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2006年10月18日

[メルヴェイユ](日本橋)

近くにいい店がまだまだある。

いいフランス料理屋があると聞いて首を傾げた。寿司屋「あきば」が目と鼻の先にありながら知らなかったのだから、フランス料理屋で知らないところがあっても不思議ではないと思い、ついていった。日本橋高島屋の近く、吉野寿司の裏手にメルヴェイユはあった。

オープンして2年が過ぎたばかりの店は、既に予約を取るのが難しい店になったらしい。この日も老境に達したグループ客とカップルが数組、女性同士のテーブルもあり満席になっていた。まずシャンパンで乾杯、明るく元気な糸澤支配人の説明で料理選びが始まった。

今日はご招待なので料理選びにちょっと躊躇したが、豊富なアイデア料理と糸澤さんの説明にすぐに引き込まれた。オードブル、魚料理、肉料理の順で進むコースを予定していたようだが、オードブルを2品と肉料理にしてもらった。メイン料理はステーキなどのオーソドックスなものが多く料理のイメージを描き易いが、オードブルは思わぬ逸品に出くわすこともある。オーストラリアに居たときにはよくオードブルだけを選んだものだった。結局オードブルが4品、肉料理が2品、我々の食卓に登場することになった。

アミューズ(突き出し)はフランス語の難しい名前がついているが簡単に言うと、左からカボチャのスープ、クリームチーズ入りのパイ、フォアグラのソテー。パンは自家製の黒オリーブ入りのパン。しっかりと味があってバターを塗る必要が無い。

最初のオードブルはウニ、カニ、ホタテ、ツブ貝、シマエビなどたくさんの魚介類を使った二品。左のジュレ(ゼリー)添えは焼きなすをベースにして、モロヘイヤと赤ピーマンのソースで囲んでいる。右は旬のカリフラワーをスープ仕立てにして、その中に料理が浮かんでいるように見える。崩すのを惜しみながら混ぜ合わせて食べた。

次のオードブルはえぞ鹿テリーヌとシーザーズサラダ。狩猟シーズン幕開けと共に、ジビエ(野生の動物)料理が食べられる。メルヴェイユ風と名付けられたサラダは、半熟卵を敷いて、野菜、ホタテ、タラバガニ、パルメチザンチーズ、パルマハムを乗せている。それに加えてから揚げにしたリードヴォー(仔牛の胸腺肉)をクルトン(揚げパン)の代わりに使っているが、これが素晴らしくいい香りを出している。

肉料理は牛、豚、鶏、鴨、羊、兎と種類が豊富だが、これまで美味しいものに出会ったことがない兎と糸澤さんお奨めのイベリコ豚を頼んだ。
オーストラリアでよく食べた兎は野生の兎だった。餌の質が不安定で、筋肉質の野生の兎は正直美味くなかった。今日の肉は飼育した兎だったこともあり、食べやすかった。豚足を詰めるなど工夫もしてある。
イベリコ豚はイメージ通り。バスク産唐辛子(万願寺唐辛子)の肉詰めが添えられていたが、肉詰めピーマンといった感じで良かった。

どの料理もかなりの仕事がなされており、料理人の気力・体力の強さを感じたが、松本シェフが31歳の若さと聞いて納得した。今回は素材同士のハーモニーを楽しむ料理を中心に食べたが、次に行くときは一つの素材とシェフとの真剣勝負が見える料理を食べようと思った。

オードブルに合わせて白ワインを飲んだ。肉に合わせたのはソーヴィニオン種主体のふくよかな赤ワイン。このワインにはチーズも欲しいと思ったら、チーズの品揃えも豊富で、立派なブルーチーズやウォッシュタイプのチーズもある。迷ったあげく、少しずつ切ってもらった。

最後のデザートはいつものようにスキップしようとしたが、銀髪用に特別に用意されたものと言われては逃げられない。食べてみて驚いた。まったく甘くない。シャーベットはロゼのシャンパンで出来ており、珍しくも完食してしまった。他の人にはただ苦いだけのシャーベットかもしれない。

完璧にアレンジされた祝宴にただただ感謝するばかり。またまた一本取られたなと思いながらも、思わず顔がほころんだ。


オーグー ドゥ ジュール メルヴェイユ
東京都中央区日本橋3-8-13
03-6202-1991
http://www.augoutdujour-group/me/index.html

投稿者 銀髪 : 2006年10月18日 05:42

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