明治2年創業の老舗そば屋
神田界隈で名高い老舗そば屋と言えば、以前紹介した「神田まつや」、「かんだやぶそば」、そして室町砂場である。文芸春秋編のレストランガイドによれば砂場が最高の評価で、やぶそばは掲載すらされていない。
すぐに行くべきだったが一緒に行ってくれる客が現れるまで待っていた。
他の2店に比べると店内は真新しく感じる。仲居さんが忙しく働くのは3店共通である。背筋を伸ばして大股に歩くと、常連さんと思うのか居並ぶ仲居さんたちが道を開ける。好きな席を選んで座り、仲居さんが慌てて持って来た網籠にコートを放り込んだ。
メニューを一瞥して、天ざると天もりを頼む。レストランガイドを読んだので食べるものは決めてある。客には「いいですね」と念を押すだけだ。
そばとお茶は合わないから客が望まなければ出さないとの注意書きもあるが、そばには日本酒が定番。銀髪にお茶は要らない。午後の仕事に差し支えると言う相手も、お銚子を向けると素直にお猪口を持ち上げた。
先に天もりがやってきた。一番粉を使った少し黒いそばである。客に勧めたが、固辞された。遠慮したのか天ざるの方が高価(100円高い)だからか、理由は分からない。
天ざるを見て客は拍子抜けしたようだ。海苔が乗っていないからだ。砂場ではざるともりの違いは海苔の有無ではない。ざるはそばの実の中心を挽いたさらしな粉を使った白いそばで、もりは一番粉を使用したもの。銀髪が一人で来なかったのは、2つを写真に収め、味比べをしたかったためだ。
メニューの天もりの横には「当店発祥 天ぷらそばを暑い夏でも食べやすくとそばを冷たいセイロに致しましたのが始まりです。」と書いてある。こだわりがたくさんある老舗だ。天ぷらがつゆに浸かって出てきたのには驚いたけれど。
銀髪にとっては3軒の神田老舗そば屋の中ではレストランガイドが無視した店が一番いい。辛いつゆも、天ぷらも、酒の肴にもっとも適している。そばの評価をしろって? それはそば通に聞いてくれ。
室町 砂場
東京都中央区日本橋室町4-1-13
03-3241-4038
投稿者 銀髪 : 2008年02月28日 06:55
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