本場の近江牛を
毎年この時期に地元の人に案内されて大津の老舗料理屋に行くのが楽しみだ。今回は松喜屋。早速ホームページを開いてチェックした。
松喜屋は明治初期に近江牛を関東に紹介して、その名を広めたとのこと。牧場と肉屋、それに料理屋を経営する。期待はいやが上にも高まった。
席に着くなり料理が運ばれてきた。ビールで乾杯し、次に日本酒を頼んだが、すぐに思い直した。鉄板焼きには赤ワインの方が合う。
見事な霜降り肉が前面に、裏に赤身の肉が隠れる。さすがに近江牛の霜降りは美味い。ホームページによると、松喜屋の創業者は近江牛を船で横浜港まで運んだ。近江牛は東京で大評判になったが、牛を乗せたのが神戸港だったため神戸牛と呼ばれてしまったとのこと。
なるほど神戸牛は近江牛のことだったのかと思ったら、話はそれほど単純ではない。
神戸肉は1983年に発足した神戸肉流通推進協議会により以下のように定義された。①兵庫県で生まれた但馬牛の血統であること。②お産をしたことがない雌牛または去勢した雄牛であること。③兵庫県で肥育されること。④兵庫県の食肉センターに出荷されること。
つまり明治時代に勘違いで名付けられた神戸牛が、後年正式なブランド牛に生まれ変わったことになる(正式名称は神戸肉または神戸ビーフ)。アー、ややこしい。
肉と野菜が乗った皿の奥に隠れていた赤いもの。レバーのように見えたが正体は赤こんにゃく。近江八幡市の特産品で、派手好みの織田信長が赤く染めさせたとも伝えられるもの。滅多に食べないので、以前食べたことを忘れていた。
それにしても牛肉のブランドは難しい。岐阜産牛の中で最高級が飛騨牛と言われるように、ブランド産地の中でも細分化される。松阪では特産松阪牛、神戸では三田牛、佐賀牛では伊万里牛などなど。
ところが我が奥様は脂の多い霜降り肉は大嫌い。鮪の大トロも大嫌いだから黒鮪が禁漁になっても意に介さないだろう。ブランドに踊らされない賢い奥様と言いたいところだが、やっぱり服飾品はブランド物が欲しそう。
賢い消費者なんてどこにもいないのだ。
松喜屋
滋賀県大津市唐橋町14-17
077-534-1211
http://www.matsukiya.net
投稿者 銀髪 : 2008年07月13日 05:33
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