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2006年12月20日

[きっ川](広島)

瀬戸内を喰らう

宿泊先のグランピィアにはコンシエルジェすらないので、いつものようにりーガロイヤルホテルまで車を飛ばした。そこで紹介されたのが「きっ川」だった。小さなビルの3階と聞いてちょっと不安になったが、以前紹介された「水軍の宴」も間違いがなかったことを思い出したら元気になった。

開店時間の5時半ぴったりに一番乗り。右手に個室が3部屋あり、我々は10席ほどのカウンターの一番左に陣取った。大将の吉川さんが笑顔で迎えてくれた。地物を中心に食べたいと言うと、お任せの方がいいと勧められて従うことにした。

お通しはゆば豆腐

刺身の盛り合わせが出されたところで、大将の顔がカウンターの上にニューッと出てきて説明する。ひらめ、ひらそ(ヒラマサ)、柳かつお、大あなごの洗い、小イワシ(カタクチイワシ)、たち貝、にしなど瀬戸内の刺身が並ぶ。

小イワシ(写真中央)

小イワシは禁漁期間のため他の魚を獲る網にたまたま入ったものしか食べる機会はない。今の時期では貴重品と聞いたためか、これが一番美味しかった。

メバル、サワラ

広島近辺では磯釣りでメバルがたくさん釣れるらしく、地元のYさんは3日で400匹を釣ったと自慢していた。きっ川のメバルは音戸で獲れたもので、Yさんのメバルより遥かに立派なサイズだ。
岡山に行けばサワラがなければ始まらないと言われるが、広島で食べてももちろん美味い。サワラは春の魚(鰆)と書くとおり春が旬ではあるが、身が締まった冬の方がいいと言う人もいるそうだ。

穴子の天ぷら

広島に来てもっとも楽しみなのが穴子。きっ川では穴子取りの名人「とらさん」から買い付けるとのこと。肉厚で脂が乗った立派な穴子だった。

土手鍋

広島の冬に牡蠣は外せない。残った汁まで飲みきった。

お食事

米は地元の契約農家から、昆布は2日かけて大将自ら煮付ける。椀に入った地物の蛤は小粒だが味は深い。
満腹になってはいるのだが、壁に貼られたメニューから目が離せない。おこぜ、馬面はぎも魅力的だが、要予約の渡り蟹が気になって仕方がない。
我慢しきれず大将に「渡り蟹は美味いよねー、予約かー 残念だなー」と言ったら、「酒は残っているの?」と聞く。頷くと「少し食べてみる?」と悪戯っぽく笑う。

渡り蟹

スーパーで売られている中国産の冷凍物しか知らない部下が不思議そうにしているが、瀬戸内の渡り蟹は品のいい身を持つ高級蟹だ。

「次に来るときにはもっと美味いものを食べさせるから、必ず1日前に連絡してくださいね!」と念を押されて店を出た。帰るときには店は満員御礼の状態で、しかも客層がいい。

料理もいいが、大将がとってもいい。
「美男子ではないが」と言ったら怒られそうだが、客のところに料理を運び、説明し、誇らしげに微笑む大将がとってもいい。


旬魚 きっ川
広島市中区本通5-13
082-241-0002

投稿者 銀髪 : 2006年12月20日 05:52

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コメント

「瀬戸内を食らう」というタイトルが先ず関心を呼ぶ。刺身の盛り合わせ、メバルの煮付け、牡蠣の土手鍋、渡り蟹。やー、どれも魅力的だ。穴子の天麩羅もあったっけ。あとこれにチヌ(黒鯛)の刺身でも加われば正に言うことなしの忘年晩餐か。今年、次女が広島の青年(もっとも本人は東京生まれだが)と結婚、広島とも縁ができた。そういえば、昨年は婚約の後で広島から直送の牡蠣を頂いて楽しませていただいた。大晦日には牡蠣の土手鍋でも食べて、年を越したいなと刺激を受けました。

投稿者 オールド・ハムスター : 2006年12月20日 20:03

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