さが気にならなくなってくる。部下のIは酒を飲まないためご飯代わりに定番の鱒ずしを頼んだ。

周りの客が6時前に慌しく勘定をして店を出て行こうとする。銀髪に気を遣って7時前の電車で帰ろうとしていたIを追い立てた。きっとIに都合のいい電車があるはずだ。無理に銀髪に付き合う必要はない。

Iが去った後、ゆっくり残りの酒を飲み終えて席を立った。

居酒屋のメニューに書いてあった下記住所は駅ビルのものではなかった。この店の名が「よしもり」だったかどうかは定かではないが、駅ビル3階に行けばすぐ分かる。

勘定をして、トイレに寄った後、階段を下りるために店の裏の通路を通ると、調理場で主人が大根のかつら剥きをやっていた。手馴れた職人技を見たら、しけた駅ビルの定食屋兼居酒屋が俄かに輝いて見えた。
横から見た主人の佇まいに彼の人生を垣間見たような気がして、料理に対する満足感が湧きあがってきた。

たまには、こんな居酒屋で呑むのもいいかもしれないと、思いながら空港に向かうタクシーに乗り込んだ。


居酒屋レストラン よしもり
富山県富山市新富町2-4-11
076-432-5005

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2006年09月27日

[中国茶房8](六本木)

以前紹介した格安北京ダックの本家本元に行った。

中国人の友人Rさんに紹介された店が中国茶房8、以前行こうとしたら予約で一杯だったので「中国茶房8恵比寿店」に行った。充分満足したがやはり本店に行きたい。Rさんに会う前に予約を入れた。予約の時間は夜7時、これで今日は行く店に迷うことはない。

Rさんとのミーティングが6時前に終わった。予約した時間を変更しようとして電話を入れた。予約を受けたのは中国人だったが、今度の電話は別の中国人。予約名簿に銀髪の名はなかった。それでも新たな予約を受け付けてもらった。但し、8時半までにお開きにしなければならない。充分だ。

タクシーに乗って六本木に向かったが、どう行くかはRさん任せ。着いた店はグランドハイアットホテルの目の前。Rさんが「六本木ヒルズが出来る前は、いつ行ってもすぐ入れた」という話が理解できた。どんな良い料理人にも運が必要だ。それをうまく掴んだようだ。

通された席は10人以上の宴会が行われていたテーブルの隣であまりいい席ではないが、Rさんの納得顔を見て我慢した。
メニューに載っている品数は半端ではない。オーダーはRさんにお任せした。中国人のウエイトレスと中国語でやりとりしている。ときどき日本語が交じる。中国語は何種類もあるので通じなくなったら日本語で意思疎通。不思議な世界だ。

鴨の肝、空芯菜炒め

羊の串焼き、鴨のハム、角煮

北京ダック

銀髪が選んだのは北京ダックだけ。北京ダックは狐色に焼いた皮を春餅(小麦粉で作った皮)に包んで食べる。通常はダックの皮を薄く削いだものを包むが、この店は皮だけでなく身も合わせて厚く削ぐ。そのため春餅は通常の倍くらいの大きさ。

身の脂が落ちているため、通常の甘味噌だれ以外にダックの脂も小皿で出てくる。前回はこれを無視してしまったが、今回は使ってみた。味に深みがでて実にいい。
ダックは余った肉をモヤシと一緒に炒めたもの、スープの2品もついてくるから、丸ごと一匹を食すことになる。

今回は3人で行ったのが良かったのか、本店だったからなのか、体調が良かったせいか、いずれにしても前回の恵比寿より美味く、たくさん食べた。

紹興酒も前回より上の10年物を飲んだ。料理も殆ど残らなかった。たらふく飲んで食って全部で12,000円超。銀髪は充分すぎるほど満足したのだが、Rさんを接待するのにこれで良かったのかと、ちょっと後ろめたさが残った。
兄弟づきあいしてもらっているので、マァいいか。次は期待してもらおう。

帰るときには複数の客が、席が空くのを待っていた。窮屈な席に案内されたときは虐げられたと憤懣やるかたない銀髪だったが、入れたのは運が良かったようだ。ちょっと気分をなおして店を出た。
よく考えてみると勝手な奴だ、銀髪は。


中国茶房8 六本木本店
港区西麻布3-2-13 コートアネックス六本木2F
03-5414-5708

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2006年09月26日

[みつい](津)  三重県津の寿し割烹

近くに海があるのだから‥

津は目の前に海があるのだからということで、タクシーお奨めの寿司屋に連れて行ってもらった。店に着いたのは11時20分頃で、まだ暖簾はかかっていない。運転手さんが心配する。恐る恐る扉を開けたらまだ仕込み中。しかし、嫌な顔一つしないで招き入れてくれた。運転手さんのホッとした顔を残して店に入る。

右にカウンターがあり、座敷、個室が左手から続く大きな店だ。ランチに備えてセットにつく小鉢がテーブルに積まれていた。我々は当然カウンター。しかし、まだガラスケースの中に魚は登場していない。待つこと数分、美しく輝く魚がケースに並んだ。

例によって地元の魚を要求したが、津の港に上がる魚は限られているとのこと。範囲を広げて三重県で獲れる魚を出してもらうことにした。伊勢、志摩、鳥羽と範囲を広げれば三重県は魚介の宝庫だ。

穴子

東京だったら穴子と言えば金沢八景沖の江戸前が一番と思うが、鈴鹿市伊勢若松の穴子は中部地区では江戸時代から最高級品としてもてはやされているそうだ。遠浅の海は他の魚にとっては住み辛いが、餌となるプランクトンが豊富で穴子にとっては絶好の生育場所になるようだ。
白焼で食べたいところだが、ここは寿司屋。それは望めない。煮つめはうなぎの蒲焼と同様にちょっと濃い目。甘味はそれほど強く感じない。評判どおりの味だ。

すずき、しまあじ、さば

すずきは津沖で獲れる数少ない魚。今日のすずきは体長60㎝といい型。すずき、しまあじは大将が「歯が折れますよ!」と言うのは大袈裟にしても、たしかに身がしっかりしている。シャリは少なめだが、寿司にしては分厚く切ったネタのお陰で噛み応えがある。

さばまでが三重産の魚。「夜にはもっと種類も揃うが、ランチの準備に忙しく、まだ仕込が終わってないのが残念、申し訳ない」と大将は恐縮する。
地元の魚ではないと言うが、あまりに見事な型の太刀魚には抗することが出来ず、握ってもらった。思ったとおり美味い。感心していると、揚げた骨がポン酢と共に出てきた。嬉しいサービスだ。

たちうおの寿司と骨の唐揚

43歳の若い大将、三井一浩さんは、明るく表情豊か、冗談も弾んで好感が持てる。
迎えに来てくれた別のタクシーの運転手さんも、評判がいい寿司屋と太鼓判を押していた。今日の寿司にも満足したが、次回は夜に来て、大将の悔いのないご馳走を楽しみたいものだ。

席を立ち勘定をしようとしたら、大将が何か作っている。ご当地の牛肉の寿司。いやいや参った。

勘定が終わっても、陽気な大将とずっと話していたい気分だった。

みつい
三重県津市大門3-15
059-222-3851

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (2) | トラックバック

2006年09月25日

[おぐ羅](銀座) おでん

これまで銀座・日本橋を散々食べ歩いているのにまだまだだね。

少し涼しくなってきたのでおでんを食べようということになった。お多幸は何度も行っているので、他にないかと聞いたら「おぐ羅」がいいと言う。名店とのことだが、恥ずかしながら知らなかった。地図を見たらいつも通る6丁目の道沿いにある。驚いた。

早速、予約の電話を入れた。名店だからとちょっと構えて電話したら、実に爽やかな応対。予約を受けたことを心底喜んでいる感じがして、心地良い。店に向かう足取りも軽くなる。
店は地下1階にあった。これではいつも通っていても気付かないはずだ。通された席はおでん鍋のまん前、その向こうに大柄の主人がドンと構えていた。

お客より早く着いて一人っきりの銀髪に若い店員が「涼しくなってきましたね」と話しかけてくれた。待つ間ビールを飲むことにして熊本産馬刺し、かつおのたたきを肴にした。かつおを食べてしまうと、その皿に煮込んだ豆腐を加えてくれた。

主人に「一等席ですね」と話しかけると、「おでん鍋を見渡せますからね」と微笑む。
銀髪にとっては店の主と面と向かって話ができるのが最高の幸せだ。

連れが来たので砂肝の唐揚、きんきの一夜干しを頼んだ。燗酒に替えたが、小さなコップの酒はすぐになくなる。待ってましたとばかり主人が注いでくれる。「つまみは何にしましょう」と急き立てられるが、おでんに行くまでのつなぎのつまみは主人との会話だけにした。

前もって断ったものの、カメラをパチパチやっているものだから、主人が「何をしているんですか?」と聞いてくる。ブログを書いていることを告げ、今撮ったばかりのデジカメの写真を見せてあげる。「きれいに撮れているでしょう?」「そうですねー」と会話が弾む。

おでん各種

いよいよ、おでんの時間だ。常連の連れがいいだこ、ぎんなん、つぶ貝を頼んだ。これを平らげると、主人のお奨めを選んでもらった。わらび、つみれ、じゃがいも、わかめ。つみれはアジのつみれ。どれも自らの味を汁に出し、他の材料が出した味を吸い込んで旨味を増している。

既に腹一杯だがどうしても気になっていたねぎまと大好きな大根を頼んだ。

ねぎま(ねぎとマグロ)のねぎが美味いこと美味いこと。「まぐろが可哀想ですね」と言ったら、「まぐろがあるからいいんですよ」と主人の答え。
「受けたのが誰か分からないけど電話の応対が素晴らしかったですよ」と言ったら「語尾を上げるように指導していますから」と嬉しそう。それで明るく爽やかに聞こえた訳だ。

「あんなに話す主人は見たことない」と連れは言うが、喜んで食べている客を目の前にしてムスッとしている職人はいない。喜びは口や態度で示してあげねば。

「ビールの後は何にされますか?」「おつまみ何か作りましょうか?」と隣の客に主人が話しかけているが、「欲しけりゃ言うから」と素っ気無い。今度はその客が「枝豆はまだか?」と居丈高。「注文を受けてから茹でますので、少し時間がかかります」と、それでも丁寧に対応する主人。偉いもんだ。

おでんはほんの一部しか食べなかった。つまみにはくちこくさやなど、珍味もある。こりゃ、近いうちにまた来なくっちゃ。

最後に出汁にきざみねぎを浮かしてお吸い物にしてくれた。あー、腹一杯だー!


おぐ羅
中央区銀座6-3-6 本田ビル地下1階
03-3574-8156

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (2) | トラックバック

2006年09月24日

ホノルルセンチュリーライド

「ばっかじゃないのー」と言われるけれど‥

今年目標にしていて果たせなかったこと、それはホノルルセンチュリーライド2006に参加できなかったこと。ホノルルといえばホノルルマラソンが有名だが、自転車に乗る人達にとってはセンチュリーライドが一大イベントだ。財団法人日本自転車普及協会と財団法人日本サイクリング協会が主催、日本航空が協賛で昨年の参加者3,428人中、日本人が1,958名だから日本人による日本人のための大会のように見える。

開催日は今日9月24日だ。最長距離100マイル(160キロ)を走る自信がないため、そしてこのところ腰痛がときどきあるため断念した。これまで1日に走った最長距離は成城から江ノ島までの往復120キロ。100マイルは未経験ゾーンになる。

来年のホノルルセンチュリーライドを目指して、先週3連休の中日、17日(日)を始動日とした。朝、5時に起床、朝食は味の素の「amino vital スマートエクササイズ」を食べた(飲んだ?)。「運動でスマートなカロリー消費が出来て、ダイエットにうれしいカロリーオフ」が売り文句だ。

今日は左端のスマートエクセサイズ

どこまで行くか明確には決めていないが、目標は相模湖にした。多摩川→浅川→八王子→高尾のコースを考えたが、結局高井戸近辺から甲州街道を走ることにした。日曜の早朝は車も少なく走りやすい。途中、日野でお神輿の列に道を塞がれてタイムをロスしたが、概ね予定通り。腰はまだ痛みを発していない。八王子まで1時間半、高尾まで2時間強と悪くないペースだ。

途中コンビ二でトイレに入り、お礼代わりにツナマヨのおにぎりを買って頬張った。持参したスポーツドリンクを飲む。これも脂肪を燃焼するというのが売り。

相模湖まで10数キロに迫った。楽勝だと思ったところが甘かった。だらだらと上り坂が続く。しばらくは時速20㎞超を維持していたので楽観していたが、やがて10㎞台に落ち、とうとう一桁のスピードに落ちて青息吐息。引き返そうかと思った。「高尾まで行った」と言ってもみんな感心してくれるだろうと思った。でも「相模湖まで行った」の方がインパクトあるよな、と思い我慢した。江ノ島に行ったときと同じ思いだ。→「自転車の独り言」


人の気配を感じて振り向くと、自転車に乗った大男。銀髪より若いが、体重は遥かに多いように見える。彼に抜かれてしばらく追ったが力尽きて悔しさがつのる。それでもヨタヨタと走っていると、10台以上の八王子のチームが大男を遥かに上回るスピードで銀髪を抜き、すぐに視界から消えた。僅かに残っていた悔しさも意地も吹っ飛んで、自転車を降りた。

数分間休んで再びこぎだしたら、ちょっと走ったところで大男が休んでいた。今度は彼と連れ立って走る。再び足が悲鳴を上げそうになったところで下り坂になった。長く急な下り坂を時速50キロ近くで駆け下りた。相模湖で30分ほど休憩して、戻ることにした。

駆け下りた坂は今度は急な上り坂となり立ちはだかった。大男はその道を戻ると言う。彼と別れ相模湖-津久井湖沿いの道に賭けた。もっと急な坂が現れるリスクもあったが、来た道を戻る元気は消えていた。既に50キロ以上を走っている。

賭けは当たった。上り坂も頻繁にあるが、時速10キロを下回らざるを得ないほどの坂は現れなかった。橋本、町田を経て世田谷通りに入った頃に走行距離100キロを超えた。家に帰って体重計に乗ったら起床した頃と比べて体重は1.5キロ減っていた。しかし、昼食を取ったら1キロ程戻った。足は重いが腰は最後までもった。

ホノルルセンチュリーライド2007には必ず出るぞ!

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (1) | トラックバック

2006年09月23日

[うま馬](東京駅)  

博多ラーメンのルーツとは

東京駅キッチンストリートにある「うま馬」に行った。うま馬は博多ラーメンのルーツと言われる「三馬路」の味を受け継ぐ店との記述がある。他の博多ラーメンとまったく違うというが、なぜそれがルーツなのか知りたくなった。

うま馬のラーメン

ネットは便利だ。日本のラーメンの歴史が書いてあるホームページを見つけた。(中川製麺http://www.nakagawaseimen.co.jpのホームページ)

九州ラーメンで代表的なのは、博多、熊本、鹿児島、久留米の4種類。昔はどれも同じかと思ったが、いろいろ食べてみると大分違うことがわかった。博多ラーメンが一番有名なので、他は亜流かと思ったがそうでもないらしい。

年表でみると、昭和12年久留米に最初の九州でのラーメン屋ができる。今の九州ラーメンのイメージ、豚骨味が確立されたのは昭和22年頃の久留米の店。久留米ラーメンが発祥といわれる所以だ。
博多ラーメンの白濁豚骨スープは昭和23年の「赤のれん」が元祖。市場の長浜に屋台が集まってから早茹での細めんが人気となり、博多ラーメンのスタイルが定着する。
熊本でのラーメンは昭和26年頃から始まり、昭和30年「桂花」がニンニクを取り入れて熊本ラーメン独自の味として定着する。
鹿児島ラーメンは、麺の太さ、具材など統一したものは確立されていない。
九州ラーメンに共通するのは長崎のちゃんぽん麺の影響か、豚骨スープがベースとなっていることぐらいで、それぞれがご当地ラーメンとしての独自性を打ち出していったようだ。

うま馬のいう三馬路は赤のれんより前の昭和16年頃のラーメン屋台だった。確かに博多で最初のラーメン屋のようだ。澄んだスープの支那そばとのことなので、ルーツと言っても我々が思う博多ラーメンとは随分違う。

ラーメンのうんちくサイトは山ほどあり、銀髪はそれらのラーメン好き達には遠く及ばない。最近コメントをしてくれているaraproさんなんが凄いもんだ。→http://blogs.yahoo.co.jp/arapro7
銀髪にとってスープはサッパリもコッテリも、麺の太さも形状も、特にどれが一番と思うこともない。
しかし、ラーメンはどうして日本人をこんなに夢中にさせるのだろうか。不思議だ。ラーメンは水戸黄門が最初に食べたというが、ラーメン文化が爆発したのは戦後。それが何故かも興味がある。

うま馬はラーメン専門店ではない。博多名物一口餃子はもちろん、酒のつまみも豊富だ。

メンマ、餃子、焼き豚

居酒屋気分で飲み食いして、最後にあっさりラーメンでしめるのもいいかもしれない。あっさりと言ってもやはり九州ラーメン特有の味はしっかりある。赤のれんとは違ってもルーツと言われるのも頷ける味だ。


千代田区丸の内1-9-1 東京駅1F キッチンストリート
03-6212-6003
http://www.hakataumauma.com/

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (1) | トラックバック

2006年09月22日

[河庄本店](福岡)  博多・西中洲の寿司割烹

博多で寿司屋と言えば河庄である。

博多の有名店の中で今まで縁がなかったのが寿司屋。寿司はカウンターで食べると決めているせいもあり、お客様との会食に使うことは避けてきた。河庄は寿司懐石もあるとのことだったので行くことにした。
創業は昭和22年。博多を代表する老舗寿司割烹だ。

店に入って左側に広いカウンター席がある。これを横目に見ながら座敷のある上の階に行く。我々にあてがわれた部屋は4人にしてはちょっと狭い。歴史や風格を取るか、今では当たり前になった掘りごたつ式の和室に変えるか、経営者が悩むところかもしれない。

料理は刺身から始まった。いかの上にうに、車えびの頭は殻を取り湯引きして食べやすくしている。中トロ、白身と文句のつけようがない。

あらのにこごり、ゴマ豆腐と野菜の煮物、酢の物などの小鉢数種

あらはどんな料理にしても美味い。小鉢は懐石らしい品のいい料理が並ぶ。酒飲みには絶好の品だが、大酒飲みは銀髪ただ一人の様子。仕事の話が中心となり、説明役の銀髪としては料理を味わうどころではなくなってきた。
聞き役に徹する他の人達の皿は次々と空いていくが、銀髪の箸の進みは遅い。それに反して喉を潤すため酒のピッチが早い。危険な兆候である。

土瓶蒸、あわびの焼き物、小鉢

もう土瓶蒸の時期になったのかと感慨深い。確かにだんだんと秋らしくなってきた。
あわびの焼き物が美味い。陳腐なコメントだが、軟らかくて味が深い。

仕事の話も一段落したので、なんとかみんなに追いつこうと料理を口に運ぶ。写真を撮る時間が惜しく、料理の内容を仲居さんに尋ねる余裕もない。
料理は量よりも質に重きを置くように前もって頼んでいた特別仕様。従って、定番のお品書きも用意されていなかったのが、残念だった。

椀物に続いて最後はもちろん寿司。名物の玉子焼きも乗っている。玉子焼きは白身を泡立たせてふんわりと仕上がっている。普通の玉子焼きとは明らかに違っている。

総じて品のいいきれいな懐石だった。しかし、出来ることなら次回はカウンターにしたい。寿司はカウンターで、板さんの講釈を聞きながら食事をするのが好きだ。

美人が横に居てくれたら、もっと楽しいけれど…


河庄本店
福岡県福岡市中央区西中洲5-13
092-761-0269

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (2) | トラックバック

2006年09月21日

[すぎの子](日本橋)  こだわりの居酒屋

今日も居酒屋で一杯、では終わらないが。

日本橋界隈の飲食店は八重洲仲通りの両側に集中している。中央通を越えて高島屋の右側、京橋に向かう辺りは店もまばらになる。しかし、酒飲みはどんなところでも、いい店を探して鼻をヒクヒクさせる。すぎの子はそんな酒飲みが好きな店のようだ。

人通りが少なくなった頃、すぎの子を目指す。地下だとちょっと入りにくい感じもするが、案内人がいるので臆することはない。中に入ると、普通の居酒屋。数組のサラリーマンのグループが静かに飲んでいる。まだ酒が入ったばかりのようだ。

お通しはジャガイモサラダと思ったら、蓮根のマヨネーズ和え。しゃきしゃきする食感がいい。だだ茶豆も茹で立てが出てきた。結構こだわりの店かもしれない。

メニューを見て一番に目に付いたのがハムカツ。「箱根」にもあったが、居酒屋でも定番の人気料理になっているのかもしれない。衣は箱根に比べて薄くて、こちらの方がハムカツらしい。「お肉屋さんのハムカツ」と書いてあるだけに、ハムにこだわった自信作のようだが、「安いハムじゃないとダメだよ!」と主人に軽口をたたいた。

ハムカツ(左)とその断面(右)

しかし、ヒマジンスキーさんのご指摘のように、薄いハムの味なんかわからない。圧倒的な比重を占めるのが衣と油なら、ハムの品質は二の次かもしれない。

新鮮な刺身がウリだとのことなので、「八丈島のいさき」を頼んだ。

渡り蟹の一口上げも興味を惹いた。ぶつ切りが出てくるのかと思ったら、子蟹のようだ。サワガニと違い身もしっかりついているので味がある。主人にこれを誉めたら、ただ揚げただけのものだから誉められても嬉しくないと言う。

それならお奨めは何だと聞いたら、自家製のさつま揚げだとのこと。

しっかり練り上げて弾力があり、味付けも良い。さすが自信作だ。「魚は何を使っているのですか?」と聞いたら、「当ててみてください」と言われた。
「そい?」と聞いたら、驚かれた。素人の口から出てくる魚の名前ではないらしい。鯛の歯ごたえとは違う。定番のスケソウダラがメインだろうと言ったが、結局答えは教えてくれなかった。

卵を5個使った玉子焼きもお奨めだと言われたが、腹一杯で頼めなかった。次回の楽しみに取っておこう。
居酒屋はたくさんあるが、店主のこだわり一つで印象もガラリと変わる。「この料理が自慢だから食べてくれ!」と言う店なら間違いはないと思った。


遊食工房 すぎの子
東京都中央区日本橋3-7-10 タンペイ日本橋B1F
03-3272-5188

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2006年09月20日

[難波](富山) 寿司割烹

天然の生簀と言われる富山湾。魚は地もので。

4時40分発の飛行機で東京に帰る予定だった。「銀座の寿司屋で美味いものでも食うか?」と聞かれて耳を疑った。新鮮な魚は目の前の海で豊富に獲れる。何で東京に戻る必要があろうか。即座に最終便に変更して、地魚を楽しむことにした。

富山全日空ホテルのコンシエルジェに向かった。可愛い2人の若い女性が、店探しを手伝ってくれた。彼女たちは富山でも評判の人気店を勧めてくれたが、連れは気に入らない。人気店は安くて美味い店に違いない。連れは値段が高い店でないと行きたがらない。
いくつかの高い店の候補の中から一番早く開く店に決めた。「難波」である。

タクシーに乗ってすぐかと思ったら、どんどん郊外に向かって行く。難波は表通りから外れた住宅街に近く、民家と間違えてしまいそうな店だった。それでもタクシーの運転手さんは迷いもしないで我々を無事送り届けてくれた。場所は辺鄙なところでも有名店だそうだ。

店の中に入るとグッと寿司屋らしくなる。清潔なカウンターが正面に、右に2つに仕切れる十畳の個室がある。5時前だというのに、すでに4人組の客がカウンターで盛り上がっている。その横に我々も陣取り、カウンターのガラスケースで出番を待つ魚を見渡した。

テーブルの上には今日仕入れた魚のリストが置いてあり持ち帰り自由。メモを取る必要がなくて有難い。魚の約8割は地元で獲れる魚だとのことで、ワクワクしてくる。
お通しは白えびのこぶ締めとプリンスメロンの漬物。つまみをお任せにしたら赤いか・のど黒、甘えびが出てきた。

テレビで紹介されてから、のど黒は一気に高級魚になってしまった。日本橋の「魚道場」でしばしば食べたが、刺身で食べるのは初めてだ。白身のトロとも呼ばれるそうだが、身の軟らかさや味はあいなめに似ている。

連れは既にトロ、タコ、イカの握りを食べて、のど黒の塩焼きを食べ始めた。

のど黒塩焼きと頭(右)

東京で食べるのど黒よりきれいな色の魚だ。いつものように頭をもらった。文字通りのどが黒い。お品書きにはのど黒のことを魚神と書いてあった。魚の神様となると有難さが増す。

銀髪は熱燗を頼んで、尚も刺身にこだわる。氷見産こはだ、白貝、あらを食べた。

あらは博多で食べるような大型クエとは種類も違うらしく、スズキの仲間でそれほど大きくならない。成る程、博多のあらほど脂は乗っていないが品のいい白身魚だ。

面白かったのが鬼えび。鬼殻えびとも呼ばれ、ごっつい顔をしている割にはネットリして美味だった。「ぼたん海老より美味い!」と言ったら連れが「ここのぼたん海老と比べなければ意味がない」と珍しくまっとうなことを言う。

鬼えびの横、前からの姿と剥き身

新湊産ボタンえびと殻焼き

食べてみたら彼の言うとおり。ぼたん海老も身はネットリのイメージがあるが、獲れたては車えびのようにプリッとしているのが分かった。これでは甲乙つけ難い。

お銚子を何本も開けたが、飛行機に乗り遅れないように腹八分目で切り上げた。

板さん2人と店の女性が玄関の外までお見送りしてくれた。若い助手かと思っていた板さんが、難波さん。店のオーナーだった。女性はその奥様。
若くして名店と呼ばれる店を作り上げたとは立派なものだ。

お値段は銀座の3割引の印象だった。産地で食べるのが一番だと再認識した。

難波
富山県富山市公文名34-12
076-493-8686
http://www1.odn.ne.jp/nanba

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2006年09月19日

[いし内](成田)

知らない町で居酒屋探し

ゴルフコンペの前日、朝早いスタートなので成田で泊まった。ホテルをチャックインしてすぐに外に出た。成田駅前なので居酒屋はたくさんあるはずだ。下調べはしてない。のん兵衛の嗅覚が頼りだ。

どこに行ってもチェーン店が幅をきかせている。値段に対する安心感はあるが面白みに欠ける。味は値段相応だし、我々おじさんたちより客層は若くて落ち着けない。やはり、違う店を探したい。ひととおり歩いて決めた。決め手は入り口にあった手書きのボードに肉類の刺身が入っていたこと。レバー刺しもある。こんな店は鮮度にこだわっているので魚もOKのはず。階段を上がってドアを開けると満員で断られた。入れなかった悔しさよりも、我々の嗅覚が正しかったことに自画自賛。

京成成田駅前に戻り、すぐ近くのビル2階の「いし内」に入った。客は誰もいない。さっきまで自画自賛して高くなっていた鼻は早くも折れてしまった。「まだ早い時間なので‥」と店員に言われても、先ほどの店は満員だった。3人は顔を見合わせたが覚悟を決めた。

成田は東京の通勤圏内だからこだわるのも変だが、地方に来たら地のものを食べるのが主義のため枝豆を頼んだ。枝豆は千葉を代表する作物。野田は出荷量日本一だ。枝豆は大豆になる。大豆は醤油の原料。野田にはキッコーマンがある。
実際、先ほど通った居酒屋の看板には「枝豆つかみ取り」と書いてあった。

お通しと枝豆

魚も地物を食べたいと尋ねたが、店の女性からは明確な答えが帰ってこない。そんなことを聞く客はいないのだろう。成田に来て東京からの旅行者気分は失礼かもしれないと思い、気持ちを東京の居酒屋にいる気分に切り替えたら楽になった。

銀髪の気持ち的にはアラが一番の目玉になりそうだった。銀髪が刺身を、Mさんがあらちりを頼んだ。

しめさば、中トロ、あら

壁には各種の一夜干しが並んでいる。一夜干しが自慢のようだ。その中から二ギスと鯖を頼み、サトイモの煮物、肉豆腐を加えた。

鯖、サトイモ、肉豆腐

最後のあらちりは出てきた部位が良かった。一番脂が乗ったところだ。ヒレのところをしゃぶると美味い美味い。内臓も食感があっていい。豆腐、えのき、ほうれん草も味が染みて良かった。

あらちり

「客がいない、いない」と茶化す我々に、「いつもはもっとお客さんが入っているのですが‥」と困り顔だった店の人。帰るときには他の客も入って面目は保たれた。
我々のん兵衛3人の嗅覚は正しいとの評価も崩れなかったようだ。

店名は大将の名詞「石内秀典」を見れば一目瞭然。石内さん、お騒がせしました。


和食工房 いし内
千葉県成田市花崎町814-56 京成成田駅前かわいビル2F
0476-24-2611

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2006年09月18日

[赤い鳥](津)  親子丼

津の名産品を探した。

三重県の名産品と言えば松坂牛、伊勢海老、的矢牡蠣などが代表的なものだ。伊勢名物「赤福」も忘れてはいけない。しかし津の名産品となると思いつかない。結局、範囲を三重県全体に広げて食い物を探すことにした。

もっとも、昼飯だから大袈裟に探す時間もない。食べることができる量だってたかが知れている。レストランが集まる津駅前のアストの地下に行くことにした。入った店は「赤い鳥」。本店は名古屋だが、使う素材は地元産のものにこだわっている。名古屋各店では三河地鶏と名古屋コーチン、岐阜では奥美濃古地鶏、津では熊野産の黒潮地鶏といったところだ。系列店では東京の新宿ルミネ「鶏匠庵」だけが例外で、三河地鶏を東京人に紹介している。

頼んだ料理は親子丼。名古屋コーチンを使ったものと、黒潮地鶏を使ったものと2種類あるが、もちろん黒潮地鶏を選んだ。値段も安い。

卵がトロトロの親子丼だ。これをグチャグチャと称して嫌う人もいる。最近はトロトロの方が主流になったような気がするが、銀髪にとってはどちらでもあまり気にしない。
実のところ、親子丼は甘いのであまり好きではない。卵とわずかな鶏肉を使うだけでは値段が高いと思って、昔は殆ど食べなかった。親子丼よりはカツ丼の方がボリュームがあるし、手間もかけているのでお得感がある。

親子丼は人形町の玉ひでが元祖と言われる。昼時には長い行列ができる。鶏肉は東京軍鶏、卵は普通の鶏卵を使うので厳密に言うと親子丼ではなく親戚丼だ。ここの親子丼も甘く、卵トロトロタイプだ。長時間並んで食べるほど美味いものではないと思うが、食べたことがあるからこそ言える台詞で、新興の人気ラーメン屋に並ぶより価値はあるだろう。

今まで食べた中で一番のお気に入り親子丼はショットバー「Bar 武蔵」のものだ。

ごはんに鶏肉、半熟ゆで卵、ねぎを乗せている。卵でとじることが親子丼のルールであれば、親子丼と名乗ることはできないだろう。しかし、鶏肉と卵で親子と言わせるのなら、親戚丼の玉ひでより理に叶っている。まあ、屁理屈にすぎない議論はこのぐらいにしとう。

赤い鳥のメニューを見ると、やはり夜来るべきだと思う。チェーン店でも地元の食材を使う姿勢は評価できる。旅行者の勝手な言い分かもしれないが‥

赤い鳥
三重県津市羽所町700番地アスト津B1
059-229-7111
http://www.akaitori.gr.jp

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (2) | トラックバック

2006年09月17日

[遊庵](五反田)  勝新が通った店

随分と前に行った店を勝新太郎で思い出した。

五反田のTOCに行ったときのことだ。問屋や小売店が集まるビルの下には食べ物屋がたくさんあるが、周辺で店を探すことにした。大通り沿いにはこれといった店は見当たらない。駅前まで戻らなければ何もないかと思いながら歩いていると、左の路地の向こうに数軒の店が点在。

焼き鳥屋、居酒屋などが多く、昼時なので開いている店は限られる。店構えがもっとも良くて、雰囲気がある「そば処 遊庵」に入ることにした。ドアを開けると1階は満席。路地裏にもかかわらず、周辺のサラリーマンたちで賑わっていた。

メニューを見ると焼き物やアイデア料理もたくさんあり、夜に来れば良かったと思わせる。壁には「勝新太郎も贔屓にしていた」といった貼り紙があった。「こんなところに?」と感激したが、遊庵は数年前まで赤坂・山王下にあったらしく、そのときのエピソードのようだ。

友人は天丼を頼んだ。他人のものは本当に美味そうに見える。

銀髪は迷わず盛りそばとけんちん汁のセットを頼んだ。

食べ終わる頃、ザルにぶち切れたそばが何本も残った。つなぎが少ないからだろうか。それなら嬉しいが‥
お目当てはけんちん汁の方だった。

小さい頃、けんちん汁とだごじゅる(団子汁=すいとん)が我が家の2大汁物だった。銀髪はだごじゅるの方が好きだったが、座頭市の物真似が得意だった次兄はけんちん汁が好きだった。兄は「けんちゃん」と呼ばれていたので、兄が好きだから「けんちゃん汁」だと本気で思っていた時期がある。

調べると鎌倉の建長寺が発祥で「建長汁」がなまったとする説、中華料理の一種である巻繊(けんちん)の汁だという説があるらしい。

材料は大根、にんじん、ごぼう、さといも、こんにゃく、豆腐など。これらを油で炒め、だしで煮込んだあと醤油などで味を調える。材料や料理法を見ると、汁がなければ「お煮しめ」とあまり変わらない。
考えてみると我が家の正月、おせち料理で最後に残るのは「お煮しめ」。たくさんの具材を使うので、少量のつもりがいつもたくさん作ってしまう。

食べ飽きた「けんちゃん」が、残ったお煮しめにお湯を加えて温めて食べた。そこで、けんちん汁になった、なんて説はどうだろうか。この方が分かりやすい。

遊庵のけんちん汁はみそ味で、昔懐かしいお袋の「けんちゃん汁」とは違うものだった。


そば処 遊庵
東京都品川区西五反田7-13-11
03-5487-2136

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (2) | トラックバック

2006年09月16日

服装のマナー

服装のマナーも大事だけれど‥

銀髪グルメ紀行を書き始めるよりずっと昔の話だ。高級クラブで、食べ物の話で盛り上がった。ちょっと気取った高級レストランの話をするお馬鹿な銀髪に対して、彼女は庶民的な料理屋の方がいいと言う。特にお好み焼やもんじゃが大好きで、店任せではなく自分が焼いてあげれば最高に美味しいとのこと。こんな台詞に男は弱い。その場で食事に行くことを約束してしまった。

数日後、電話がかかってきたが、先約があってその日はダメ。しばらくしてまた電話。熱心な営業努力に根負けして食事に行くことにした。彼女がクラブの女性らしくなく庶民的との印象にも負けた。それでもお好み焼では申し訳ないかなと思ったが、彼女の次の言葉ですべてを悟った。

「今日、私、凄い格好をしているの」

ボサボサ頭やジーパンのことではない。それならお好み焼にぴったりの服装だ。凄い格好とは胸元が大きく開いたイブニング・ドレスか、派手な着物姿に違いない。かくして仲睦まじく鉄板を挟んで食事する光景は、きれいさっぱり吹き飛んだ。
日本は食事の服装にあまりうるさくないが、行く店に似つかわしい服装かどうかは自分で判断しなければならない。彼女の格好に合わせた食事の料金はお好み焼とは桁が違った。

ちょっと前まではジーパン、チノパンなどは、高級レストランでは不可だったが、いつの間にか認知された。
先日、ラスベガスの日本食レストランで入店を拒否された。銀髪が短パン姿だったためだ。日本料理屋といっても鉄板焼きで派手なパフォーマンスをやるような気楽な店だ。

玉ねぎを火山に見立てた鉄板焼きショー

レストラン内を見たら、ジーパン姿にTシャツのラフな格好の客もいる。英語の聞き間違いかと思い確認したら、やはり短パンだけが不可。仕方なく部屋に戻って着替えて行った。時間に遅れてやって来た銀髪に、待たされてイライラしている皆の冷たい視線が注がれた。

ラフなイメージが強いオーストラリアでも高級レストランではネクタイ着用でないと入れない。昔、上司がオーストラリアに来たとき、洒落たイタリアンに連れて行った。ノーネクタイのラフな格好に着替えていた彼は、店から貸し与えられたネクタイをしてやっと入店を認められた。

パーティーでも格式高いものであれば、招待状には「ブラックタイ着用」との指示が書いてある。ネクタイ着用となれば当然ジャケットを着る。ネクタイにジーンズは似合わない。ブラックタイならばタキシード姿となる。これに合わせて女性の服装もフォーマルなものを要求される。

日本の高級レストランでの話。隣の男性4人組の中に、横座りに足を組んで食べている人がいた。フォークを持った側のひじはテーブルに乗って、その腕はV字型を維持していた。
その人が一番偉いようで、もちろん注意をする人はいない。店の人や他の客からの蔑視に気付かず、尊大に振舞っている姿は哀れだ。

♪ボロは着てても、心は錦。どんな花よりきれいだぜ♪ 水前寺清子の歌を聴いて、勝新太郎演じる座頭市が嬉しそうに微笑んだ。

服装のマナーも大事だけれど、まず品格をまとう必要がある人は多い。

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (2) | トラックバック

2006年09月15日

[葡萄酒サッカヴァン](四谷)

四谷で気軽にワインと料理を楽しめる店を見つけた。

今日は洋食にしよう。そう思って歩いてみると意外と見つからない。和食、中華、韓国などは何軒もあるのに洋食屋は見つからない。さすがに歩き疲れて和食の店でも仕方がないと思ったところで、居酒屋の2階の窓にワインの空き瓶が並んでいるのを見つけた。居酒屋でもワインが置いてあるのかと思ったが、すぐに気付いた。2階は別の店だ。

居酒屋の横の階段を上がったところに「葡萄酒サッカヴァン」の入り口があった。空き瓶が並んでいた窓際のテーブルに2組の先客がいた。中央に大テーブルがあり、客同士を隔てる仕事はワインの瓶が担っている。なかなかいい感じの店だ。

メニューをもらった。高いワインもあるが、手頃な値段のワインの品揃えもいい。料理もそれほど高くない。面白い料理もたくさんある。いい店を見つけたと自画自賛。酒飲みの嗅覚を侮ってはいけない。

大山地鶏のレバームース、トリッパと水ナスのサラダ

癖のないレバーがいい。トリッパはトマトソースの煮込みが定番だが、こんな料理もあるんだ。サラダとは珍しい。

カプレーゼとジャガイモのソテー

カプレーゼとははフレッシュトマトとモッツァレッラのサラダのこと。モッツァレッラはナポリから24時間以内に到着した水牛のチーズ。汐留の「ビーチェ」のものより美味しいかもしれない。コストパフォーマンスは間違いなく上だ。
この日の料理で一番高いのがこのカプレーゼの1,250円。他はみんな1,000円しない。

ジャガイモのソテー・アンチョヴィバター風味が特に良かった。店のホームページを見ると、アンチョヴィはトスカーナの最高メーカー「バレナ」とのことだったが、本当に秀逸だった。ジャガイモを食べた後、フランスパンを追加してつけて食べた。ワインが進む。
料理を追加する必要がなくなってしまった。申し訳ない。

本日のお奨め、福岡玄海産の魚介類など食べたいものもたくさんあった。
塩、オリーブオイル、バターにこだわり、化学調味料などよけいな添加物は一切使わないというが、どの料理も満足できて、このお値段。感心、感心。

料理人は一人、サービスするのはオーナー(副社長)の杉本氏一人だけ。テーブルに重ねられた皿に客が自ら取り分けて食べる。一流レストランのサービスを期待することはできないが、若い恋人たちでも気兼ねなく楽しめるに違いない。

ところで、サッカヴァンとはどんな意味なのだろうか。サッカバ(酒場)にかけているのだろうか。近いうちに再訪して確かめたいものだ。


葡萄酒サッカヴァン
東京都新宿区愛住町4-1 湯本ビル2F
03-3358-7650
http://www.sacavin.jp

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (3) | トラックバック

2006年09月14日

[かど屋吉川](南青山)  和食サロン

7月1日にオープンしたばかりの和食屋さんに行った。

友人に教えられた住所を目指して歩いた。友人から聞いたビルの名前は東急南青山ビルだったはずだが、あるのは小田急南青山ビル。そのビルの案内灯に「かど屋吉川」の名はないため、一度は通り過ぎたが、携帯電話で確認したら「小田急」が正解。後戻りして階段を下りるとすぐ目の前に店の暖簾を見つけた。

友人に「小料理屋」と聞いていたので、女将が割烹着を着てカウンターにいるような店かと思ったら、この情報も正確ではなかった。扉を開けると想像より立派なお店。若くて美人の女の子に迎えられて、ドギマギしてしまった。(そんな訳ないか?)

「あいにく個室が一杯で、申し訳ありません」と言われたが、「小料理屋」ならカウンターがいいと思って予約していたので悔いはない。顔見知りのKさんが取り仕切る店だが、黙ってきた甲斐あって、Kさんが銀髪を見つけて驚いた顔をした。驚きの後は、満面の笑み。嬉しいじゃないか。してやったりだ。

既に、1軒目でお腹が膨らんでいたので軽めの料理を頼むことにした。お通しに、蓮根のキンピラ、牛ほほ肉とごぼうの煮込み。二人で来たので料理は分けてそれぞれに出してくれた。牛ほほ肉が特に気に入った。

ビールの後、飲み物のメニューをもらった。ワインリストを見て目を見張った。随分高いなーと思って銘柄名を見たら、シャトー・ラトゥールやシャトー・マルゴー。できた年にもよるが、誰もが知る高級ワインをこの値段なら安いと言えるかもしれない。
でも、今日の銀髪にとっては日本食だから日本酒、飲みすぎないように熱燗、が無難なところだった。

長居をするつもりはなかったが、連れがお腹が空いたと騒ぐ。仕方なくサラダと鴨を頼んであげた。鴨も悪くない。

Kさんが先ほど入り口で迎えてくれた可愛い子を我々につけてくれた。個室の客は食事中に商談を済ませ、途中から女性相手の語らいを楽しむそうだ。女性のチャージもそれほど高くはないので、予約の時に要相談ということだろう。

可愛い子は連れについた。銀髪は大ママが相手をしてくれた。連れは調子に乗って、帰ろうとしないどころか、酒の追加を銀髪に盛んに促す。可愛い子のドリンクも銀髪に要求する。

店名の「かど屋」の由来は「コーナーハウス」。前身はメキシコ料理店。40年間親しまれた店の名を和訳して、和食サロン「かど屋 吉川」に生まれ変わった。
ドンペリが大好きな大ママはゴルフ焼けで元気一杯だが、カウンターを仕切る大ママの息子と若女将に店を任せて悠然たるものである。

Kさん、南青山の名店と言われる日が早く来るように祈っているよ。

かど屋 吉川
東京都港区南青山7-8-1 小田急南青山ビルB1F
03-3406-1198

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (1) | トラックバック

2006年09月13日

[シグネチャー](日本橋) マンダリン・オリエンタル・東京

日本橋三越の隣、マンダリン・オリエンタル・東京のフランス料理店に行った。

第六感なんてものが本当にあるのだろうか。疑問に思っても、偶然にしては出来過ぎなことが起こると信じないわけにはいかなくなる。

昔の職場の同僚だったHさんにメールをした。昼ごはんのお相手を頼もうと思ったのだ。返事はすぐに来た。「今日は私のお誕生日なので、会社の仲間がご馳走してくれることになっています。明日はいかが。」と書いてある。1年以上も連絡していなかったのに、久し振りに誘ったら誕生日とのこと。Hさんの引きの強さだろうか、驚いた。翌日の約束をした。

軽いランチのつもりだったが誕生日となれば、そんなわけにはいかなくなった。マンダリンのレストランは以前、中華料理屋の「センス」に行ったきり。今日は「シグネチャー」に行くことに決めて、ランチの時間を待っていたら電話が鳴った。なんと、これも昔の職場の先輩だったYさん。すぐ近くにいるので昼飯を一緒にどうかと言う。

Hさんの引きの強さに驚いた。これだけ偶然が重なると必然になる。3人でシグネチャーに行くことにした。高級ホテルの雰囲気プンプンの入り口からエレベーターに乗り、37階のレストランに向かった。エレベーターホールからラウンジ・バーが見える。右に行くと「センス」、左に行くと「シグネチャー」がある。入り口には黒のシックなドレスに身を包んだ美女が銀髪を待っていた。予約をしてないので待っているわけないが、そう思った方が気分がいい。

一番安い5,000円のコースを頼んだ。ケチったわけではないが、昼の食事としては適量だろう。蛙のフリットからコースがスタートした。

蛙、ホタテ、とうもろこしのスープ、白身の魚。ウエイターは料理を出して丁寧に料理について説明してくれる。さすが高級ホテルだ。単純な料理はなく、どれもアイデア料理で楽しい。

もっとも難しいのがメイン。ステーキなどが定番のように、奇をてらう料理ではない。白身の魚は、衣の歯ごたえがありすぎでちょっと辛かった。メインだけでもチョイス出来れば満足感は高くなるだろう。

女性にとって嬉しいのが最後のデザート。何も言わないのに、2種類のデザートが出てきた。Yさんは仕事が控えているためデザートをスキップして席を立った。銀髪は甘いものは食べないので、すべてHさんのものになった。

Yさんは娘が外国の航空会社でCAをしているため、休暇は優雅にスペイン旅行をしたそうだ。妬んだ銀髪が、この日のランチはYさん持ちだと冗談を言ったら、本当にYさんがご馳走してくれた。

Hさんの誕生祝のランチをYさんのお財布ですることができた。Hさんにいい顔ができて、美味しいランチを食べることができた。

本当に引きが強かったのは銀髪かもしれない。


シグネチャー 
東京都中央区日本橋室町2-1-1
マンダリン・オリエンタル・ホテル37階
0120-806-823

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (2) | トラックバック

2006年09月12日

[寿司大](築地)

昼は行列が出来る店として有名な店だ。

「寿司を食べたい」と言われて困った。相手が想定したのはグルメ紀行で紹介した「あきば」だが、先日行ったばかりで躊躇した。最近は行っていないが、お気に入りの六兵衛に電話をしたらカウンターは予約で一杯。そこで思いついたのが築地。探し出したのが寿司大だった。

行列が出来る店だと聞いたことはあったが、行くのは初めて。3店舗あるが、行くなら本店だろうと電話を入れた。心配したが簡単に予約が取れた。
タクシーに寿司大の名前を告げるとすぐに分かった。晴海通りを走り、勝鬨橋の手前で降ろされる。店は意外と小さく、ちゃんとした料理を出してくれるのだろうかと、ちょっとドキリとする。予約を入れていると言うと、2階に通された。ちょっと狭苦しくて不安は消えない。

お通しは鯖の炙り焼き。食べて少しホッとした。結構いける。刺身をつまみで食べることにして、お任せで造ってもらった。ホームページでは天然物しか使わないと書いてあったが、どこで獲れたか聞くのを遠慮した。すると板さんがゲタを我々の前に据えた後で、おもむろに説明を始めた。

相模湾の鯛、白魚、青森大間の本鮪中トロ、平貝、さんま、ボタン海老、青柳、新イカは北海道。仕入れする人と、料理人が異なるのか、つっかかりながらも最後まで説明し終えて、こちらもホッとした。

ボタン海老の頭は焼いてくれる。これをボリビアの岩塩で食べる。

ここで握りに行ってもいいのに、のん兵衛の銀髪はなおもつまみにこだわる。伊豆七島のかんぱち、しまあじ、九州のこはだを頼む。日本酒が進む。八海山純米酒4合瓶の2本目に入る。

岩塩、かんぱち、しまあじ、こはだ

寿司大のこだわりは塩だけでなく、醤油は広島のきぢ醤油。これを塗って焼く穴子焼きを頼んだ。甘くないので酒の肴に合う。今日一番の品だった。

愛知の赤貝を食べて、北海道礼文の馬糞うに、羽田沖の穴子、こはだを握りで食べてお開きにした。

同行したSさん、Oさんがあまり食べなかったのが気になった。アレンジが不味かっただろうか。やっぱり「あきば」にすべきだったのだろうか。
自由に好きなものを頼める寿司は喜んでもらえると思ったが、結構難しいのかもしれない。

寿司大の料理は問題なかったと思う。のん兵衛でも1万円でおつりが来るだろう。高級店と比べると可愛そうだが、充分満足できる。帰り際には満席になっていた。営業時間は朝まで。飲食業の人達が来るのかと思ったら、最近は外資系の勤め人が多いそうだ。

系列の旬味庵はもっと落ち着ける店らしい。今度はそちらに行ってみようと思った。

勝どき 寿司大
東京都中央区築地6-15-8
03-3541-3738

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2006年09月11日

[成屋](赤坂) ジンギスカン

ラム肉は臭くないよ!

赤坂見附駅を出て溜め池方面へ赤坂田町通りを歩いた。この通りには大好きな京料理「たん良」 や、「叙々苑・游玄亭」など馴染みの料理屋があるが、今日はちょっと違うものを食べようと思った。韓国料理屋、イタリアン、どれも気分が乗らない。ふと左手を見るとジンギスカン料理屋の看板が目に入った。ブームと言われるジンギスカンだが、東京の店に行ったことはない。決めだ!

思ったより小さな店だ。6時を過ぎていたが先客はいない。カウンターを見てもジンギスカン鍋は置いていない。クーラーの冷気が来る中央辺りに陣取り、オーダーをした。
店員がカウンターの板を外すと、七輪がきれいに収まる空間が現れた。さすがに札幌と違ってオシャレだ。

お奨めに従って「はじめのセット」を頼んだ。赤生ラム(もも)・白生ラム(肩ロース)・野菜の三点セットだ。

メニューのラム肉はわざわざ「生」を強調している。テレビ番組で羊肉を食べると必ず「意外と臭くないですね」とコメントされる。戦後、肉不足の日本人に大貢献した羊肉は、数十年を経ても未だに不名誉な評判を引きずっている。
確かに昔は粗悪なマトンだったかもしれないが、脂身を削いだラム(子羊)肉が臭いはずがない。

「はじめのセット」を食べ終えて、ラムタンを頼んだ。ラムのタンは初めてだが、牛や豚より食べやすいかもしれない。お値段は1,250円で他の部位800円に比べると高い。

カウンターで食べるので、若い店員と会話しながら食べることが出来て楽しい。北海道出身の若い二人のうち佐藤さんが我々の担当となった。ムスッとした札幌の評判店のおじさん、おばさんよりずっといい。味も東京らしく洗練されている。

佐藤さんのお奨めに従って味付け塩生ラムとピリ辛ハンバーグを食べた。ハンバーグは焼き方が下手だったせいか崩れてしまったのが残念だった。

北海道から毎日空輸している海鮮もあるが、やっぱりここに来たら羊肉だろう。我々の後からカップルが一組入ってきた。ジンギスカンは初めてだと話しているのが聞こえる。
「臭くないわー」などと喜んでいるが、臭くないんですよ!お嬢さん!

でも、マトンの臭いを消すためににんにくを入れた醤油だれに漬けて、換気のいい(本当のところは隙間だらけの)室内で、煙モウモウの中を争って食べた昔が懐かしい。
ジンギスカン鍋の溝をつたい周りに落ちて溜まったタレで、炒めた玉ねぎやもやしも美味かったよなー


成屋 JINYA
東京都港区赤坂3-6-18 ニューロイヤルビル1階
03-3586-0377

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2006年09月10日

幸せな日本人

便利さは真の幸せをもたらすのだろうか?

約30年前、大学3年生の学年末試験を終えてアメリカに行った。その頃、格安航空券なるものが発売されるようになり、海外旅行が学生にとっても高嶺の花ではなくなりつつあった。今は閉店してしまった神保町のロシアレストラン「バラライカ」でアルバイトした金は、殆どがアメリカ旅行に注ぎ込まれた。

格安航空券の中でも最低料金だったのが中華航空で、今よりもずっと窮屈なエコノミー座席に押し込まれてサンフランシスコに着いた。その日はサンフランシスコを一人で観光して、翌日友人のMがホームステイをしていたロスアンゼルスに向かった。

Mは彼の親戚である日系アメリカ人宅にホームステイしていた。銀髪が着いた日が金曜だったため、その家にはたくさんの人が集まっていた。アメリカらしいオープンな家庭で、誰が住人で、誰がゲストだったか判明したのは月曜になってからだった。

広く立派な家なのに、食事は極めて質素だった。最初の晩飯は確かスパゲッティだけだったと思う。しかも冷凍食品を温めたもので、アッと言う間に食事が終わり、みんなポテトチップスなどのスナックを食べ始めた。そんな食事ではデブになるなというのが無理な話だが、なぜアメリカに多品種のスナックがあるのか分かった気がした。

先日、オーストラリアに行ったとき、昔懐かしいスーパーを覗いた。以前は気にもしなかったが、冷凍食品が詰まった棚が端から端まで壁を埋めているのに驚いた。

それを見てアメリカのホームステイ宅を思い出した。キッチンのドアを開けて庭に出る途中に大型の冷凍冷蔵庫が2台据えられていた。一台でも当時日本で売られていたものの倍もあるような冷凍冷蔵庫が2台もあるのに驚かされた。月曜日に判明したその家の住人の数はたった5人だったのに、2台の冷凍冷蔵庫はいかにも大きすぎるように思えた。

あの頃から30年、冷凍食品の種類は増えた。女性の社会進出も当たり前になり、冷凍食品への依存度は高くなったに違いない。オーストラリアの冷凍庫を見れば、いかに冷凍食品が幅を利かせているかが分かる。

しかし、冷凍食品が家族の団欒を華やかにしてくれるとは思えない。家族の嗜好に合わせた手作りの方がいいはずだ。

幸か不幸か、大多数の日本の家庭に大型の冷凍冷蔵庫を2台も置くスペースはない。冷蔵庫が小さければ、買い物に行く頻度も多くなる。新鮮なものをたくさん食べる可能性が高まる。

狭い家に住む日本人は、何て幸せなんだろうと思う。決して皮肉ではなく。

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (2) | トラックバック

2006年09月09日

[ホットドッグ]  衝撃の出会い

誰にも忘れられない食べ物があるはずだ。

ちょっと前になるが、マギー司郎が貧乏時代に食べたカツ丼を探す番組があった。中華料理屋で食べたそのカツ丼をようやく探し当て、その味に感激していた。よくあるヤラセのようでもあったし、そうでもないような気がした。

銀髪にとって衝撃の味ナンバーワンはホットドッグである。昭和30年代にホットドッグを売る店は、そのとき住んでいた九州にはなかった。父は電電公社(現NTT)に勤めていたが、電話局の隣には進駐軍(米軍)があった。戦後10年以上を経ても電電公社は進駐軍の監視下にあったのだろう。

そんな関係で電話局と進駐軍は交流があり、両者対抗の野球大会が開かれた。父に連れられて行ったが小学生の銀髪が選手になれるわけがない。熱狂的な野球少年だったが、その日の野球の記憶はまったくない。あるのはホットドッグだけである。

ホットドッグは米軍将校の奥さんたちが作ってくれた。当時、我々が食べることが出来るソーセージは魚肉ソーセージだった。その日は米国製の缶詰ソーセージを使っていたに違いない。本物の肉で出来た高価なソーセージは堪らなく美味しかった。ソーセージと同様に感動したのが刻んだピクルスだった。どちらも食べたことがない味だった。ソーセージとピクルスを挟んだホットドッグにケチャップをつけて食べた。

将校の奥さんたちは優しかった。1個を瞬く間に食べた銀髪だったが、男たちのために忙しくソーセージを焼いている場所に、近寄るだけの勇気はなかった。そんな銀髪に気付いた1人が手招きをしてくれた。首尾よくもう1個をせしめて銀髪は本当に幸せだった。

先日、アメリカに行ったときワシントンの公園で食べたホットドッグのソーセージは、まさにあの時の味だった。何十年も経っているのに、すぐに味を思い出すことができた。

日本で売っているホットドッグに比べて遥かにシンプルだ。ソーセージを挟んでいるだけ。アメリカらしく極めていい加減だ。ピクルスもビニールパックされたもので味気ない。

一口目は懐かしさで感激一杯だったのが、食べ進むにつれて、昔食べたホットドッグと比べ始める。当然のことながら軍配は将校の奥さんたちが作ったあのホットドッグに上がった。
あれだって缶詰のソーセージ、瓶詰めのピクルスを挟んだだけだったのに違いないのだが…


投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (4) | トラックバック

2006年09月08日

[楊都](日本橋)

中華でも、今日は家庭料理を。

「今日は何にしようか?」会議の後、食事会となるが毎回頭を悩ます。お気に入りのところに行けば簡単だが、グルメ紀行のためにも違った所へ行きたい。
酒飲みばかりなので寿司屋に行けば殆どの連中が喜ぶが、一人だけ刺身は嫌いとごねる。
イタリアンなどで気取ろうとすれば、日本酒や焼酎はないのかと不満気な顔がチラホラ思い浮かぶ。

悩んでいるとTが、「美味しいものを食べたければ自腹で行けばいい。気軽で安い店にしましょう」と嬉しいことを言ってくれる。そこで、昔よく行った中華料理屋に行くことにした。Tがインターネットでその店の電話番号を探す。彼が見つけたのは個人の食べ歩きサイトで、日本橋界隈の店の格付け出ている。行こうと思った店は最低の☆1つ。Tの気持ちは萎えた。

他を見ると「楊都」に☆4つ。しかも最高の5つに限りになく近い4つとある。料金は似たようなものなので、☆☆☆☆に変更するのは自然な流れだ。ところが楊都に何度も行ったことがあるYは、おばちゃんが元気で餃子が美味いがそんなに差はないと言う。まあ、とにかく行ってみよう。

柳屋ビル地下2階の店に入ると客は誰も居ない。大テーブルは他の予約客に取られたので、6人用中テーブル2卓に案内された。Tがグルナビのサービス券(生ビールのタダ券)を渡すと「お金持ちなのにしっかりしてるのね!」ときつい一言。Yが言ったおばちゃんが元気という話は間違いない。

「高い物を頼むから心配しなさんな」と銀髪が言うと、「今日の趣旨に反します」とTに制された。料理の選択は部下に任せて、大人しくしておくことにした。
「餃子が美味しいらしいね」と誰かが言うと「餃子美味しいのよ!」とおばちゃんに諭される。

次々と料理が運ばれてきた、と言いたいところだが大テーブルの客が来てからスピードが落ちた。
大テーブルと中テーブルは隣り合わせのため、店の一角だけ人口密度が高い。残りの3分の2のスペースには客が一人だけである。

「何でこんな狭いところに押し込むんだ」とか「料理はいつ出てくるんだ」と吼えまくっている者がいるが、中テーブル2卓はこちらの希望だし、団体客2組は通常のこの店のキャパシティを超えているようなので、怒る気にはならない。何と言っても安い店なのだから。とにかく順番に来たものから食べる。

星4つが味の絶対評価であれば「」だが、値段との相対評価であれば頷ける。Fはかに玉と餃子が特に美味しかったと言った。エビチリも良かった。長めの時間差で出てきた料理は、大人数なのでテーブルに置かれた途端にあっという間に空になる。それが良かったのかもしれない。Tは餃子を1個しか食べられなかったと不満気だったが、足りないぐらいの方が美味しく思える。

お開きになる頃には、ガラガラだった3分の2のスペースもほぼ埋まっていた。メリル・リンチ証券の高給取りたちも居た。

料理を美味しく食べるこつは、①お腹が空いていること ②奪い合って食べること。
子供の頃はいつもそうだったから、あの頃のお袋の料理は最高だったのだ、と言ったら怒られるかもしれない。

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (1) | トラックバック

2006年09月07日

[采](新宿)  創作とうふ料理

面白い豆腐料理屋さんを見つけた。

紹介を受けて、あるいはネットで入念な下調べをして、失敗したときは辛い。反対にやぶれかぶれで飛び込んで、いい店に巡り合ったときほど嬉しいことはない。
「采」は嬉しいお店だった。

新宿には無数の飲食店がある。行きつけの店に入れば何の問題もないのだが、グルメ紀行のために新しい店を探そうと思うと骨が折れる。手っ取り早く探そうと思ったら、レストランが集まっているビルに入ることだ。ビル入り口の写真を見て、実際にエレベーターを降りて店の前に立って、気に入らなければ違う店に変えるのも容易だ。

新宿伊勢丹会館へ行った。選んだのは豆腐屋さん「采」。飲みすぎで痛んだ内臓には一番優しく思えた。幸い店の前に立っても気持ちは変わらなかった。店内は静かでゆったりとしている。混んでなくても狭いテーブルに案内する店が多いが、我々二人に6人掛けのテーブルがあてがわれた。ちょっと申し訳ないような気もするが、気分はいい。

メニューを開くと定番の豆腐料理以外にも興味をそそられるものがある。料理の名前だけではイメージが湧かないものだが、そんな料理は写真で紹介してある。
迷うことなく、写真の料理の中から選ぶことにした。

お通し(カニの酢味噌和えとイカの煮付け)でビールを飲んでいると、最初の料理、引き上げ湯葉のジュレが来た。ジュレは醤油のゼリーといったところか。

店員からジュレが醤油味と聞いて、ハッと気付いた。豆腐屋なのにどのテーブルを見ても醤油やタレが置いていない。この店のこだわりだろうか。

チーズ豆腐の車海老添え

チーズ豆腐はプロセスチーズを豆腐に混ぜて作った自家製とのことだったが、これが秀逸でこの日一番気に入った品。ワインによく合いそうで、外国人にも受けるだろう。

豆腐のミルフィール仕立て

緑のとびっ子、豆腐、トロをミルフィーユ仕立てに重ねている。とびっ子のプチプチ感がいい。

中トロ炙り豆腐とアボガドのカルパッチョ

ボリュームのある一品で、評価は分かれるかもしれない。油っこさを豆腐が緩和してくれる。

ジュレ850円、チーズ豆腐750円、ミルフィーユ720円、カルパッチョ860円と、お値段も手頃。ちょっと洒落た洋食レストランなら、もっといい値段をつけても文句は言われないだろう。

店の人も品がよく好ましい。レジで清算をしてくれた女性から名詞をもらった。見たら店長さん。すらりとした、美人の店長さんだ。
「もっと席に来て、応対してくれたらよかったのに」と、恨み言を胸に抱きながらも、満足して店を出た。

おとうふ 采
東京都新宿区新宿3-15-17 伊勢丹会館8階
03-3356-0501


投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2006年09月06日

[箱根](日本橋) ハムカツ

味付けは懐かしさ。

日本橋の銀髪の会社周辺には多数の居酒屋がある。グルメ紀行を始める前まではよく行った店も、随分ご無沙汰になっている。箱根もその一つで、特にインパクトのある料理もないと思っていた。先日、出張からの帰社が遅くなった。会社で待ってくれる人もないので、のんびりと歩いていた。何気なく見た「箱根」の窓の向こうに、知った顔を見つけた。

呼び入れられてビールを頼んだ。みんな、大分出来上がっている。遅く来てオーダーすると、彼らのペースを壊すと気遣った。運ばれてくる料理を黙ってつまむことにした。注文をつける権利はない。
今日は、撮るべき料理もないだろうと思っていたらハムカツが出てきた。

懐かしい食べ物だ。約30年前に大学の学食でよく食べた。最初に食べたとき、大好物の豚カツだと思ったら、薄いハムのカツで衝撃を受けた記憶がある。しかし、そのとき初めて食べたのかというと、そうでもない。

ハムカツはコロッケパンなどと並ぶ、味パンの人気商品だった。焼きそばパンはラーメンライスと同様に炭水化物同士の組み合わせで違和感があったが、ハムカツパンは立派なものに思えたから不思議だ。ハムカツとの出会いをもっと遡ることができるだろうか?思い出せない。我が家の食卓に上ったことはなかったと思う。

懐かしくて家で作ったこともある。しかし学食で食べたハムカツとは明らかに違う。ハムの質が良すぎたようだ。そう言えば、子供の頃年末になると大きなハムを一本買っていた。魚肉ソーセージよりはハムらしいが、材料には魚肉や馬肉などが使われているまがい物だったと思う。

本物のハムが普通に家庭の食卓に上るようになったのはいつ頃からだろう。お中元やお歳暮は酒が主流だった我が家では、ハムなどの食べ物が混じっていると大喜び。つまり、本物のハムは盆暮れにしか食べられない高級品だった。

インターネットで調べると、このところハムカツが復活しているようだ。ハムの品質を高めたり、チーズなどを挟んだりして、高級感をウリにするハムカツもあるようだ。
しかし、どのコメントも「昔のあのハムカツの方が美味い!」と結論付けている。今の方が美味いに決まっているが、思い出の味にはかなわない。

しょっぱくて、歯ごたえのないハムでなければ、「懐かしさ」の味付けができない。決してグルメで食べる料理ではないのだから。いまでも学食に行けば、あの頃のハムカツが食べられるのだろうか?
箱根のハムカツはちょっと違う気がしたが、それが何かはよく分からなかった。

そうそう、箱根はハムカツを名物にしているわけではない。他にもたくさん料理があるので誤解のないように。


箱根
東京都中央区日本橋2丁目2-3
03-3278-8060

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (1) | トラックバック

2006年09月05日

[戻り駕](博多)   お袋の味

たまには気楽にお袋の味を。

いつものようにMさんの案内で、部下のFと博多で食事をすることになった。待ち合わせ場所は「出会い橋で」と言われたが、福岡が地元のはずのFはどこか分からないと頼りない。タクシーに連れて行ってもらったが、下車して左に行って橋の文字を読んだら違う橋。こちらは「出会えない橋だ」と皮肉ってもMさんは現れない。電話をしたら、右手の出会い橋から出会えない橋に小走りで迎えに来てくれた。申し訳ない。

「イタリアンはどうですか?」と聞かれたが、男と連れ立っていく気にはならない。「お袋の味は?」に素直に反応した。狭い西中洲の道を少し歩いて「戻り駕」に着いた。いい雰囲気だ。「カウンターと座敷、どちらにしますか?」と聞かれ、「カウンターがいい」と応えた。カウンターの前には大皿の料理が並べられている。これを見ながら飲む楽しさを捨てることはない。

目の前のおからを頼もうとしたら、先ずお通しを出しますからと制された。生ビールを飲みながら逸る気持ちを抑えた。子供の頃10年間住んだ町だから、お袋の味にちょっと興奮気味だったかもしれない。お通しを2品の後に、おからを頼んだ。

思い出すと豆腐、油揚げ、おからは我が家の主要な食材だった気がする。白和え、おからの味噌汁は嫌いだったが、おからを野菜と煮込んだのは好きだった。濃い味の今日のおからは母のおからに似ているように感じた。東京でたべるおからは甘く水っぽい。

カナギ、えいひれ

カナギとはイカナゴのこと。釜茹でのちりめんのイメージしかなかったが、干物で食べるのは初めてだ。Mさんが頼んだエイひれ同様に日本酒に合う。

煮物、ゴマ鯖、鯖の刺身

博多に来たら必ず食べる鯖。ゴマ鯖は我が家のものとはちょっと違う。博多の店で食べるゴマ鯖は鯖のゴマ醤油和え。ゴマ醤油漬けといった感じが我が家のものだったと思うが記憶違いだろうか。
鯖の刺身はシンプルで脂が乗って美味い。

写真はないが、「近場で獲れた秋刀魚が美味しいから是非」と言われて塩焼きを食べた。気温は30℃以上もあるのに、もう秋刀魚を食べる時期になった。確かに朝晩は過ごしやい。
秋刀魚はFと分けて食べた。お子ちゃまのFは尻尾、銀髪は腹の方。新鮮ならば腹わたの部分も楽しみたい。

がめ煮

最後にがめ煮を食べて帰るつもりが、昔話に花が咲いて食べるのを忘れた。せっかく大皿の写真を撮ったのに…

東京人を前にすると、みんな標準語を話そうとするが、戻り駕では女将さんの博多弁を楽しく聞いた。博多弁で返したいが、小学6年生の時に東京に行ったため、聞いて理解できるが話すことはできない。それがちょっと悔しくて、悲しかった。


戻り駕
福岡県福岡市中央区西中洲5-6
092-761-1007

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (1) | トラックバック

2006年09月04日

[あきば](日本橋)

灯台下暗しとはこんなことを言うのだろう。近くに凄くいい店を見つけた。

「寿司屋に行きたい」とTに言われてどこにしようか考えた。錦糸町の「大寿司」、ご近所の「伴」、或いは銀座の「さかい」、高島屋の「数寄屋橋次郎日本橋高島屋店」、人形町の六兵衛、どこもご無沙汰している。どれにしようか迷っていたら、「風長閑」のママが八重洲仲通りの「あきば」を絶賛していたことを思い出した。

ところがネットで住所、電話番号を調べようとしたが、見つからない。仕方なく104に聞いたが、寿司屋でひら仮名の「あきば」は日本橋にも八重洲にもないと言われた。止む無く風長閑のママに連絡して、ようやく電話番号を知ることが出来た。電話帳に電話番号を載せていない飲食店があるとは思わなかった。

電話で風長閑のママの紹介であることを告げて予約をした。場所を聞いたら銀髪の会社から歩いて100歩圏内で、本当に目と鼻の先。
寿司屋らしくない今風のドアを入ると、右手にカウンターの10数席があるだけの小さな寿司屋。大将と女将さんが二人で切り盛りしている。店に入って電話の件を聞いたら、仕事中に勧誘の電話がかかってくるのが嫌なので、電話帳に載せないとのことだったが、他にも理由がありそうだ。

お任せで刺身をつまみで食べることにした。お通しの次に白いか、カレイ、しめさばが出てきた。「高級なイカを使ってますね」と言ったら、「握りは新イカを使ってます」と来た。江戸前の寿司、天ぷらと言えばいかは新イカだ。風長閑のママの絶賛は間違いないようだ。

お通し、白いか、カレイ、しめさばが

マツブ、鮪の赤身のヅケ、ワラサの腹の部分、ヒラマサと続く。

マツブは初めて見るような大きなもので、ケースの中で巨大なサザエと覇を競っている(左下の写真右に見える刺身と比較してください)。これが実に美味い。トロではなくヅケを出すのもこだわりがあるのかも。このあたりで、同行の二人も美味さに感激し始めている。

サザエは刺身か焼きかどちらが美味いのかと尋ねたら、壺焼きがお奨めと言われた。スープが絶品だという。巨大サザエは3人で食べても充分楽しめる量がある。スープはもちろんだが肝がしっかりしていて美味い。このあたりで大将も乗ってきた。勝浦産のサザエは他と違う、絶品だと繰り返す。

アジ、新イカの下足、シンコ、新イカ

ずっと気になっていたケースの中の小さなコロッと丸まっているのが何かと聞いたら、それは新いかの下足とのこと。
美しいアジの刺身と下足を食べて、こはだをつまみでと頼んだが、数が少ないので全てのお客様に行き渡るように寿司にしてくれと言われた。今日のこはだは少し育ったとは言えまだ新子。いつも使う静岡の舞浜産ではなく三河産の最高級品とのこと。キロ6万円もするらしく、大トロより遥かに高い。

新イカは墨イカの子供。一匹が寿司一個分の大きさと超可愛い。新子にしても新イカにしても、仕込が大変だろう。新イカを出すとき「包丁は一切入れてません」と大将が言う。切れ目を入れなくても柔らかく美味しいと強調したいのだろうが、まさにその通り。ますます大将の口も弾んできた。

目の前の赤貝を頼もうとしたら、輸入物で美味しくないからと銀髪には出してくれない。部下がヒモキュウを頼んだので、ちょっと食べることができた。

ヒモキュウ、ウニ、あなご

ウニが出てきたところで、Iが絶叫した。「僕が美味いと言うのだから間違いない!」と吼える。いいウニでなければ食べることが出来ないからだというのが、その根拠。北海道に行ったときの思い出を滔々と語る。

Tが蝦蛄を頼む。江戸前の蝦蛄は禁猟になっている。他の国産蝦蛄もシーズン終了。鯛を頼むが、これも仕入れていない。数寄屋橋次郎でも鯛を使わないが、元から使わないのか、今が美味しくないためか聞きそこなった。種類を揃えればいいとの考えは微塵もないようだ。

最後に穴子。玉子を一切れ。玉子もすり身を混ぜたものと出し汁を加えて焼いたものと2種類ある。
しじみの味噌汁を食べてお開きに。しじみも立派なサイズで身もふっくらしていた。

仕入れるもの、産地へのこだわり。妥協のない仕事。客におもねらない態度。電話番号を載せないのは、こんなところにも理由があるのかもしれない。
しかし、職人気質で無口かと思ったら、そうでもない。料理について饒舌なのは自信のある料理人ならではのもの。

主役のTが大喜びだったのが嬉しかった。素晴らしい寿司屋だったと絶賛していた。またいつか機会があったら行こうね。


あきば
東京都中央区八重洲1-4-10

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (4) | トラックバック

2006年09月03日

ホワイトカレー

ハウスの北海道ホワイトカレーを作った。

テレビのコマーシャルで散々やっているので興味はあったが、殊更食べたいとも思わなかった。ところが「今晩、何にする?」と聞くと、いつも「餃子!」と答える娘がホワイトカレーを食べたいと言うのだ。しかも既にルーも買ってあった。

料理の方法は普通のカレーと一緒だが、玉ねぎを炒める時間を短縮した。いつもは狐色を通り越して黒くなるまで1時間以上炒める。ところが、これをやるとホワイトカレーのはずがブラウンカレーになってしまう。そこで短縮。ちょっと楽チンである。

カレーの黄色はターメリックの色だ。日本名はウコン。たくあんの着色料にも使われる。ターメリックを入れず、玉ねぎを炒め過ぎなければ、生クリームと牛乳の白色が損なわれることはない。

カレーの風味はクミンで決まる。クミンはメキシコ料理のチリコンカンにも使われる。トルコ料理、ギリシャ料理、スペイン料理など肉料理には欠かせない香辛料だ。ターメリックを入れなくてもクミンが入っていればカレーの風味が出ることになる。

辛さは唐辛子、胡椒、しょうがなどの分量で決まる。唐辛子をたくさん入れるとレッドカレーになるので、ホワイトペッパーなどが辛さの源だろう。

要するに、ホワイトシチューにクミンと辛味を加えればホワイトカレーが出来ることになる。色が白くてもカレーの味がするのは不思議でも何でもない。もちろん製品化するには大変な試行錯誤があったに違いない。箱の裏の原材料を見たら26種類もの名が並ぶ。

ところがどこにもクミンと書いていない。「香辛料」が7番目、「香辛料抽出物」「香料」が25、26番目にある。クミンがカレーの味のすべてではない。数十種類の香辛料を調合したのがカレー粉だから、「香辛料」でまとめられても文句は言えない。

箱の作り方の欄を見ると、ごはんをサフランやターメリックで着色することを勧めている。我が家でもターメリックライスにした。カレーにターメリックを入れて、ごはんは白いごはんのままでも同じような気がする。使う材料は一緒である。

「野暮なことは言うなよ」と嫌われそうなのでこの辺にしよう。それにしても、「ホワイトカレー」のネーミングは素晴らしい。黄色、緑色、茶色などのイメージが強いカレーに対して、意外性からつい買いたくなる。

「でも、やっぱり普通のカレーの方がいいなー」と言ったら、娘が「それなら、カレー粉を入れたらいいじゃない?」とのたまう。それじゃ、意味ないじゃん!

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (1) | トラックバック

2006年09月02日

日本酒の米

日本酒の原料は米。酒米のことを知っていますか?

日本酒の評価方法については以前書いた(「日本酒」) 。米だけを使った純米酒か、とうもろこしなどを原料とする醸造用アルコールを添加しているか。米を削る割合(精米歩合)によって大吟醸か、吟醸か、それ以下か。

純米についこだわってしまう銀髪だが、もう一つこだわるのが米の種類だ。毎日主食として食べる白米にこだわる人は多い。前に勤めていた会社の同僚は、おかずの質は落としても米は最高級こしひかりを買う、と胸を張っていた。
夜は酒が主食の銀髪が、酒の原料にこだわるのは自然の姿だ。

酒米はごはんで食べる米と異なり、酒を造るために開発された米だ。従って、最高級酒米が「魚沼産こしひかり」というわけではない。代表的なのが「山田錦」「美山錦」「五百万石」など。

偉そうなことを書いているが、白状してしまうと銀髪の知識はここまで。「山田錦」などがいい酒米だと思ったのは、酒瓶に「○○○使用」と仰々しく書いてあることが理由。これだけで確実に酒の値段は高くなるが、味は信頼できるというわけだ。

「山田錦」を酒の名前にしてしまった各種

「山田錦」について詳しく知ったのは、先日の日本経済新聞の記事から。「山田錦は1936年に兵庫県が開発。粒はコシヒカリの1.2倍。精米しても割れにくい。特等以上の高品質米は兵庫県以外ではほとんど収穫できない。」とのこと。灘に銘酒が多いのは水がいいからと理解していたが、米がいいからだと気付いた。

ところが、特A地区と呼ばれる山田錦の生産地では、この10年で生産量が4割以上も減っている。酒の消費量が落ち込んでいるのが最大の要因だ。
等級制度の廃止以降、日本酒は格段に旨くなった。純米大吟醸などは、フルーティーな香りと味わいで、高級ワインに匹敵する。ニューヨークなどでは、日本酒が大人気だそうだが、ご当地日本では焼酎に圧されて低迷を続けている。

山田錦の生産量が落ち込んでいるもう一つの理由は、山田錦に頼らないご当地米の開発らしい。「あきたこまち使用」の酒を見つけたとき、酒米でなくても美味しい酒が造れるんだと自分の不明を恥じた。しかし、日経を読んで早とちりだったことが判明した。正式には「秋田酒こまち」で雑味が少なく上品な甘味が特徴の、酒造のための米だ。

新潟県の「越淡麗」は軽快な後味が特徴らしい。その他、全国でも「地酒は地米で」の流れが加速しているようだ。やはり新潟の五百万石は「久保田」の酒米として知られる。
「純米酒は甘い」と敬遠する人が多いが、辛口に仕上げるために醸造用アルコールを加えた吟醸、大吟醸も増えてきた。今後は酒米の品種改良で辛口の純米大吟醸が出てくるかもしれない。醸造用アルコールに頼る必要もなくなる。

白ワインでも、以前は甘口のモーゼル種が高級ワインの原料として知られ人気だった。約20年前に機内で辛口を頼んだら、モーゼルに比べれば辛めのリースニングが出てきた。その後辛口のワインが好まれるようになり、シャルドネ種が全盛となる。今ではリースニング種を辛口と言う人はいない。

山田錦生産量の減少は残念だが、シャルドネ種がリースニング種に取って代わったようなことが、清酒の世界でも起こるかもしれない。

「寿司、刺身、天ぷら。日本食を食べるならサーキ(酒)を呑まなくっちゃ」と、外国人に教えられるようでは情けない。もっと日本酒を飲んで、美味しい酒米作りをみんなで盛り上げましょう。

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2006年09月01日

[楽の房](三軒茶屋)

三軒茶屋でもハシゴ酒

三軒茶屋の超人気店、予約で一杯の赤鬼を出て、すぐ近くの焼き鳥屋「楽の房」に向かった。下調べの段階で本命にしていたのは実は楽の房の方だった。ところが人気ランキングでの最上位は赤鬼で、楽の房はずっと下だったので兄を気遣い2番目の候補に下げた。
よくしたもので、赤鬼を1時間ちょっとで切り上げることになったので、楽の房に行くチャンスが生まれた。

「4人連れのお客様が見えたら、席を移っていただくかもしれませんが‥」と言われながらも、4人席のテーブルが我々兄弟にあてがわれた。その一角にはもう1つテーブルがあり、3人組の女性が占領していたが、銀髪は一瞥しただけで飲食に専念することを決めた。

この店を本命にしたのは鳥の刺身があったためだが、夏場は出さないと決めているらしい。刺身を食べられないのは残念だが、事前に調べたとおりメニューには面白いものが並んでいる。変わり物好きの、のん兵衛兄弟の目は光を増し、顔がほころんで来る。

白レバーとさばのへしこ

お腹がすでに膨らんでいるので、白レバーを1本だけ頼んだがこれが絶品。
さばのへしことは糠漬けしたさばのことで、これも美味い。「一番にこの店に来ればよかったんだよー」と兄は言うが、順番を間違えたら赤鬼には入れなかった。

地鶏の熊笹焼き(右が笹を開いたところ)

笹の香りが鶏肉にほんのり移って面白い。

鳥の白子の山椒焼きと地鶏の山椒焼き

山椒が重なったが、思いついたものを食べるべきとの判断で(実際は他を選ぶのが面倒になっているので)そのままオーダーした。
鳥の白子は初めて食べたが、これがまた秀逸。酒もなみなみと注いでくれる。

「イヤー、いい店じゃないか!」と兄が誉めるので、「本当はこっちが本命で‥」と何度目かの台詞を繰り返し自慢する。本当に酔っ払いはしつこい。

のん兵衛二人が大満足で席を立とうとしたら、「おじさんたち、もう帰るの?」と隣の女性たちから声が掛かった。おじさんと言われて兄がムッとする。孫がいてもおかしくない歳なので、「おじさん」は過分な表現のように思う。
それでも営業マンの兄はにこやかに彼女たちと会話している。「さすがだね!お兄ちゃん」
その間も銀髪は無口を貫き、足は出口を向いたままだ。

店を出て兄に聞いたところでは、隣のテーブルで兄が聞いているとも知らず、彼女たちは随分と大胆かつきわどい話題で盛り上がっていたようだ。いやいや、聞かれていることを知りながら話していたのかもしれない。「おばさん」たちは恐ろしい。「おばさん」と言われていると知ったら、その形相たるやもっと恐ろしいに違いない。

「美味しい料理に旨い酒、楽しい相手と美女軍団。本当にいい店だった」と記憶しておこう。

楽の房
東京都世田谷区三軒茶屋2-8-10
03-5486-3318

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (1) | トラックバック