三軒茶屋でもハシゴ酒
三軒茶屋の超人気店、予約で一杯の赤鬼を出て、すぐ近くの焼き鳥屋「楽の房」に向かった。下調べの段階で本命にしていたのは実は楽の房の方だった。ところが人気ランキングでの最上位は赤鬼で、楽の房はずっと下だったので兄を気遣い2番目の候補に下げた。
よくしたもので、赤鬼を1時間ちょっとで切り上げることになったので、楽の房に行くチャンスが生まれた。
「4人連れのお客様が見えたら、席を移っていただくかもしれませんが‥」と言われながらも、4人席のテーブルが我々兄弟にあてがわれた。その一角にはもう1つテーブルがあり、3人組の女性が占領していたが、銀髪は一瞥しただけで飲食に専念することを決めた。
この店を本命にしたのは鳥の刺身があったためだが、夏場は出さないと決めているらしい。刺身を食べられないのは残念だが、事前に調べたとおりメニューには面白いものが並んでいる。変わり物好きの、のん兵衛兄弟の目は光を増し、顔がほころんで来る。
お腹がすでに膨らんでいるので、白レバーを1本だけ頼んだがこれが絶品。
さばのへしことは糠漬けしたさばのことで、これも美味い。「一番にこの店に来ればよかったんだよー」と兄は言うが、順番を間違えたら赤鬼には入れなかった。
笹の香りが鶏肉にほんのり移って面白い。
山椒が重なったが、思いついたものを食べるべきとの判断で(実際は他を選ぶのが面倒になっているので)そのままオーダーした。
鳥の白子は初めて食べたが、これがまた秀逸。酒もなみなみと注いでくれる。
「イヤー、いい店じゃないか!」と兄が誉めるので、「本当はこっちが本命で‥」と何度目かの台詞を繰り返し自慢する。本当に酔っ払いはしつこい。
のん兵衛二人が大満足で席を立とうとしたら、「おじさんたち、もう帰るの?」と隣の女性たちから声が掛かった。おじさんと言われて兄がムッとする。孫がいてもおかしくない歳なので、「おじさん」は過分な表現のように思う。
それでも営業マンの兄はにこやかに彼女たちと会話している。「さすがだね!お兄ちゃん」
その間も銀髪は無口を貫き、足は出口を向いたままだ。
店を出て兄に聞いたところでは、隣のテーブルで兄が聞いているとも知らず、彼女たちは随分と大胆かつきわどい話題で盛り上がっていたようだ。いやいや、聞かれていることを知りながら話していたのかもしれない。「おばさん」たちは恐ろしい。「おばさん」と言われていると知ったら、その形相たるやもっと恐ろしいに違いない。
「美味しい料理に旨い酒、楽しい相手と美女軍団。本当にいい店だった」と記憶しておこう。
楽の房
東京都世田谷区三軒茶屋2-8-10
03-5486-3318
投稿者 銀髪 : 2006年09月01日 06:00
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