近くに海があるのだから‥
津は目の前に海があるのだからということで、タクシーお奨めの寿司屋に連れて行ってもらった。店に着いたのは11時20分頃で、まだ暖簾はかかっていない。運転手さんが心配する。恐る恐る扉を開けたらまだ仕込み中。しかし、嫌な顔一つしないで招き入れてくれた。運転手さんのホッとした顔を残して店に入る。
右にカウンターがあり、座敷、個室が左手から続く大きな店だ。ランチに備えてセットにつく小鉢がテーブルに積まれていた。我々は当然カウンター。しかし、まだガラスケースの中に魚は登場していない。待つこと数分、美しく輝く魚がケースに並んだ。
例によって地元の魚を要求したが、津の港に上がる魚は限られているとのこと。範囲を広げて三重県で獲れる魚を出してもらうことにした。伊勢、志摩、鳥羽と範囲を広げれば三重県は魚介の宝庫だ。
東京だったら穴子と言えば金沢八景沖の江戸前が一番と思うが、鈴鹿市伊勢若松の穴子は中部地区では江戸時代から最高級品としてもてはやされているそうだ。遠浅の海は他の魚にとっては住み辛いが、餌となるプランクトンが豊富で穴子にとっては絶好の生育場所になるようだ。
白焼で食べたいところだが、ここは寿司屋。それは望めない。煮つめはうなぎの蒲焼と同様にちょっと濃い目。甘味はそれほど強く感じない。評判どおりの味だ。
すずきは津沖で獲れる数少ない魚。今日のすずきは体長60㎝といい型。すずき、しまあじは大将が「歯が折れますよ!」と言うのは大袈裟にしても、たしかに身がしっかりしている。シャリは少なめだが、寿司にしては分厚く切ったネタのお陰で噛み応えがある。
さばまでが三重産の魚。「夜にはもっと種類も揃うが、ランチの準備に忙しく、まだ仕込が終わってないのが残念、申し訳ない」と大将は恐縮する。
地元の魚ではないと言うが、あまりに見事な型の太刀魚には抗することが出来ず、握ってもらった。思ったとおり美味い。感心していると、揚げた骨がポン酢と共に出てきた。嬉しいサービスだ。
43歳の若い大将、三井一浩さんは、明るく表情豊か、冗談も弾んで好感が持てる。
迎えに来てくれた別のタクシーの運転手さんも、評判がいい寿司屋と太鼓判を押していた。今日の寿司にも満足したが、次回は夜に来て、大将の悔いのないご馳走を楽しみたいものだ。
席を立ち勘定をしようとしたら、大将が何か作っている。ご当地の牛肉の寿司。いやいや参った。
勘定が終わっても、陽気な大将とずっと話していたい気分だった。
みつい
三重県津市大門3-15
059-222-3851
投稿者 銀髪 : 2006年09月26日 05:50
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