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2008年06月11日

[竹葉亭 本店](銀座)

ミシュラン一つ星の実力は?


竹葉亭の鰻は京橋店でよくご馳走になった。オーストラリアから一時帰国する度に今は亡きKさんに連れて行ってもらった。仕事上の恩義より、食い物に対する感謝の念の方が永続するのだから我ながら情けない。

本店に来たのは初めてで、建物を見ただけで雰囲気のある佇まいに身をただす。江戸末期の創業、離れの茶室と座敷は大正13年に建てられたという老舗の鰻屋。最近ではミシュラン一つ星の店として広く知られるようになった。

前菜、刺身、椀盛、

じゅん菜と海老の前菜、真子かれい・鯛・鮪3種(赤身、中トロ、大トロ)の入ったお造り。もちろんハズレはない。椀物の甘鯛もなかなかいいが、この日もっとも感激したのはお椀そのもの。飲み終わった後に蓋をしても隙間ができてきっちりと収まらない。今日のお客様が、湯気で蓋が取れなくならない工夫だと推理する。タイミングよく挨拶に来た品の良い女将に解を求めた。

実は器が薄いので熱い汁を注ぐとたわみ、蓋との間に空間が生じるとのこと。冷めればきちんとはまる形態記憶お椀だ。現在、このような器を作る職人はいなくなり、割れたら代わりはない。塗りなおしながら大切に使っているそうだ。たわむほど薄く削っただけに、今まで持ったことのない軽いお椀だった。

鰻白焼き

酢の物、野菜煮

14,000円のコース料理の中で唯一の選択制が上の2品。銀髪が酢の物を選んだら、お客様は野菜煮を指定した。「写真を撮るには違う方がいいでしょう?」とニヤリとする。よく分かっていらっしゃる。ご協力に感謝、感謝。

鰻蒲焼き、御飯、香の物、みそ椀

肝吸いがつくと思ったらみそ椀で意表を突かれた。

果物、菓子

お客様が最高級はダイヤモンド、次がクラウンとメロンの解説を始める。仲居さんに尋ねるとこのメロンはクラウン。さすがミシュラン一つ星、高級品を使っている。
果物、甘味のことを知らない銀髪にとって、彼が居てくれたお陰で勉強になった。90㎝を超える腹回りの代償に立派な知識を会得している。

人によっては偉そうに聞こえる電話の応対、一歩間違えばぞんざいに見える仲居さんたちの誇り高い接客。老舗の佇まいと風格。厳選された素材と品のいい料理、胃にもたれない鰻。そして類まれなお椀。
何をどう判定するか、気持ちは乱れた。

ミシュランに選ばれた店が一流なのは否定しないが、選ばれなかった店が劣るというわけではない。知る人ぞ知る、無数の地上の星たちに敬意を表したい。

竹葉亭 本店
東京都中央区銀座8-14-7
03-3542-0789

投稿者 銀髪 : 2008年06月11日 07:46

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コメント

お久しぶりです。
私、竹葉亭本店はお座敷のほうでなく、席数は少ないですがテーブル席が好きです。ほどよく気楽でほどよく静かで、ときたまとても品の良いご年配の紳士がお一人で来ていたりして、老舗を実感します。
和菓子もさすがに今の時期にぴったりのくず桜ですね。

投稿者 浜っ子 : 2008年06月12日 05:19

はじめまして。

いつも楽しく(お腹を鳴らしながら)読ましていただいています。

私は野菜、果物の卸をしている者(一応プロ)ですが、メロンが、静岡のマスクメロンを指しているのであれば「ダイヤ」、「クラウン」について少し違和感を感じます。

書くと長いので「MELOX」で検索してみてください。

要約としては「ダイヤ」、「クラウン」は、ブランド名、また、「ダイヤ」は現在、「アロマ」に変わっている。

そして、(主観)私としては特に東京周辺での最高ブランドは「クラウン」だと思っています。(私は非関東人ですが。)
幻の「ダイヤ印」を、お探しになる必要はありません。

静岡(MELOX)以外のメロンの話であればまた、違うかもしれませんので、一応のご参考まで。

投稿者 まる秘 : 2009年09月07日 09:46

なるほど、勉強になりました。

投稿者 銀髪 : 2009年09月07日 13:10

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