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2008年02月10日

越後・村上の鮭

新潟県村上市の名物


両国のそば屋・「業平屋」では、肉厚・極上の鮭を大将がいつも誇らしげに「村上の鮭」ですと言って出す。鮭→熊→北海道という短絡的な思考しかなかったが、村上が新潟にあると知って不思議に思ったものだった。

酒造メーカー訪問の後、新潟の酒を土産にを買おうと酒屋「きっかわ」に寄ったら、店頭に鮭がぶら下がっていた。

吊るし鮭

酒を買う人たちに背を向けて、銀髪が見つめるのは鮭の土産の数々。主人が近づいてきて解説を始めた。主人の実家は主に鮭を使った商品を製造販売する味匠「喜っ川」。昔は造り酒屋で、建物は新潟県で初めて人が住んでいながらの文化財指定第1号になったとのこと。酒の販売は他の店員に任せ、アルバムを開いて実家の自慢を続ける。

店頭に吊るしてあったのは鮭の塩引き。厳選した鮭に天然の粗塩を引いた後、4~5日塩漬けの状態にし、その後真水で洗って3週間程北西の冷風にあてながらじっくり干すという。北海道では乾燥しすぎるので上手く作れない。湿度の高い村上ならではの名物である。小さいものでも1本1万円以上する高級品で、大型のものなら3万円くらいするそうだ。

鮭の酒びたし、鮭の焼漬

酒びたしは塩引き鮭を1年がかりで乾燥発酵させて作る。ビールの肴世界一と言ったドイツ人もいたそうな。
焼漬は村上の代表的な家庭料理。焼いてかえし醤油に漬け込む。ごはんに合う。

今日、村上の鮭料理が食べられるのも、200年以上も前の村上藩士・青砥武平次が世界に先駆けて鮭の回帰性を発見し、三面川を30年以上かけて整備して自然孵化増殖システムを確立したおかげ。

株価や経済に無関心に見える我が国の首相も洞爺湖環境サミットには熱心のようだ。武平次の試みは自然との共有をはかり、ひいては逼迫する藩財政立て直した。200年以上の時を経て、今も村上市の人たちの生活を支える。為政者の役割はかくも大きいものだ。

200年後の子孫たちのために、我々ができることは何だろうか。大きなことは出来ないが、好き嫌いや食べ残しをなくすことぐらいでも、皆が心がければ大きな貢献になるのかもしれない。


味匠 喜っ川
新潟県村上市大町1-20
0254-53-2213
http://www.murakamisake.com

投稿者 銀髪 : 2008年02月10日 06:15

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