« 2007年10月 | メイン | 2007年12月 »

2007年11月30日

[さざんか](福岡)

福岡で鉄板焼き


福岡では玄界灘の新鮮な魚介類を食べるのが銀髪の定番である。ところが、これを好まない人が居てちょっと困った。まさか平均年齢50ウン歳の男5人でフレンチやイタリアンでもあるまい。熟考の末鉄板焼きに決めた。これなら地元の魚介類や野菜も食べることが出来る。

鉄板焼き店は東京には山ほどあるが、福岡では選択肢が限られる。5人に適当な個室となるとホテル・オークラの「さざんか」ぐらいしかなかった。東京のさざんかはミシュランの一つ星に選ばれたが、福岡の評価は分からない。

前菜とサラダ

5人いれば料理の選択に自由度が増す。銀髪が食べたいものを2人前ずつ頼んで、みんなで分けることにした。嫌いなものがある人は拒否すれば他の人の分け前が増えるだけ。料理の組み合わせが自由に出来るのが鉄板焼きのいいところだ。シェフは目の前にいる。

野菜各種

たまねぎ(淡路産)、コガネタモギダケ(愛知産)、ピーナッツモヤシ(福岡能古島)と産地を告げて出されると有り難味が増す。

あわび

玄海の黒鮑はバター焼きでいただいだ。肝を嫌いと言う人がいるから信じられない。ありがたや、ありがたや。

車海老、フォアグラ

車海老は当然ながら天草産。フォアグラは?地物にはこだわらない柔かな頭が必要とすぐに妥協する。これも嫌いと言う人がいる。何でも食べる銀髪がまたも得をする。貝でもアヒルでも肝は美味しい。

ステーキ(ヒレ、サーロイン)

牛は佐賀牛でなくてがっかり。フォアグラは近県でなくても許せるのになんでステーキは?と突っ込む人が居ないのが有難い。

ガーリックライス

みんな大好きガーリックライス。次の店に行って、嫌われても平気だ。どっちみち好かれるのはお財布を握っている人だけだとみんな知っている。その人だってお財布がなければタダの人。

福岡は東京と比べて割安だといつも思うのだが、ホテルで食べたらそれほど変わらないようだ。やっぱり安くて美味しい地魚を食べる方が銀髪には向いているようだ。


さざんか
福岡県福岡市博多区下川端町3-2 ホテルオークラ2F
092-262-1111

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2007年11月29日

[茶茶 花](新宿歌舞伎町)

客層が見えない不思議なお店だが、気に入った。


靖国通りから小道に入り、ゴールデン街を右に見ながらを歩くと、出口付近右手にこじんまりした料亭風の門が見える。予約なしだったので恐る恐る入ったら、若い男性が気軽に応じてくれた。階段を上がると椅子席、カウンター、座敷と異なる空間が配されている。古い民家の良さをそのままに、壁を塗り替えて今風の雰囲気に仕上げた。

この雰囲気のお陰か、場所柄のせいか、客層はバラバラだ。恋人同士、擬似恋愛の同伴組、女性のみ・男性のみ・混合の各グループ。若者、中年。銀髪より上のオヤジも数人いる豪華絢爛の布陣である。小さな店と思ったが100人以上も入れるというから凄い。

お通し

お通しは4品の中から選べる。この時点で半分合格みたいなものだ。

京の出汁巻き玉子、茶茶のサラダ

通常メニューの中からお奨めの二品。玉子は600円。巨大なサラダは850円。右隣の若いカップルはこのサラダと巨大なあんかけ焼きそば(840円)だけで粘っていた。格安のデートができて嬉しいだろう。

ほう葉焼き、白子の天婦羅

840円のほう葉焼きまでは我々も3桁で安く済ませたが、白子は1,260円と破格の値段だ。牛ヒレステーキ(1,575円)に次いで高額な料理である。

日本酒

純米吟醸酒を飲まなければ、隣のカップルとどっこいどっこいだったかもしれないが、それでも2人合わせて1万円からたくさんお釣りが戻ってきた。
雰囲気がいいし、このお値段なら料理に文句を言う人は殆どいないだろう。若い店員が不慣れなアルバイトであっても、それほど気にはならなかった。

ミシュランには見向きもされない歌舞伎町だけれど、どっこい捨てたものではない。


茶茶 花
東京都新宿区歌舞伎町1-1-1
03-5292-2933


メニュー

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2007年11月28日

[十和田](紀尾井町)

ホテルニューオータニにあるそば割烹・十和田に行った


十和田の浅草本店は漫画「美味しんぼ」で紹介された名店だそうで、家に帰ってネットでチェックして初めて知った。浅草本店に以前行ったことがあると気付いたのは、さらに地図を見てからというのだから迂闊だった。ホテルに支店があるぐらいだから、浅草本店もかなり立派な店と勘違いしていた。

ニューオータニ店は「樹齢400年の秋田杉の薫り漂う店内」と紹介してあるように、ごつごつした椅子まで立派である。違和感のある重い杉の木の椅子に、5分もすれば慣れてしまうのだから我が臀部も適応力があり立派である。

海外からのお客様と昼飯に入ったので、ちょっと通ぶる。「そば屋では酒を飲まなければならない」と真面目な客を説得し、メニューを開いて驚いた。エビスの小瓶が840円もする。ビールで喉を潤し日本酒に進んだが、どれもビールと同じ驚きを突きつけられた。
ホテル料金の高級そば屋だとこのとき初めて気付いたアホな銀髪。

客を説得した手前引き下がれずに、仕方なく高額な日本酒を頼んだ。お通しのそばみそに怪訝そうな顔をする客を見て、気を取り直して講釈をたれ始めた銀髪。なかなか気に入ったようだ。

野菜の天ぷらを食べながらしばらく飲んでから、そばを食べることにした。

もりそばを勝手に頼む。。「なぜ海苔が乗っていないのか?」と聞いてくれるので、ますます楽しく通の食べ方の講釈をする。素直にうんちくを聞く客に銀髪はご満悦である。

パンフレットを見ると、「十和田のそば粉は、十和田湖周辺のものを仕入れて、ホテル内の製麺室で打ったうち立てのそばを使用する」とのこと。海苔を乗せなかったのが良かったのか、これまで食べたそばの中で一番美味しいと客も上機嫌である。調子に乗って十割そばや、二八そば、更科などの説明を長々としてしまった。

伝票を取って立ち上がり、出口で料金を払った。店員に「ここは十割? 二八?」と聞いたが答えられず、慌てて調理場に走ろうとするので制止して店を出た。

もしかしたら店員はホテルマン? 経営はホテル? 「浅草」の文字は間違いなく銀髪を惹きつけた。ニューオータニにしてやられたのかもしれない。

夜のメニューを見ると神戸牛、比内地鶏、河豚など高級食材が並ぶ。浅草本店は大衆的なそば屋だが、ニューオータニ店は「高級割烹で美味しいそばも出す店」と心得た方が良さそうだ。

浅草 十和田 紀尾井町店
東京都千代田区紀尾井町4-1 ホテルニューオータニ・タワーロビィ階
03-5276-5050

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (1) | トラックバック

2007年11月27日

[伊勢廣](京橋)

老舗で伝統的な焼き鳥を


串に刺した焼き鳥は江戸時代に一般的になった料理法だが、庶民に普及したのは昭和30年代後半、ブロイラーが安価で供給されるようになってからだそうだ。伊勢廣は大正10年創業というので、以前から高級焼き鳥屋だったのだろう。

焼き鳥の材料はブロイラーから更に安価な輸入品へと引き継がれ、企業戦士たちの夜の憂さ晴らしのお相手となった。一般のサラリーマンの目には、伊勢廣は敷居が高く無駄な出費を強いられる店と映っていたに違いない。

久し振りに伊勢廣に行った。いつも1階のテーブル席だったが、大人数だったので2階の座敷に通された。フルコース料理はささみからスタートした。

ささみ、肝(肝臓・心臓・腎臓)

有機無農薬野菜、特製鳥スープ

葱巻き、もろきゅう

団子、皮身

もも肉、合鴨

手羽

伊勢廣の焼き鳥は一串が大きい。銀髪は食べきったが多くの人は合鴨や手羽の前に力尽きた。どうせコース料理しかないのだから、事前にライト・コースを予約すべきだったと後悔したが後の祭り。ライト・コースはフルコースと同じ9種類でサイズが小さくなる。女性や中高年にはこの方がいい。足りなければ好きなものを追加すれば足りる。

日本経済は高度成長が終り、バブルが弾け、景気後退に陥った。その間に食も大きな変遷があった。最近では新興の焼き鳥チェーン店の品質が向上したことに驚く。
日本三大地鶏と呼ばれる名古屋コーチン、比内地鶏、薩摩鶏始め、各地で地鶏が成育されるようになり、それを使う焼き鳥屋が増えた。企業戦士たちも老いて口が肥え、ブロイラーでは満足しなくなった。

新興の焼き鳥屋のメニューには必ず鶏の刺身があるが、伊勢廣にはない。ささみや肝が少し生焼きであることから、刺身でも食べられる新鮮な鶏肉を使っていることはわかるが、あくまで焼き鳥にこだわる。

「伊勢廣より美味しい店はいくらでもある」と言う人も多いが、伝統を守り続ける凄みは充分に感じられる店だと思う。よくも悪くもこれが老舗の味である。


伊勢廣
東京都中央区京橋1-5-4
03-3281-5864

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2007年11月26日

[たん良]⑤(赤坂)

口は災いの元? 福の元?


仕事の話のつもりがいつの間にか食べ物の話になる。いつもお決まりのパターンである。最初は相手の話を聞いているが、「スッポンなんか美味しくない!」なんて言われるともう堪らない。「それじゃあ、今度連れて行ってあげますよ!」と言ったところで相手の策略に嵌まったことを知る。

たん良は変わらない。メニューは夏の鱧、冬のすっぽんなど季節で少し変わるが、基本的にはいつも一緒だ。大将も女将さんも齢を取らない。壁の提灯が少し増えたようで、年に数回しか来ない銀髪の提灯も同じところにある。

お通し

季節を感じさせるお通しだけは毎回違う。

刺身

よこわ(メジマグロ)、ぐじ(アマダイ)、赤貝、鯛、貝柱。刺身の盛合わせでも京料理の伝統を守っている。

フナ寿司

たん良で食べさせると誰もが美味しいと言う。1年物なので臭みが少ないとそうだが、品質の違いもあるのだろう。

吉野煮、蕪蒸し

二つとも葛粉でとろみをつけて似ているが、具の違いを楽しめる。

まる鍋

いつもと変わらぬ澄んだスープ。プリンプリンの癖のないスッポンの身とタップリのコラーゲン。どうだ参ったか!

相手の笑顔を見たら懐の寒さは気にならない。いつものように大将・女将2人の「おおきに、おおきに」の声に見送られて外に出た。まる鍋で温まり、外気の寒さも気にならない。

さて、これからどこに行こうかと思案していたら、なんと相手が次の店は持ってくれると言う。口は災いの元のはずが、転じて福となった。これも美味しいたん良の料理のお陰だろう。

メデタシ、メデタシ

たん良
東京都港区赤坂3-7-15
03-3586-1914


PS
江戸ねぎまさんのコメント、ドンピシャのタイミングでした。たん良ともども銀髪グルメ紀行をよろしくお願いします。

ミシュランより銀髪グルメ紀行を愛してくれる皆様、本当にありがとうございます。これからも食べ歩き頑張ります。ミシェランではなくミシュランでしたね。優しい皆様、重ねてありがとうございます。

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (2) | トラックバック

2007年11月25日

かきカレー

ココイチと広島土産の味比べ

久し振りにカレーハウスCoCo一番屋ココイチに行った。辛さやご飯の量を数段階から選べるアイデアで愛知県から全国区になったカレー屋さんだ。
唐辛子を持ち歩くぐらいの辛いもの好きな銀髪にとって、ココイチは嬉しいカレー屋さんである。カツカレーを食べるつもりだったが、カキフライの写真を見て気が変わった。

「季節限定」などと書かれたら頼まずにはいられない。期待していなかったと言えば嘘になるが、とても不安だったのも事実である。牡蠣の品質は当然だが揚げ方が不味いと話にならない。ルーは牡蠣を煮込んだものではないから、他のものと一緒。辛さを3辛にしたのは正解だった。

オーダーしてからの待ち時間が長く、不安は大きくなっていく。運ばれてきたときは祈るような気持ちだったが、結局サクサクだけが納得の牡蠣フライだった。

翌日、広島出張土産のレトルトカレーを食べた。「自然に恵まれた瀬戸内名産の広島かきを、炒めた玉ねぎと牛乳、バター、ココナッツで仕上げた特製カレーソースで煮込んだ本格的かきカレー」だそうだ。

濃厚な香りの牡蠣はカレーに負けない存在感を出している。パッケージの写真のとおり牡蠣もちゃんと4個入っていた。ココイチには申し訳ないが、勝負は広島名物に分があるようだった。

不思議なことに西洋人は一般に刺身を食べる習慣がないのに、牡蠣は生で食べるのが当たり前。他にはオーブン焼きぐらいしか料理らしいものはない。
牡蠣フライは日本以外では滅多に食べられない。牡蛎のカレーと聞いたらインド人もビックリだろう。

牡蛎のカレーはいいアイデアだ。牡蛎好きでも度々フライでは飽きてしまう。
いつものようにカレーを作る。牡蠣は食べる直前に入れて、煮すぎないうちに皿に盛る。我が家のかきカレーは広島名物よりも牡蠣は美味く調理できるはずだ。うーん、よだれが出てきた。


広島名物 かきカレー
http://www.rainbowshokuhin.co.jp


投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2007年11月24日

[CHRONOS(クロノス)](銀座)

開店おめでとう!独立おめでとう!


「MORI BAR」の毛利さんの下で5年間修行した時任さんが独立して銀座に店を開いた。
開店の挨拶状には毛利さんも言葉を添えている。どんな店か早速行ってみた。

場所はブランドショップが軒を連ねる並木通り、ルイヴィトン並びのソワレ・ド・銀座弥生ビルの地下1階。カウンター7席、ボックス席が1つの小さな店である。
11月15・16日のレセプションパーティーの時には毛利さんも含めて3人が手伝いに来ていたが、17日のグランドオープンからは時任さん1人っきりの店になった。

A song to the Sun“ティーダ”

時任さんが2006年総務大臣杯第3回全国泡盛カクテルコンテスト最優秀賞を獲得したカクテルから飲むことにした。沖縄で太陽を意味するティーダの名をつけた美しいカクテルだ。

コンソメスープ、お通し

MORI Bar 譲りのコンソメと鴨などのおつまみのチャージは1,500円。

ギムレット、ジャックローズ、マティーニ、フレンチ125

銀髪はギムレットとマティーニを飲んだ。MORI Barと同じカクテルをクロノスでも飲むことが出来る。時任さん流のカクテルは次の機会にお願いしよう。
相方はカルバトスベースのジャックローズとシャンパンとブランデーのフレンチ125を飲んだ。

店に入ったとき先客は1人だけですぐに帰った。次の客が来るまでと粘っていたら強い酒を3杯も飲んでしまった。我々が帰ると誰もいなくなると心配したが杞憂に終わった。ギムレットのときにカウンターは全て埋まり、マティーニのときにボックス席にも人が入った。「人気ですね」と言ったら「MORI Barのおかげです」と時任さんらしい謙虚さだ。

自分の苗字にある時にかけて、ギリシャ神話で時間(とき)をつかさどる神・クロノスの名を冠した店。銀髪は遠い昔バッカス(酒の神)と呼ばれたことがある。クロノスとバッカス。いい響きと勝手に悦に行った夜だった。

思えば自分が独立したのが10年前、42歳。時任さん40歳でのチャレンジにエールを送りたい。


CHRONOS(クロノス)
東京都中央区銀座7-6-19 ソワレ・ド・銀座 弥生ビルB1F
03-3289-0027

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (1) | トラックバック

2007年11月23日

ミシュラン

ミシュランガイド東京が発売された。

ミーハーなネタは書きたくないが、グルメ紀行の作者としては避けては通れない話題なのも確か。
銀髪グルメ紀行は2005年9月末に書き始めたので記事は800回に迫っている。訪問軒数は夜だけでも500軒を軽く超える。毎日1500人前後が銀髪グルメ紀行を読んでくれているが、ミシュランガイド東京の掲載店発表の日は1900人を超えた。

銀髪グルメ紀行にはミシュランに選ばれた店を9店紹介してある。

「寿司幸本店」
「銀座とよだ」
「三亀」
「うち山」
「大野」
「深町」
「シグネチャー」
「なだ万」
「富麗華」

サンパウ、ロブション、久兵衛、竹葉亭など他にも行ったことがあるが、グルメ紀行を書く前だったので残念ながら記事はない。

書店では売り切れ続出という大変な人気であるが、果たしてこの本を参考に食事が出来る人が何パーセントいるか心配だ。
そのうち行こうと狙っていた店も多く含まれているが、観光地化してますます予約が取れ辛くなるに違いない。選ばれた店は嬉しいのかどうか。常連さんにとっては悲しい事態だ。

幸か不幸か銀髪が大好きな店が多数選ばれなかった。安くて美味しい店は永久に選ばれないだろうから安心である。

最後に宣伝。ミシュランより銀髪グルメ紀行の方が参考になりますよ。しかもタダで見られるのだから。

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (7) | トラックバック

2007年11月22日

[哥利欧(ゴリオ)](銀座)

店名はゴリオと読む。ステーキ好きが憧れる店だ。


日本一と言われる新橋3丁目「麤皮(あらがわ)」の姉妹店が哥利欧。兵庫県六甲山麓で飼育される最高級の三田(さんだ)牛、その中で1頭800万円もするチャンピオン牛を麤皮が常に落札する。チャンピオンに準ずる牛は哥利欧で出される。常日頃供される肉も、三田の最高級のもの。店に届いた肉はオーナーが味見して値段が決められる。見た目がどんなに良くても食べてみないと味は分からない。赤字になっても相応の値段で売る真面目なオーナーだそうな。

有名店の割りに狭い店なのに驚いた。炭火の焼き釜に合わせた席数しかないそうだ。客はまだ我々だけなので小峰マネジャーが付きっ切りで対応してくれる。まずは自家製サーモンから。

スモーク・サーモン

スウェーデン産の鮭を自家で燻製するので、薫り高くフレッシュな味わいである。ステーキより燻製サーモンを目当てに通う人がいるというのも頷ける。

イラン産フレッシュキャビア「オショトラ」カナッペ哥利欧風

希少価値が増してきて、近い将来食べられなくなると小峰さんに脅されて頼んでしまった。キャビアは塩辛いという印象が強いが、優しい味わいだ。カリカリに焼かれたカナッペがとても美味しい。

サラダ2種

サラダを食べる間も小峰さんの講釈は絶好調である。若いときにご馳走になったステーキに感激して麤皮に転職したそうだから、その熱意たるや生半可なものではない。

サーロインステーキ&ランプステーキ

上手に焼くにはそれなりの大きさが必要なようで、サーロインは一固まりが2人分。幸い3人だったので、サーロインとランプステーキを頼んで味比べをすることができた。

赤身が残るがしっかり火の通った肉は噛むほどに味が出る。最高級の牛といってもいたずらに霜降りを礼賛することなく、ステーキに一番合うところだけを使っているようだ。
チャンピオン牛でも必要な部位だけを切り取り、残りは転売してしまう徹底振りである。

今日の会食のお相手は大の肉好きだが、感動の面持ちだった。飲み物を入れれば1人3~4万円はするが、さて皆さんはどう判断されるだろうか?

他の二人がデザートを食べ終わるのを待って店を出た。外を歩きながらなおも感動したステーキの話で盛り上がる相手を見ていたら、軽くなった財布も泣きはしないだろうと思った。


哥利欧(ゴリオ)
東京都中央区銀座8-18-3
03-3543-7214

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (1) | トラックバック

2007年11月21日

[巌](渋谷)

渋谷らしい良い店だ


銀髪に言わせると「渋谷らしい」とは、客も店員も若くて元気があり、料理は安くて美味しいということだろうか。

渋谷東急百貨店の向かい側、坂を少し上がった右側に黒い壁の建物がある。入り口は狭いが中を覗くとなかなか雰囲気のある店だ。席に案内されて折りたたみ式の木のメニューを見る。いきなり野菜へのこだわりが書いてある。メニューにあるたくさんの料理から何を選ぶか骨が折れる。

お通し、牡蠣

お通しはポテトサラダ・鮑の塩辛乗せ。鮑をバーナーで炙るパフォーマンスでいきなり驚かせる。

ざる寄せ豆腐、有機野菜サラダ

メニューの筆頭に「野菜のこだわり」と大書してあるように、無農薬・有機野菜にこだわっている。本日のメニューから川田農園直送のサラダを食べることにした。川田農園?どこかで聞いたことがある。同じ渋谷にある居酒屋「庵狐」が川田農園のものを使っていた。
(川田農園http://www16.plala.or.jp/kawata_nouen/)

馬すじ煮込み、サメ軟骨梅和え

何か変わったものを食べさせようと、連れに聞こえないように頼んだ二品。美味しいと喜んでいるところで正体をバラしたが、ちっとも驚いてくれない。サメは馬より嫌がるだろうと思ったけれど、フカヒレみたいと言われたら成るほどその通り。

何回か銀髪に付き合えば、段々麻痺してくるのだろう。虫以外は何でも平気になってしまったのは嬉しいが、一方で淋しくもある。演技でいいから驚いてくれないだろうか。

メニュー

本日のメニューと合わせると、1週間通っても食べ尽くせないようだ。エビスビール1本と純米酒2合を入れて7千円弱。渋谷らしくていい店だった。



東京都渋谷区道玄坂2-23-2
03-3461-1800

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2007年11月20日

[XEX Tokyo](東京駅)

東京駅の新名所になるだろうか


11月6日、大丸東京店オープンの日に店内を探検した。12階のレストランフロアを回って13階に上がると雰囲気は一変した。藤原紀香、神田うの、小林幸子など芸能人の名札がついた花が飾られている。もしかしたら予約の取れないレストランになるかもしれないと思い、ちょっと先の夜の予約をした。われながらミーハーである。

XEXはイタリアン、鉄板焼き、バーが混在する不思議な空間だ。銀髪はクオモ氏のイタリアンの席を選んだ。東京駅の向こうに丸ビルなどの高層ビルが見える。こちらは13階なので、見上げるような夜景を美しいと表現していいものかどうか迷う。

パン、生ハム3種

予約のときにコースを指定されたので見栄を張って7,800円のものにした。下が5,800円で2種類しかないので選びやすい。15,000円や20,000円のコースがあったら見栄は捨てざるを得ない。パスタとメインは2種類から選ぶ。もちろん違うものを頼んで味比べをした。

ぼたんえび、さつまいものスープ

フロアスタッフ達のイタリア語が店内を飛び交っている。最初は好ましく思ったものの、しばらくすると元気がよすぎてちょっとうるさい。入り口近くからライブの歌声が届いてくるが、音響のせいか歌い手が下手くそなのか雑音にしか聞こえない。

スパゲッティ2種

宮城産蔵王鴨と栗のラグーソースのキタッラ、フランス産黒トリュフのタリアテッレ炙りパンチェッタ添えの2種類のパスタはなかなか良かった。

沖縄産もとぶ牛のグリル、メダイと旬菜の紙包み焼き 香草のアロマ

牛は6種類のソースや薬味で食べる。紙包み焼きも美味しいが、料理人が若いのか、若い客を意識しているのか、全体的に味が濃い店だ。

ピザ

我々のテーブルを担当してくれた甘利さんに恐る恐る尋ねたら、小さなピザも用意してくれると言うのでデザートの前にピザを追加した。隣の客が美味そうに食べていたので我慢できなかった。

デザート、コーヒーが終り、席を立った。帰るときに初めて気付いたが、店の中央付近に薪を使う本格的な石釜がある。道理でピザが美味いわけだ。
甘利さんはXEXをリストランテとトラットリアの中間の店と言ったが、どうやらトラットリアとピッツェリアの中間と思った方が良さそうだ。コース料理よりもピザやスパゲッティを中心に頼むべきだろう。
甘利さんのサービスは心地よかった。まだ2年の経験と言うが、彼ならリストランテのレベルに上るのも遠くないだろう。

デパートの買い物客をあてにしているので営業時間が長く、予約が一杯で入れないということはないそうだ。バーやカウンターで食べるのも楽しいに違いない。

子供の頃、デパートの最上階でお子様ランチを食べるのが好きだった人が多いだろう。
今風の大食堂と言ったらXEXに怒られるだろうか?


XEX Tokyo
Salvatore Cuomo Bros
東京都千代田区丸の内1-9-1 大丸東京店13階
03-6266-0065
http://www.ystable.co.jp

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2007年11月19日

[イル・バーカロ](新宿三丁目)

ガイドブックがイチオシのトラットリア


明治通りを挟んで伊勢丹新宿店の向かい側・セゾンプラザの地下にある大衆イタリアン。立ち飲み・食いのバーで小皿料理とワインを楽しむ人たちがいる。我々は誰もいないテーブル席の部屋に入った。

メニューにはたくさんの料理が並ぶ。店の男性にお奨めを聞くが、こちらの好みを聞き返されるだけで埒が明かない。ヴェネツィア風という料理がいくつかあるので意味を聞いたら、ポレンタを添えるのが特徴と言う。ポレンタ添えという料理もあるが同じものらしい。
結局、店員の力は借りず自分で料理を決めることにした。

おまかせ前菜盛り合わせ

少量多品種食べるなら盛り合わせがいい。店員との応答で醒めかかった気持ちが持ち直してきた。気を許したところで、膝に乗せた紙ナプキンが床に滑り落ちた。拾おうとして隣席のテーブルの角におでこを打ち付けた。テーブル間が狭いことを忘れていた。激突の音は店内に響き、驚いた店員が慌ててやってきた。

自分で拾わず店員を呼ぶべきだと相方に諭されたが、紙ナプキンを使うような店でそんな傲慢はできない。代わりのナプキンを持って来てくれた店員には感謝したが、できればおでこを冷やすタオルが欲しかった。

四季のサラダ

630円とは思えないほどの、予想外に大きなサラダが出てきた。おでこは痛いがサラダには大満足。

ふすま入りアンチョビオニオンソースのスパゲッティ

麺が太いのに驚いた。アルデンテで食べるにはちょっと太すぎる気もする。アンチョビに惹かれて頼んだのは銀髪ではなかったが、結局大半を食べる破目に陥った。

仔牛の薄切りソテー マルサラソース

マッシュポテトみたいなものが添えられていた。料理を置いて何も言わずに立ち去った店員を呼び戻して尋ねたら、これがポレンタでとうもろこしの粉を練ったものとのこと。メニューにはポレンタ添えともヴェネツィア風とも書いてなかったが、結局ポレンタがついてきたわけだ。

帰って調べてみたらポレンタは主に北イタリアで食べられるとのこと。もしかしたらイル・バーカロのヴェネツィア風とポレンタとは関係ないのではないかと疑問に思った。別の店員に確かめれば良かったかも知れない。

悪い店ではないが、ガイドブックの評価はあてにならない。1週間続いたおでこの痛みが、お店の評価に影を落としたわけではないけれど。

イル・バーカロ
東京都新宿区3-4-8 新宿セゾンプラザ B2F
03-5269-8528

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2007年11月18日

広島名物

空港で広島名物を食べた


広島県人に「もみじ饅頭は大丈夫ですかね?」と言ったら気色ばんだ。白い恋人たち、赤福など相次ぐお土産物屋の不祥事はまだ出てきそうだ。終電や、最終便の時間帯でも大量に積まれたお土産を見るたびに、売れ残りをどうするのだろうと疑問に思っていたが、最近の事件は見事に疑問を解いてくれた。しかし、真面目にやっている会社にとっては迷惑な話だ。

甘いものに興味がない銀髪にとっては、どんなに有名なものでも酒の肴以外は関係ない。空港のレストランに入って、酒盛りの肴は当然地物オンパレードとなった。

穴子酢

瀬戸内の穴子は有名だが、市内の老舗でも県外のものを使っているとの疑惑があるそうだ。疑りたくなるような代物ではある。

じゃこ天

お土産屋で買ってラウンジで食べればよかったと後悔した。鹿児島の飲食店でさつまあげを食べると、どこも揚げ立てが出てきて美味かった。鹿児島でも空港で食べたら不味いだろうか。

小いわし(カタクチイワシ)の天ぷら

いわしは刺身のほうが臭みがなくて美味しい。天ぷらを食べて思い出したが遅かった。それでも充分及第点だ。

カキフライ

やっぱりカキフライが一番だった。地元の新鮮な牡蠣ということもあるが、さすがに取り扱いに慣れているのだろう。

それにしてもどこの空港でもレストランの質はあまりよろしくない。旅の最後は美味しいものを食べて帰りたいのに、満足することは殆どない。なんとかカキフライに救われた広島空港だった。

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2007年11月17日

[元祖へんくつや]&[ふくちゃん] (広島)

広島での昼食はお好み焼き


広島風お好み焼きはどこで食べても同じのように見えるが、微妙に異なる。今回は駅から少し離れた繁華街に行ってみた。

お好み焼き屋が集まる新天地付近、早い時間なのでガラガラの店が多いけれど、ほぼ満員の店もある。どちらに入ったかは言うまでもない。

肉、そば入りを頼んで出来上がるまで店の中を見回すと、自家製のお好み焼きソースが目に止まった。オタフクソースを使わないこだわりに期待してしまう。

一口食べて生麺を使っているのが分かった。カウンターの向こうを覗くと確かに生麺を茹でている。広島駅ビルの「麗ちゃん」と同じで、ここにもこだわりが感じられた。蒸し焼きにしているせいか出来上がりも早い。ソースはちょっと辛めで好みの味だ。

同じ通りを西に進むとふくちゃんがある。

こちらはビニール袋を破り蒸し麺をそのまま生地に乗せて水をかける。野菜はへんくつやより圧倒的に多い。丸くて重い鉄板で押さえつけ、一見したところ雑なお好み焼きの完成するまでかなりの時間を要した。

ソースは定番のオタフクソース。勝負はこだわりのへんくつやの圧勝と思ったが、野菜がタップリで美味しい。同行した部下に聞いたら、ふくちゃんの方が味があって美味いと言う。へんくつやの方が味が薄いと付け加えるが、銀髪は納得できない。

「お前、ふくちゃんの方にはマヨネーズをかけていたよな?」と言うと、本人も気付いて頭を掻いた。味の違いは結局マヨネーズだけだというのだから、料理人たちに申し訳ない。部下の他にマヨネーズを使っている人はいない。

勝負は互角ということにしておこう。白黒つけた方が面白いので、12時を過ぎてもガラガラの店に入ってみたくなった。意外と東京人の口にあったりして…


元祖へんくつや 本店
広島県広島市中区新天地2-8
082-242-8918

お好み ふくちゃん
広島県広島市中区袋町4-1
082-241-4917

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (1) | トラックバック

2007年11月16日

[キラク](日本橋人形町)

人形町の洋食屋といえばキラクは外せない


昭和21年(1946年)創業というから既に60年以上の歴史を誇る有名な洋食屋である。それなのに不思議なことにこれまで入ったことがなかった。店の前までは何度も足を運んだが、小さい店なのですぐに満席になる。並んでまで食べたくないので近くのラーメン屋に入ることが度々だった。

この日、部下に同行して客先に行った。客先から人形町まで歩いて5分、運良く11時過ぎにミーティングが終了した。店は既に半分埋まっていたが、余裕で席を確保。お目当てのビーフカツを頼んだ。キラクのことを知らない部下はポークかつを頼む。

ポークカツ

2人同時に料理を出すためにポークカツが先に油に入った。待てど暮らせど銀髪のビーフは登場しない。永遠にも感じるほどの時間が過ぎたところで鍋に投じられ、拍子抜けするほど早くポークカツと共に引き上げられた。

ビーフカツ

霜降り肉ではないので噛み応えがあるが、レアに仕上がっているので固くなく味がある。部下のポークカツを奪い取り、こちらのビーフカツと引き換える。「どちらが美味い?」と聞くと「ビーフカツが美味い」と答える。生まれて初めて食べたそうで、嬉しそうである。それを見るとこちらも嬉しいが、周りを見渡すとちょっと引っかかる。
ポークソテーがメチャメチャ美味そうなのである。

日を替えて1人で行った。まだ早い時間なのに既に3人が食事中で、4人が料理の出来上がるのを待っている。席に座るなり「ポークソテー!」と伝え、しばらく待つことを覚悟した。女将さんが格闘しているフライパンの中はおそらくポークソテーだ。

「にんにくを入れますか?」と聞かれ「ハイ」と答えて、もしかするとフライパンの中に銀髪の分も入っているのではないかと期待した。

ポークソテー

思ったとおり、銀髪を含めて5人の前に料理が置かれた。ビーフカツが1人で他はポークソテー。にんにくの香ばしさに覆われたポークソテーの美味いこと。多くの人がポークソテーを頼むのがハッキリ分かった。

女将さんが再びポークソテーを作り始めて気付いたが、銀髪に出された分はテークアウトされるものだったようだ。お陰で待たずに食事にありつけた。

それにしてもこのポークソテーは秀逸だ。しばらく我が家の献立から消えていたが、復活したくなった。週末は分厚い豚肉を買って、家族に振る舞おう。キラクほど美味くはできないだろうが、その味は今も明確に舌に残っている。

洋食キラク
東京都中央区日本橋人形町2-6-6
03-3666-6555

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (4) | トラックバック

2007年11月15日

[イル・パッチォコーネ](南青山)

漫画「バンビーノ!」を思い出した。


ビックコミック・スピリッツ連載の人気漫画でテレビ・ドラマにもなったバンビーノ。舞台になる六本木「バッカナーレ」はトラットリア(大衆料理店)で、高級イタリア料理屋のリストランテより気楽な店。リストランテでは前菜扱いのパスタも、メインに匹敵する扱いなのがトラットリアのようである。

漫画では厨房で飛び交っているイタリア語が、イル・パッチォコーネでは客のいるフロアで聞くことが出来る。それがバンビーノを連想したところであるが、バッカナーレよりもっと大衆的だ。

前菜盛り合わせ

2階の席に案内された。部屋の中央に、前菜が並べられている。少しずつだが全種類取ったら皿に一杯になった。

フォカッチオなどのパンも美味しい。肉・魚の主菜もあるが、パン、前菜、スパゲッティで充分に思えた。それだけだと店に気の毒な気がして店員にお奨めを尋ねた。トリッパが自慢と言う。

トリッパ

底上げなのでちょうどいい量だった。半熟の卵が乗っているのがユニーク。店員が自慢しただけあって、卵がまろやかな味に仕上げて美味しかった。日本人の流儀で麺は最後にした。

スパゲッティ・ぺペロンチーノ

我々のわがままを聞いて、メニューにないスパゲッティを作ってくれた。希望の仕上がりではなく、メニューの中から自慢料理を頼むべきだったかもしれない。それでも、どの店員も明るくフレンドリーで気持ちよかった。

帰り際に「料理はいかがでしたか?」とまたも明るく話しかけてきた。「パスタがイマイチ」と応えるとしきりに謝る。「こちらがわがまま言ったから」と言っても恐縮している。このいい奴に見送られて店を出た。

雨を見て傘を忘れたことに気付き店内に戻ると、先ほどの店員が軽快に階段を駆け上がって行った。

「本場のトラットリア(大衆料理店)さながらの心意気を感じて、イタリア食文化の忠実なメニューや雰囲気を紹介する」という店の紹介文は間違っていない。

バッカナーレみたいだと言いたい所だが、イケメンのフロア・スタッフばかりではないのがちょっとご愛嬌である。


トラットリア イル・パッチォコーネ
東京都港区南青山6-15-8
03-5468-0555
http://www.quals.jp

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (2) | トラックバック

2007年11月14日

[畔居](日本橋)

関西割烹での昼食会


創業が昭和30年と聞いて俄かに親しみが湧いた。銀髪と同い年ということなので、52年の歴史を誇る老舗料理屋ということになる。掘炬燵式個室を予約して、7人で出かけた。

初めての店かと思ったが、店内に入って前に来たことがあると気付いた。7~8年も前だが悪い印象はない。電話で予約しておいた5,250円のコース料理に期待した。

先付け(タコの酢の物)

タコは揚げ過ぎたら固くなる。案の定あまりいいスタートではなかった。

お造り

一人一皿のお造りは豪華だ。どれも美味しかったが、練りわさびがちょっと興を削いだ。
刺身を半分ほど食べたところで焼物が出てきた。刺身を食べるペースを上げたが、食べ終わる頃に今度は煮物が出てきた。まだ焼き魚に箸をつけていない。

焼物、煮物

焼き魚は冷えても大丈夫そうなので、食べる順番を替えた。ところが煮物を先に食べ始めたところで今度は天ぷらが出てきた。

天ぷら

ここで堪忍袋の緒が切れた。「料理を出すのが早すぎる。少しペースを落として」と言ったら、「すいません。でも、これで料理は全部出ちゃったんですよ」と答えるので唖然とした。再び焼き魚を飛び越して天ぷらを食べることにした。これこそ冷める前に片付けたい。

今度は恐る恐る仲居さんが「ご飯をお持ちしてよろしいですか?」とやってきた。そりゃそうだ。おかずは全部出ちゃったのだから今でなければご飯を出すタイミングがない。何か工夫があるならともかく、ただの白いご飯だけなのだから。
これではちょっと豪華な定食みたい。会席風と勘違いしたのはこちらの勝手だ。3,675円の松花堂弁当にすべきだったと心底後悔した。

今日の昼食会を楽しみにしていたみんなに申し訳ないと思っていたら、「大丈夫ですよ。味はいいですよ。」と言ってくれたので少し気持ちが軽くなった。内輪の会で本当に良かったと思った。

デザート

柿の上には柿の皮で作った葉が乗っていて可愛い。こんな細工ができるのに、どうしてサービスは不細工なのだろう。笑顔でご馳走様と言ってくれた仲間が有り難かった。

畔居 
東京都中央区日本橋1-2-10 東洋ビル地下1階
03-3271-2000

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2007年11月13日

[可ん寅](名古屋)

名古屋の老舗ふぐ料理屋のお味は?


行き当たりばったりで適当な店に入ろうと街をうろついた。国際ホテルの前の通りを歩いていたらいい感じの店を見つけた。扉を開けて中を覗くと商売人の女将につかまる。運良く(?)席が空いていたのでココに決めた。昭和9年(1934年)創業の老舗と教えてくれたのはメニューを持って来た仲居さんだった。

アラカルトで頼もうとしたらコースの方がお徳だと言われた。コースの品はアラカルトに比べて貧弱なはずだと粘ったが、仲居さんは譲らないので従った。焼きふぐや唐揚げも食べたかったが、ご馳走になる身で贅沢は言えない。

お通し


刺身

皮はタップリあるが、それに比べて身は少ない。アラカルトの刺身を見ていないので何とも言えないが、予想通りだった。味はさすがに老舗らしく文句はない。

ふぐ寿司、鍋のふぐ、雑炊

鍋の料理は仲居さんがよそってくれる。身だけ先に食べさせるだけあって、これは美味い。次に野菜や豆腐を食べて、雑炊となった。
コースなのでデザートもある。それほど甘くなくてホッとした。

さすが名古屋随一と手放しで褒めたいところだが、ヒレ酒はいただけなかった。他の人のヒレは良く焦げて美味そうだったが、銀髪のものは色が出ないし味もよろしくない。神田満寿家のヒレは遠火でじっくり炙るので焦げてないが味は深かった。

仲居さんに「焼きが甘い」と言ったら、ヒレにはいくら焼いても焦げないものがあると言われた。焦げないヒレなどあるだろうか。仕方がないので新しいのを欲しいと言ったら、「注ぎ酒は何杯でもいいが、新しいのは1人1杯だけ」と拒絶された。

老舗料理屋にはちょっと勘違いしている仲居さんがいる。先方はちょっと勘違いしている客だと思ったかもしれない。場を壊したくないので引き下がったら、他のみんながヒレを譲ってくれると言う。お代わりを出来ないのに優しい人たちだ。

勘定が済み、高温の注ぎ酒をズボンにかけられた仲間共々、何事もなかったようにニコヤカに店を出た。僕ら大人だね。

可ん寅
愛知県名古屋市中区錦3-22-12
052-971-4116
http://www.kan-tora.com

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (2) | トラックバック

2007年11月12日

[とんかつ 河](新橋)

新橋で評判のカツの店


「日本で一番美味いトンカツだ!」と絶賛する仲間に連れられてタクシーに乗った。銀座を過ぎて新橋の機関車を左にやり過ごしてすぐに看板を見つけた。想像したより小さな店だ。開店して4年とのことだが、店は開店して間もないかのように磨き上げられている。店主と女将の中年夫婦の笑顔をも考え合わせると、味は保証されたようなものだ。

エビフライ

まず特大のエビフライから。揚げる前に見せてもらった海老は20㎝近い大型のブラックタイガー。車海老のプリッとした食感には負けるが、かぶりつくと食べ応えがある。
自家製のタルタルソースはざく切りしたゆで卵にマヨネーズを和えただけのもので、そのまま卵サンドにも使えそう。

ロースカツとヒレカツ

じっくり揚げた厚い肉の中心部はほんのり赤くジューシーである。衣は生パン粉でサクサクしている。個人的には昔ながらの薄い衣の方が好きだが、今はサクサク衣の方が好まれるようだ。

カキフライ

大型のカキフライを一口食べたら中から汁が溢れ出して来た。これを見てみんなが歓声を上げた。家でカキフライを作るとあたるのが嫌なのでどうしても揚げ過ぎてしまう。
鮮度と揚げる技術に自信がないとジューシーなカキフライは食べられない。

トンカツなどの揚げ物は家庭や定食屋の定番料理。高い料金を払って食べるものではないように思う人も多いが、高いトンカツ屋で混んでいる店は確かに何かが違う。たまには贅沢して2~3日分の昼飯代をつぎ込んでも後悔はしないだろう。

常連さんを気遣ってテレビ取材は断っているという小さなお店。新橋で見つけた美味しいとんかつ屋さんはいかが。


とんかつ 河
東京都港区新橋3-16-21
03-3578-0778

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2007年11月11日

モンド・セレクション

世界的に権威のある食品品評会?

サントリーのザ・プレミアム・モルツが2005年から3年続けてモンド・セレクションで最高賞金賞を連続受賞したと大々的に宣伝した。それまでは高級ビールと言えばエビスビールの独断場であったが、ザ・プレミアム・モルツの登場によりビール会社の戦線は発泡酒から高級ビールにも拡大した。

最高賞とは凄いなーと感心していたら、アメリカの日本レストランで聞いたことのない日本酒にモンド・セレクション受賞のシールが貼ってあるのに驚いた。
調べてみるとかなりの商品が賞を得ている。(→http://monde.client.jp/monde)

モンド・セレクションは1961年にブリュッセルに創設され、そのホームページによると「製品の品質を広く宣伝する」「販売チームの意欲を高める」「品質を前面に出し製品価値を高める」ことを目的としているようだ。
出品された商品でなければ評価はされない。順位を決めるわけではなく、一定の水準を満たせばかなりの確率で賞はもらえそうだ。日本からの出品はかなり多く、日本語の申請書まで用意されている。英語以外の申請書があるのは日本語だけ。日本企業がモンド・セレクションの重要顧客であることがわかる。

日本最初の受賞は1962年グリコ・アーモンドチョコレート。それ以上に日本でモンドセレクションの名を広めたのは日清製菓のバターココナツで1966年から3年続けて金賞を得た。3つの金メダルを並べたパッケージ写真は今も記憶にある子供のころ大好きだったお菓子だ。懐かしくてあちこち探したが見つけられなかった。

日清製菓は2002年に倒産し、バターココナツの商標、営業権はシンガポールのガジャトン・ガル・グループに譲渡されたとのこと。元役員がガジャトンの子会社としてサニーデライト株式会社を設立し昨年6月に日清製菓株式会社に商号変更している。写真はそのホームページから拝借したが、記憶のパッケージとは異なる。

モンド・セレクションをけなすつもりはない。その趣旨からすれば賞を得て、宣伝・拡販につなげるのは当たり前である。消費者より顧客企業重視の気がしないわけではないけれど…

バターココナツが売れたお陰でシスコや東ハトの類似商品も売れた。ビールでも競合他社は対抗商品を次々に出してきた。新市場開拓のために多額の宣伝費を使ったサントリーの尻馬に乗っているようだ。モンド・セレクションをけなすより、利用する方が得策と判断したのだろう。

あとは消費者が判断すればいいだけの話だ。日清製菓も東ハトも最終的に経営難に陥った。バターココナツの例を出すまでもなく、賞を取った会社が勝利者になるわけではない。


投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2007年11月10日

ズワイガニ漁解禁

冬の味覚の王様、ズワイガニ漁が6日に解禁された。

北陸以北では「越前ガニ」、山陰以西では「松葉ガニ」と呼び名が違う。両地域の間・石川県では昨年から加賀と能登を足して「加能ガニ」と呼ぶことにしたが、ニュースではあまり使われていない。

今年は例年通りの水揚げというが、初日はご祝儀相場で当然高い。富山の寿司屋「難波」から「昨年は一番口開けの本ずわい蟹を競り落としたので、今年もそのつもり」とメールが届いた。一流店の面子にかけて意地でも落としたいようだが、支えてくれるのはやはり意地っ張りの客だ。

昔、知り合いの医者は何でも初物しか食べないと威張っていた。齢をとり、食欲がなくなっても初物を買う意地だけは残っていたので、随分とおすそ分けをいただいた。金持ちは不思議な人種である。

7日に日本橋高島屋を覗いたが、ズワイガニは置いていなかった。ズワイガニ漁解禁に合わせたかのように開店した大丸東京店へ8日に行ったら見つけた。

兵庫県香住港に上がった松葉ガニで1ハイ2万円となっている。買うお金がないので写真だけ撮らせてもらった。蟹は腹を見せているので見栄えがしない。裏に回ったら箱に写真がついていたのでパチリとやった。

これで少しは格好が付くかなとご満悦のところに中年の店員が寄ってきて写真撮影を咎められてしまった。他の客に気を遣ってフラッシュもたかなかったけれど、何かが気に入らなかったようだ。もちろんこちらが悪い。

このまま帰ると申し訳ないので、罪滅ぼしに日本酒を買った。大丸開店記念限定商品がいくつも用意されていた。蟹で一杯やれれば完璧だが手が出なかった。

ご祝儀相場が過ぎれば11月は比較的安く食べられるはずだ。忘年会、正月にかけて値段が上がっていく。みんなが大盤振る舞いする時期は粗食に耐えて、安いときに果敢に金を使うのが賢いやり方。

近いうちに北陸出張を入れよーっと。仕事より食い気優先!

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (1) | トラックバック

2007年11月09日

[だぼ鯊]その4(日本橋)

ハゼが旬ですよ!


どの天ぷら屋が一番いいかと聞かれたら答えに窮する。しかし、どの天ぷら屋が一番好きかと問われれば「だぼ鯊」と答える。もっと高級なネタを使う店もある。店構えや店内がもっと立派で美しい店もある。しかし、銀髪にとって気兼ねなく楽しめる天ぷら屋はこの店をおいて他にない。

グルメ紀行を始めてから同じ店に顔を出す機会が減ってしまったが、この時期になるとハゼを食べに行かねばなるまい。店名にするだけあって、ハゼの天ぷらはここが一番美味い。

おひたし、ホタテ貝柱焼き

一応、コース料理の体裁をとって順番に揚がってくるが、海老、みつば、小玉ねぎに続いて今日はお目当てのハゼを挟んでくれた。

江戸前はまだ小さいからと今日は松島産。身はふっくらと、尾ひれはピンとしている。背骨は香ばしく、エラとカマのところは小振りながらも脂の乗りがいい。頭も残らず食べ尽くす。

高級店では絶対ないようなピーマンや茄子も客が好むとなると見栄を張らずに出してくれる。もちろん松茸などの高級ネタもある。もうじき終りの松茸だが、天ぷらにすると香りが閉じ込められて秀逸だ。

ピーマン、松茸

他の人にはサラダが配られ、穴子が出される。銀髪はサラダを断りもう一度ハゼをもらう。活きハゼは3時間前に処理されて、丁度食べごろと言われてもう一度と指を立てた。

他の名店でもハゼを食べたことはあるが、やはりハゼはこの店が一番。もちろん東京湾遊覧の屋形船で食べるものなど論外だ。

名店でコース料理をきっかり食べるのもいいが、我侭を言えるのがカウンターで食べる喜び。
大将も数回通えばこちらの気持ちを分かってくれる。ハゼが食べられるのは9~12月までのわずか4ヶ月。皆さんお見逃しなく。

だぼ鯊
東京都中央区日本橋3-3-14
03-3271-7533

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2007年11月08日

[鳥つね](神田)

行ったのはオープンしたばかりの大丸東京駅店催し物会場だけど


先日、「茅場町・鳥ふじ」の親子丼を食べて、Kさんは鳥つね流と看破した。大正時代、湯島天神前に創業してから90余年、鳥料理の名店として知られる鳥つねの名物が親子丼とのことだった。

鳥ふじの料理人は鳥つねで修行した縁からか、調理法のみならず使用する素材も鳥つねに倣っている。いつか本家に食べに行かねばと思っていたら、新規開業した大丸東京駅店11階の催し物会場に11月12日までの期間限定で出店していた。メニューには湯島天神店ではなく、鳥つね自然洞とある。

特上親子丼1,680円を頼んだ。隣席の老紳士の前に親子丼が乗ったお盆がそのまま置かれた。箸を取ったところで慌てて店員がやってきて、料理の器をテーブルに置きお盆を下げようとする。その不手際に老紳士は真っ赤になり、声を殺しながら店員を叱りつけた。
店員は明らかに学生アルバイト。大人気ないとは言え、親子丼に高い料金を払うと思えばお粗末なサービスに怒るのは仕方がない。大声で怒鳴るのを我慢した分、老紳士の顔に多量の血が昇る。脳溢血にならないか心配だ。

老紳士の赤ら顔が正常に戻る頃、銀髪の前にも親子丼がやってきた。「鳥つねの親子丼は汁で喰う」と代々伝わるそうだが、中が卵かけごはん気味の親子丼は確かに鳥ふじに通じるところがある。甘いものが苦手な銀髪にとっては美味しいと思うもののちょっとつらい。

他に松本楼、寿司幸、青柳×クイーンアリスなどが出店している。デパートの営業時間に準じるので、いつでも気軽に名店の味を楽しむことが出来る。

新しい大丸東京駅店は11月6日に開業したばかり。デパートの1階は化粧品売り場があるのが普通だが、お菓子売り場を持って来たのが新鮮に映る。出来たばかりの美しい店内だが、今は人混みばかりが目立って全体像を楽しむにはもう少し時間がかかりそうだ。

大丸のあるグラントウキョウノースタワーと同時にサウスタワーの店舗も開業した。予定通りにビルが完工して営業開始できるような国は日本以外にはないかもしれない。
IHIは300億円で受注した海外のセメントプラント完成が3年ずれ込み、130億円の赤字を計上して社長が引責辞任した。労働力や慣習の違いで、海外で予定通り完工することは極めて難しい。オーストラリアに居たときも、ストやサボタージュで完成が遅れるのは日常茶飯事だった。

新装成った東京駅が停滞する日本経済の起爆剤になるか。美味いものを喰って、我々も頑張らねばならない。


鳥つね
湯島天神店 東京都文京区湯島3-29-3 03-3831-2380
自然洞店 東京都千代田区外神田5-5-2 03-5818-3566
アキバ・イチ店 東京都千代田区外神田4-14-1 03-5289-9170

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2007年11月07日

[駒形どぜう 渋谷店](渋谷)

浅草「駒形どぜう」の老舗の味を渋谷で


浅草の本店には何度か行った(→「駒形どぜう」)。創業1801年、徳川11代将軍家斉公の時代から続く老舗中の老舗料理屋である。関東大震災、第二次世界大戦で全焼したというから現在の建物は戦後の物だが、外観も店内も歴史的な風情がある立派な店である。渋谷店にも同じ雰囲気を期待したがまったくの別物だった。

お通し、ぎんなん

どじょう鍋が来るまで、お通しとぎんなんでビールを飲む。

どぜう鍋

本店は炭火だが、渋谷店ではガスを使う。どじょうの上にネギをタップリ乗せて食べるのが美味いが、持ってきてくれたネギは本店より少なめ。追加を頼もうと思ったが、遠慮した。

どぜう唐揚げ、鯉のあらい

鍋が煮えるまで唐揚げと鯉で酒を飲む。渋谷の客に合わせたのかシャブリを置いてあったが、やはり日本酒が合う。畳の本店ではワインなど考えもしないだろう。

どじょうはあらかじめ柔らかく煮てあるので、ネギがしんなりしたところで食べごろである。煮えたネギを寄せて空間を作り、新しいネギを乗せてタレを掛ける。これを繰り替えす間にどじょうもネギもなくなった。残りの酒をダラダラ飲んでいたら、昔懐かしい時計の音。横の壁を見上げると古い柱時計が掛かっていた。

柱時計のねじを巻くのが仕事だった子供の頃を思い出した。あの柱時計は捨ててしまったのだろうか。駒形どぜう渋谷店も、本店の歴史の重さを少しでも客に伝えようとしていることが分かる。来年初めに移転するそうだが、新旧どちらを重視した店造りをするのか楽しみだ。

柱時計に促されるように店を出た。大きな柱時計の音は、長居する客を立たせる効果も絶大であった。


駒形どぜう 渋谷店
東京都渋谷区宇多川町32-8
03-3464-5522

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2007年11月06日

[伊勢錦](大宮)

大宮にも立派な料理屋がある


生まれて初めて夜の大宮で食事をすることになった。昼食をとることはあっても夕方には東京に戻ってくる。海がない埼玉県では魅力ある食材がない。せいぜい鯉、なまず、鰻などの川魚ぐらいである。そんな料理を地元の人たちが好むとは思われず、場所探しには苦労した。

それでも今の時代はインターネットがあるので便利だ。部下が持って来た候補の中から伊勢錦(イセキン)を選んだ。創業明治14年というから東京にも滅多にない老舗である。場所は大宮駅から歩くにはちょっと遠く、タクシーには嫌がられる距離だった。
店は9月4日にリニューアルオープンしたばかりで美しく、和室にテーブル・椅子席と洒落ていた。

まずは10,500円コース料理の写真を見ていただこう。

大宮随一の料亭だけあって、プレゼンテーションも鮮やかだった。

食事は焼きおにぎり、冷茶漬け、蕎麦の3種類から選んだ。おにぎりを選ぶ人がいなかったので、写真撮影のために部下に無理やり食べさせた。

デザートも2種類が各人に出てきた。

立派な個室、料理の質・量、仲居さんのサービスなどを考慮すると、東京で10,500円では食べられない内容。
なまずなどの地物を使っていないのが残念だったが、地元の客相手の店なので仕方がない。
もっとも、埼玉在住のお父さんたちの多くが宴会をするのは東京だろう。伊勢錦本店のホームページよりも、伊勢錦[仕出し会席]のホームページの方が立派なのも頷ける。

東京で働く人にとっては近くて遠い大宮の料亭である。

伊勢錦
埼玉県さいたま市大宮区高鼻町1-37-1
0486-11-0023
http://www.isekin.com

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2007年11月05日

[満寿家](神田)

元横綱北の富士さん絶賛のお店


銀座で食後によく行く店に入ったらどこか見覚えがある人が居る。10秒足らずで元横綱と思い出した。1974年夏の引退だから30年以上前の力士だが、昔の記憶は簡単に蘇るものだ。「北玉時代」と期待されながら玉の海の急逝で一人横綱として苦労を重ねた。故元大関貴ノ花との「つき手」か「かばい手」かと議論された名勝負もすぐ頭の中でテープが回った。

最近はテレビで相撲の解説をされているが、65歳とは思えないほど格好いい。しばらく話したところでようやく連れの物静かな紳士が見えてきた。受け取った名刺を見た途端に、調子に乗って「明日行きますよ!」と言ってしまう。神田に80年続く老舗のふぐ屋さんだった。

日本橋方面から中央通りを歩き、JR神田駅を越えてすぐに店を見つけた。1階はカウンターだけの古くて狭い店だが、風格がある。急な階段を上がると座敷席もあるそうだ。

大将・中川さんが顔を出した。昨夜の控えめな紳士が料理人の格好をすると威風堂々としている。やはり自分の土俵になると顔が違う。女将さんは頑固一徹顔の大将を調理場に追いやり、にこやかに我々の相手を始める。

「皮を口に含んでしばらくすると溶けますよ」と言われたとおり、特級の天然ふぐは違う。「ふぐが水槽で背泳ぎをしているチェーン店とは違いますね」と言うと女将さんが笑い転げてくれた。今日も盛り上がりそうだ。

つなぎ役の鮑だが、存在感は充分。満寿家はふぐだけでなく鮪やのどくろなども置いている。昼は鰻も出す。

中落ち焼とカマ揚をコースとは別に食べようとしたが、オーダーするときに女将と話が噛み合わない。大将も出てきて一生懸命説明してくれる。他の店のようにぶつ切りしたものがいくつも出てくると思ったが、中落ちもカマも2人で分けるのがやっとと理解した。
店が主張するように、バラしたらせっかくのふぐが泣く。身がしっかりついていて、味があり、感動させられた。

もっと感動したのが白子。行ったのは10月31日で、こんなに早く白子を食べられるとは思わなかった。大将が築地で今年初めての白子を買い占めてきて、ご機嫌だったと女将が言う。我々がこの日最初の客ということは、東京で白子を一番に食べたことを意味する。

最後に雑炊を3杯食べた。ご飯が少ないので上等のスープをたっぷり飲める。最初にメニューを開いた時は高いと思ったが、女将さんの説明を聞きながら食べ終わった頃には寧ろ安いと思わずにいられなかった。普通に食べて2万円前後。高名なふぐ割烹・料亭でこの値段では食べられない。北の富士さんが「日本一美味い」と絶賛したのが頷けた。

ふぐは言うまでもないが、北の富士さんに出会い、中川さんを紹介され、楽しく素敵な女将に会ったことがとても美味しかった。

満寿家
東京都千代田区神田鍛治町3-3
03-3256-8897

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2007年11月04日

[元楽](蔵前)

これも東京ラーメン


以前の勤務先で法人営業をやっていた。担当の客は20社余りなので金になる仕事が発生するのは年に数回。客先訪問の目的は情報収集と暇つぶし。出かける理由が見つからないときは評判のラーメン屋を探した。そのラーメン屋での昼飯を楽しみにして、近くにある客先に赴き、11時過ぎまで粘る。よだれが出てきたら退散してラーメン屋へ。客先訪問を楽しくする銀髪流の苦肉の策だった。

今も昼前にアポイントが入ればランチで行く店を調べる。この日は忙しくて調べ損ねたが、部下も心得たもので11時前に客先を出たところでちゃんと提案があった。

ラーメン屋とは思えないような店構えで風格がある店だ。開店の11時を過ぎているが、まだ準備中で先客が店の前をうろうろしていた。
開いた窓から中を覗くと従業員は食事中。部下が声を掛けてようやく開店することになった。自動販売機で食券を買い、料理が出てくるのを待った。部下は良く知ったもので看板の「ぶためし」のセットを頼んだ。

ぶためし

部下から一口もらった豚めしは自慢するだけのものはあるが、関心は脂ギトギトのラーメンの方に向いている。

醤油チャーシューラーメン

背脂はラーメンの中だけでなく、器のあちこちにも飛び散っている。器の外側にも脂がついているので、手を触れずに食べられるように椅子を動かした。

塩ラーメン

部下の塩らーめんを店側はあっさりしているというが、あくまで醤油ラーメンと比べての話。結構濃厚である。

東京ラーメンとは昔風のあっさりした中華そばのことを言うのかと思っていたが、ウィキペディアによると「豚骨を煮出して乳化させたスープに、醤油(かえし)が加わる濃厚なスープ。中~太麺。大量の背油や脂身が多いチャーシューや煮野菜そしてニンニクを載せることが多い。東京が中心の独特なラーメン。 」とある。煮野菜はないが、元楽のラーメンはまさにこれ。

中華そばと対極にあるようなラーメンも東京ラーメンとは意外である。


蔵前 元楽
東京都台東区蔵前2-12-3
03-3851-4537
http://www.genraku.com/


会社に戻って調べると、元楽は都内に5店舗あり、チェーン展開に熱心な様子。古い店や店員の様子からは想像できなかったが、ちゃんとホームページもある。

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2007年11月03日

ビールの評価

どのビールが一番美味しいのか?

接待ができるような一流の料理屋に行くと、必ずキリン、アサヒ、サッポロの3種類のビールのどれにするか聞かれる。お客様がどの銀行・企業グループに属するかで飲むビールが決まる。法人営業の接待ではイロハのイで、予約の際に決めておくのが営業マンの役目だ。三菱グループならキリン、住友ならアサヒ、富士ならサッポロだったが大合併を経た現在の状況は分からない。

接待と関係ない飲み会では、上司の好きなものが選ばれる傾向が強い。割り勘なのに上司や年長者の好みに引きずられて嫌な思いをする人もいるだろう。
先日の飲み会で、銀髪がサッポロ黒ラベルを頼んだら、何とちょっと口をつけただけで飲み干そうとしない人が居るのには驚いた。アサヒ・スーパードライが美味いと頑固である。ところがエビスビールならいいと言うから不思議だ。

日経トレンディ11月号にドイツ人ブラウマイスター(醸造技師)がテイスティングをして、各社のビールの評価をしている。それによると、サッポロのエビスビールと黒ラベルはホップの苦味・香りが薄く、麦芽の甘味・味の濃さが強いことで共通点がある。
一方、アサヒ・スーパードライはサントリーを加えたビール4社の中で、『一番ビールの味が少ない。ホップの香りや苦味、味の濃さはほぼ感じられず、ビールというより「炭酸が強い他のアルコール飲料」という感じだった。』と酷評されている。銀髪の持論と一緒で溜飲を下げた。

誰でも飲みやすい、癖のないアルコール入りビール風炭酸ソーダにしたことが、スーパードライが玄人向けのキリン・ラガービールを追い抜いた理由で、ブラウマイスターの評価はアサヒも納得する結果だろう。それが証拠にアサヒの高級ビール「プライムタイム」は本来のビールらしいものに仕上げられているようだ。

スーパードライが美味いと言うくせに、エビスビールがあればそれを選ぶのは、「高級感が有り美味しい」という評判に引きずられているに違いない。スーパードライが一番売れているから選ぶのと判断基準は同じだ。

宴会のスタートでは黒ラベルを飲んだが、日本酒を飲んで料理も終りに近づいたところでスーパードライを頼んであげた。べたついた口中を洗うには適当なビールだ。

さんざん酔っ払った後ではどうせ味なんか分からない。

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2007年11月02日

[フォンダ・デ・ラ・マドゥルガーダ ](神宮前)

海外旅行をしたような錯覚をした


神宮前・原宿界隈は変わった料理の店が多い。評判のいいメキシコ料理屋と聞いて、予約の電話を入れた。電話の声は流暢なスペイン語で店名を告げる。スペイン語は出来ないので英語で話そうかと迷ったが、試しに日本語を話したら今度は流暢な日本語が帰ってきた。興味が湧き上がった。

神宮小学校前でタクシーを降りて渋谷方面に歩くと左側に立派な店。薄暗い階段をドキドキしながら地下2階まで降りたら、フロントに日本人女性が居た。外国人と話しているスペイン語を聞くと、電話の女性のようだ。食事にありつくにはさらに階段を下りなければならない。

薄暗い店内でロウソクの火を頼りに小さな字のメニューを見るのは辛い。スペイン語の料理名は大きいが、英語、日本語の説明は老眼には拷問のようだ。周りを見渡すと、多分苦労しているのは銀髪だけだ。老眼の客が来ることは考慮されていない。

フロアには日本人の店員は見当たらず、我々のテーブル担当のエチオピア人女性にお奨めを聞いた。彼女の推奨は我々の好みに合わず、結局スペイン語・英語・日本語を交えて苦労して注文を終えた。無論エチオピア語は分からない。まるで外国に来たような気分になった。

クレソンのサラダ

量が多くて驚いたが、クレソンやマッシュルームは充分美味しかった。

メニューではNACHOSの文字しか良く見えなかった。英語や日本語の説明を読むのは面倒なので、見覚えのある名前のものを頼んだ。料理が目の前に来てNACHOSがどんな料理か思い出した。メキシコの代表的な料理なので文句はない。
メキシコ料理らしく辛味がもっと欲しかったのでチリソースを求めたらタバスコを渡された。本格メキシコ料理屋のようだが、いたってアメリカンである。

トルティーヤで巻いて食べるものを見境なく選んだが、豚肉以外は前の料理の構成と殆ど同じだった。

店はかなり賑やかになってきた。生演奏のベサメ・ムーチョが聞こえてくる。ほぼ一杯になった店内を見渡すと客の半数以上が外国人。店員も外国人なので、日本人が観光客のように見えてしまう。
メニューを見ると高そうに思えるが、どれも量が多いので日本人だけなら4人以上で来ないと色んな料理は楽しめない。大食いで価格に厳しいアメリカ人に喜ばれそうな店だ。

料理の味を云々するのは野暮。異国情緒を味わえる店と割り切れば楽しい。


フォンダ・デ・ラ・マドゥルガーダ
東京都渋谷区神宮前2-33-12 ヴィラ・ビアンカ B1F
03-5410-6288

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2007年11月01日

[鳥ふじ](茅場町)

美味しい店見つけました


実は見つけたのは銀髪ではない。ときどきチェックしている「美味しいネタ仕入れました」というブログで発見、レアの各種焼き鳥の写真に目を奪われて行く気になった。
予約しようと書き取った電話番号に電話をしたが通じない。104で聞いたが登録がない。もう潰れたのかな?と、諦めようとしたらKさんに「住所が分かっているなら行ってみましょう」と促されて歩き出した。

日本橋交差点から平成通りを越えて、新大橋通りの1本手前を右折、しばらく歩いたら「鳥ふじ」の看板が見えた。Kさんの判断は正しかった。店に入ると若い女性に迎えられた。カウンターに座りメニューを見ると、店主 澤本純子と書いてある。店内を見渡しても女性は迎えてくれた人しかいない。まさに彼女が店主で、カウンター内の職人・森さんと出会って開店を決意したと言う。

お通し、くみ上げ豆腐

つくねを食べて、豆腐に移る。豆腐にタレをかけることを奨められたがそのまま食べた。何もかけなくても味があり、なかなか美味しい。

コーチン刺身、黄身くずし(ササミのユッケ風)

名古屋コーチンは愛知県春日井市の稲垣種鶏場のもの。関東では鳥つねなど数店にしか卸さない一級品だという。名古屋コーチン以外は水郷の赤鳥。朝引きの赤鳥の鮮度がコーチンより上と森さんは自慢する。

メニューにある焼き鳥7種類を人数分の3本ずつ頼もうとしたら、Kさんは自分は二人から分けてもらうので2本ずつでいいと言う。
「美味しいネタみつけました」の写真のとおり、レアの焼き鳥は本当に美味しい。

鳥の焼き霜、名古屋コーチンの塩焼き

みんなが感嘆の声を上げたのが、鳥の焼き霜(皮目を焼いた胸肉の刺身)。焼いた後に冷凍庫で冷やすため出てくるのに20分ほど時間がかかるが、待つだけの価値はあった。

コーチンは固いという印象があるが、鳥ふじのコーチンは脂が乗ってイメージと異なるものだった。

最後に親子丼を食べることになった。ポスターの親子丼がみんなの脳裏に焼きついている。一人前を頼み両脇の2人が少しもらおうと提案したが、中央のKさんは全部自分が食べると譲らない。そのために、自分の焼き鳥は頼まずに、お腹を空かせていたのだと言い張る。
Kさんが焼き鳥をまったく食べなかったのなら理解できる。しかし、我々に焼き鳥を分けてもらったはずで、その分我々が親子丼を一口ずつもらっても何の不思議はないと思うが、Kさんのあまりの剣幕に引き下がった。

結局、我々両脇の2人は一人前を別に頼み分け合った。卵3個を使い、半ば卵かけごはんのような鳥つね流の親子丼は確かに美味かった。
まあ、電話も通じないのにKさんの執念で辿り着いた店だ。満足してくれたら結構な話だ。

澤本さんや森さんが「次回は是非名古屋コーチン鍋を食べてください」と言う。今年7月にオープンしたばかりなのに、既にテレビで紹介された鳥ふじ。
予約が取れない店になる前に、再訪しなければならないと思った。


鳥ふじ
東京都中央区日本橋茅場町3-4-6 本橋ビル2階
03-3249-6118
http://www.torifuji.net

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (1) | トラックバック