日本橋にも路地裏がある。
日本橋高島屋近くの路地裏を入ったところに八ツ花はある。開店してから40年、かつての名店稲ぎくで大将は修行したそうで、「だぼ鯊」の大将の兄弟子になる。2階の個室は初めて入ったが、ここを任されているのが2代目。彼はだぼ鯊の大将に魚の扱い方を教わったと言う。ドラマで見るような職人の世界。3人が修行した稲ぎくは拡張し過ぎて潰れた。
大将が仕切る1階のカウンター席もいいが、5人がゆったりと座れる個室もなかなかの雰囲気だ。新いかのゲソから天ぷらコースが始まる。秋の寿司屋、天麩羅屋は新いかがなければ始まらない。あっという間に生ビールを飲み干して日本酒に移る頃刺身が出てきた。
大間の本マグロだ。今年は例年より一月ほど早く大間産の本マグロが市場に出始めたそうだ。脂の乗りはまだ良くないが、いいマグロは赤身が美味い。
天麩羅は定番の天草産えびからスタートした。三つ葉はほろ苦いところがいい。再びえびが出て、蓮に続く。今日の目玉、マツタケ(右端)が出てきた。国産のマツタケだ。マグロと反対に国産のマツタケは例年より遅く、有名店でも中国産を使っていたが、ようやく国産にありついた。衣に香りが閉じ込められる天麩羅がマツタケには最高の料理法に思える。
銀杏に続いて、お目当ての新いか(左から2番目)。小さいのに身は厚く、柔らか。寿司もいいが天麩羅も最高だ。小なす、サツマイモ、穴子で取り敢えず終了。穴子は羽田沖。
今日の魚は殆ど江戸前とのことで、野菜を含めて食材の産地をよどみなく説明してくれる。揚げ油のごま油の比率は約4割。最近の傾向からすると若干多めだが、香りが高くて重くない。銀髪が2代目を差し置いて材料や油の講釈をたれる。
アー、ちょっと喋りすぎだなーと思いながらも、いい料理が目の前にあると制御不能の状態に陥っている。もっと2代目に話しを聞こうと思うが、逆にどんな店に普段行っているかを質問される始末。またこれが調子に乗って話すから、後でみんなの白い目が気になる。
最後に小さなかき揚げをご飯に合わせる。天丼、天茶などそれぞれの好みでご飯を食べる。銀髪はそのままかき揚げを肴にしてまだ呑んでいる。
シジミの味噌汁が出てきて驚いた。あさり並みの大きなシジミが入っている。普通は身を殻から引き離すのに苦労するが、この茨城産のシジミならその心配もなく食べ応えがある。
デザートのメロンを食べてお開きになった。1階席なら天麩羅の追加も頼めるが、個室はそれが出来ないのが辛いところ。それでも腹一杯なので文句はない。
いい天麩羅は胃にもたれず食後感もいいが、酒が進み過ぎるのが難点か。
呑まなきゃいいだろうって? そんな殺生な!
八ツ花
東京都中央区日本橋2-6-11
3271-9354
投稿者 銀髪 : 2006年10月05日 06:10
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