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2007年08月31日
[とことん家](名古屋)
こんなところでと言っては失礼だけど

5時過ぎに国際ホテルのロビーでお客様と落ち合った。何店か候補を調べてきたので、彼の好みを聞いて1軒目に電話をした。予約が一杯で入れない。2軒目に電話したら、開店は6時で時間厳守という。仕方ないので、国際ホテル並びにある「とことん家」に入って時間待ちをすることにした。
元気のいいドスのきいた声の女性に導かれて店内に。6時を過ぎたら道路に客が溢れる店も、この時間ならまだ客はまばらだ。焼きとんは嫌いではないどころか好きな部類だが、時間待ちなので軽く数本だけ頼むことにした。一杯だけ生ビール。
お通し

お通しのキャベツはこの種の店の定番だが、つけるソース皿のでかいこと。
とんやき、ちくわ

とんやきとはありきたりのものと思ったが、店員に念のため聞いてみた。大腸とだと言われて興味がわいて頼むことにした。皮のような微妙な食感はとても楽しめた。
焼きとん屋でちくわなんか、と思ったら大動脈。馬は食べたことがあるが、豚は多分初体験。面白い。
おっぱい、せせり

おっぱいはすぐ分かる。それでも何か言いたいのがオヤジの習性。「雄のオッパイかい?」と聞いたら「雌に決まってるでしょ」と言う。「そんなことあるかい、俺だってオッパイあるぞ」と蒸し返すと店員は黙り込む。してやったりとニヤつくオヤジ。困ったもんだ。
楽しくなってきてビールを追加する。おっぱいまでで終りのつもりがせせり(首の肉)を追加した。全員ここに居座ることを決めてしまったようだ。さっき電話した店は忘却の彼方に。
どて焼き、味噌カツ

「名古屋はどて煮、大阪はどて焼き」と銀髪が講釈をたれる。焼酎に移ってとことん家自慢の味噌カツを食べるが、熟知している名古屋名物にはみんな手厳しい。
口直しにおっぱいを追加。やっぱりこれが一番いいらしい。もちろん味が…
とことん家
愛知県名古屋市中区錦3-24-2
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2007年08月30日
[カルタゴ](中野)
カルタゴって、どこにあるか知っていますか?

「カルタゴは現在のチュニジア共和国にあった古代都市である。」と言われてもチュニジアがどこにあるかわからない。イタリア半島長靴のつま先でシチリア島をチョンと蹴飛ばすとアフリカにぶつかる。そこがカルタゴと言えばイメージが湧くかもしれない。紀元前に栄えた都市で、ギリシャやローマと覇権を競った。戦争は悲惨だが、文化の伝播に重要な役割をする。中野のカルタゴに来れば、様々な地中海料理を味わえるわけだ。
ビール、ピタパン

珍しいビールがある。左がモロッコのカサブランカで、映画を思い出して飛びついた。右はパレスチナのビールで独特の香りがある。
ピタパンはマクドナルドのメニューにもなっているが地中海沿岸国で広く食べられている。
前菜4種盛り

ひよこ豆のディップ、焼き茄子のディップの上に胡麻のペーストをかけてある。これをピタに乗っけて食べる。他はピーマン、ニンジンのサラダ。11種の中から選べと言われても、分からないのでお任せにした。
オムレツ

ちょっと辛いすり潰した唐辛子をつけて食べるとパンチが効いている。
クスクシ・ロワイヤル

ラムの串焼き、骨付きラム、ソーセージが乗った豪華な一皿。肉の下にはクスクスが敷かれている。クスクスは水分を吸いやすいのでトマトベースのスープをかけて食べる。
とにかく料理の殆どが初体験のような、どっかで食べたことがあるような、不思議な料理ばかり。各国のビールに加えてモロッコやトルコなどの珍しいワインもグラス売りしているので、飲み物でも楽しめる。
何度か来ないと地中海料理の真髄まで届かないかもしれない。それにしても、東京には本当に色んな料理屋がある。それを探検して回るのは逞しき女性たち。隣のテーブルの女性が異国の料理を食べながら、旅の思い出を語っている。それを男たちがありがたがって聞いている。やっぱり女性にはかなわない。
アラブ・トルコ地中海料理 カルタゴ
東京都中野区中野3-34-3
03-3384-9324
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2007年08月29日
[伴]②(八重洲)
久し振りに伴のカウンターでと思ったのだが…

3人なら寿司屋のカウンターがいいと思った。銀髪が最年少で他のお2人は60歳を超えている。食べる量も好みも違う3人なので、自分で調節できるカウンターがベストである。ところが会社を出ようとしたところで事態は急変した。太っ腹氏が落下傘してくることになった。
海苔と塩辛

4人ではカウンターは相応しくない。テーブル席に陣取るといつものように海苔と塩辛が出てきた。
刺身盛合わせ、きびなご

太っ腹氏はまだやってこない。3人分の刺身がでてきたところでビールから焼酎へと移る。
きびなごが美味しい。トロもいいがきびなごが一番美味しかったかもしれない。ようやく太っ腹氏が携帯電話を耳にあてながら入ってきた。
さんま一夜干し

気前のいい太っ腹氏を見て大将が即座に反応する。
刺身を食べない彼のために早速さんまを焼いて、大トロを中心に1人前の寿司を出す。
寿司

我々にもさんまと3人分のお寿司が出てきた。これを食べ始めると太っ腹氏が呼んだ人たちが次々にやってくる。結局4人が新たに参加して、合計8人になった。バラバラにやってくるので、その都度大将が寿司を握る。
伴の寿司は大将の気風に合わせてシャリが大きい。シャリ少な目と言うのだが、あまり小さくなった気はしない。
伴は比較的庶民的な寿司屋だ。居酒屋気分で利用する客が多い。勘定を持ってくれる太っ腹氏も、それほど財布の中身を気にする風ではない。
最後に来た1人が食べ終わるのを待てず、太っ腹氏は席を立つ。さてこれからどこに行くのだろう。予算は伴の数倍に膨らむに違いない。他人の懐ながらちょっと気になる。
伴
東京都中央区八重洲1-5-21
03-3278-1644
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2007年08月28日
[梅椿](新宿歌舞伎町)
甘~いお酒のお店

カウンターに座り、いつものように「これを食べなきゃ許さない!という料理は何?」と聞いたら、「うちは梅酒に合う料理を取り揃えています」と言われて驚いた。あらためてカウンターの上や壁を埋め尽くす瓶を見たらみんな梅酒。席を立とうとして思い止まった。これもいい経験だ。
「梅酒の専門店とは、珍しいですね」と言ったら、「最近は減ってきましたが、梅酒ブームのときは結構ありましたよ」と応える。梅酒ブームなるものがあったのすら知らなかった。
お通し、フランス産鴨ロースのたたき

お通しは茄子の味噌炒め。いったいどうして梅酒に合う料理なのか理解できない。日本酒だって良さそうだ。鴨ロースはワインでもいい気がする。
アンティパスとサラダ、ムール貝のガーリック

ムール貝のオーブン焼きはガーリックの風味が効いて美味い。パンに焼き汁を吸い込ませ、ムール貝を乗せて頬張る。これも白ワインの方が良さそうだ。「梅酒が好きな女性たちに合う料理」と言ってくれればなるほどと思う。梅酒に合う料理のコンセプトは結局分からなかった。
ビールをお代わりしようかと思ったが、ここは経験。「一番甘くない梅酒をストレートで」と頼んだ。「強いですけど、大丈夫ですか?」と言うので「スコッチやコニャックより弱いだろう?」と格好をつける。苦笑しながら店員が出してくれた梅酒は35度。

梅酒の名前を聞いて今度はこちらが苦笑した。「霧の中の愛人」の名の由来は何なのだろう。梅酒を愛飲するのが女性なら、愛人は男なのかもしれない。窓外の霧の中から忍び寄ってくる愛人が男なら、甘さ控えめの梅酒のイメージに合うかもしれない。
2杯目は100本近いボトルの中で唯一のウイスキーベースの梅酒。我が家ではホワイトリカーの代わりにウイスキーを使ったことがあったので頼んでみた。コクがあってとても評判が良かった我が家の方が美味しかった気がする。思い出は現実より甘く芳しい。
いい経験をさせてもらったが、やはり梅酒は女性に任せようというのが本音。美女に連れてってと言われたら? ウーン、悩ましい。
梅椿
東京都新宿区歌舞伎町1-11-8 EN PLAZAビル4~6F
03-3205-4501
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2007年08月27日
[十々八](富山)
富山の庶民的な店

店選びはお客様に下駄を預けた。案内された店が十々八だった。小路を挟んで会席中心の店と、アラカルト中心の店がある。我々は我侭がきくアラカルト店のカウンター席を選んだ。目の前で大将と話も出来る。
お通し、岩がき、白えび

お通しはスケソウダラの肝と卵の煮付け。捨ててしまいそうな肝も、このように料理すれば美味い。
地物をと頼んだら、ふくらぎ、赤いか、ひらめ、甘エビ、バイ貝を切ってくれた。聞きなれないふくらぎとははまちのことだが、富山では天然物をふくらぎ、養殖物ははまちと区別する。天然物にのみ地元の呼称を使うのは一種の郷土愛だろう。他に岩牡蠣と白えびの刺身を食べた。
昔、白えびはそうめんのだしぐらいにしかならず、形状からヒラタエビと呼んで下魚扱いだったらしい。身が薄いため殻がむけず、刺身にできなかったためだ。ところが、ちょっと冷凍すると簡単に身が押し出せることが分かった。乾燥してだしにするか、着色して桜えびの偽者の汚名を着せられていたものが、富山の代表的な海産物に出世した。
ばい貝、あさり焼き

はちめ塩焼き、かれいの煮付け

はちめとはメバルのことだ。冷蔵ガラスケースの中にのどぐろと一緒に仲良く並んでいた。刺身で食べたかったが、どちらも塩焼き用と言われてしまった。
焼き物と煮物でお開きにした。
本来ならもう少し飲み続けるところだが、店を出ることにした。運良く「おわら風の盆」の時期にぶち当たったためだ。本来の祭りは9月1日から3日間だが、8月20日から各町が順送りで踊りを披露する。小さな町の住民だけの祭りだったのが、石川さゆりの「風の盆歌」のヒットで一躍有名になった。期間中に20万人も訪れるという。

渡辺淳一の「愛の流刑地」で、主人公・村尾は不倫相手・冬香の美しい仕種の秘密を風の盆に見出す。スローモーションを見ているような優雅な踊りだ。目の前で踊る中に冬香を思わせる女性を探したが、無駄な努力はやめて富山市内に戻ることにした。見つけても村尾のようにできる訳ではない。
今夜は無風。熱帯夜で踊る人たちも辛かろうが、見る方も辛い。本番では風の盆らしく風が吹けばいいけれど。
富山駅近くの飲み屋に入って飲んだビールが美味かった。ビールの後に飲んだ地元の酒にも満足した。我々が手にすることができるものは所詮そんな程度だ。
富山いきいき亭 十々八(ととや)
富山市桜木町
433-3668
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2007年08月26日
[夜来香](名古屋)
みんなが大好きな餃子

「最後の晩餐は絶対ビールに餃子ですね」と言ったら、お客さんが「名古屋で一番美味い店に行こう」ということになった。最後の晩餐でなくとも美味い餃子ならいつでも歓迎だ。
夜来香の店名を見て随分歴史のある店かと思ったが、案の定創業50年を超えるという。夜来香と聞いて李香蘭(山口淑子)を思い浮かべる人はかなり年配の人だ。中年族はテレサ・テン、若い人は劇団四季のミュージカルを思い出すに違いない。もっとも、結局はどれも李香蘭に繋がる。花の名前に結びつける人はいくらもいないだろう。
名古屋栄の夜来香は、お客さんが言うとおりマスコミなどでも紹介される餃子が評判の店だ。小振りな一口餃子なので、ビールのつまみにはうってつけだ。

写真の餃子は4人前。餃子とビールのセットで680円という格安価格も人気の理由だ。メニューを見るとラーメンは殆どが500円台。その他のメニューも600円~800円だ。
後から入って来て右斜めに座った女性二人。品のいいお母さんと、30歳前後の美女。お母さんは我々に背を向けて、美女がこちら向きと理想的な位置取り。2人が頼んだのが夜来香定食と餃子定食で各850円。量が多く、遠目に見てもお得なセットであることが分かる。残すのではないかと思ったが、見事に完食した。
餃子を裏返して盛り付けるのは、焦げ目の鮮やかさを引き立たせるためだと思っていたが、大量に盛られた餃子を見て今更ながら気付いたことが一つ。焦げ目のパリパリ感を保つための工夫に違いない。焦げ目を下にしたら時間が経つとグチャッとなる。
いつも見ている当たり前の光景でも、一瞬に閃くことがある。すぐに食べきる量だったら気付かなかったが、大皿一杯の餃子を見て閃いた。酒をだらだら飲む我々の前で、夜来香の餃子は最後までパリパリに頑張っていた。
夜来香
愛知県名古屋市中区栄3-2-112
052-241-4050
http://www.eiraishan.com
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2007年08月25日
[北軽](経堂)
住宅街の料理屋さん

中学の同級生Sに3次会へ連れて行かれた。我が母校の柔道部を区大会や地区大会で団体戦優勝に導いた仲間だ。彼が言うなら是も非もない。
2次会まで居た下北沢を離れ、タクシーで赤堤通りを走る。最寄り駅は経堂なのだろうが、駅からちょっと離れていると思われる。店に入ると12時近いのにまだ数人客が居る。今は同居しているのは犬だけと言うSと同じ境遇の人たちのようだ。自分の家で飲んでいるかのように寛いでいる。
フジツボ

新鮮な魚介類を出す店らしいが、もうそんなには食べられない。それでもメニューの中から迷わずフジツボを頼んだ。先日テレビでフジツボを食べる番組を見たばかり。まるで蟹のような味と絶賛しているシーンが脳裏に焼きついている。
以前、食べたことがあると思っていたが、それは亀の手。フジツボが出てきて間違いに気付いた。それにしても実に立派なサイズ。爪のようなものを掴んで引きずり出すと、身がついてくる。蟹の方が美味いが、汐の香りがして結構いける。
スープも残らず吸った。
厚揚げ

もう一品だけ食べようと思うと悩ましい。ここはご主人に助けてもらわなければ決まらない。アドバイスを素直に聞き入れて厚揚げを頼んだ。
以前にも書いたことがあるが、厚揚げの美味さはオーストラリアで知った。日本に居て、揚げ立ての厚揚げなど食べたことがなかったが、オーストラリアで食べた日本料理屋自家製のものには感激した。それ以来、我が家で何度も厚揚げを作った。水切りして揚げるだけなのに滅法美味かった。
北軽の厚揚げは思い出の味を超えていた。さすがにお奨めするだけある。郊外の店にも美味い店がある。何しろSが自分の家のように寛ぐ店だ。
一升瓶の焼酎をボトルキープし、牛乳割りを美味そうに飲むS。どうして牛乳なんだと聞くと、胃に膜を作るから、要は健康のためと言う。健康のためなら 飲みすぎないのが一番なのだがそれが出来ない。
まったく酒飲みはしょうがない。まあ、他人に言えた義理ではないけれど。
北軽
東京都世田谷区赤堤1-43-16
03-3328-3167
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2007年08月24日
[車屋本店](新宿歌舞伎町)
新宿歌舞伎町でもっとも有名なお店?

車屋に行くのは約10年ぶりのことだ。そのときは新年会で接待される側だった。名前から勝手に居酒屋チェーン店と思って行ったら、立派な店で驚いた記憶がある。
大きな店との印象が強かったので行く直前に電話しても大丈夫と思って、予想通り潜り込めた。しかし、テーブル席に案内されて周りを見渡したら他に空席はない。随分ラッキーだったのが分かった。
お通し

立派な料理屋なのに、お通しにポテトサラダが出てきて驚いた。
茶豆、子持ちわかめ

いつものように食べたことがないものを探した。子持ち昆布は食べたことがあるが、子持ちわかめは初めてだと思った。出てきたお皿を見て首を傾げた。子持ち昆布と間違えたかと思い仲居さんを呼んで「これ、子持ちわかめ?」と聞いたら、「ハイッ!」と元気よく応える。
鱧のしゃぶしゃぶ、雑炊

事前に調べてきたお目当ては鱧のしゃぶしゃぶ。初めての経験である。仲居さんが作ってくれるので楽チンだが、鍋の中に鱧を入れてどこかに行ってしまった。鍋の中でくるくる回る鱧を見ながら、仲居さんが戻ってくるのをイライラしながら待つ。
しゃぶしゃぶとは言えないと思うのだが、戻ってきた仲居さんによそってもらって食べると、ちゃんと美味しい。
しかし身よりも鱧のだしがしっかり出て、雑炊の方が格段に美味かった。梅肉を少し入れるともっと食べられる。
翌日、子持ちわかめについて調べた。わかめとは褐藻類コンブ目チガイソ科の海藻。つまりわかめはこんぶの一種と判明した。言うまでもなく子持ちわかめと子持ち昆布は同じもの。
店の策略ではないだろうが、子持ちわかめの名前に釣られて頼んでしまった。
悔しがるべきか、知識が一つ増えたと喜ぶべきか。それが問題だ。
車屋本店
東京都新宿区歌舞伎町2-37-1
03-3232-0301
http://www.kuruma-ya.co.jp
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2007年08月23日
[プエルト・デ・パロス](銀座)
たまにはみんなでスペイン料理

銀座にはイタリアン、フレンチなど洒落たレストランが多いが、不思議なことにスペイン料理屋も多い。スペイン料理屋となると、どの店も庶民的な雰囲気とリーズナブルなお値段が嬉しい。いろいろ食べようと思ったらデートではなく、人数は多い方がいい。
予約を取ってから人数集めに走って何とか格好をつけた。初めての店なので早めに行った。思ったとおり気楽な雰囲気。店員も殆どがスペイン人のようだ。流暢に日本語を話す者もいれば、怪しげな者もいる。セニョール、セニョールを連発する店員相手に「セルベスター、ポルファボール」とこちらも怪しげなスペイン語でビールを頼む。他の料理もみんなが来る前に勝手にオーダーしてしまった。
ハムとチーズの盛り合わせ

セラーノ、ベジョータ、チョリソー、サラミ、チーズの盛り合わせだが、やっぱりベジョータが一番脂が乗って美味い。
オムレツ

フンワリとしたじゃがいも入りのスペイン・オムレツ。スペイン料理はあまりたべたことがないと言う3人に生ハム、オムレツと、先ずどのスペイン料理屋にもある定番料理を食べてもらった。
うなぎの稚魚ピルパオ風

スペイン料理の代表格だが、滅多に日本では食べられない。しらすうなぎが高騰しているため、スペインでも簡単には食べられなくなった。小さな器で5,250円。この店で一番量が少なく、一番高い料理だった。
ミニ甲いかの墨煮

うなぎの稚魚を食べ終わった後のガーリック風味のオリーブオイルをかけて食べたら、グッと旨みが増した。5,250円を無駄には出来ない。このオイルが残った皿を店員がさげようとするのを制止して、パンを追加オーダーした。
海鮮パエジャ

最後はお約束のパエリア。2人前から作ってくれるが、ちょうどいい量だった。
2次会で店のママに驚かせようと思って「うなぎを20匹食べてきた」と言ったら、「あらっ、稚魚を食べたの?」と軽くあしらわれた。4~5匹とありそうな話にすべきだったと後悔した。下手くそッ!
プエルト・デ・パロス
東京都中央区銀座7-2-11
03-3574-7387
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2007年08月22日
[Botanica ボタニカ](東京ミッドタウン)
大好きなウエイターを追っかけて

グルメ紀行を始めてフロアスタッフの重要性に気付いた。教えてくれたのは「SHIZUO TOKYO」の中田さんだった。高名な井上静雄シェフの料理の妙だけでなく、自らの思いも的確に伝えてくれたことにより料理に命が宿り、店は輝きを増した。その中田さんが店を替わると手紙をくれた。しばらくして彼が移った店がオープンした。東京ミッドタウンの予約が取れない店「Botanicaボタニカ」だった。彼と再会するのが至難だと知って失望した。
ミッドタウンのオープンから4ヶ月以上が経過した。相手の都合で8時を回ってしまったため、もしやと思って行ってみるとピークを過ぎた店内は空き始めていた。入り口で中田さんを呼んでもらった。数分後に現れるなり笑顔が満面に広がった。がっちりと握手をする。嬉しい再会だった。
オリーブ、パン

中田さんのサービスで心地よい食事がスタートした。
数種類のオリーブを食べながらビールを飲む。そば粉を交ぜて焼いたパンをオリーブオイルにつけて食べる。塩気はオーストリア産のローズソルトで補う。
テーブルの飾りかと思ったグラスの中のハーブ(タイム、ミント、ローズマリー)をちぎってオリーブオイルにアクセントをつけるように奨められた。店名のボタニカは植物を意味する。ハーブ類は窓の外の菜園でスタッフが育てたものだ。どれもこだわりがある。
キッパーとジャーマンポテトサラダ フライドエッグと共に

自家製の燻製にしん(キッパー)が美味い。もちろん添えてある野菜も。
フォアグラのリゾット トリュフソース

1品を2つに分けてもらうには10%の上乗せ料金を払うのがこの店のシステムだ。SHIZUO TOKYOのような高級店に比べると、ボタニカは意外とカジュアルで席数も多い。10%はサービスの公平感を維持する面白いシステムだ。
濃厚に感じるリゾットの一皿は半分で丁度いい量だった。大変美味しい。
ボタニカ特製のローストビーフ

ボタニカはフレンチの「ひらまつ」のグループ店だが、イギリスのコンラングループとのコラボレーションで生まれた店でもある。そこで自慢料理はローストビーフ。ソースを断り、塩胡椒、ホースラディッシュ、マスタードで食べてみたが、この店のローストビーフはソースをかけて完成品のようだ。ソースをかけた方が美味い。
ハーブティー

お茶を頼んだら数種類の茶葉が入った箱を見せられた。ハーブティーはボタニカのオリジナル品。お茶好きの人は小躍りしそうだ。
食事の間、常に中田さんが目を配ってくれた。ゆっくりサービスできる時間帯だったのが幸いした。それでも彼が忙しいときは星野支配人がカバーする。20年近くコンビを組んで来たと言うだけに、2人は信頼と尊敬で結ばれているようだ。
食後にデザートを頼もうとしたら既に中田さんは料理長に頼んで立派なものを用意してくれていた。フロアと調理場のコミュニケーションも素晴らしい。

食事が終り、ガーデンテラスを案内してもらった。4階とはいえ高台にあるため素晴らしい夜景が広がる。秋風が吹く頃には店内よりも人気になるだろう。
忙しい一日が終りに近づき、安堵と満足感を漂わせるスタッフたちがお見送りしてくれた。「やっぱり中田さんが僕にとってはナンバー1です」と言ったら、「褒めすぎですよ」と星野支配人が笑う。
本当に楽しい夜だった。
ボタニカ
東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガーデンテラス4階
03-5413-3282
http://www.conran-restaurants.jp/botanica/
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2007年08月21日
[大久](新宿歌舞伎町)
オヤジ御用達の店でちょっと早い松茸を

靖国通りから風林会館にぶつかる小路に入ってしばらく歩くと、右手に活魚の幟を見つけた。扉を開くといきなり赤いカーペットを敷いた階段が現れる。これを上ったところでようやく店員と顔を合わせた。「テーブルでよろしいですか?」と言われて首を傾げた。鍋が売り物の店のはずだがカウンターから席は埋まっている。
答は簡単である。カウンターに座ると女子大生(?)のような若い娘が目の前で鍋の面倒をみてくれる。カウンターに座ったオヤジたちだけがこの栄誉を手に出来る。鍋奉行を買って出るオヤジはいない。
我々は少し出遅れたため畳のテーブル席に甘んじた。久し振りのあぐらに足が悲鳴を上げる。座るなりお通し(あじの南蛮漬け)が出てきた。
お通し、刺身三種盛り

メニュー(まぐろ、トロ、こち、しまあじ、うに、さざえ、炙りあおりいか、ほっき貝、鯛)の中からこち、しまあじ、うにを選んだ。どれを選んでも三種で1,900円は安いと思ったが、各魚の値段の違いは量で調整されるようだ。
松茸焼き、土瓶蒸し

シーズン入りにはまだ早い松茸が今週のお奨め料理。これを頼めば女の子が来てくれると思ったらその通り。オヤジの魂胆は見え透いている。焼いてくれているところに「韓国産?中国産?」と声をかける。もちろん松茸のことで女の子は日本産。
「???」と一瞬答に詰まりながらも彼女は「絶対中国産ではありません」と言う。中国産の評判は地に落ちている。
松茸を網の上に残したまま席を離れた彼女は、土瓶蒸しを持って戻ってきた。「すいません、中国産でした」と謝る。それを鷹揚に受けて笑顔を見せるオヤジ。可愛い娘にはすぐに格好をつける。
土瓶蒸しにはお約束の鱧も控えめに入っている。松茸焼きが1,280円、土瓶蒸しが980円。松茸も鱧も多くを望むほど馬鹿じゃない。値段にしては満足できる味だった。
稲庭うどん

最後に稲庭うどんで腹を満たした。どの料理もそんなに悪くない。大人数でくればカウンターの生簀に泳ぐ魚を活き造りにしてもらってもいい。
しかし、周りを見渡してもそんな立派な料理を頼んでいる人は誰もいない。お手頃の豚しゃぶを食べている人が殆どのようだ。
目の保養。これが一番の目的かもしれない。それにしてもせっかくカウンターを確保しながら、みんな男同士で話している。それでも席を譲れと言ったら怒るだろう。シャイで可愛いオヤジ達ではないか。
しっかりものの女将が目を光らせるだけに、女の子たちの躾も出来ている。これをチラチラ見ている親父たち。女将の思惑どおりに店は賑わっている。
大久
東京都新宿区歌舞伎町1-3-4
03-3232-1957
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2007年08月20日
[BOBBY VAN’S](ニューヨーク)
ニューヨーク最後の夜はステーキを

「最後にステーキを」というのは、アレンジャーであるTAさんTOさんの粋なはからいだった。最初にステーキでは胃がもたれてその後の食事が美味しくないと思ったからだ。それでは、今夜は心置きなく特大ステーキを堪能しよう。
BOBBY VAN’Sは1969年創業で、ステーキハウスの老舗として人気の店だ。America’s Top Ten Hall of Fameの常連で、2007年のニューヨークにあるレストランのトップテンにも選ばれている。風格のある店だが、きらびやかではない。いかにもアメリカっぽい一流半の雰囲気だ。ウエイターも気さくで話しやすい。メニューを見るとステーキ以外の料理もたくさんあることが分かったが、迷わずステーキの欄に集中する。
前菜はシーザースサラダ

意外と小さいじゃないかと思ったが、これは1人前。4人で食べるにはちょうどいいが、一人では持て余したはずだ。ステーキに挑戦するには適量だった。
フィレステーキ

IさんとTAさんはフィレステーキを選んだ。Iさんは半分でいいと言ったがウエイターに拒否された。ステーキはどれも同じ値段(49.95ドル)で、量は約400グラム。残すのを覚悟で頼んだが、予想通りIさんは途中で朽ち果てた。
骨付きリブ・アイステーキ

他の2人はフィレステーキより大型のリブ・アイステーキ。本当はTボーンステーキを食べたかったが、この店には置いてなかった。従って骨付きのリブ・アイステーキにした。日本では狂牛病で食べられなくなった骨付きに固執した。感染しても発病するのは遠い先。その頃に脳がいかれても酒のせいか、牛肉のせいか因果関係の判断は難しい。
焼き加減は丁度良く、柔らかいながらも噛み応えがあり、噛むほどに肉の美味さが出てきて満足した。自分の分は完食して、TAさんとIさんの分を少し分けてもらった。リブ・アイの方が美味しくてますます満足した。
それにしても満腹だ。もう酒を飲む気もしない。早めにホテルに帰って寝た。翌朝3時に目を覚まし、銀髪グルメ紀行を書きながら夜明けを迎えた。飛行場に着き、ラウンジに入ったところから飲み始めた。機内食の1回目をワインや日本酒と共に終え、椅子を倒して寝ることにした。計画どおりの寝不足が機能して、日本時間の夜中には眠りに入り、その後6時間で目を覚ましたのは一度きりだった。
機内で日本時間の朝に起床して時差ぼけはほぼ乗り越えた。成田から帰宅して通常通りに過ごせば次の朝に時差ぼけは完全に消える。
翌朝、時差ぼけは解消できてもお腹の調子は今ひとつ。大食の後遺症はもうしばらく残る。
BOBBY VAN’S
230 Park Ave, S.E. Corner of 46th St & Park
212-867-5490
http://www.bobbyvans.com
ご参考
[2007 America’s Top Ten Hall of Fame]
Ben Benson’s / Bobby Van’s Steakhouse / Bob’s Steak & Chop House / Chicago Chop House / Gallgher’s Jackson’s Steakhouse / LG’s Prime Steakhouse / Peter Luger Steak House / Sam & Harry’s / Shula’s Steakhouse / Ⅲ Forks
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2007年08月19日
[自由の女神とハンバーガー](ニューヨーク)
ニューヨークで唯一の観光とアメリカに来たらやっぱりハンバーガー

平日の通勤ラッシュに巻き込まれないように、自由の女神の立つリバティー島に渡る船乗り場まで地下鉄を使った。2ドルの均一料金。改札入口で切符を機械に滑らせるだけで、出口のチェックはない。汚れて落書きだらけのイメージと異なり、駅も車内もきれいだった。
駅を出て船乗り場にあるバッテリーパークに向かう。フェリーに乗るとみんな一番上の席を狙う。席が埋まると手摺りや通路に人が溢れる。フェリーが動き出す頃には特等席に座って優越感に浸った人たちも結局は席を立つ。人垣で周りが見えないためだ。船内の席に座った人がもっとも賢い。銀髪は後方の手摺りに立ったお陰で写真が撮れた。

自由の女神像の入り口は長蛇の列。TOさんが事前にネットで入場券を入手していたが、列に加わらなければならない。入場券は既に売り切れで、列に並ぶ資格がない人たちは止む無く自由の女神像の下を一周して島を後にする。1時間半ほど並んでようやく謎のテントに足を踏み入れるとセキュリティーチェックだった。これまでしても今はもう自由の女神の冠までは上ることが出来ない。
自由の女神の台座からマンハッタン島のニューヨークビル群を眺めて観光終了。昼飯ハンバーガーにした。熱暑の中でやっとありついた食事にビールがないのは残念だった。

大きなパンに、マクドナルドの3倍ぐらいのボリュームの肉が挟んである。ハンバーガーが隠れんばかりにポテトを盛ってくれたので、出口の勘定場の人にポテトの下にもう一個ハンバーガーを隠しているのではないかと疑われた。ミネラルウォーターと合わせて9ドル50セント。結局ポテトは残すのだから、ポテトは別料金にして欲しかった。
翌朝、マクドナルドに行った。ソーセージエッグマッフィンにはハッシュドポテトもついてきた。アメリカではポテトはセットで出てくるのが当たり前なのかもしれない。コーヒーを頼んだら何か聞かれるが意味が分からない。聞き返すとミルクが1か2かと言う。1本指を立てると、頷いた黒人少女はミルクを少し入れてコーヒーを注ぎ足す。これがアメリカ流。合計で4ドル52セント。ロンドンではマクドナルドもかなり高いと聞くが、アメリカは日本とあまり変わらない。

サイズも同じなので安心した。コーヒーの器は日本より立派。滅多にマクドナルドに行かない銀髪には味の評価は分からない。
なぜマックだけが小さいのか不思議だ。他店のハンバーガーはマックの倍ぐらいある。「子供でも1個食べきれる、大人なら2個以上必要」なサイズこそがマックが世界制覇できた秘密かもしれない。
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2007年08月18日
[梓](ニューヨーク)
リーズナブルに食べられる日本食屋さん

帰国してから気付くのも間抜けな話だが、ニューヨーク情報満載のiSEENYというサイトを見つけた。→ http://www.iseeny.com
我々はニューヨーク駐在中または駐在経験者の方々におんぶに抱っこだったので必要なかったが、旅行者だけでなく現地在住の人にも便利なサイトである。
このサイトで紹介している日本食の店は130店以上あり、値段によって3段階に分けられている。稲ぎくが高級店、対馬が中級店のところに載っている。もっとも多いのは3番目のクラスで全体の過半数を超える。その中に梓も見つかった。
いわゆる庶民的な店のコンセプトは脱日本人客にあるのだろう。料理や味付けに工夫を凝らすのも必要だが、もっともアメリカ人向けにしているのは食事の量だろう。昼食に梓に連れて行かれてそれを実感した。
とんかつ定食

目の前に置かれて笑い出した。驚きが度を過ぎるとなぜか笑ってしまう。とんかつが2枚、その下にたっぷりの野菜とスパゲッティが敷かれている。これで9ドル50セント(約1,100円)だから、非常にリーズナブルである。
決断力が求められた。全部食べるか、何か残すか。残すとしたら何を残すか。もったいないから肉は全部食べよう。健康のために野菜も食べよう。水分は料理が出てくる前にビールを摂取したので、味噌汁は残す。スパゲッティとごはんは炭水化物で同類だから、食べながらトータルで量を調整しよう。
オーストラリアにも日本食レストランは山ほどあったが、これほど量の多い定食はあまり見たことがない。なぜ、アメリカ人はこんなにたくさん食べるのだろう。まったく理解が出来ない。出されたものは全部食べなさいと教育されたが、齢をとったら残す勇気も必要である。神様ごめんなさい。お百姓様ごめんなさい。
梓
3 East 44th Street, New York, N.Y. 10017
212-681-0001
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2007年08月17日
[MR K’s](ニューヨーク)
アメリカの中華料理屋はアメリカ人好み?

再びニューヨーク紀行に戻ります。
日本で食べる外国料理は日本人向けに味付けされているので本場の味と違う、とよく言われる。アメリカでも日本と同じことが言えるようだ。アメリカで中華料理でもないだろうと思わないでもなかったが、いい経験をさせてもらうことになる。
MR K’sはニューヨークの中心街にある立派な中華料理屋である。座るなり店員はメニューを銀髪に渡し、料理の説明を始めた。しきりにコース料理を奨めるのだが、量が多そうなので渋っているとTAさんが割って入る。店員を待たせて今宵の勘定を誰が持つかTAさん、TOさん、銀髪でしばしもめたが、結局この店を紹介したTAさんに落ち着いた。そこで料理を選ぶ決定権はTAさんに移り、店員推奨の一番高い1人前100ドルのコース料理を頼むことになった。
前菜盛り合わせ

くらげ、椎茸の湯葉巻き、蒸し鶏はともかく海老の天ぷらは中華では異色だ。2人で分け合っても多そうな量の前菜を見て、不安がよぎった。
フカヒレスープ

美しい器に入ったスープは少し濃厚な味付けに感じるが、なかなかの本格派。下からの炎のお陰でいつまでも熱く食べることが出来る。内装だけでなく、器や演出も豪華だ。
北京ダック

華麗に丸焼きダックを見せてくれると思ったら、大根で作ったアヒルの人形が出てきて笑えた。何度も使い回しするのだろう。見せただけでさっさとさげられた。タップリ身が付いた鴨の皮をたくさん包んでくれて、食べ応えがあるアメリカらしい北京ダックだった。
メインその1

中華でステーキ?と思ったが、日本では薄切り肉で出てくるオイスターソース炒めのようだ。ロブスターと共に出された皿は迫力満点で、若いTOさんのみが食べ切った。
メインその2

もう終りと思ったら、もう一品出てきて驚いた。前の皿で無理をしたTOさんはさすがにショックを受けている。とっても美味しいすずきの照り焼きだったが、もちろん味見しただけ。腹が弾けそうだ。
最初に懸念したとおり、量が多くて困った。これだけの量で100ドルとは格安に思えるアメリカン中華だった。
昔はたくさん食べてはジムに通って体重を減らそうとするアメリカ人を笑っていたが、今では日本でも良く見られる光景になった。悪いところは真似しなくてもいいのに、人種にかかわらず誘惑には逆らえない。
MR K’s
570 LexingTOn Avenue, New York, N.Y 10022
212-583-1668
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2007年08月16日
[MARU](八丁堀)
美人がたくさんいると言われて行ったわけではないけれど

美人を餌にすれば男は必ず釣れる。決して否定はしないが、ワインを格安で飲めるスペインバール(酒場)と聞いて行く気になった。結構、有名な店らしい。八丁堀駅の上に位置し、1階は店舗兼立ち飲み屋、2階は居酒屋、3階は鉄板焼きと各階で若干コンセプトが違うが、原価に500円を足すだけで酒が飲めるのは各店共通だ。
6時頃に入れば予約はいらないと常連さんに言われたが、行ってみたら予約で一杯。7時半までの時間制限でやっとテーブルを確保した。
ボケロネス(いわしの酢漬け)、フルーツトマトのブルスケッタ

2階の中央には炭火焼きコーナーがあって、猛烈な勢いで煙が換気筒に吸い込まれている。「焼き物は時間がかかります」と言われたので、遅れて来るMさんの分までまとめて頼んだら、思ったより早く料理が揃ってしまった。考えたら客はまだまばら。注文はすぐに通ってしまうから出来上がりも早いわけで、上手く乗せられてしまった。
クレソンの気持ち、有機野菜のグリル盛り合わせ

トリッパ、骨付ラム肉炭火焼アフリカ風クスクス添え

Mさんは料理がすっかり冷めてしまった頃にやってきた。7時半の制限時間が気になりだしたが、運良くカウンターに移動することができた。目の前に半分に切った大きなチーズ・ラクレットがある。注文が入ると皿の茹でたじゃがいもの上に焼かれてトロトロになったラクレットがかけられる。くさやを焼いているのかと思った強烈な臭いは、焼けたラクレットの仕業だった。
カウンターには数種類の生ハムが並ぶ。美女が多いとの話しを思い出して、生ハムの向こうに美女を探すが見つからない。ワイン好きのKさんは、女性には目もくれず壁際にならんだワインの物色に忙しい。他人が飲んでいるボトルを覗き見て、「殆ど原価なのだから、高いワインを飲むべきだ」と批判する。彼が言うのも一理あるが、あなたが物色しているワインの勘定を誰がするのか忘れている。
生ハムをオーダーしたが、満席となった今では焼き物でなくても時間がかかる。生ハムは美女よりも簡単に手に入ると思ったが甘かった。Kさんが再びワインを物色するために席を立つのを抑えて勘定をした。生ハムはキャンセルした。
結局美女は店員にも客にも…。
散々謝る紹介者にあらためて女に関心はないと言った。ワインを飲みに来たのだ。それでもなお謝る。そんなに俺って落胆しているような顔をしてたかな?
『maru 2階』
住所:東京都中央区八丁堀3-22-10 2階
電話:03-3552-4477
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2007年08月15日
[文琳](渋谷)
渋谷で有名な中華料理屋

アメリカ旅行の記事はちょっとお休みして、日本のお店です。
最寄は井の頭線の神泉駅だが渋谷からでもそれほど遠くない。地図を片手に歩いたら迷うことなく到着した。地下への階段を下りて店に入ると、シャンパン、紹興酒の甕などが目に入り何料理屋さんなのか戸惑う。左のテーブル席には5~6人のグループが、右のカウンターには女性2人と中年カップル。まだ食事はスタートしていないようだ。
調理場に近いカウンターに座りたかったが、案内されたのは入り口に一番近い席。若い女性店員がにこやかに応対してくれるのでよしとした。基本的にはお任せ料理とのことなので、承諾した。但し、次の予定があったので終了時間を指定したら、快く了承してくれた。
付け出し、ピータン豆腐

遠くの調理場を見ると、まるで我々の到着が合図となったかのように動きが忙しくなった。スタートとなった複数の小鉢は少人数でも楽しめるように工夫したある。
揚げ物、あいなめのカルパッチョ

フリッター風の揚げ物は衣を脱がせて食べた。衣の中の海老、付け合せの野菜は美味しかったが、女性店員には衣を脱ぎ散らかしことを謝った。
ワンタンスープ、ステーキ

海老ワンタンも美味しかったが、スープに浮いた焦がした葱が香ばしい。ステーキにかかったXO醤ソースは乾燥ホタテがタップリ入って自家製ならではの贅沢さだ。
それにしても調理場は静かだ。トップと思われる料理人が見つめる中、若い料理人たちが黙々と料理をお皿に盛っている。まるでホテルの宴会のように、全ての客に同時に料理が運ばれていく。彼らの前の客も料理人に話しかける気はないらしい。我々は幸運だった。こちらの問いかけににこやかに応じてくれる美女がいる。
酢豚、そば

トマトを豚肉で包んで揚げたプチ酢豚のあと、中華そばで料理は最後になった。料理が出てきたタイミングは他の客と同じで、指定した時間より20分以上遅れて店を出ることになった。
中国家庭料理の本を多数出している、有名なオーナーシェフは病気療養中とのことで、この日は店に居なかった。
料理の水準はオーナーが居なくても維持できているに違いない。その他の部分はオーナー復帰後にもう一度見てみたいものだ。
文琳
東京都渋谷区神泉町13-13 ヒルズ渋谷B1
03-3780-6268
http://www.bunlin.co.jp/
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2007年08月14日
[THE SEA GRILL](ニューヨーク)
ロックフェラーセンターのシーフードレストランへ

3日目にしてようやく和食を離れた。ビジネスパートナーとなるTさんにお願いして予約してもらったのは、ロックフェラーセンターの地下にあるシーフードの店だった。ロックフェラーセンターはニューヨークのランドマークの一つだけに記念撮影をする観光客が目立つが、専用エレベーターで地下に降りると窓ガラス一枚隔てて喧騒から逃れられた。
周りを見渡して男だけでテーブルを囲むのが我々だけでなくて少し安心した。もっとも、殆どはカップルか女性を含んだグループだ。席につくと隣の正装したインド人老夫婦がこちらを睨む。「大丈夫ですよ、僕らは上品な日本人ですから」と目で話す。
きさくなウエイターの推奨を拒絶して、各人好きなものを頼んだ。まずアミューズから始まる。一流レストランらしくパンも立派。

前菜3種類

2人が蟹を選び、他は鶉と海鮮スープ。シーフードのお店なのに銀髪は鶉を選んだ。蟹を少しもらったが、鶉の方が正解。
メイン3種

本当はステーキを食べたかったが、Iさんが「歯が悪くて心配だけど、食べたい」というので彼に譲った。自分は別のものを頼んで、ステーキが固くて食べられなければIさんと交換することにした。結局量が多いからと1枚もらって食べたステーキの方が上だった。洗面器のような皿に入った丸ごとの魚はちょっと大味だった。
オーストラリア在住のときに悟ったことだが、シーフードの扱い方は日本人が一番上手い。他の人の好みは分からないが、銀髪にとっては鶉とステーキがこの店のベストの組み合わせに思えた。
食事を終えてロックフェラーセンタービル65階のバーに行った。夕暮れから夜景に変わる絶妙のタイミングだったが意外と空いていた。正面にエンパイアステートビル、遠くに自由の女神が見える。キング・コングがジェット機を追い払う場面が頭に浮かぶ。巨大なゴリラが人間の美女を愛した設定もおかしかったが、彼女の命を守ったダンディーなところは格好良かった。

写真撮影に一生懸命な銀髪をよそ目に、Tさんは隣のテーブルに座る家族連れのスイス人オヤジと意気投合している。Tさんは奥さんをグレース・ケリーみたいだと誉めそやし、30前後に見える娘にも茶々を入れる。これにオヤジさんが丁々発止と応ずる。ベラベラ話す二人を見て娘があきれた顔をして銀髪に目配せする。
美女がいくら親父さんにあきれても、ダンディーなゴリラが助けに来てくれる、なんてことはないよなー。
THE SEA GRILL
Rockefeller Center 19 West 49th St. between 5th & 6th Avenue
212-332-7610
http://www.patinagroup.com
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2007年08月13日
[稲ぎく](ニューヨーク)
ニューヨークで老舗の味を

「駐在員が日本食がいいと言うもんで…」ということで、今夜も日本食になった。銀髪がオーストラリアに駐在していたとき、出張してきた上司を寿司屋に連れて行くと、「お前たちが寿司を食べたいんだろう?」と嫌味を言われたものだ。
滅多に行けない高級和食を食べたいと思ったのも事実だが、地元の料理屋に行って不味いと非難されるよりはましだということもあった。最大の理由は夜の有名店で日本男児だけでテーブルを囲むと、居心地が悪かったからだ。周りのテーブルはどれもイブニングドレスが色を添えていた。
ホスト役のIさんの本当の気持ちは分からないが、ニューヨークの老舗和食屋に招いていただいた。格式の高いアストリアホテルにある立派な店で、料理も旬の素材が盛り込まれた美しい和食だった。



鮎や鱧をニューヨークで食べられるとは思わなかったが、食材が世界を駆け巡っている昨今では当たり前なのかもしれない。
コースの中で天ぷらが控えめなのが意外だった。稲ぎくと言えば天ぷらの老舗として有名だった。1866年浜町に開いた生稲を起源として、1904年浅草にお座敷天ぷらの元祖として創業した。名声を欲しいままとして拡張路線に走ったところからおかしくなる。ニューヨーク店は1973年に開店したが、本家の稲ぎくは衰退していき人手に渡った。稲ぎくの伝統は弟子たちによって引き継がれている。日本橋の八つ花やだぼ鯊の主人も稲ぎくの出身だ。
ニューヨーク在住のFはニューヨークに天ぷら屋が少ないと嘆く。彼は帰国する度にカウンターで天ぷらを食べたいと言う。

最後は寿司で日本食を堪能した。銀座だったらもう一軒となるところだが、大人しくホテルに戻った。日本でも人気の銘酒を飲みすぎたせいか、時差に悩まされることなくあっという間に深い眠りに沈んだ。
稲ぎく
At the Waldorf Astoria Hotel 111 E. 49th St. NY, NY 10017
212-355-0440
http://www.inagiku.com
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2007年08月12日
[METERAZUR](ニューヨーク)
グランド・セントラル駅構内にある洒落たレストラン

ニューヨークのイメージは近代的な高層ビルが林立する姿だ。そのイメージを持って中心街のミッドタウンを歩くと古めかしく重厚なビル群に驚く。東京駅に相当するグランド・セントラル駅も歴史的な風格を感じさせる建物だ。天井には大きな星条旗がかかっている。

グランド・セントラル駅には有名なオイスターバーの他にも素敵な店がいくつかある。その一つがMETERAZURである。東側の階段を上がるにつれて、きれいにテーブルセッティングされた店内が見えてくる。昨日のいかにもアメリカ的な昼食から、かなり格が上がった感じだ。
席につくとすかさずワインリストを持ってきてくれるが、日本人らしく我々4人はビールを頼む。庶民的なレストランと比較すると、高級レストランでは料理の量は少ないと分かってはいるが警戒は緩めない。前菜はサラダ、メインも前菜の欄に書かれたシーフードの盛り合わせを頼んだ。

予想は間違っていなかった。アメリカらしくない控えめな量のサラダが出てきた。唯一、サラダの上のポテトチップがアメリカらしい。

牡蠣が3つ、蛤(あさり?)が4つ、大海老が1つ、伊勢えびが半身と希望通りの量だ。氷の中にタバスコの小瓶が埋まっている。あさりの生は食べたことがあるが、蛤なら初めての経験。磯臭さもなく美味しかった。