「鉄板焼きはどうかい?」と聞いたら、みんな嬉しそうに頷いた。
会社の仲間を引き連れての食事会なので一番近い店を選んだ。近くにあるのは知っていたが、紅花には一度も行ったことがなかった。系列店でココットカレー(スリランカ・カレー)を食べたことがあるが、紅花を有名にした鉄板焼きは始めてである。
紅花のオーナーは気球で太平洋を横断した冒険家としても知られるロッキー青木氏。アメリカで包丁を振り回して調理するショー的要素を鉄板焼きに加味させて、アメリカンドリームを現実のものにしたことで有名になった。しかし、わが社の女性たちは誰も彼の名を知らなかった。
鉄板焼きを囲んで、詰めれば7人程が座れる席を4人で占領した。生ビールを頼んだら、大きなジョッキが出てきたのを見て、何となくこの店の内容を感じ取った。
メニューを見たら比較的リーズナブルなので、量が比較的少ないコースを選んでロブスターを追加した。
サラダはサイドディッシュとしてはかなり大きめ。アメリカにいるような気分になる。
うって変わって小さなムール貝のカレーとクリーム仕立ての2種類。スープも多いと嫌だなと思っていたが、鉄板の上で温めるアルミホイルの器はちょうどよい大きさに見えた。
体色が緑色のロブスターはカナダ産。大きさの割りに安いので「冷凍ですね」と聞いたら当たり。この値段で活きの訳がないだろうと言いたげな根本さんは、髭をたくわえた立派な風貌のベテランシェフ。銀座店で30年、日本橋で8年の経験を持つ。にこやかに話をしながらの見事な包丁捌きは雰囲気がある。
皿に盛られてきた生肉を見て外国産肉と悟った。根本さんによるとオージービーフとのこと。オーナーのロッキー青木氏は日本人だが、紅花発祥の地はアメリカ。狂牛病騒ぎの前までは米国産牛だった。オーストラリアに長年住んでいた銀髪にとっても久し振りのオージービーフは噛むほどに味が出る。
和牛が出てくると期待していた他の面々には悪いことをした。健康な赤身の肉がいかに美味しいかを力説しても言い訳にしか聞こえなかっただろ。
紅花は日本でも8店舗を有するが、根本さんのような鉄板焼き名人が腕を振るう店は日本橋別館しかなくなってしまった。別館に隣接していた本館も今はない。
他店の半分ほどの値段で飲める高級ワインを飲んではしゃぐK以外の人たちにとっては、根本名人の腕と会話、そして初めて食べたと言うガーリックライスが何よりのご馳走だったようだ。
紅花別館
東京都中央区日本橋1-2-15
03-3278-8839
投稿者 銀髪 : 2006年12月12日 05:50
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