創作料理も出す気鋭の蕎麦屋(?)
松月庵主人のグルメ・ブログを見て蕎麦屋なのにロールキャベツやエビチリなどを出す両国の「業平屋」を思い出して出かけた。ホームページによると蕎麦屋らしくない創作料理も自慢のようだ。期待を持ってメニューを開いたが、どこにも驚くようなものはない。差込のメニューもなく、壁の貼り紙にも期待に応える料理はない。創作料理は予約客のみに供されるようだ。
席の間を忙しく働いている少女をつかまえてお奨めを聞いたが、目が宙を泳ぐのを見て嫌な予感がした。彼女が何とかひねり出した答え=だし巻き玉子を頼み、そばがき、鴨焼きなど蕎麦屋の定番料理と、唯一の変り種かもしれない海鮮カルパッチョ風サラダを加えた。
お通しでビールを飲み、冷酒に移ったところでだし巻き玉子が出てきた。味は悪くない。創作料理のことは頭から振り払って、普通の料理を楽しむことにした。しかし、それから1時間待ったが次の料理は出てこなかった。その間に後から入ってきた2組の客が、ちょっと飲んで食事を済まして出て行った。
さすがに痺れを切らして、文句を言えば泣き出してしまいそうな少女をつかまえた。笑顔も見せずに忙しく動き回っている彼女を気遣っていたが、このままでは我々の胃袋が泣き出しそうだった。「注文は通っているの?」と聞くと、か細い声だがはっきりと「ハイ!」と応えた。様子を見ていると、少女が調理場に戻り我々が頼んだ料理を告げている。料理を出すタイミングを差配するのも少女の役目のようだ。
立ち上がって高い仕切りの向こうの調理場を覗くと、そばがきを練っている主人と目が合った。この仕切りがある限り、客席の様子を主人が知ることはできないだろう。すぐに出てきたそばがきは立派なもので味も悪くなかった。
残りの品も次々に出てきた。蕎麦屋にしては珍しいカルパッチョ風サラダの出来は今ひとつだったが、蕎麦屋の定番である鴨焼きは美味かった。もう一つ鴨のつくねも頼んだはずだが、少女は書き取るのを忘れたようだ。
業平屋では大将はそば関連の本業に徹し、女将が酒の肴や創作料理を担当する。配膳、料理の説明など客への対応は大将自らがやっているので、松月庵のようなことは起こりえない。
ブログ仲間として会話をしたかったのに、勘定を払って店を出るときになっても、主人が客の前に姿を現すことはなかった。
調理場との壁を取り払い、主人の顔が見える店になれば、しっかりした料理+サービスに客はもっと満足するに違いない。
松月庵 新宿御苑前
東京都新宿区新宿1-3-5
03-3226-4488
http://www.shogetsuan.net/
投稿者 銀髪 : 2006年12月19日 05:57
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