熊本で懐かしの味を
部下の結婚披露宴に出席するために熊本へ行くことになった。披露宴は夕方からだが仲間より早い早朝の便で羽田を飛び立った。昼飯を熊本で食べようと思ったのだ。披露宴の料理は中華と聞いているので、この昼を逃すとせっかくの熊本を楽しめないと思った。
ところが下調べをする時間がなく思案しながら熊本市に向かうバスに乗ると、座席前のネットに観光客向けの冊子を見つけた。宣伝用の冊子で何度も痛い目に合ったが、昼飯だから我慢しようと思って決めたのが青柳だった。ビール一杯のサービスに釣られてしまった。
行ってみると割と大きな店だ。中に入ると女将と孫(?)のコンビが迎えてくれた。まだ片手の歳にも満たないような孫が店を走り回る。店構えに比べると意外に気楽な店だ。1人なので奥の鮨カウンターに通された。左の生簀に泳いでいるイカや寿司ネタにそそられないわけではないが、郷土料理にこだわることにした。
馬刺し(左から肝、たてがみ、霜降り)と盛り合わせ(辛子蓮根、ずいき、人文字のぐるぐる、桜納豆)。
自家製辛子蓮根は辛くなくむしろ甘い。人文字(一文字)のぐるぐるとは小ネギを茹でて白根の部分に青葉をぐるぐる巻きつけて辛子酢味噌で食べる。馬刺しに納豆を絡める桜納豆はこの店が発祥だとのこと。
実はこの店のメニューで一番食べたかったのがこの料理。団子汁と書いて「だごじゅる」と発音する。小さい頃、我が家の食卓に頻繁に登場した料理だ。だごじゅるとけんちん汁が2大汁物だと記憶するが、銀髪はだごじゅるの方が好きだった。いわゆるすいとんだが、翌朝とろみがついて濁ってしまった汁がとても美味しかった。
兄も帰省すると必ず欲したお袋の味だが、もう遥か昔に食べたきりだ。
青柳の団子汁は品が良かった。もちろんとろみなど望むべくもない。思いでの味を楽しむつもりが、思い出の味のイメージが混乱してしまった。
久し振りにお袋にお願いしようと思わずにはいられなかった。
青柳
熊本県熊本市下通1-2-10
096-353-0311
投稿者 銀髪 : 2006年12月29日 05:50
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