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2007年04月30日
[老祥記](神戸元町)
豚まん発祥の店はいつも行列

神戸餃子の赤萬を出て元町に向かった。どうせ元町に行くのなら赤萬も元町本店に行けば良かったと思ったが、行き当たりばったりの旅に計画性などない。元町の目的は有名ラーメン店だったのだが既に閉店していた。夜はやらない不思議なラーメン屋だ。落胆はしない。元町には中華街がある。
目指したのは老祥記という肉まんの店で、行列が絶えないことで知られている。店内でも食べることができると聞いていたので大きな中華料理屋と思ったら、意外に小さな店なので驚いた。
空いてる時間帯のようで店内に並ぶことが出来た。列の両側に10人程度が座れる大テーブルが2つある。「店内で食べる人は居ますか?」と声をかけられたので手を上げたらすぐに座れた。1個80円、1人前は3個なので2皿6個を頼む。グダグダと酒盛りするような店ではなく、飲み物は残念ながらお茶しかない。

一口で食べられるような小振りの肉まんで、割ると具がコロンと出てくる。これこそ探していた昔ながらの肉まんのイメージそのものである。(→「肉まん」) 肉汁が皮に染み込んでいてなかなかいい。味はしっかりついているのでそのまま食べた方がいいようだ。脂っこく感じたら、からしをつけると美味しく食べられる。

並んで、座って、食べて10分程度で店を出たら、行列は店をはみ出して通行人の邪魔にならないように道路で一旦途切れて、それからまた広場に続いていた。営業時間は10時から18時半で売切れ次第閉店。客がいる場所より作業場は倍以上の広さで、無駄のない動きを続けている13人の店員が開放されるのもあと1時間程度だろう。
店のチラシによると1915年(大正4年) 曹松琪が創業、「ぶたまん」という呼び名の発祥の店で「神戸のぶたまんじゅう屋」と呼ばれ親しまれてきたとのこと。単品商売でも90年間行列が絶えないとなれば、経営者は大豪邸に住んでいるんだろうなー
香港では酒を置いていない店なら酒屋で買ったビールなどを持ち込んで飲むことが許される。せめて広場に椅子とテーブルを置いてくれないだろうか。老祥記の周りにも持ち帰りできる店が多数ある。数店から好きなものを買って来て酒盛りができたら最高なのだが。
老祥記
兵庫県神戸市中央区元町2-1-14
078-331-7714
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2007年04月29日
[赤萬](神戸)
神戸名物の餃子を食べに行った

餃子を売り物にする街は多いが、神戸も特徴のある餃子を出すと知ったのは日本経済新聞夕刊の紹介記事からである。特異なのは餃子自体ではなく、タレの方である。
早めに仕事が終わって餃子屋に行くことを決めたが、まだ4時前。案内役のY氏に連れられて向かったのは三ノ宮。一軒目は5時まで休憩時間中で入れなかった。Y氏は失望することなく次の目当てに向かって歩き出し、派手な赤色が目立つ小さな店、赤萬に着いた。この店は13時から21時頃まで休みなく開いている。行列もできる店だそうだが今の時間は店内に客はなく、持ち帰りの客がときどき来る程度だ。
注文は1人に対して2人前、合計14個(500円)を頼む義務がある。従って2人で4人前を頼んだ。追加注文は許されないので料理はこれだけ。
ビール大瓶500円も嬉しい価格だ。オーダーしてすぐに薬味を味見した。

白味噌をベースにした味噌ダレが神戸餃子の特徴である。酒の肴の代わりに味噌を舐めた。思ったほど甘くなく、ピリ辛でなかなかいける。ビール1本がなくなりかけたところで餃子が焼きあがった。ビールを追加した。飲み物の追加注文はOKのようだ。

パリッとした焼き上がりの薄皮餃子で、具は少なめなので2人前は難なく食べられそうだ。味噌、醤油、酢、ラー油を全部混ぜて餃子をつけた。思ったほど味噌は個性を発揮せず、餃子の引き立て役に徹していた。
本店は元町にあり、震災で場所は移ったものの創業から数十年を経ている老舗である。三ノ宮店は餃子を包んで焼くだけなので本店の味と同じものが食べられる。お土産で持って帰りたかったが東京まではちょっと辛い。味噌ダレだけでも売ってくれないかと頼んだが、あっさり断られた。台湾人と思われる店員には我侭な客に対する便宜の権限がないようだ。
一軒目の入れなかった店はひょうたんで、赤萬と同様に人気店ということだった。次回はひょうたんに行ってみよう。他の店をはしごしてもいい。次の出張の楽しみが増えた。
赤萬
兵庫県神戸市中央区北長狭通2-2-1
078-331-0831
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2007年04月28日
ハンバーグ
日本の洋食・ハンバーグ
海外暮らしの経験者4人に「海外で牛豚合挽き肉のハンバーグを食べたことがありますか?」と尋ねた。しばしの沈黙の後、みんなが首を振った。居住したのは欧米・アジア・オセアニアと幅広いが、銀髪も含めて5人が合挽き肉のハンバーグを海外で食べた経験がない。
海外ではもちろん牛肉100%である。もともと生食のタルタルステーキを焼いたものだそうだから、生で食べられない豚肉が入る余地はない。イスラム教やユダヤ教は戒律で豚を食べてはいけないので、あり得ない。日本のハンバーグは日本独自の食べ物という結論になった。
たいめいけんのハンバーグ

老舗洋食屋のたいめいけんでハンバーグを食べた。日本の洋食屋の王道を見事に教えてくれた。本場のハンバーグではなく、合挽き肉の和製ハンバーグだった。昔は卵が高価だったので、目玉焼きを乗せたのは後年になってからだろう。
以前は牛肉を庶民が口に出来るのは何かのお祝いの時だけだった。100%牛肉でハンバーグを作ることは無理な相談だった。豚肉に加えて玉ねぎやパン粉を混ぜて嵩を増やした。本来のハンバーグと違って、ネットリとした肉汁タップリの和製ハンバーグが誕生した。発明したのは誰だろうか。国民栄誉賞ものだ。
大衆食堂のハンバーグ

こちらは更に庶民的なハンバーグ。肉以外のつなぎが多くて、冷めると箸では切れないぐらいしっかりしている。昭和30年代にインスタント食品と王様になったマルシンハンバーグに似ている。卵が安価になったおかげで、大衆食堂でも目玉焼きがハンバーグの引き立て役になっている。
子供の頃はあんなに大好きだった和製ハンバーグだが、正直言うと今はあまり好きではない。食べ終わった後にゲップすると、シュウマイを食べた後と同じ匂いがこみ上げるからだ。海外かぶれと言われるかもしれないが、牛肉100%のハンバーグをミディアム程度に焼いた方が好きだ。
非国民と言われそうだが好みの問題だから仕方ない。でも、久しぶりにマルシンハンバーグを食べてみたい気もするのだから不思議だ。
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2007年04月27日
[たいめいけん]②(日本橋)
たいめいけん名物を食い尽くす

たいめいけんのタンポポオムライスはあまりにも有名であるが、老舗洋食屋の他の料理も食べてみたい。ホームページを見ると太っ腹にもいくつかの看板料理のレシピを紹介している。割高だが格調の高い2階に上がりレシピが紹介されているコールスロー、ポテトコロッケ、グラタン、他にメンチカツ、タンシチューを頼んだ。
フレンチなどのマナー本には、料理を分け合って食べることは下品であると書いてある。そんなことは先刻承知であるが、色んな料理を味見したい欲求は捨てられない。実際たいめいけんでもオーダーを受けた後、取り皿をたくさん用意してくれるから心得たものだ。追加注文を見越してか、注文を受けたウエイトレスはメニューは置いたまま厨房に消えた。
順番に持ってきてくれると安心していたら、料理が一斉にテーブルに並べられて驚いた。


こちらが非常識なのか、店側が配慮に欠けるのか自問していると、ウエイターがやってきてメニューを無言で持ち去ろうとする。目が合うと無愛想に「メニューの数が限られていますので」と言い訳して行った。後姿を追いかけると、彼は無人のテーブルにメニューを置いただけだった。
早く食べなければどんどん料理が冷めていくのでムカッとしている余裕はない。まずグラタンを片付けた。悪くない。メンチカツもそれなりだがジューシーさで勝る店はいくつもある。ビーフコロッケは冷えても美味しい街のコロッケの方に軍配を上げてしまう。話しに夢中になっている2人の取り分が冷めてしまうのが気が気ではない。こちら側2人は店の評価を肴に大笑いを繰り返している。不平不満を笑い飛ばす度量が必要だ。
タンシチューに到達したときには完全に冷めていた。さっきのウエイターを呼んで、暖めなおしてくれないか頼んだが、「煮詰まってしまうので」とにべもない。煮込み料理なので唯一暖めなおしが出来る料理と踏んだのだが読みが甘かった。電子レンジでチンでもいいのだが、料理人のプライドが許さないかもしれない。客がマナー違反をしているのだから仕方ない。我慢して冷めたシチューを口の中に放り込んだ。
気持ちを取り直して追加注文をするために先ほどのウエイターを待った。出番のなかったメニューを取り戻そうと思うのだが、一向にこちらに注目してくれず店内をうろついているだけ。やむを得ず中年の女性ウエイトレスにメニューを持ってきてもらって追加の料理を頼んだ。追加したのはポテトサラダと撮り損なったコールスローをもう一回。

ウエイトレスは注文を聞くとメニューを放置して引っ込んだ。さっきのウエイターを待ってしばらく様子をうかがったが今度は取りに来る気配がない。痺れを切らしてウエイトレスに声をかけて丁重にメニューをお返しした。メニューが置いてない空きテーブルがあったら大変だ。銀髪の大人気ない遊びは不完全なまま終了した。
これまでたまに来てはオムライスばかり食べていたので気付かなかったが、たいめいけんが繁盛しているのは昔から変わらない味のためだと分かった。ここの味をお手本にして、もっと美味しい料理屋がたくさん出来たのだろう。従って「思ったほど美味しくない」とか「○○の方が美味しい」などの評価は正しくない。「これが洋食の老舗・たいめいけんの味だ!」「これこそ大正ロマンだ」と感激しなければならない。
なんだか大変なことに気付いたようで嬉しくなった。日本橋の他の洋食屋さんと同様に昭和6年から続く味を維持することが大切なのだ。味の進化は必要ないし、やってはいけない。これはこれで大変な努力だと思う。
それにしても、フロアスタッフの接客態度も創業以来変わらないのだろうか。みんなが懐かしがって喜ぶような代物とは思えないのだが…
たいめいけん
東京都中央区日本橋1-12-10
03-3271-2464 (2階)
http://www.taimeiken.co.jp/
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2007年04月26日
[やま田](福岡)
五島列島料理とは

五島牛やうどんがよく知られているが、最大の売り物はもちろん鮮魚である。福岡を担当する部下が絶賛する店に行った。
お通し、あおさの天ぷら

お通しは飯だこ。最近よく口にする旬の食べ物だ。銀座「天川」は絶品だった。
荒木町「四万十」の海苔の天ぷらも秀逸だったが、やま田のものも美味い。この日一番の収穫だった。
鯨盛り合わせ

「長崎産鯨」の文字に目を疑った。鯨と称して出す店もあるのでイルカだろうと聞いたらミンクだという。調査捕鯨以外では獲れないなずだが、混獲で網に入ったものかもしれない。店員が自信を持って長崎産のミンクと言うので頼むことにした。
出てきた皿を見たらますます納得できなできなくなってしまった。
揚げ巻貝、鯨竜田揚げ、里芋団子

鯨を敬遠する他の人たちも貝のバター焼き、ミンク鯨(?)の竜田揚げ、里芋団子の揚げ出しには満足気だ。
五島牛のステーキ

伝説の和牛の血を引く五島牛は高級品だ。味見だけすることにしてロースステーキ110グラムを頼んだ。これで3,800円。いい肉だとは思うけど、鈍感な銀髪に味の違いは分からない。高級牛の霜降りステーキはやはり脂っこくて辛い。齢とったー
五島鯖しゃぶしゃぶ

腹を満たすのはお目当ての鯖のしゃぶしゃぶ鍋。さっと湯がいてたべたら、生臭さが鼻についた。濃い味のだし汁でも生臭さは消えない。少し長めに火を通したら食べやすくなった。
皿を鍋の近くに置いてあるせいか、室温でもさばの脂が溶け出すのが分かる。生のまま柚子胡椒をつけて食べてみた。これが一番美味い。博多で鯖を食べるなら生食に勝るものはない。五島の脂の乗った鯖や鯵を食べて高級魚「クエ」が美味に育つ。
鯖や野菜の味が溶け込んだ鍋に入れたそうめんは苦もなく腹に収まる。美味い!
苦しい腹をさすりながら店を出ると、店長がお見送りをしてくれた。そこですかさず質問した。「鯨は本当に長崎で獲れたの?」答えは簡単だった。「北欧から長崎の業者が輸入したものです」
それは長崎産とは言えないよ!
五島旬鮮工房 やま田
福岡県中央区春吉3-11-19 ジャスマックビル1F
092-738-0512
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2007年04月25日
[はんなりや](日本橋)
京都のおばんざいを日本橋で

日本橋三越の近くの裏通りには気になる店が多い。前々から行きたいと思っていた店の一つがはんなりやだった。塩が盛られ、お香が焚かれている入り口を抜けて2階に上がった。明るく清潔感のある店内が好ましい。
お通し、骨せんべい、赤こんにゃく

お通しは胡麻豆腐の雲丹乗せ。カウンターに並べられた料理の中から骨せんべい、赤こんにゃくを頼んだ。骨せんべいは大人気商品で、他所から骨を調達しなければならないほどだと言う。鯖寿司も気になったが、他の料理を食べた後、お腹に相談しながら頼むことにした。
湯葉煮、生ゆば、おから

京料理といったら湯葉、豆腐は欠かせない。湯葉も良かったが、おからが特に気に入った。お代わりをしたいぐらいだ。
若筍煮、くらげの梅肉和え、塩辛

メニューには梅肉のみとくらげ梅肉との2品がある。梅肉の味は一緒で値段は同じ630円なので、2種類の味を楽しめるくらげ入りにした。梅肉は10年近く前までは嫌いだったが、京都で食べて好きになった。
塩辛はサービスで出てきた。口うるさいのん兵衛を黙らせるには充分だ。
繰り返し、繰り返しメニューを見て思ったことは、ふぐなどの高級素材も扱うようだが基本はおばんざいの店だということだ。たん良などの京料理とはジャンルが違う。
メニューで飽き足らなければ聞くに限る。無駄のない動きをする料理人たちを差配する若い店主を捉まえた。出てきた答えは稚鮎。思わず顔がほころんだ。
季節の天ぷら

今年初の稚鮎の天ぷらは気分を一気に盛り上げた。食べてお腹が意欲的になるのだから不思議なものだ。余勢を駆って鯖寿司を頼んだ。「申し訳ありませんが、売り切れました。皆さん店に着くなり注文されるんですよ」の答えに意気消沈。振り返ると既に店内は満席の盛況である。
きつね丼、抹茶シャーベット

やむを得ずきつね丼を食べた。これはこれでいいのだが、逃した魚、いや寿司は大きかった。
開店時からあるという自慢の抹茶シャーベットは秀逸だった。これは銀髪でもOK!鯖寿司の無念さがちょっと晴れた。
京の馳走 はんなりや
東京都中央区日本橋室町1-11-15 UNOビル2F
03-3245-1233
http://hannariya.jp
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2007年04月24日
[美苑寿司](新宿御苑)
サワラを食べるつもりだったのだけど

JR新橋駅前の岡山ラーメン「後楽」で「おいでんせえ岡山」という小冊子をもらった。そこに載っていたのが美苑寿司で、紹介記事中の「サワラの刺身」の文字に惹かれた。鰆は文字どおり春が旬の魚で、岡山ではこれがないと始まらない。
新宿御苑前、新宿寄りの階段を下りたところに店はある。地下の小さな店かと思ったら中は意外と広い。予約を入れていたカウンター席に陣取り、まずビールを頼む。カウンター内の店主・山本さんの悲壮感漂う忙しさに声をかけるタイミングが見つからない。
お通しも出てこないので店主を煩わせないような料理を頼むことにした。
たたみいわしのチーズ焼き、飯だこ

山本さんの忙しさの原因を探した。山本さんはお土産の岡山ばらずしを作っている。さわら、藻貝、ままかりなどを乗せたばらずしは岡山名物の代表格である。ところがテーブルや座敷、カウンターの客はお土産を待っている風情ではなく、他の料理を待ってイライラしている。
まだまだ忙しい山本さんを気遣って揚げ物を頼んだら、たたみいわし以外は全部山本さん1人で作るとのことで止めにした。料理助手に見えた若手は、ようやく出来上がった数個のばら寿司を籠に入れて店を出て行った。お土産ではなく出前だった。
刺身盛合わせ

結局一番早く出来るのは刺し身だった。お奨めのかつおをメインに、しまあじ、さよりの刺身が盛られてきた。岡山以外の魚介類が今日のおすすめとして白板に書かれているが、肝心のサワラはどこにもない。
聞けばサワラは殆ど酢でしめられてばら寿司に使われるそうだ。今日は所期の目的を達成することはできないことを悟った。電話で鰆の刺身ができるかどうか確認して来た方がよさそうだ。
「いつもはこんなに忙しくないんですけどね」と済まなさそうに話す山本さんは、実に気のいい料理人で怒りが湧き上がって来ない。出前料理が終わったものの、店内の客の注文を次々にこなさなければならないようなので、お開きにすることにした。
お土産や出前でも人気の岡山ばらずしを食べるのが一番だということは分かったが、これから頼んでも間が持てない。
「また今度、空いてるときに来ますよ」と話しかけた。暇な店を喜ぶ経営者はいないと思っていたが、「ええ、そうしてください」と言われたら苦笑するしかなかった。
料理は堪能できなかったが、好人物の店主を見ていると、普通なら「二度と来るもんか!」と言うところだが、「次回は絶対ばらずしを」と思ってしまう。
なんとも不思議な気分に陥ってしまった。
美苑寿司
東京都新宿区新宿2-1-13 フーバー新宿御苑ビルB1
03-3352-2840
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2007年04月23日
[しぇりークラブ](銀座)
ギネスブック認定の店

新橋のクロンダイク・ハイボールでシェリー酒を楽しんだ。その後シェリー酒を飲んだと言うと必ず銀座の店かと言われる。やはり本家本元に行かねばならない。
数寄屋橋から歩いて数分でしぇりークラブに到着した。カウンターの中からにこやかに迎えてくれた渡辺さんに、新橋の店の話をしたら即座に打ち解けた。それからギネスブックの話題に。
ギネスブック認定書

しぇりークラブは世界初のシェリー専門店として1986年に創業、2005年11月にギネスブックからシェリー品揃え世界一の認定を受けた。実に227種のシェリー酒を揃えている。
シェリー酒とそのつまみ類だけでなくスペイン料理も充実しているので食事を楽しむ客も多い。
タパス(前菜)5品

ドライトマトやオリーブとアンチョビの和え物などシェリーの肴にピッタリだ。トルティージャ(ジャガイモ入りのスペイン風オムレツ)はスポンジケーキのような食感で、我が家でよく作るものとは別物だった。
生ハム2種

ハモンセラーノとハモン・イベルコ・ベジョータの2種類のハムを盛り合わせてもらった。色が濃いのがドングリを食べて太った豚のハムで、こちらが上のランクになる。生ハムにシェリー酒が最強の組み合わせだ。
甲イカの墨煮、トレス・ケソピザ

小さな墨イカの煮込みも評判が良かった。銀髪はもう少し唐辛子を効かせた方が好みだが悪くはない。
トレスはスペイン語で3のことで、3種類のチーズを使ったスペイン風のピザである。「ウノ、ドス、トレス、クワトロ、シンコ」と40年前に覚えたスペイン語の数え方を得意気に唱えた。おだてられて鼻高々のお馬鹿な銀髪である。
そうそう、肝心のシェリー酒のことを書き忘れた。テーブルクロスの紙にシェリー酒の分別表が出ている。これに載っている酒を全部飲んだつわものをがいるそうだが、我々は3種類だけでお開きにした。それぞれまったく異なる風味のシェリーだった。
それにしても残りは224種類。全部飲み尽くす日は永遠に来ないだろう。
しぇりークラブ
東京都中央区銀座6-3-17 悠玄ビル2F
03-3572-2572
http://www.sherry-club
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2007年04月22日
イチジク
生のいちじくを食べなくなって久しい
風長閑で飲んでいると、常連のKさんがお土産を持って来た。瓶詰めのイチジクジャムである。甘いものは嫌いだが、イチジクと聞いて思わず手を出してしまった。

福岡に住んでいた子供の頃、庭にイチジクの木があった。イチジクの木の下には茄子、ピーマン、イチゴなどが植えられていた。肥料と称しておしっこをかけていたのだから、今なら大目玉を喰らうところだろうが、当時あまり怒られた記憶がない。大らかな時代だったが、赤痢が流行り浣腸をされた嫌な思い出もあるので不衛生な時代だったとも言える。
イチジクの実は高い木の上に成るので子供たちの被害から逃れることが出来たが、イチジクの木は格好の遊び場を提供してくれた。兄たちの時代は木登り、チャンバラごっこなどの肉体を動かす遊びしかなかった。銀髪世代は物心つく頃には既にテレビがあったが、それでも玄関にランドセルを投げ捨てるや否や外に駆け出したもんだ。
イチジクは好きだったが、すぐに飽きて落ちるに任せるようになってしまう。現在、団塊の世代が土いじりに殺到しているが、作った作物の処理に苦慮するそうだからいつの時代も同じである。選り好みができない貰う方だって困るときもある。
イチジクはタダでたらふく食べていたため、今でもお金を出して買う気がしない。懐かしさに買おうと一度は思っても、甘いものが嫌いになってしまったので結局通り過ぎてしまう。
かくして輸入イチジクを酒の肴で食べる以外には口にしなくなった。

Kさんが持って来たイチジクは思ったほど甘くなかった。果物嫌いの銀髪がせっせと食べるので周りの人たちが驚いていたが、思い出が加われば食も進む。
誰でもノスタルジックを感じるものがあるだろう。最近妙に昔のことが思い出される。銀髪グルメ紀行を書き出したためか、歳とってきたためか分からない。前者と思いたい気持ちはやまやまだが…
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2007年04月21日
スピッツとぶっ掛けご飯
歌手ではない、犬のスピッツである
皆美で鯛めしを食べながら、昔はよくご飯に味噌汁をかけて食べていたという話になった。
特に誰かに行儀が悪いと注意されたからではない。いつから、どうしてぶっ掛けご飯をしなくなったのか不思議なことにまったく記憶がないのである。
味噌汁のぶっ掛けご飯というと、昔はペットの餌の定番だった。我が家の愛犬はロビンフッドから名前をもらい、ロビンと名づけられた。ロビンはスピッツという犬種で、キャンキャンよく吠えたが意外と賢かった。ぶっ掛けご飯が餌のときは、餌の入った洗面器に下駄を被せて母の怒りを買ったものだ。

最近は昭和30年代を描いた物語が人気だが、その時代の各家庭を描く際に忘れてならないのがスピッツである。名前からして外来種かと思っていたが、日本原産である。スピッツとはドイツ語で「鋭利な、尖った」という意味があり、耳がツンと立っているので名づけられたとのこと。
白い小型犬の可愛い容姿に反して、キャンキャンとうるさく吠えるのが番犬にうってつけということもあり、爆発的な人気を博した。我が家のスピッツもロビンという勇者の名前をつけられて鼻高々だった(かもしれない)。
最近では他の小型犬に取って代わられてしまって、スピッツを飼っているという話はまったく聞かない。実際、90年代前半には全国で1,000頭を切ったというから絶滅危惧種に指定されてもおかしくなかった。おしゃべりな相手に対して「スピッツみたいだ」と罵る言葉も死語になってしまった。
日本スピッツ協会なるものがあって、スピッツをうるさく吠えないように品種改良をして、人気回復をはかっているそうだ。吠えたから人気があったのに皮肉な話だ。
昔のスピッツは庭の犬小屋で寂しく震えていたが、最近は他の小型犬同様に主人のベッドで足を広げて寝るようになったのだろうか。もちろん味噌汁のぶっ掛けご飯など食べることはないだろう。
かくして、味噌汁のぶっ掛けご飯はペットも食べない人間固有の食べ物になってしまった。ロビンが生きていたらさぞかし喜んだろうに。
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2007年04月20日
[マンマ・パスタ]
たまには郊外のファミリーレストランへ

ファミリーレストランと言ったら怒られるかもしれないが、圧倒的に家族連れが多いから文句はないだろう。もっとも、店内の一角にはカップル用の席があり、寄り添うように食べている恋人たちにも人気の店だ。女性同士でも場違いな感じはしないが、男同士が並んでいる姿はちょっと哀れに見えた。混んでいるので2人席に押し込められたのか、望んで座ったのかは分からない。
サラダ、揚げ物

季節感のあるものを二品。駿河産の桜えびと春野菜のシーザーサラダ、小ヤリイカと菜の花のフリット。菜の花を揚げるとパリパリに仕上がり、メニューを再度読み直したほどだった。悪くないが風味は消える。
ムール貝、スパゲッティ

大好きなムール貝のガーリック煮込みは湯気を噴きながら出てきてご機嫌だ。こんな演出が行列を呼ぶ理由だろう。
イカ墨のスパゲッティもなかなかよろしい。
リゾット

この店の一番人気がチーズの器の中に放り込んで作るでポルチーニリゾット(1,350円)だ。各テーブルの前で作るので調理人は大忙しだ。チーズをタップリ混ぜてもらうと幸せな気分になる。高級店でしか見られなかった料理を、ファミリーレストランで味わえれば満足感も高い。
デザート2種

もう一つの目玉がデザートのワゴンサービスだ。銀髪はまったく興味がないが、女性の目が輝く瞬間だ。上手に絵を描いて盛りつける手際に感心した。ほぼ全テーブルからお呼びがかかっているが、待ち時間は思ったより少ない。
家に帰ってネットで調べたら、あの喫茶ジローの系列店だと分かって妙に納得した。「よくできたファミリーレストラン」と言ったら喜んでくれるだろうか、やっぱり怒られるだろうか。
ジローレストランシステムズ株式会社
http://www.giraud.co.jp
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2007年04月19日
[久米](博多)
口コミだけで繁盛する店

タクシーに乗って地元のMさんに教えられたとおり「警固小学校の並びのくめって店なんですが、わかりますか?」と聞いたら、「あぁ、なんかあのあたりに店がありましたね。たしか漢字ですよね?」との返事。近くを通ったときに目にした目立たない店を覚えていてくれた。
店に入ってカウンターに陣取りMさんを待つ間にビールを頼む。大将に「写真を撮ってはだめです」と言われて青ざめた。「冗談ですよ!」の声にホッとするが、電話帳に載せてないというから半分は本音。店の電話番号を載せない店は「あきば」に次いで2軒目だ。
お通し

お通しは黒のりといわしの2品。黒のりはごま油と唐辛子を加えて韓国風に仕上げてある。
しらさえび、小丸ふぐ

初めて見た名前のものを2品。しらさえびは車えび科のヨシエビと言われれば聞いたことがある。小丸ふぐはヒガンフグと呼ばれるものらしいが、食べた記憶がない。ねぎ、みょうが、のりを加えてポン酢仕立てで立派な一皿になる。
ひらめ、なめろう

厚めに切った昆布締めひらめはとびっこをまぶして、小山の盛りつけに驚かされる。いわしをベースに作ったなめろうは見よう見まねのオリジナル品。創作料理に意欲を燃やすタイプの料理人というのが見えてきた。一流料亭などでの修行経験がないことが、自由な発想の料理を作れる所以かもしれない。
ようやく大将と打ち解けて話が弾むようになってきたら、「これを食べてくださいよ!」と奨め始める。
テールの塩焼き、レバー刺し

鹿児島産黒毛和牛にこだわる大将自慢の二品。テールの塩焼きは固くて食べ辛いだろうと心配したが、柔らかくて驚いた。長時間煮込んであるようだ。煮込みすぎると崩れてしまうので、鍋から目が離せないというから手間ひまかかった逸品である。自慢は当然に思えた。
レバーも単純には出してこない。厚めに切ったレバーがよくタレや薬味に合っていた。これまで脇役としか思っていなかった博多ネギが立派に存在感を持っている。
ラーメン

これもお奨めの一品。コクがあり濃い目のスープに感じるが、食後感は重くない。
若く見えた大将だが店を開いたのが22年前というから、銀髪と同じくらいの年齢と推測できた。尋ねると今年51歳なので銀髪の一つ下。もっとも、驚いたのはこちらより大将の方。「そんなに老けて見えますか?」と銀髪が言うと、「でも、肌を見たら若いですよね」と言う。それじゃ否定になっていない。しっかり肯定している。
和気あいあいでお開きとなった。宣伝をしないという大将の主義を尊重して、住所、電話番号は書かない。どうしても知りたい人は、他の人のブログを参考にしてもらおう。
久米を紹介しているブログ
http://blog.livedoor.jp/ken123atara456/archives/50709050.html
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2007年04月18日
[皆美](日本橋)
ランチミーティングで日本橋コレドに行った。

コレド日本橋4階のレストランは殆どの店が個室または半個室を持っている。ちょっと疲れた胃には日本料理がいいと参加者の意向も無視して皆美に予約した。そのくせ部屋に通されるなり仲居さんに「何料理?」と聞くのだから失礼きわまりない。皆美は島根県・松江で創業百十余年の歴史を誇る旅館で、各地に系列の料理屋を持っていると教わり恐れ入った。
先付け

テーブルには弁当箱のような赤い漆器が置かれていた。ピンクの器に入った青菜の雲丹和えが特に美味しかった。
お造り、もずく

予約時に昼のコース「湖月(3,675円)」を指定していたので料理は次々に運ばれてくるが、決して慌しくない。時折仲居さんが扉を開けて我々の皿の空き具合をチェックして帰るので、タイミングは外さない。
黒豚の杉板焼き、海老しんじょのライスペーパー巻き揚げ

杉の板で挟み、アルミホイルで包んで焼いた黒豚は焼き方がいいのか、肉質がいいのか分からないが、柔らかく風味豊かな一品となった。
ベトナム料理でよく使われるライスペーパーで包んだ海老しんじょの料理も面白かった。しっかりと和食のコースに溶け込んでいる。
鯛めし

皆美の看板料理が鯛めし。18世紀後半から19世紀初期の第7代松江藩主、不昩(ふまい)公・松平治郷(はるさと)がオランダ料理からヒントを得て、あみだした島根の伝統料理とのこと。黄身と白身に分けて裏ごしした卵と鯛のそぼろ、薬味をご飯に乗せてだし汁をかける。鯛茶漬けを連想して期待を裏切られる人が多いようだが、これはこれで悪くはないと思った。
子供の頃、黄身と白身を別々に裏ごしを手伝わされたことが懐かしく思い出された。我が家の正月料理の定番料理だったのだ。最初のうちは嬉々として手伝ったが、後半にはうんざりした。
抹茶とお茶うけ

茶道・不昩流の開祖として有名な不昩公に因んだかのような締めくくりだった。
夜の単品には宍道湖七珍など松江・出雲の郷土料理も楽しめる。夜の評価はさてどうだろうか。
皆美
東京都中央区日本橋1-4-1 日本橋コレド4階
03-3274-0373
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2007年04月17日
[ゆるり](銀座)
京風の炙り焼きダイニング

京都で干物を炙り焼きにする店に行った。なぜかこの店も京都をイメージしているようだが、経営は大阪の会社シンワオックスである。ゆるり以外にも韓国料理屋、イタリアン、ラーメン屋など色んな業態の店舗を有している。
銀座4丁目を東銀座歌舞伎座方面に歩いて2本目を右に曲がり、上を見上げると店の看板を見つけた。店内は想像したよりいい雰囲気でアベックもチラホラいる。席に座ると囲炉裏を模したテーブルに火が入れられた。ゆるりとは囲炉裏のことらしい。

穴があいた妙な炭と思ったらオガ炭(おがたん)というおがくずを圧縮形成した原木(オガライト)を炭化させたもの。天然木を使わないので環境に優しくしかも安価である。
お通し

お通しは揚げたメイタカレイと姫竹の子。いきなり炙りが始まる。コースではなく単品を頼んで遊ぶことにした。
ウインナー、アスパラ

白金豚のみで作ったウインナーは評判上々だった。
煮込み、かじき鮪のひれ

煮込みの上に人参が乗っているかと思ったら、近江の赤こんにゃくだった。珍しいものではかじき鮪のひれ。以前新宿で食べたものの方が遥かに大きくて美味だった。値段も違うけどね。
名古屋コーチン、日本三大海鮮盛り

「極」盛り(全て4,500円)の中から日本三大海鮮盛りを選んだ。海鮮は伊勢えびの半身、小さな鮑、タラバガニが2切れと蟹甲羅生雲丹乗せが2つ。店の人は3~4人前と言ったが2人で食べ分ける設定のようだ。
おばんざい、空豆、色々カルビ盛り

おばんざい3種は菜の花のかに・いくら添え、竹の子の雲丹乗せ、卵焼きの3種。日によって変わる。
色々カルビ盛りは和牛カルビ、イベリコ豚カルビ、馬ひもカルビ、和豚もち豚とろカルビで海鮮盛り同様に4,500円。豚が一番美味しかった。
次に来ることがあれば、野菜の小皿2~3品を前菜にして、「銘柄黒豚尽くし盛り」をメインにしよう。ほどほどに呑んで1万円強。いいデートになるはずだ。
ゆるり
東京都中央区銀座5-3-29 チアーズ銀座8F
03-5537-3450
http://shinwa-ox.com/
お詫び
アップする日を間違えて 昨日夕方に載せてしまいました。昨日ご覧になった方には申し訳ありません。明日新しいものを掲載します。
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2007年04月16日
[千秋](築地)
さかな君ご推薦のお店

テレビのグルメ番組でさかな君が紹介していた店が千秋。店主の小川さんを師匠と呼んでいた。千秋はビッグ・コミックに連載されている「築地魚河岸三代目」の監修を店主がした縁から生まれた店とのこと。店主は元仲卸だったというからますます期待が持てる。
6時はまだ宵の口で店に着くと一番乗りだった。晴海通りの一本新橋寄りの小路にあるカウンター11席の小さな店だが、同じビルの地下に立派な「千秋はなれ」を増設するなど新興店なのに大繁盛である。度々「はなれ」と間違って客が扉を開ける。
迷った末に小川さんの言に従って、コースを基本にしながら好みの素材を加えてもらうことにした。
刺身盛合わせ

本マグロ、石がれい、さより、カワハギ、あおりいか。写真が1人前で2人にそれぞれの皿が出てきた。大変手間をかけて造ってくれた。カワハギは肝を抱いている。
金目鯛、きんき

金目鯛の塩焼きは板さんが奨めるだけあってとびっきり脂が乗って美味い。きんきの煮付けは2人で分け合って食べた。
たたみかれい、赤なまこ酢

小さなかれいをローラーで伸ばして干したかれいは名無しで、たたみかれいの名前は小川さんが考えたそうだ。赤なまこは青なまこより柔らかい。板さんから丸まったなまこの秘密を聞いて感激した。
美味い和食には日本酒に限るが、頼んだ純米酒は常温だった。千秋では酒を冷蔵庫に保管していないようだ。
ほたるいか、さわらの燻製

季節定番のホタルイカとちょっと珍しいさわらの燻製。板さんの手元が見える席だったので、他の客に出す料理を何でも欲しがって追加注文した。
天ぷら、お食事

タイラ貝の天ぷらは固くて辛かった。いつも間にか満席になってしまい、板さんは大忙しである。1人で丁寧なお造り、焼き物、揚げ物、天ぷらをこなすのは至難だ。ちょっと目を離すと素材に火が通り過ぎてしまう。店主は「はなれ」の手伝いに行ってしまったのだろうか、姿が見えない。
てんてこ舞いの板さんを急かせるのが申し訳なかったが、最後の品がなかなか出てこないのに痺れを切らして催促してしまった。
お吸い物はマグロのネギ間鍋風で美味しかった。マグロのづけ丼も悪くない。
20人以上の客でも2人の調理人で賄えるだろうが、1人だけで11人はつらい。声をかけるのも気の毒なぐらいで、カウンターならではの調理人とのコミュニケーションは彼をイラつかせるだけに思えた。
空いていればいいのだろうが、店を拡張するほどの絶好調、大人気店だ。
さかな君と同様に絶賛したいのだが、「おしいっ!」の一言だった。
魚河岸三代目 千秋
東京都中央区築地4-7-5 築地YKビル1F
03-3543-8700
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2007年04月15日
[クロンダイク・ハイボール](新橋)
ちょっと気取ってシェリー酒でもどうですか?

食前酒は日本ではビールに決まっている、と書くと怒られそうだが厳然たる事実だと思う。フレンチやイタリアンの店でも男はビールを飲む。シャンパンを飲む女性も多いが、外国ではシェリー酒もよく飲まれている。シェリー酒は食前に飲む酒で、ちょっと甘めの女性用の酒だと思っていた。
シェリー酒に対する誤解は「Bar 武蔵」で消えた。スペイン産の生ハムにはスペインのシェリー酒が合う。当たり前の話だ。
シェリーを飲ませる店と聞いて、新橋のクロンダイク・ハイボールに行った。ところが店名はベルモットやジンジャーエール等で作るカクテルの名前。棚はスコッチウイスキーをはじめ各種ウイスキーで埋め尽くされている。ちょっと拍子抜けしたが、めげずにシェリーを頼んだ。

店長の佐川さんは喜んで応じてくれた。彼は銀座のシェリークラブに居たとのことで、ショットバーとしては珍しく30種類ものシェリーを提供してくれる。
シェリーの原料はブドウだが、アルコールを添加した所謂「酒精強化ワイン」である。スペインのへレスという町とその周辺のみで作られるそうだ。
味はスッキリしたものもあれば、コクがあって濃厚なものもある。辛口もあれば甘口もある。色が透明なものもあれば琥珀色のものもある。
好みを言えば佐川さんが推奨してくれる。
もちろんスペイン産の生ハムは必須だ。

小さなショットバーを愛する常連さんが多いようだ。左隅でスペイン料理を夕飯にして1人で飲んでいるお父さんは単身赴任者だろうか。右側に座った女性は恋人と待ち合わせだろうか。
佐川さんが忙しくなってきたので我々はお開きにすることにした。
色んなショットバーがあるもんだ。
クロンダイク・ハイボール
東京都港区新橋3-16-22 池野6号ビル2F
03-3438-3825
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2007年04月14日
不親切な店員
店員教育も怠りなく
先日すかいらーく系の和風レストランに行った。他の皆はセットメニューを選んだが、銀髪は酒のおつまみばかり選んだ。ファミレスでどんなものが食べられるか結構楽しみで色々頼んでみた。卯の花が100円に感激してオーダーに加えた。
ところがビールと共に来たお通しが卯の花で驚いた。サイズは違うとはいえ、同じものが出てくることを教えて欲しかった。
お通し(左)と単品

華味鳥は好きな店の一つであるが店員の質にばらつきがある。コースの前に唐揚げを2つ頼んだら、コースにも唐揚げが入っていた。揚げる物は違っても、衣の味は一緒でしかも揚げ物は胃に重く辛かった。
日本橋の高級スペイン料理屋で、コースではなくアラカルトを分け合って食べることにした。ところがこの店にはアラカルトを頼んでもミクロメニューという小皿の前菜が4品もついてくる。それを知ったのは前菜が並べられたとき。オーダーする前にシステムを知りたかった。料理を頼みすぎてメインを食べ切れなかった。
銀髪がお店に入るのは6時前が多い。他に客がいないため、料理人を独占することになる。放っておくと、食べ終わらない皿がいくつもテーブルに残っているのに料理が運ばれてくる。料理人にも問題があるが、テーブルの状況をフロアの店員が調理場にしっかり伝えるべきだろう。
もっとも腹が立つのが昼食で自分の料理がいつまで経っても出てこない時だ。近くにある老舗蕎麦屋では、連れが食べ終わっても自分のものが出てこないことが度々あった。
自分の料理が出てきても、相手が長時間待って不機嫌な顔に変わっていくのを見ているのは辛い。次からは嫌な思いをしたくないので、自分だけ違うものを頼まないようにした。
アッ!そうか!今気がついた。同じ料理を頼むように客を教育しているのだ。店の策略に見事にはまった。そうと知ったら2度と行くものか!
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2007年04月13日
[ざくろ](日本橋)
ご招待で高級和食の店「ざくろ」に久しぶりに行った。

以前はよく行った店だがいつの間にかパタッと行かなくなってしまった。飲食店もそんな気紛れな客を相手にしているのだから大変だ。招待されて初めて思い出すのだから失礼な話だ。
トマトサラダ、桜えびの天ぷら、

前菜は数種類の中から2つ選ぶことができる。どれも旬のものばかりだが、銀髪以外の3人は招待者の「トマトが絶品!」の声に従った。
うるいとホッキ貝の和え物、タコの桜煮

天邪鬼の銀髪は1人だけ皆が外したものを頼んだ。うるいもほっき貝も今が旬だ。タコは桜の文字につられた。柔らかく煮込まれたタコはかなり気に入った。
リブロース、サーロイン

しゃぶしゃぶは2種類の中から選ぶことが出来る。A5等級、最高の仙台牛の霜降り肉は本当に美しい。どちらか迷ったら半々を一皿に盛ってくれる。
ロースは牛の頭の方から肩ロース、リブロース、サーロインの3種に分類される。きめ細かくサシが入っているサーロインの方が値が張るようだが、リブロースが最高級と言われることもある。結局それぞれを2人前ずつ頼んだ。

炭の強い火力でグラグラと煮立つ湯に肉を入れる。脂が強いのでちょっと長めに湯の中に浸す。50歳を超えると多少脂を落とした方が食べやすい。共に最高級の霜降りだが、リブロースの方が美味しく感じる。同じように見えるが肩に近いリブロースの方が脂っぽくないように思える。
ところが一度はリブロースに軍配を上げたが、しばらくするとサーロインの方が美味しく感じるようになるから不思議だ。議論しながら肉、野菜、豆腐と食べ進み、既に腹は限界点に達している。
それでも、最後に鍋に入れたラーメンをお代わりしてしまった。これだけの肉の旨みが出たスープが不味かろうはずがない。
この後、銀座に流れてコニャックに侵された脳はカレーを拒否できなかった。帰宅して体重計に乗ってショックを受けた。美食の報いは重い。
ざくろ
東京都中央区日本橋3丁目8番2号新日本ビル地階
03-3271-3791
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2007年04月12日
[カンティネッタ エノテーカ ピンキオーリ](お台場)
ほんのちょっと足を延ばしてお台場に

相手先とのアポが中途半端な時間に終わりそう。近くの店に入るのも早すぎるし、会社に戻っても机を片付けるだけ。こんな時は滅多に行かないところがいい。新橋からゆりかもめに乗ってお台場に行くことにした。
ホテルのレストランじゃつまらない。わざわざお台場に来てチェーン店でもあるまい。案内サイトを見ていたら聞き覚えのある店名にぶつかった。ピンキオーリは銀座だけかと思っていたらお台場にもあった。銀座店は宮廷料理、お台場はトスカーナ地方の郷土料理。コンセプトが違うだけでなく、お値段もリーズナブルという。
行ってみるとアクアシティお台場の中。デパートのレストランのようで拍子抜けした。5階の入り口に立つとそれなりの雰囲気。席に案内されると別世界になった。目の前にレインボーブリッジが輝く。湾内には屋形船が停泊している。天婦羅を肴に酒盛りの最中だろう。
食前の一皿

付け出しはコンソメ仕立ての2種類のパスタが入ったスープ。野菜に見えた緑色のものは野菜を練りこんだパスタだった。
鳩、中トロ鮪

コース料理はいかにも多そうなので、いつものように前菜2品、メイン2品を頼んで分けてもらった。「鳩とタンポポ、ラディッキョのサラダ仕立て 菊芋のフリット ピスタチオソースで」「中トロマグロの炙り焼き フルーツトマトと水牛のモッツァレッラチーズと共に」の前菜2品。鳩は本当に美味い。
鮪は肉質が良過ぎた。これだけ脂が乗っていると、塩をもう少し効かせるか香辛料を工夫しないと辛い。銀髪も歳をとってしまったものだ。若い人にはこのぐらいの脂っぽさは大歓迎かもしれない。
宮崎牛

「宮崎産ハーブ牛ロース炭火焼 ゴルゴンゾーラソース たまねぎと行者にんにくを添えて」炭火焼がこの店の自慢。銀座店と違って豪快な料理も売り物だ。それにしても250グラムは大きい。「脂身をどんどん削ってくれ」と頼んだが、2つに分けても写真の量がある。
仔羊

「仔羊ロース肉の包み焼き カカオ風味 フォアグラソースと季節野菜添え」は予想外の楽しい料理だった。焼かれた塩の塊が出てきた。割って取り出した仔羊を切り分けてくれたのが右の写真。オーストラリア産かニュージーランド産か、もしかしたら北海道産の仔羊かと思ったら、イタリア産だと言うので驚いた。イタリアでも羊を飼育しているとは知らなかった。ピンキオーリならではのこだわりである。とても美味しかった。
思った以上に量が多くて満腹になってしまった。デザートもチーズも断ってエスプレッソを頼んだら、お菓子がちょっとついてきた。

イタリアの本店は1993年、2003年にミシェランの三ツ星を獲得した名店。銀座やお台場がどの水準にあるのか分からないが、オーナーがソムリエというだけあってお台場店にも夥しい数のワインが保管されている。お金持ちのワイン好きには堪らないだろうが、我々にとっては高嶺の花、猫に小判。
ワインセラーで眠る高級ワインたちが、日の目を見るのはいつになるのだろう。少なくとも銀髪がお目にかかることはない、と思う。
屋形船が動き出した。目の前から最後の一隻が消えたのを合図に我々も席を立った。
カンティネッタ エノテーカピンキオーリ
東京都港区台場1-7-1 アクアシティお台場5階
03-5531-8081
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2007年04月11日
[串の坊](新宿歌舞伎町)
串揚げではなくて串かつ

「新大阪の弦」の記事でも書いたが、東京で串カツというと豚肉のネギ間を揚げたもののことで、少ない豚肉をねぎで量を嵩上げした料理のイメージが強い。串カツ=ネギ間豚カツが浸透しているために、東京では別の名称が必要になった。それが串揚げという訳だ。
大阪は材料に串を刺して揚げるものの総称を串かつという。串に刺しているものであれば魚介類でも野菜でも串かつである。串の坊は串カツ屋ということなので、本店は大阪にあると想像できた。店内を見渡すと法善寺の文字が目に入った。♪包丁一本さらしに巻いて♪だ。
テーブル席を担当する女性は中国人。カウンターの中でも外国語が飛び交っている。全員外国人かと思って、串を揚げる人に「あなたはどこの人?」と聞いたら「日本人です」と言われた。慌てて「僕はベトナム人と間違われるんですよ」と取り繕ったが胡散臭そうに睨まれた。
薬味