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2007年01月31日

[大和田](名古屋)

ひつまぶしの元祖・蓬莱軒より美味しいという人もいる。


風長閑の常連客Kさんと鰻の話になり、必然的にひつまぶしの話に発展した。もちろんイの一番は「あつた蓬莱軒」。ここを語らずしてひつまぶしを評することができない。蓬莱軒を基準にしてそれより美味いかどうかがポイントになる。

Kさんの評価は大和田の方が美味いというもの。翌日早速インターネットで検索した。どこかで聞いたことがある店名と思っていたら、東京の日本橋にある同じ名前の老舗鰻屋に行ったことがある。名古屋の大和田とはまったく関係ないようだが‥

昼前に名古屋の客先に行った。「鰻屋に行きませんか?」と誘われて「しめた!」と思った。タクシーに乗って「蓬莱軒」と言おうとする客を制して「大和田に行きましょう」と言った。銀髪グルメ紀行のことを知っている相手は銀髪の提案を拒否することはない。有難い。

大和田に着いて店構えに拍子抜けした気持ちになったが、中に入ると意外と広い。中庭を見下ろす2階に座敷もあるようだ。12時近くになると満席になり10人以上が並ぶ状態になった。注文したひつまぶしが出てくるまでに20分以上を要した。

特上ひつまぶし

部下が頼んだ上ひつまぶしも我々の特上も器の大きさは同じだったが、蓬莱軒のものより小さいようだ。特上はご飯の中にも鰻が敷き詰められている。鰻は大和田の方が美味しいように感じるが、蓬莱軒に行ったのは随分前だから正しい評価か分からない。

二杯目はわさびとねぎを入れて食べた。すりおろしたわさびの香りが効いてとても美味しい。この食べ方では蓬莱軒より美味しいと思ったが、いかんせん薬味の量が少なすぎる。

3杯目はお茶をかけて食べた。ひつまぶしを待っている間にさんざん飲んだお茶と同じもののようだ。蓬莱軒ではお茶でなくだし汁をかける。好き好きだが我々3人の評価はだし汁の蓬莱軒に軍配が上がった。

大和田の薬味が多ければ1勝1敗1引分けだったというのが我々の感想。さて皆さんはどのように思うだろうか。

帰りに乗ったタクシーの運転手が「大和田の方が絶対美味しいよ」と力説する。我々3人は曖昧に頷いたが、どちらが美味しいかと言うのは無意味。どちらも美味しいでいいのではないだろうか。


大和田
愛知県名古屋市熱田区玉の井町8-18
052-671-6720


ひつまぶし 1,700~
特上 2,500円

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2007年01月30日

[みやこ亭](京橋)

お好み焼はやっぱり広島かな


東京駅から数分、京橋交差点からすぐのところにみやこ亭はある。日本橋から中央通を銀座に向かうと、右手にお好み焼の幟が否応なく目に入った。連れも関心を示すだろうと思い提案したら、即座に今日の食事場所は決定した。

広島焼きレギュラー、牡蠣入り、ねぎ焼き、やきそば

銀髪にとっては所詮お好み焼としか思えないのだが、広島駅の「麗ちゃん」だけは他と違った。どの店も市販の蒸した麺を使うが、麗ちゃんは茹で立ての麺を使う。行列をさばくには面倒だろうが、この一手間がまた行列を呼ぶ。みやこ亭の広島風お好み焼は可もなく不可もない平均的なものだった。

広島菜

メニューの中で一番良かったのは広島菜だったかもしれない。広島菜漬けは野沢菜漬け、高菜漬けと並ぶ3大菜漬けと言われるらしいが、前2者と比べるとあまり有名ではない。広島のお土産物屋でもあまり目に付かないのだから、全国的な知名度は殆どないに等しいのではないか。
これまで複数の店で食べたことがあるが、胡麻がたくさん乗ったこの店のものが一番気に入った。

牡蠣のバター焼き、3種ソーセージ

もっとも、他の連中に人気だったのは上の2品。バター焼きは小麦粉をつけて焼いているようで、牡蠣の風味が閉じ込められ、バターの味を吸収してと、かなり評判が良かった。

明太子、しそ入りとスモークのソーセージはこの店で作ったオリジナルならもっとほめたいのだが、店長らしき人は「どっかの肉屋から仕入れたのでしょう」と素っ気無かった。みやこ亭は系列も含め3店あるので、京橋店ではオーナーの顔が見えない。

くじらのタレ

くじらのタレは千葉の名産品。広島とは関係のない料理も多い。広島風お好み焼の店と言うより鉄板焼きを中心にしている居酒屋と思えば分かりやすい店だ。6時頃に入ったときは客が一組しかいなくて心配になったが、8時前にはほぼ満席になった。

お好み焼を食べてお腹をさすっている仲間に比べると、銀髪は広島菜、くじらのタレ、牡蠣1個、お好み焼を10分の1枚食べただけ。炭水化物攻めを回避できてホッとして店を出た。

広島焼き みやこ亭 京橋店
東京都中央区京橋3-1-3京橋3丁目ビルB1
03-3242-1488

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2007年01月29日

狐狸庵亭[幡ヶ谷]

郊外にも人気の店はある


友人のお母さんが亡くなった。93歳、アルツハイマーの末の大往生なだけに通夜は悲しみの中にも安堵の空気が流れていた。銀髪と友人夫妻の3人はお清めの場には溶け込めない感じがしたので、早々に斎場を後にした。

知らない街でいい店を探すのは至難だが、毎晩飲み歩いているとそれなりの勘が働く。最初に目に付いた店に飛び込んだ。店名のとおり雰囲気がある店だ。扉を開けると右にカウンター、左に小あがりの畳席があり、どの席も自由に選べる状況だった。掘りごたつ式ではなかったので、迷った末にカウンターに座った。

カバンからカメラを取り出したところで「すみません」と女性店員から声がかかった。大将の難しそうな顔が目に入り、これは京橋「栄一」の二の舞いかと身構えたら、「黒ネクタイを外してください」とのこと。写真撮影は快諾してくれた。

お通し、刺身三点盛り

まぐろ、鯛の昆布締め、いかの刺身は串焼き屋にしてはいい水準に達している。大将の難しそうな顔は客に対してではなく、料理にしっかり反映されているようだ。

豚串焼き盛り

ハツ、ハラミ、タン、バラ、軟骨に青唐の6品。炭で丁寧に焼かれていてどれも悪くはないが、個人的には軟骨が一番気に入った。やきとんを食べる機会は多くないにしても、豚の軟骨は他ではあまり見たことがない。

友人夫妻は他人盛を食べた。豚と鳥のミックスだ。狐狸庵亭は豚肉はもちろん鳥肉も刺身は置いていない。レアの焼き加減が好きな銀髪だが鳥インフルエンザがあちこちで発見される状況では止むを得ないところだろうか。

すじ鍋

実は全員が真っ先に目をつけたのはすじ鍋だった。友人夫妻も無類の食通、酒好きなだけに銀髪と意見は一致した。思ったとおり780円の価格設定とともに充分満足できる一品だった。

この他に、たこサラダ、せせり、アスパラ巻き、ピーマン肉詰め、レバかつなどを食べた。帰る頃には店はネクタイを外した客で満員。なんとか大将を笑わせようと思っていたが、忙しくなってしまいそれどころではなくなった。

今日も、「ネクタイを外してください」と言われた客で一杯かもしれない。それなら友引のときは暇なのかな。いやいや、きっと地元の人達で賑わっていることだろう。


狐狸庵亭
東京都渋谷区幡ケ谷1丁目32-1-102
03-5453-7477


刺身三点盛り 980円 
豚串焼き盛り 870円 ハツ、ハラミ、タン、バラ、軟骨、しし唐
他人盛り 1160円
すじなべ 780円

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2007年01月28日

和食の店の選び方

うまい和食は日本酒で楽しみたいものだが…

食べ物屋だから味にこだわるのは仕方がない。もっとうるさい人は素材に注目する。国産か輸入物か、天然物か養殖か、無農薬か、などなどきりがない。
清潔感や雰囲気なども重要な要素だろう。接客・サービスについてはこれまで何度も書いてきた。

最近になって気がついたのは日本酒での判断である。日本酒は等級制度が廃止されて純米酒や吟醸酒が出回るようになって格段に品質が良くなった。日本酒の見分け方は以前に書いた記事を参考にしてもらいたい(→「日本酒」 )

次兄がくれた大吟醸酒

品質が良くなった分、店にとっては厄介なものになったようだ。日本酒はワインのように防腐剤が入っているわけではないので、一部の特殊な酒以外は保存が効かない。フレッシュなうちに飲まなければ品質が落ちるので、売れ残りは厳禁である。もちろん保管場所は冷蔵庫でなければならない。

日本酒の取り扱いが煩わしいと思う店にとって強い味方となっているのが焼酎ブームだ。本来なら日本酒同様の気遣いが必要なのかもしれないが、日本酒ほど味の劣化が目立つことはない。水割りやお湯割りにして、梅干やレモンまで入れるのだから、酒を味わうレベルを逸脱している。健康ブームに便乗している気がしないでもない。

以前、焼酎の品揃えに感心していた自分が情けない。今では数十種類の焼酎を揃えている店はごまんとある。しかし、純米吟醸以上の日本酒を10種以上揃えている店は稀である。1升瓶の入る大型冷蔵庫で保管し、栓を開けたらできるだけ早く客に消費してもらう以外に品質保持は出来ないからだ。

ワイン、日本酒、紹興酒など食事に合う酒は15度前後の醸造酒であるのは間違いない。こだわりの店主であれば、自分が作った料理をいい酒とともに味わってもらいたいはずだ。
今、思い出すと10種以上のいい酒を専用冷蔵庫に保管している店はすべて料理も美味かった。

もちろん酒の品揃えが悪いからといって、料理も不味いということにはならない。それでも、酒のメニューが充実していて、店内に日本酒専用の冷蔵庫を見つけたら、ちょっとうれしくなる銀髪である。

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2007年01月27日

[若鯱家](名古屋)

名古屋駅近くのエスカ地下で見つけた懐かしの味


最初はスパゲッティ・ナポリタンのある店を探した。前もってブヨブヨになるまで茹でてザルに上げた麺と玉ねぎ、真っ赤に着色されたソーセージなどをケチャップで炒め、薄焼き卵の上に乗せた中部地区特有のスパゲッティが目的だった。しかし、どの店もアルデンテに茹でた洒落たスパゲッティを出すところばかり。

歩き疲れた我々の目の前にあったのは若鯱家と言うカレーうどんの店だった。名古屋でカレーうどんでもあるまいと思ったが、シャチの名が名古屋らしいので妥協することにした。しかも頼んだのはカレーきしめん。これで文句はあるまい。

カレーきしめん

食べてみてちょっと驚いた。最近カレーうどんは蕎麦屋で食べることが多いので、カレーライスのルーに入ったようなきしめんには意外感があった。

東京・上野「中川屋」のHPによると、カレーうどんは明治37年に東京・早稲田の「三朝庵」といううどん屋が出したのが最初。その後、家庭にまで広まったときには、残り物のカレーを薄めてうどんをぶち込む方式で、うどん屋のカレーとは別物になってしまった。銀髪が懐かしいというカレーうどんはこれである。

若鯱屋のカレーはちょっと粉っぽく、色も明るくて悪く言えば安っぽい。探し当てたものは違っても、最初の目的のスパゲッティと通じるところがある。
銀髪が言うまでもなく、カレーうどんには大きく分けて2種類ある。蕎麦屋・うどん屋のカレーは和風だしのスープの中にカレー粉を溶きいれて、片栗粉でとろみをつける。
もう1種類は小麦粉とカレー粉が主体の、いわばカレーライスのルーに近い。

一緒に入った部下は若鯱家を随分と気に入っていた。中川屋のHPには、名古屋の方では飲んだ後にカレーうどんを食べるのが定番になりつつあると書かれている。若鯱屋のことなのかもしれない。
我々が食べた若鯱屋エスカ店はいかにもちっぽけな店だが、インターネットで見ると名古屋を中心に全国65店舗を擁する有名店だと分かった。普通のうどんやそばも出す店なので、うどん屋式カレーのはずだが、どうも懐かしの我が家のカレーうどんに近い気がする。

若鯱家は関東にも12店舗あるが、目にしたらまた入ってしまいそうな嫌な予感がする。

若鯱家
http://www.wakasyachiya.co.jp


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2007年01月26日

[もつ壱](日本橋)

もつ鍋が再び人気になっているそうだが


オリンピックなどのスポーツ国際大会から憲法第9条改正論議に至るまで、日本人を語るに際して必ず出てくるのが農耕民族と狩猟民族の違いというものだ。和辻哲郎が比較文化論として言い出したことらしいが、農耕民族だから日本人は非戦闘的だと結論付ける評論家たちの話にはいつもうんざりする。欧米でも気候温暖なところは農業国であるし、日本人だけが平和主義者という根拠はどこにもない。

農作物が育たない地域は人種にかかわらず狩猟に頼らざるを得なかった。獲物は毛皮・骨も無駄なく使う。内臓肉も貴重な食料なので色んな料理が発達した。日本ではマタギ料理などがあるが、焼肉以外で一般的なのはもつ煮込みくらいしかない。

日本橋三越の近くにもつ専門店があると聞いて、喜び勇んで出かけた。

センマイ刺し、ピリ辛ハチノス

もつ煮、トリッパ

店の一番の自信作はもつ煮で、別売りのガーリックトーストと一緒に食べるように勧められた。土手煮風で味が濃いのでトーストに合うようだ。どこにでもあるもつ煮込みとは違うので、料理の名前も「もつ壱もつ煮」と店名を冠している。
他の料理は特別なものではないけれど水準は維持しているようだ。

サラダ2種

トマトにはたまねぎを乗せてバルサミコソースがかけてある。レタスのサラダは半熟卵を割り混ぜて食べる。肉ばかりを食べた後は清涼感がある。

もつ鍋

鍋は2人前以上をオーダーしなければならないがそれでも2,000円しない。実は銀髪にとって初めてのもつ鍋体験だった。もつ鍋はバブル経済崩壊後の1992年頃から安くて美味しいとブームになった。偏屈な銀髪はブームと聞くと背を向ける。粗悪な店も増えてブームが下火になる頃BSE問題が発生、壊滅的になったため食べる機会を逸してしまった。

前回のブームの時と異なり、景気上昇局面での人気復活。料理屋はこぎれいになり、使われるのは和牛のモツ。団塊の世代は還暦前後となり脂の乗ったカルビやロースよりヘルシーなモツを好むようになってきた。
もつ壱に関してはイタリア料理定番のトリッパのトマト煮込みを取り入れたり、バルサミコソースを使ったりと洋風のテイストを持ち込み女性にもアピールしている。

団塊の世代と女性がこれからは最大のターゲットだから、もつ壱の戦略は間違っていない。

日本の本格もつ料理をと意気込んだ銀髪にとってはちょっと拍子抜けだったが、これからもつ料理ブームがどのように膨らんでいくのか楽しみだ。フレンチやイタリアンに負けない和風もつ料理が発明されることを祈る。

日本橋 もつ壱
東京都中央区日本橋本町2-1-14 石橋ビルB1
03-3272-2276

センマイ刺し 580円
ピリ辛ハチノス 480円
もつ煮 580円
トリッパ 630円
もつ鍋 980円(1人前)

サラダ2種と生ビール2、焼酎3を加えて総額10,500円でした。

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2007年01月25日

[アルトゴット](吉祥寺)

スカンジナビア料理とはどんな料理?


銀髪が探し当てた北欧料理の店は吉祥寺、東急百貨店近くの路地裏といったところにこじんまりとある。この類の店は女性に人気のはず。2階の店舗に上がると案の定客の大半は若い女性だった。そして、いつものように銀髪が最年長の客となった。

スカンジナビア半島はスウェーデンとノルウェーの2国からなるが、スカンジナビア諸国といえばこれにデンマークが加わり、フィンランドやアイスランドを含めることもある。アルトゴットはさらにオランダ、ベルギーなどを加えてスカンジナビア・北欧料理と広い地域をカバーしているようだ。
飲み物のメニューにはデンマーク、オランダ、ベルギーのビールが並ぶ。ワインはフランス産が多く、さすがに北欧の酒オンリーとはいかないようだ。

オードブル盛り合わせ

ノルウェー産ボイル甘えびから時計回りに、トナカイ肉入りのキッシュ、カニ入りサラダ、太刀魚のパテ、ポテトのアンチョビソースかけ、中央がアボガドサラダ入りのシュー。店の女性の説明をすべて書き取れなかったので不正確かもしれないが、これだけの種類があれば嬉しくなる。

トナカイ肉のカルパッチョ

アルトゴットが使う食材で一番ユニークなのがトナカイ肉だ。メインにも鹿・羊・牛に混じってトナカイのステーキが異彩を放つ。カルパッチョは銀座の「りょく」で食べた山羊の肉によく似ていた。酒の飲みすぎで鼻が赤い銀髪にとっては共食いみたいなものだ。
トナカイは輸入品かと思ったら、北海道留萌、幌延町で飼育されている国産品と聞いて驚いた。

ヤンソンスフレステルセ

ジャガイモとアンチョビのグラタンはちょっと塩ッパイがなかなかいけた。アンチョビが効いたグラタンは家で作ったら、人気メニューになるだろう。料理の名前がどういう意味か聞き忘れた。

パン

最後にトナカイのステーキなどを食べようと思っていたが、クネッケ(スウェーデンのパン)や大き目のパンのお陰でお腹一杯になってしまった。

若い女性が集まる店は異国情緒があり、味はそこそこ、リーズナブルな価格設定といった共通点がある。アルトゴットもそんなレストランだった。ランチタイムも女性客で一杯になるそうだ。


アルトゴット
東京都武蔵野市吉祥寺本町2丁目28-1
0422-21-2338


オードブル盛り合わせ 1,260円
トナカイ肉のカルパッチョ 1,575円
ヤンソンスフレステルセ 997円

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2007年01月24日

[楽の房]②(三軒茶屋)

以前行った「楽の坊」に心残りの解消に行った。


テレサテンが歌ったように♪心残りはあなたーのことー♪ではない。心残りは白レバーの刺身だった。前回行ったときは8月の終わりでまだ暑い時期、刺身は出していなかったのだ。目的が白レバーの刺身だった上に、焼いた白レバーが美味かったからたまらない。寒くなったら行こうと思っていながら今頃になってしまった。

6時に長兄と三軒茶屋の改札で会って、楽の房に向かった。路地を抜けて超人気店「赤鬼」を右にやり過ごして店に着いた。今回も予約無しだがカウンター席に収まることができた。後から来たカップルは系列の太子堂店を紹介されていた。超ラッキーな我が兄弟二人は銀髪弟の行いの良さが故だ。

座るなり兄は店員に「楽の房は赤鬼より上だと思うよ!」とおべんちゃらを言う。「自分たちもそう思っています。自信があります!」と若い店員2人は勇ましい。

刺身盛り合わせ

左下がお目当ての白レバーの刺身だ。何もつけないで少しかじった後に、しょうがやにんにくで食べた。美味い美味いと歳を取ってますます顕著になったタレ目をさらに垂らして笑う兄。兄は熱燗、銀髪はぬる燗と意見が一致しない二人も、白レバーには同じ意見。

白レバーは通常より肥大化したもので、たくさんは取れないそうだ。白レバーは簡単に言えば鶏のフォアグラ。楽の房は契約養鶏場から特別に優遇してもらい仕入れているとのこと。

白レバー焼き、白子焼き

両方とも前回も食べたものだが、何度食べても美味い。

さてこれからが難しい。定番料理を食べればいいものを、ついつい違ったものを食べようとする銀髪。それに鷹揚に応じる兄。

豆腐の味噌漬け、いか入りコロッケ

味噌漬けは正解。塩っ辛いが熱燗にはとってもいい。コロッケは写真を撮る前に割ってしまったので、本当は一個。銀髪が取った半分にイカが入っていたので、兄の半分はイカなしコロッケ。あまりご機嫌よろしくなかった。

ちょっと尻すぼみの感もしないではないが、白レバーなど前半が秀逸過ぎたためかもしれない。イヤー、美味かった。
「さあ、兄貴、もう一軒いこうぜ!」


楽の房
東京都世田谷区三軒茶屋2-8-10
03-5486-3318

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2007年01月23日

[あなごや吉五郎](日本橋)

近くに穴子の専門店を見つけた。


中央通を挟んで日本橋三越の反対側の路地には小さい店がたくさんひしめく。会社の近くにあった六文そばがなくなったので、ときどき三越前の六文そばまで歩いていくのだが、その近くに気になる店を見つけた。

小さなビルの壁に穴子のメニューがかけてある。その中で穴子の刺身の文字が目に入った。これまで広島の「水軍の宴」で食べたことがあるが、東京では味わったことがない。早速会社に帰って夜の予約を入れた。

仲間を二人引き連れて、吉五郎に向かった。ビルの1階は日本橋蛇の市本店、創業明治2年、110余年の歴史を持つ老舗鮨店とのこと。吉五郎はその系列店で3階にある。どちらも名物は穴子である。

刺身の盛り合わせ

穴子しかないと思って戦々恐々でついて来た二人のために刺身を頼んだ。

穴刺し、白焼き

「水軍の宴」で食べた穴子刺しの印象が薄くなったせいか、今日の穴子の方が甘味があり美味しく感じた。
白焼きは肉厚のしっかりした穴子だ。こちらは水軍の宴の瀬戸内産穴子の印象が今尚鮮明だが、東京で食べた穴子の白焼きの中では今までで一番いい。

肝串、くりから巻き

肝も骨(下の写真)と同様に予想以上に立派なものだ。鰻より小さいはずの穴子なのに、こんな立派な肝を持っているとは。これも初めて食べた。
串に巻いた穴子も肉厚でなかなかいい。

骨せんべい、だし巻き玉子

鰻の骨せんべいは食べたことがあるが、穴子は初めて。酒の肴に大好評でお代わりをした。
最後にだし巻きを食べてお開きに。

穴刺し1000円、白焼き900円、骨せんべい380円、くりから焼き1串300円、肝1串300円、だし巻き500円と居酒屋値段。
階段を下りて蛇の市の主人と話した。肉厚の白焼きは松島産。骨が気になるかもしれないが、白焼きに一番向いているとのこと。他の料理は江戸前だそうだ。

「安いですね」と連れが嬉しそうに言うが、彼にとってはいつも値段は同じ、0円。
今日はいつもより1人多い3人。お財布担当の銀髪にとってもいつもと同じ値段だった。

あなごや吉五郎
東京都中央区日本橋室町1-6-7 蛇の市本店ビル3F
03-3241-8897

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2007年01月22日

[いかや銀兵衛](新宿)

イカの活き造り、イカ尽くし


博多では佐賀県呼子のイカを生簀に泳がせ、活き造りにする店が多い。銀髪も元祖であるいか太郎や稚加栄で何度か食べたが、東京ではあまり食べた記憶がない。調べてみると東京でも生簀を持ち、活き造りを売り物にする店がいくつかある。店名にイカの名を冠するいかや銀兵衛に行くことにした。地方に行く機会が少ない人には喜ばれる。

店はコマ劇場に隣接する東宝会館の地下にある。古いビルを降りて少し進むと左手に見つけた。ビルの古いイメージを忘れさせてくれる美しい店内は接待族もチラホラ居て、それなりに賑わっていた。
いか中心のメニューを予想したが、ふぐを含めた高級海鮮が並んでいる。

キンキやカワハギに気持ちが揺らぐのを押しとどめて、お目当てのイカ尽くしを頼むことにした。

お通し(ふぐのにこごり)、そら豆

イカの活き造りが出てくるまでのつなぎとしてそら豆を頼んだ。豆に包丁目を入れてあるので食べやすい。丁寧な仕事に感心した。

いか活き造り

生簀に泳いでいるのはメニューに4,000円~と書いてある三浦沖で獲れたスルメイカ。今日は一番小さいのが6,000円とのこと。お造りになって出てきたイカのゲソは元気よく動き、ほっておくと皿から転げ落ちそうだ。スダチをかければ中央の白い身もサワッと動くがそのままにしてもらった。淡白な味のイカにスダチの香りはきつすぎる。

泳いでいる姿は小さく見えたが目の前に来ると意外と大きい。肉厚で歯ごたえがある立派なスルメイカだ。薬味はわさびとしょうがの2種類。イカにはしょうがの方が合うようだが、わさびもあれば飽きが来ない。

いかさつま揚げ、いか焼き

メニューの中からイカ関連で選んだのがさつま揚げ。練り物のイメージが強いさつま揚げとは別物の仕上がり。歯ごたえもあり、イカの美味しさがよく出ている。
もう一品、イカシュウマイを頼んでいたのだが、刺身の残りを焼いたものを食べたらお腹一杯になってしまったのでキャンセルさせてもらった。

生簀を泳ぐ魚の活き造りが美味いかどうか議論があるが、これはこれで悪くなかった。

日本酒、焼酎の品揃えも良く、それなりに使える店だと思うが、若いカップルにはお値段が辛いかもしれない。

いかや銀兵衛
東京都新宿区歌舞伎町1-19-2 東宝会館B1
03-5287-6648

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2007年01月21日

酒のアルコール度数

アルコールの度数は味と関係があるのだろうか

「14度以下がいいワイン」とある人に言われた。アルコール度数とワインの品質・価格との相関関係についての記述は殆ど見たことがないので京橋にある明治屋に行った。
中央通りから店に入ると左手に安いワインが並んでいる。そこのボトルを数本ひっくり返した後で、さらに奥に進んでワインセラーに入った。そこには数万円のワインが金網の中で眠っている。手に取ることは出来ないので、指を突っ込んでラベル面をこちらに向けた。

なるほど14度以上のワインを探すのは殆ど不可能だ。ところが、14度でワインの品質を線引き出来ないこともまた明白だった。1,000円前後のワインでも殆どが14度以下だった。
14度を超えるワインはオーストラリア産や南アフリカ産で見られた。糖度が高いほどアルコールは高くなる。糖度の高い葡萄は気候が温暖な地域に育つので、ドイツなど寒い地域のワインのアルコール度数は必然的に低くなる。

14度以下のワインが圧倒的に多いのは品質ではなく酒税のせいだと思われる。アメリカでは14度、イギリス、ドイツでは15度を境に税金が加算される。大消費地アメリカで売りたければ14度以下にしなければ価格競争に負けてしまうのだ。水などで薄めないでアルコール度を制限以内に抑えるのは大変な技術がいるようだ。

昨年5月に日本の酒税法が大幅に改正されたのを覚えているだろうか。改正前はワインは12度、清酒は15度、ビールは5度以上から税金が加算された。改正後は加算税が撤廃されたが、ワインは大幅に税率が上がった。ワイン業界にとっては改正ではなく改悪である。

アルコール46度の酒を飲ませてもらった。改正前なら高額の酒税がかけられたに違いない。

銀髪の勘違いかもしれないが最近発売されたビールは以前よりアルコール度が高くなった気がする。殆どが5%以上で、中には6%を超えるものもある。アルコール分が高いとコクが増すように感じるので、酒税法の改正で加算税がないのは追い風になったに違いない。

因みに焼酎とウイスキーには加算税のルールが温存され、焼酎は25度から20度、ウイスキーは40度から37度に基準アルコール度数が引き下げられた。度数が高いほど納税額が増えるという仕組みで、味との相関関係より違いは顕著である。

オーストラリアではビールの税金は極端に安かった。フランスなどワイン生産量の多い国ではワインの税金は安い。ビールは労働者の酒である。ワインは庶民にとって食事の必需品だ。決して金持ちだけの嗜好品ではない。

酒税のことを考えることはこのへんでやめにしよう。今宵の酒が不味くなる。


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2007年01月20日

[らん月]②(銀座)

久し振りのらん月で、初めてのすきしゃぶしゃぶコース


すきしゃぶしゃぶはこれまで単品で何度も食べた。その一場面は前に書いた(→「らん月」) コースを食べるのが初めてだったのだ。もともと食べたくないものも入っているコースは好きではない。特に甘いものが嫌い、白いご飯は夜食べない銀髪にとってコース料理を頼むことは稀である。

この日は部下が予約を取った。込んでいると言われてコースを頼むことを暗に強いられたようだ。店にとっては事前に料理の準備を整えられる方がいいに決まっている。「単品よりお得ですよ」と言う店が多いが、確かに単純に各料理の値段を足し算するとコースの方が安い。銀髪にとっては食べたくない料理の値段まで足して得をしたとは思えないのだが…

部屋に通されテーブルを見て首を傾げた。蟹の身を取り出す道具が置いてある。付け出しを食べているところに蟹が出てきた時点で、部下がコースを頼んだことに気がついた。のん気な父さんである。

ゆで蟹

蟹は嫌いではないので不満を言うつもりはない。接待なので料理のことをゴチャゴチャ言うのも気が引ける。飲み、食べ、話し、笑っているところにメインのすきしゃぶしゃぶの肉が出てきた。その皿を見て目を疑った。

コースの肉

いつものレベルの肉は皿の奥の方に1枚だけ見える。真ん中と手前の数枚も物が違う。3種類以上の部位の肉が並べられているようだ。
割安に見えるようで、コースの肉はいつもより質が落ちるように見えた。比較のために単品の肉を追加オーダーした。

単品の肉

驚いたと言うより疑問が解消して嬉しかった。コースが得だという話はいつもおかしいと思っていたからだ。肉以外の料理がいくつもついて、それほど値段が変わらなければ店の利益を圧迫する。当然のことだ。単品の料理ががコースの品より高くて品質がいいのは当たり前の話。質なり量なりで調整しないと店の割りに合わない。
連れはこれまで高い料金を払って単品勝負をしていたのが報われたようで機嫌が良かった。

ネット上の口コミ情報を見ると銀髪の評価と違うことが結構ある。その殆どはランチやコース料理を食べての批評である。もちろんコース料理を食べて初めて真価が出る店もあるので一概には言えない。それでも予約をしたらコース料理を事前にオーダーしなければならない店が多いのに閉口する。キッチンの流れ作業・店の都合に客が合わせなければならないとは、本当に切ない。

20回くらい来ている店で味わった初めての経験。実に面白かった。


銀座 らん月
東京都中央区銀座3-5-8
03-3567-1021


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2007年01月19日

[春](麻布十番)

カウンターで中華料理


少人数で中華に行くのは躊躇してしまうが、「二人でも大丈夫!」と太鼓判を押されていったのが麻布十番温泉からすぐ近くの春だった。太鼓判の主Kさんは先に来ており、既に一品目がカウンターに出されビールを口に運んでいた。

前菜、チャーシュー

ピータンとチャーシューは確かに中華だが、トコブシ、えび、明太子は和風っぽい。不思議な前菜だが、最初のビールにはピッタリ合う。器は紹興酒の甕を割ったものだろうか。粗雑なようでオシャレだ。

炒め物、ステーキ

えびといかの炒め物は中華だが、ステーキは洋風である。「どの地方の料理ですか?」と尋ねても、明解な答えは返って来ない。主人がイメージした創作中華料理ということだろうか。

干しいか入りの炒めもの

中華料理で使う3大乾燥食材と言えば、あわび・ふかひれ・なまこ。するめいかを干したものを使った料理は初めて食べた。
我が家では母が知人からもらった一夜干しのおすそ分けに閉口していた。普通に炙って食べるには量が多すぎて飽きてしまうからだ。そこで煮物に入れたり、スパゲッティに入れたりしてみたら結構食べられることを発見してから重宝するようになった。
するめもこのように使えるとしたら、正月の余り物で挑戦したくなった。

かに玉、鳥の揚げ物

渡り蟹を使ったかに玉こそが王道と思っている銀髪にとって、春のかに玉はとっても満足のいく品だった。
鳥は時間をかけて揚げたもののようだ。我々が来たときには既にカウンターの前に鎮座していたのだが、いつまで待っても出てこないので催促してしまった。冷ますために置いていただけだったらしいが、もちろん我々にも供してくれた。

麻婆豆腐、スープ

麻婆豆腐は中華の定番だが、スープはちょっと変わったもつ煮込み風。香菜の香りがよくてかなり美味しい。

夫婦二人でやっている店で、ご両人との会話が楽しくてついつい饒舌になった。「いつも饒舌だろう!」って?そう言われてしまうとミもフタもないが、盛り上がったのは間違いない。

「食べたいものがあったら数日前に言ってくださいね」と念を押された。小さい店なので食材をいつも豊富に抱えておくことはできない。食べたいもの、予算を言っておけば腕を奮ってくれる。解説付きの楽しい中華料理を食べたいときは「春」に行くことにしよう。
デートにもいいかもしれない。相手がいればの話だが…


中国文化会館 春
東京都港区麻布十番1-5-10
03-5474-4380

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2007年01月18日

[ミュン](新宿御苑)

新宿御苑で人気のベトナム料理屋があると聞いて行った。


ベトナム料理屋はオーストラリアに居たときによく行った。タイ料理のように辛くないので子供でもOKだし、何より値段が安かった。ところがあんなに何度も行ったはずなのに、生春巻き、フォー、以外は何を食べたかあまりよく覚えていない。タイ、インドネシア、中華などと混同してしまっているためだ。

ミュンでも取り敢えず定番料理から入っていった。

生春巻き、パパイヤサラダ

ベトナム料理屋に必ずある生春巻だが、各店微妙に異なる。きっちり巻かれた固めの生春巻だった。甘くて殆ど辛くないタレはどの店の味もそれほど変わらない。
パパイヤサラダはタイ料理でもよく食べる。どちらが本家なのだろう。

てんぷら、豆腐の肉詰め

てんぷらはフィッシュ・ケーキという名の料理でよく食べたのはタイ料理屋だった。でも、ベトナム料理屋でもあったような気がする。
豆腐の肉詰めと手作りソーセージは初めて見た。帰り際に店長に聞いたところでは、ミュンのオリジナル料理。シェフはベトナム人だそうだが、ベトナム郷土料理ともちょっと違うようだ。

手作りソーセージ

ソーセージもオリジナル。黒粒胡椒が効いているのがいかにもベトナム料理っぽくなかった。
それでも肉詰め、ソーセージの2品は合格点を与えてもいい。

面白半分に飲んだベトナムワインはあまりいいものではなかった。フランスの植民地だっただけにワインが造られていてもおかしくないと思ったが、2,700円では期待する方がおかしいだろう。

人気の理由はやはりお値段だろう。若い女性が殆どの店内は、白髪のおやじにとってはちょっと気恥ずかしかった。

ベトナム・サイゴン料理 ミュン
東京都新宿区新宿1-3-8 YKB新宿御苑B1
03-3358-9951

生春巻き 680
パパイヤサラダ 950
てんぷら 600
豆腐の肉詰め 200×2
手作りソーセージ 600
ワイン27 2700

合計 6,227円(消費税込み)

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2007年01月17日

[山形田](京橋)

蕎麦が有名な店だが、夜もなかなかだね


蕎麦が美味しい店だとたくさんの人がブログに書いている。いつか行こうと思いながら果たせないでいたが、別の店を目指して歩いているうちに偶然店の前を通った。急遽予定を変えて店に入り、自動販売機で食券を買った。立ち食い風だが通路の両側にカウンターがあり、座って食べるシステムだ。一口すすって美味いと思った。

壁のメニューには山形郷土料理が並ぶ。この蕎麦なら他の料理も美味いはずだ。夜に来たいと強く思った。

もってのほか、いなご、ふきのとう味噌

もってのほかは食用菊を茹でたもの。酢をつけて食べる。天皇家の御紋・菊を食べるのはもってのほか、或いはもってのほかに美味しいというのが名前の由来だそうだ。

いなごを食べたのは何年振りだろうか。初めて食べたときの違和感が何故だったのか思い出せない。これはこれでいい酒の肴だ。

そしてもっといいのがふきのとう味噌。ふきのとうは地元では「ばんけ」と言う。ばんけは大学時代の友人のお母さんが経営していた店の名。そのお母さんは銀髪をバッカスと呼んだ。

地鶏からし、玉こんにゃく

蒸した地鶏もいいし、味がよくしみたこんにゃくもいい。この頃になると客もほぼ一杯になってきた。単身赴任風のお父さん、残業前に腹ごしらえに来た若者など様々。
日本酒を飲むつもりで来た銀髪だったが、後ろの二人が焼酎の蕎麦湯割りを飲み始めたのでそれに倣った。

牛刺し、牛肩ロース焼き

米沢牛を2品。この店では高級料理になるが、他の店に比べるとリーズナブルで美味い。

げそ、舞茸の天ぷら

焼酎1本はあっけなく空いてしまった。これだけ飲んで食べて最後に蕎麦を食べるのは辛い。しかも十割そばなどは数に限りがあるため、昼の早いうちに売切れてしまっている。
「店のおばさんに明日の昼に蕎麦を食べに来ますね」と言ったら、「私は夜はいないよ」と返された。

翌日、約束通りに行った。確かにおばさんたちは入れ替わっていた。

銀髪は先日十割蕎麦を食べたので今回はつなぎを使っている外一(といち)蕎麦を食べた。量は普通の店の倍はある。濃いタレと蕎麦がよく合う。
蕎麦通ではないので偉そうなことはいえないが、とっても美味しい蕎麦だった。

外一

十割

いい店見つけた!

山形田
東京都中央区京橋2-5-15神保ビル1階
03-3535-9410

もってのほか 300円
いなご 300円
ふきのとう味噌 400円
地鶏からし 300円
玉こんにゃく 300円
牛刺し 700円
牛肩ロース焼き 800円

天ぷら2品、生ビール2杯、焼酎1本を加えて夜の部合計7,000円強でした。


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2007年01月16日

[フランツィスカーナー]②(日本橋)

ランチで「フランツィスカーナー」に行ったことはあるが、初めて夜に行くことになった。


世界一の幸せ者はイギリスの家に住み、アメリカの会社で高給をもらい、日本人の妻を持ち、中国人のコックを雇う人と言われる。組み合わせがずれて日本の家、中国の給料、アメリカ人の妻、イギリス人のコックになったら最悪と茶化す。
実際はもっと長々とあり、ドイツも笑いものにされていたはずだが思い出せない。

料理が不味いのはイギリスだけのように言われるが、イメージ的にはドイツも同様である。冬に凍る国では貧しい土地に育つ食物と、保存食に頼らざるを得ない。ロンドン郊外のパブで食べた料理はソーセージとジャガイモが主体でドイツ料理と似通っていた。

ちょっと前になるが日本橋にあるドイツ料理店フランツィスカーナーに会社の忘年会で出かけた。総勢約40人の中で幹事以外は何が出てくるか分からない。

鮭のディップ、ハムの盛り合わせ

チーズのサラダ、プレッツェル

お菓子でしか食べたことがないプレッツェルだが巨大なパンが出てきた。銀髪は一口だけ食べて次の料理を待った。

煮込み、ソーセージ

タコと白いんげん豆のトマト煮込み。豆はいかにもドイツらしいが、タコはドイツでも食べるのだろうか?
定番のソーセージは欠かせない。

ここで次の料理が出てくるまで間が空いた。定番料理のソーセージが出てきたので最後にデザートを予想した人が多かったが、銀髪は違った。ザウワークラフトが出てない。キャベツの酢漬けは定番中の定番だが、単品ではなく付け合せで使われる。ソーセージより格上としたらアイスバインしかない。

アイスバイン

塩漬けした皮付き豚もも肉を長時間煮込んだ立派なものが出てきた。これまで「ビヤステーション恵比寿」のハムのようなものしか食べたことがなかったので、正直言って驚いた。
コラーゲンたっぷりのプルンプルンのアイスバインなのだが、食べる人は少ない。プレッツェルでお腹が一杯になってしまったのも一因だが、豚足に似た皮付き&骨付きの外見で敬遠した人が多かった。まったく意気地がない。

結局、アイスバインの半分以上を銀髪が食べることになった。こんなものを気持ち悪がっていたらグルメ紀行など書けない。プレッツェルを食べるのを控えていたのでお腹にも余裕がある。満足満足。

最後にデザートが来ると銀髪も含めて全員が予想したのだが、何と忘年会コースにデザートはなし。どのみちデザートを食べない男共は気にしないが、女性たちはがっかりだったようだ。

4種類のドイツ生ビール、グラスワイン、3種類のカクテル、3種類のソフトドリンクの飲み放題は3,500円。これに10%のサービス料がかかって食べ物とあわせると1人約1万円になる。得したと思うか、損したと思うかは、人それぞれだろう。
いやいや、金を払ったのは会社で、社員はタダだから損したとは言わせない。

フランツィスカーナー
東京都中央区日本橋3-8-16
03-6225-5485

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2007年01月15日

[華味鳥](銀座)

まさか東京にもあるとは思わなかった。


新橋駅近くで飲むことになり、店を探していたら華味鳥の文字が目に入った。昨年の8月にオープンしたらしい。華味鳥は福岡の銀行の東京支店長に紹介されて博多の本店に行ったことがある。博多からは随分前に新三浦が東京に進出しているが、華味鳥が加わったとは朗報だ。

新橋駅に近い銀座8丁目、博品館の5階にオープンした店は博多の店のイメージとはかなりかけ離れ、銀座らしくきれいで洗練された店に仕上がっている。
料理の品数は残念ながら博多に劣る。水炊きコースが主で単品メニューが貧弱なのは、東京の人達に本物の博多水炊きを食べてもらいたいからだという。単品だけで帰るのは許さない姿勢である。

高いコースになると品数が増え、食事時間は2時間を超える。時間がないと言うと、一番安い5,500円のコースに別途単品を追加することを勧められた。刺身と唐揚を追加注文した。

刺身

ささみ、砂肝と炙った皮の刺し盛り。皮が最高得点を獲得した。わさびと思って刺身にたくさんつけたら実は柚子胡椒。むせぶ相手を笑うには可哀想なほど苦しんでいた。

唐揚

単品で頼むと値段が上のコースに入っている刺し身や唐揚より量が多いそうだ。ふぐの唐揚を連想させるしっかりした味付け。肉はジューシーで美味い。

コースの付け出し、軟骨唐揚げ、がめ煮

付け出し右にあるのは薄切りモツの和え物。この類のものを父が酒の肴によく作っていたのを思い出した。
このコースに軟骨唐揚げがついているのを確認すべきだった。物は違うが追加注文した唐揚と揚げ物が重なってしまい、鍋を食べきれるか心配になってきた。
煮物の小鉢は「がめ煮です」と言われて懐かしさが込み上げた。福岡の郷土料理で、昔住んでいた頃は確かにこう呼んでいた。



とにかくスープを飲む。コラーゲンたっぷりのスープは女性に喜ばれそうだ。塩とねぎを加えてスープを飲んだ、飲んだ。これだけでお腹一杯になりそうなほどにお代わりした。

新三浦や玄海に比べると、鍋の中の骨付きの鳥肉は意外にも軟らかくて美味しかった。華味鳥は元々鶏肉屋だっただけに、肉に対するこだわりは強い。今日食べてみて納得だった。
若い女性店員が鍋につくねを上手に丸めてすくい入れる。その腕前にみんな拍手喝さい。肝、心臓もぷっくらして美味だった。鍋に入れても固くならない。

餅、豆腐、しらたき、くずきり、きゃべつ、春菊、茸などの入って鍋は賑やかになるが、懸念したとおり半分近くは残ってしまった。
腹の中は隙間なく埋まった感じだが、雑炊は食わねばなるまい。濃厚な雑炊はかつてない結構な味だったけれど軽く一杯食べただけで、これも鍋にたくさん残してしまった。

コースの最後はデザート。鳥がらスープを100%使用したプリン=コラーゲン豆腐を一口だけ食べてお開きにした。

水炊きを楽しむなら5,500円のコースだけで充分のようだ。単品を追加するにしても、味見する程度の量が適当に思えた。4人で行ったら鍋は3人分でと頼めたらいいのだけれど、許してくれないだろうな。

コラーゲンたっぷりのスープで肌がプリンプリンに若返った。それは女の台詞だろうって? 男が肌をきれいにして何が悪い。


水たき料理 博多華味鳥 銀座店
東京都中央区銀座8-8-11 銀座博品館5F
03-3569-1621


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2007年01月14日

オイルフォンデュ

80歳の母を迎えてオイルフォンデュをやった


銀髪が中学生だった約40年前、歳が離れた二人の兄は既に大人の仲間入りをしていたため、銀髪は一人っ子状態だった。母のお供はいつも銀髪で、父が国内に居るときは3人で出かけた。
よく行ったのは新宿の伊勢丹会館。今もあるロシア料理屋、スペイン料理屋など珍しい料理屋がお気に入りだった。

もっとも気に入ったのがスイス料理で、フォンデュは瞬く間に我々を虜にした。ハワイで生まれ育った父の影響か、もともとの性格か、母は新しいもの好きだ。このときもすぐにフォンデュ鍋を探し出し手に入れた。これで手軽に家でチーズフォンデュやオイルフォンデュを楽しめるようになった。

家族全員が大喜びしたのは言うまでもない。それから、誰かお客様が来るとフォンデュをした。数十年前にこんなことをする家庭は少なかったのだろう。どの客も初めて見る料理に感激してくれた。10年以上もの時を経て婚約中に来た妻もその1人。普通の新婚家庭にはないフォンデュ鍋がいち早く我が家の一員となった。オーストラリアに駐在していた7年余の間、ホームパーティーの主役も担った。特にオイルフォンデュが人気だった。

もてなす方も材料を切るだけだからいたって簡単である。たくさん用意して余ったとしても、料理も何もしていないのだから残り物になって困ることはない。強いて言えば油の臭いが立ち込めることぐらいだが、焼肉に比べればまだましだ。

かつてはアルコールの炎を熱源にして演出効果も狙ったが、今は面倒くさいので電磁調理器を使っている。ちょっと味気ないような気もしないではないが、簡単でしかも倒れる心配がないので安全である。20年以上も働いた鍋の取っ手は炎で黒くなっているが、もうこれ以上焼かれることはない。

魚介類など水分が多い素材は、キッチンペーパーなどで水気を取って入れる。火が通るのは驚くほど早いので、ちょっと油断しているとカリカリになってしまう。
専用串の後ろには異なる色が塗ってあるので、どれが自分のものか判別できる。引き上げてみると串の先はもぬけの殻。慌てて浮遊する材料を捕まえようとする姿は滑稽でみんなの笑いを誘う。

天ぷらやアメリカンドッグ状のものを作っても楽しい。フライはパン粉の揚げ屑をきれいにするのが面倒だが、たまには串揚げパーティーをしてもいい。専用鍋がなくてもオイルフォンデュはどの家庭でも楽しめるはずだ。

80歳を超えて1人暮らしをしている母は、揚げ物は怖くてできなくなったという。それを聞いて企画した、母にとっては懐かしいオイルフォンデュ。少しは親孝行が出来ただろうか。

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2007年01月13日

[叙々苑・游玄亭、並木通り店](銀座)

叙々苑グループ最高級店


叙々苑グループは全43店、そのうち最上級クラス游玄亭6店舗の中でも銀座並木通り店がもっとも高い。2番目が昨年末に大阪で開店したホテルニューオータニ大阪店、そして「叙々苑・游玄亭(有楽町マリオン)」「叙々苑・游玄亭(赤坂)」などが続く。

特選ロース焼

単品でもっとも高い特選焼物で一皿の値段を比較してみると、並木通り店が7,500円、ニューオータニ店が7,000円、マリオン店や赤坂店が5,500である。因みに写真のロースが1枚当たり約1,000円になる。

有楽町マリオン店の女性は並木通り店と自分の店の肉は同質だと言う。前回並木通り店に行ったときはそうかもしれないと思ったが、今回は値段の違いを感じた。グループで1日に何頭の牛を使うか分からないが、最上級が選りすぐられて並木通り店に来るのだろう。

特選ひれ焼

以前マリオン店に入ろうとしたとき、セレブっぽいおば様が「失望しましたわっ!」と怒りながら出てきたことがあった。彼女は並木通り店の常連に違いない。満席でマリオン店に回されたのだろう。気持ちは分からないでもないが、銀髪にはマリオン店でも良すぎる。

レバー

焼くときにはレバーでさえも弱火のままでいい。したたり落ちた自らの脂が呼んだ炎で焼かれる。他の肉はともかくこれは皆に食べさせたい。レバーは焼くとパサパサの食感が嫌だと言う人が多いが、この店のレバーはよく焼いても柔らかく味がある。
ホルモンやミノも他では味わえない柔らかさだ。特に上ミノはサクッと噛み切れる。
タンも捨て難い。脂が乗り過ぎのきらいはあるが、いつも最初に食べるから気にならない。

しかし、カルビ、ロースなどは脂の乗りを喜べる年齢ではなくなってしまった。翌日昼過ぎまで口中に脂が残っていた。50歳を越えているのに、いつも游玄亭並木通り店に行こうと言う人を尊敬してしまう。
肉が好きな人はやはりエネルギッシュだと思う。


叙々苑・游玄亭 並木通り店
東京都中央区銀座5-4-6 ロイヤルクリスタル銀座6F
TEL: 03-3573-8989

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2007年01月12日

[玄海](新宿)