ハードボイルドは何故かロシア、ショットバーなのに何故か餃子
「店名は北方謙三からですか?」の質問にマスターは笑顔で頷いた。大学に入った年に、100本近くの映画を見たが、名画座で見るハメット、チャンドラーを原作とする古い洋画もお気に入りの分野だった。ハードボイルド映画を見て翻訳本を読み、やがて北方謙三に辿り着いた。
いくつかのシリーズがあるが、記憶に残るのはクールで影のある主人公、ワイルドターキー、ゴロワーズなどなど。もちろん美女も登場する。話の内容は殆ど覚えていない。
銀座のショットバー、BLOODY DOLLの店主はもちろん北方謙三ファンだが、なぜかウリはバーボンではなくウォッカだった。
お奨めのカクテルを作ってもらった。ロシアならともかく、日本ではウォッカはカクテルのベースとして使われることが多い。一杯目は自慢のカクテルを作ってもらった。でもやっぱり美味しいのはストレート。
この店はウォッカを約400本揃えるというからギネス級であろう。
この店に連れてきてくれたのはMさん。銀髪グルメ紀行の愛読者で、数日前に銀髪のホームグラウンドである日本橋風長閑で網を張っていたところに出くわした。意気投合してその場で飲みに行く約束をした。この日BLOODY DOLLが3軒目で、既に二人ともかなり酒が入っていた。
M氏はBLOODY DOLLへの道すがら、マスターの奥さんがロシア人で、とても美人だと力説した。最近美人妻を店で見る機会が少なくなったので不仲に違いない、と心配なのか嬉しいのか判別不能な顔で教えてくれる。
店に到着するなり疑問をぶつけたら、マスターに一笑された。妊娠休暇ですと言う幸せそうなマスターの顔を見ると、Mさんの気持ちが良く分かり素直に喜べない。
ブラッディドールを愛するマスターが、奥さんのお陰でロシア通に転じたことが分かった。ウォッカだけでなく、ロシア料理も自慢というユニークなショットバーである。
よせばいいのに、最後にMさんと出会いの場所である風長閑に行くことになった。1軒目のビールとワイン、2軒目のドライマティーニとハバナマティーニ、3軒目のウォッカ、4軒目のスコッチストレート。
前日の記憶は薄れてしまったが、品格だけは維持できたと思う。できたに違いない。いや、もしかしたら… 考えれば考えるほど不安は大きくなっていく。反省、反省また反省。
夕方には忘れてしまう反省ではあるけれど…。
BLOODY DOLL
東京都中央区銀座7-4-7 小島ビル2F
03-3289-8155
投稿者 銀髪 : 2008年04月05日 06:14
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