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2008年09月30日

ホノルルセンチュリーライド2008

いよいよ念願の自転車レースへ


50歳になる年に始めたことが銀髪の現在を充実させてくれている。2005年9月末から銀髪グルメ紀行、もう一つのロードバイク(自転車)はちょっと早く5月から始めた。両方ともまさかこれほど続くとは思っていなかった。まして、ハワイまで来て走るなんて想像だにしなかった。

マラソン愛好家でなくとも知っているホノルルマラソンは3万人以上の参加者があるが、ホノルルセンチュリーライドは3,000人超と自転車愛好家でなければ知る人は少ないだろう。日本から約1,500人が参加した。他はハワイの住民と思っていたが、カリフォルニア、ニューメキシコ、オハイオなど米国本土からも多数来ていた。ホノルルセンチュリーライドが世界有数の市民自転車レースという証拠だろう。

ハワイ時間28日6時半(日本時間29日午前1時半)にスタートした。ハワイのお偉いさんなどの挨拶は聞き流してしまったが、有り難味は走り始めてすぐに分かった。スタート直後の道路を閉鎖したり、自転車が走りやすいように他の車と隔離した走行帯も作ってくれた。何よりも有難かったのは、交差点などの重点箇所に警察官を配備してくれたことだ。さらに400人ものボランティアがサポートしてくれた。感謝、感謝である。

往復した場合の距離20、40、50、75、100マイルの各AID Station(救護所)では通過チェックをハイテク機器で行い、水、スポーツドリンク、食べ物(果物、クッキーなど)を供給してくれる。普段は絶対食べないバナナとオレンジをいくつも食べた。グルメ紀行史上最も有難い食事だった。

フィニッシュゲート・クローズは17時30分と決められているので、100マイルAID Station(スタートから50マイル地点)には遅くとも12時15分に達しなければならない。休みをあまり取らず必死に走ったら10時に到着した。この時点で完走は約束されたようなものだった。撮った写真は行きと帰りの2箇所だけ。

頑張り過ぎたせいか、折り返し地点の前で両足のふくらはぎがつりそうになった。30分休憩をして再出発したらすぐに右の腿に痛みが走った。復路ではずっとその3箇所が不安を駆り立てることになる。幸い走っている間に痛みがなくなってくるから不思議だ。時々訪れる痛みと折り合いながら走り続けた。

ゴールに辿り着いたのは3時過ぎ。9時間弱かかったが初めての100マイル(160km)を走り切って満足した。大きな声でみんなが迎えてくれたのも嬉しかった。

完走証明書、チェックポイント通過シールが貼られたゼッケン

9時間の物語を限られた枠で紹介するのは難しいが、一番感動したのは片足のライダーである。左足一本で銀髪より速い。腿が痛い、両ふくらはぎが痛いと泣き言ばかりの自分が恥ずかしくなった。

次は、老若カップルたちのドラマである。決められた時間内にチェックポイントを通過できなくて泣きそうな女性を男性が慰めている。男性一人なら100マイルも完走できただろうに、それを妨げたことも彼女の悔しさを倍化させたのだろう。

自らを省みた。20年前だったら同じようにしたかもしれない。今だったら?もちろん置き去りにする。敵もさる者、一緒に走ろうと言っても断固として拒否し続けている。これが長年かけて作り上げたお互いの幸せの形である。


ホノルルセンチュリーライドのHP
http://www.jal.co.jp/hawaii/event/cr_top.html

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2008年09月29日

[dkステーキハウス](ホノルル)

アメリカのステーキはでかい


11年ぶりにハワイへやってきた。前回は祖父母の墓参りが主目的だったが、今回は自転車競技ホノルル・センチュリーライドに参加するためである。レースの前に特大ステーキにチャレンジした。

マリオットホテルの3階、寿司屋を併設しているステーキハウスには白人客で混みあっていた。テーブルにつくとすかさず日本語のメニューが出て来る。前菜にシーフードの盛り合わせとシーザースサラダを頼んだ。

外国だから正式にと思い各人に前菜とメインを頼んだが、料理は中央に、取り皿をそれぞれの前に置いてくれた。何も言わずに氷水を持ってきてくれるし、「箸はいるか?」と聞いてくれるなど日本人への応対は慣れたものだ。

特大のステーキが来ることを予想してメインの一つは前菜の中から選んだのは正解だった。600グラム超(22オンス)のリブアイステーキは思った以上に大きかった。30日間熟成したこの肉が看板メニューで、柔らかくジューシーだというが、霜降りの和牛とは比べられない。もっとも、本来のステーキらしくて美味い。

上から見ただけでも大きいのに厚さが3センチほどある。日本人なら二人で一人前を分け合っても充分であろう。昨年行ったニューヨークでは各人に前菜とメインをオーダーするように半ば命じられるような感じだったが、この店なら許してくれそうだ。

日本語のメニューにはなかったが、この店のウリは刺身や寿司も出してくれることらしい。前菜に刺身、メインにステーキを食べている白人が何組も居た。ワインもグラスで飲める種類が豊富で悪くない。ホテルの中にあるレストランとしては気取ってなくていい。

特大ステーキを見事に食べきった。デザートは入らないのでお開きにした。それにしても、アメリカ人の大食にはいつもあきれてしまう。メタボに悩む人たちも、ハワイに来れば安心するだろう。

dkステーキハウス
ワイキキ・ビーチ・マリオット・リゾート&スパ 3階
http://www.dksteakhouse.com/

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2008年09月28日

ソースカツ丼

最近、昼に食べたい料理ナンバー1


先日、福井出張をしたときに食べるべきだった。もっとも、東京に戻ってソースカツ丼が福井の名物だと知ったのだから仕方がない。福井担当の部下は銀髪を喜ばせるために下調べするような奴ではないのが残念である。

1913年に早稲田のヨーロッパ軒が元祖で、関東大震災で被災した店主が出身地の福井で1923年に再開して名物料理に発展したという。福井で食べ損なった後、ランチの立て看板にソースカツ丼の文字を見てフラフラと店に入ってしまった。

期待に胸膨らませていたが、出てきたカツ丼を見てちょっと首を傾げる。ソースがデミグラスソースのように上品である。岡山の郷土料理でデミカツ丼というのがあるらしいが、それに近いのではないか。それなりに美味しいのだが、不満が残った。

それから数週間。会社周辺をうろついていたら、再びソーカツ丼の文字が目に飛び込んできた。喜び勇んで店の中へ。しかし、今度も膨らんだ期待は簡単に壊れてしまった。トンカツソースがタップリかけられた無残なカツに卒倒しそうになった。

もともと銀髪はとんかつに醤油をかけて食べる。甘いトンカツソースは好きではない。それなのに、こんなにタップリとトンカツソースをかけられて途方にくれてしまった。

以前、書いたようにトンカツソースは1948年に神戸のオリバーソースが考案したとされている。ヨーロッパ軒がソースカツ丼を世に出したときにトンカツソースなどなかったはずである。ウスターソースを使って自分で作れる単純な料理だが、やはりお店で食べたい。福井ではウスターソースをベースに各店独自の秘伝のソースを使っているらしい。

誰か、美味しいソースカツ丼を東京で食べられる店を知らないだろうか。福井まで行かなければ難しいのかな?

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2008年09月27日

ぽん菓子

ドカン!!!


ドカン! 大砲を撃ったような爆発音を聞いて窓に駆け寄った。家の前の広場に子供たちが集まり、大きな機械を取り囲んでいる。慌てて家を飛び出した。おじさんの話を聞いてすぐに家に戻る。お母さんからお米をもらい、再び機械の前に。自分の番が来るのが待ち遠しい。ドカン! わずかな自分の米が大量になって機械から飛び出してきて金網に受け止められる。これが美味しいのなんのって。

昭和30年代にはどこでも見られた光景だろう。今もぽん菓子は買える。我が家の娘たちは人参の形にまとめられた赤い袋のぽん菓子や飴で固めたものが好きだったようである。時代が変わると同じ食べ物でも違った思い出になる。

ランチ後の暇つぶしに日本橋三越前にある新潟物産館に入った。正面に陳列してあるおかきを買おうか迷ったが、いろいろ添加物が入っているので止めた。店内を見回してぽん菓子に目が止まった。値段を聞くと100円。甘い定番のものと、甘味なしの玄米のものの2品。迷っていると60歳前後の人がサッと2袋買って行った。

彼もドカン!を聞いて育った人に違いない。銀髪も添加物が入ってないのを確認して200円を払った。色が黒いのが玄米。

珍しい玄米のものがとても美味しい。砂糖を入れてなくても十二分に甘味がある。定番のものの方が懐かしいが、大人には玄米の方が美味しい。こんなに美味しいものが世に出回っていないとは残念至極である。

ドカン!のぽん菓子は今もどこかでやっているのだろうか。騒音扱いされて廃れたという話もある。他のお菓子との競争に負けたのかもしれない。ぽん菓子を食べただけで子供の頃のワンシーンが鮮やかに蘇る。最近は思い出に哀愁の色がかかるようになってきた。齢をとったということだろう。

いい思い出があれば、齢をとるのも悪くない。

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2008年09月26日

[丸善]②(日本橋)

他人の飯は白い


丸善の看板料理は創業者の早矢仕氏が開発したというハヤシライス。どちらかというと元祖争いをしている上野精養軒の方が銀髪の口に合うが、食事に連れて行く店としては近くてきれいなので重宝している。残念ながら席の間隔が狭いため、隣席で食べているものが嫌でも目に入る。今回は前に来た時に隣で食べていたハヤシとカレーのミックスしたものを食べた。

ハヤシライスはいつもと同じようにひっかかるような苦味がある。カレーの方がまろやかな感じがする。味が混ざらないように慎重に食べていたが、境目のところは止むを得ない。ところが混ざったところの方が美味しいから面白い。ハヤシライスの苦味も消えた。
一人悦に入っていたが、今度は目の前でFさんが食べていたオムライスが気になる。

別の日にAさんを誘った。もちろん頼んだのはオムライス。これにハヤシとカレーをかけたものに決めていた。ハヤシとカレーを一口ずつ味見して、残りはごちゃ混ぜにする。やはり混ぜた方が美味しい。これにオムライスと来たら無敵である。

完璧だ。実にいいバランスである。ハヤシライス → ハヤシ&カレーライス → ハヤシ&カレーオムライスと進んで3回目にようやく満足する料理に到達したと思った。ところが、左隣のテーブルに運ばれてきたものが気になって仕方がない。

ポーチドエッグが乗ったものかと思ったが、割っても黄身が出てこない。メニューを見て、カマンベールチーズ入りのハヤシライスと分かった。女性2人が美味しそうに食べている。

今度は一人で行った。もちろん頼んだのはカマンベール入りハヤシライス。さて、その評価は?

他人の飯は白い。隣の芝生は青い。自分が食べているものより、他人のものの方が美味しく見えるのは仕方がない。昼飯程度ならすぐ次の機会に挑戦することができるが、他人のデートの相手が良く見えたら困ってしまう。ただ指をくわえて見てるしかない。

丸善カフェ
東京都中央区日本橋2-3-10

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2008年09月25日

[アルポルトカフェ](日本橋)

名シェフがプロデュースするお店


「高島屋の地下にあるイタリアンにします」と幹事役が言ってきた。部下たちとの恒例のランチミーティングの場所にアルポルトカフェが選ばれた。3,150円のランチコースAを頼んだと聞き、事前にインターネットで調べて行った。

アルポルトカフェは西麻布「アルポルト」の片岡護シェフがプロデュースする店らしい。期待してしまう。ランチコースAは前菜3種盛り合わせ、パスタ、デザート、バケット、コーヒー又は紅茶で構成される。パスタだけはメニューの中から自分の好みのものを選ぶ。海の幸のソースのスパゲティを食べることに決定し、部下たちを引き連れて高島屋に向かった。

前菜、バケット

部下が赤ワインを飲むと言うので「安くて美味しいワインはどれ?」と店の女性に尋ねたら5,500円のキャンティクラシコ・ぺポリを奨めてくれた。別の店員が手にしてきたボトルは既に栓が抜かれていたのでちょっと驚いた。ラベルを示すことも、テイスティングもなし。「お客様がご自分で注いで下さい」とテーブルに置かれたのでまた驚いた。5,500円のワインは不当に扱われて可愛そうだった。値段相応ということなのだろう。

我々は総勢7人。壁を背にした真ん中の2人には、店員はちゃんとしたサービスが出来ない。嫌な顔一つしないで皿やナイフ・フォークをリレーする部下たちは偉い!

本日のシェフおすすめスペシャルパスタ

前もって海鮮パスタと決めてきたのに、「からすみのスパゲティ」と言われて心変わりした。新宿のオステリアヴィンチェロと比較する気になったためだ。7人のうち銀髪を含めて3人が本日のパスタを選んだ。

失敗だった。「パスタの神様・片岡護のトマトソース・ボロネード」「片岡護自慢の極上ミートソース・ボロネーゼ」「片岡護がおすすめする絶品なるソース・潮の香りいっぱいのラグーディマーレ」の中から選ぶべきだった。それらの中から選んだ人たちは美味しそうに食べていた。

からすみのスパゲッティはソースが足りずボソボソした食感になってしまった。同じものを頼んだ部下の皿を覗くと充分なソースがあるように見える。3皿に分ける時に差が出来たようだ。自分で料理したときに同じような失敗をしたことがある。プロでも同じ過ちをすると分かり、心の中で笑った。

デザート

高島屋の大きな領収書をもらって店を出た。名声を得て還暦を迎えた片岡シェフが、アルポルトカフェを通じて伝えたいことは何だろうか。彼の声が聞こえない。


アルポルトカフェ
東京都中央区日本橋2-4-1 日本橋高島屋B2F
03-5205-3005

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2008年09月24日

[RAAN JING JING THAI ラーン・チンチン・タイ](成城学園前)

頑張れ! わが町のレストラン


世田谷区成城は大田区田園調布と並び称される東京の高級住宅街である。タイ料理屋は小田急線成城学園前駅から新宿寄りへ歩いて数分の所にある。先日、予約なしで訪れて冷たくあしらわれた。この日は予約を入れたので温かく迎えられた。但し、2階の隅の狭い席。直前の予約だったから仕方ない。

少しずつ色んな料理が食べられるとのことで5,800円のコースを奨められた。お腹が空いていたのと、「少しずつ」の文句につられた。

前菜は何種類かのタイ料理に加えて何故かチーズが乗っている。女性ソムリエの存在がメニューの構成にまで影響しているようだ。タイ料理とワインをゆっくり楽しむのがこの店のコンセプトかと思ったが、前菜を食べ終わる前に次の料理が運ばれてきた。ゆっくりどころか慌しい。

狭いテーブルに大きな皿を乗せるのが難しく少し不機嫌になった。前菜を慌てて食べ終えて、ともかく次の料理の場所を空けた。牛肉の料理を半分ほど食べたところでトムヤンクンがやってきた。まだトムヤンクンが食べ終わらないのに今度は大海老だ。

トムヤンクン以外は写真の料理が一人分。少しずつとは言えない。いつ次の料理が来るか戦々恐々となりながら料理と格闘した。。さて、それから最後のソフトシェルクラブが来るのに時間がかかった。リズムが悪い疲れる食事だ。

料理人の腕もソムリエが選ぶワインも悪くない。内装を含めた店の雰囲気も成城の名に恥じない。違和感があるのがテーブル上の呼び鈴。一流の店であればフロアスタッフが客の食べるスピード、飲む表情などを見て声をかけてくる。そこで店と客との一体感が出て来るのだが、呼び鈴に頼るせいか呼吸が合わない。料理が出て来るのが早すぎるときがあれば、長々と待たされることもある。ベルを鳴らした隣席だけ訪れて、ワイングラスが空いている我々に目もくれないで去っていく。

2階席で客に目が行き届かないからベルを置いているのだろうが、客のベルを待っているようではファミリーレストランと変わらない。少なくともソムリエ資格者がやるサービスではない。ベルを鳴らす回数が減るごとに一流の階段を上っていくだろう。一度もベルが鳴らないようになれば、超一流に達したということだろう。

我が永年のパートナーは二度と来ることはないと言う。そんなこと言うなよ。料理人、接客係、客の3者のコミュニケーションがちょっと欠けているだけだ。我が町のレストランだ。温かく見守ってあげようではないか。

今度来たらコースは頼まない。アラカルトを2品、メインを1品とごはんを頼み、二人で分けて食べよう。その方が店と客の双方にとって賢明である。


RAAN JING JING THAI ラーン・チンチン・タイ
東京都世田谷区成城6-3-14
03-3483-1137

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2008年09月23日

[甘味 おかめ](有楽町)

大きなおはぎ

半年前、おはぎを買おうと思って近くの「おかめ」に行ったら閉店していた。入り口に麹町に移転したと書いてある。麹町まで買いに行く気はしないので、日本橋高島屋で他社のおはぎを買ってお茶を濁した。

「麹町に移転したんだよね」と部下に話したら「有楽町にありますよ」と言う。そんなはずはないと言い争ったが部下は間違っていなかった。甘党の彼に勝てるはずはない。
秋の彼岸が近づいて、再びおかめのことを思い出した。ネットで有楽町のおかめを検索したらイトシアプラザ1Fと交通会館B1の2箇所にある。どちらに行くか迷った。

交通会館の方は随分と昔からある店のようだ。部下が言った「有楽町の店」かどうか分からないのでイトシアの方も見に行くことにした。結局、イトシア店で買った。店頭に置いてあった名刺を見たら、有楽町店(イトシアプラザ)、交通会館、麹町店の3店の住所が書いてある。このときようやく3店が同じ系列だと分かった。

「大きなおはぎ」の印象が強かったせいか、店頭で見たときは思っていたより小さく見えて拍子抜けした。家に持って帰って開くとやはり大きい。あらためて持ち上げてみるとずっしりと重く感じた。家族に聞くと普通の倍ぐらいあると言う。大きなおはぎを買った甲斐があった。

右のごまおはぎは餡が中に入っているため一回り大きい。餡が少ない分、こちらの方が銀髪には食べやすかった。

昔、母が作ってくれたおはぎはもっと大きかったイメージがあるが、おかめと同じぐらいだったかもしれない。子供だったから巨大に思えたのだろう。ビデオカメラなどなかった時代だから、誰も証明することはできない。
しかし、明確な映像がないだけに、甘く哀愁を帯びた思い出になる。永久に答が出ないので、議論が沸騰するのも楽しい。

子供の頃、物差しでおはぎの大きさを測らなくて本当に良かった。


おかめ
有楽町店
東京都千代田区有楽町2-7-1 イトシアプラザ1F

麹町店
東京都千代田区麹町 フェルテ麹町1-7 1F

交通会館店
東京都千代田区有楽町2-10-1 東京交通会館B1

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2008年09月22日

[魚櫓魚櫓](日本橋)

リーズナブルに炭火焼


目指す店の前に立つと連れが顔をしかめた。前に来て印象が悪かったらしい。いつもなら構わず入るのだが、あまりの渋面に怯んでしまった。幸い相手が折れてくれた。板さんが変わったかもしれないし、何よりも同行者が銀髪である。いつも書いているように「誰と食べるか」がもっとも重要な要素である。

魚櫓魚櫓は以前行って気に入った穴子家吉五郎の姉妹店。穴子が目当てなのにメニューに載っていない。板さんに聞くと、常連さんに頼まれれば出すことがあると言う。「常連でなければダメなの?」と食い下がると快く受けてくれた。

枝豆

枝豆を頼んだら目の前で茹で始めた。いいじゃないか。連れが顔をしかめた理由が分からない。探りを入れるためいつも以上に熱心に板さんに話しかけた。幸いカウンターに他の客は居ない。穴子談義に花が咲く。「松島産?」「佐賀産です」「広島産は使わないの?」「現地で消費されて東京には余り入ってこないんですよ」「俺は何度も食べたよ」「羨ましいですねー」。板さんを羨ましがらせてどうすんだい。

穴子の刺身、白焼き

「今日の穴子は小さくて…」と板さんは残念がる。「確かに脂の乗りはイマイチだね」と、もう常連気分だ。「いい店じゃないか?」と連れを見ると、素直に頷いた。

いか一夜干し、なす焼き

いかにはつぶしたわたのソースが添えられている。なすも上手に焼かれ、きれいに衣を脱いだ。
日本酒もいい品揃えだ。席の後ろに酒用の大型冷蔵庫がある。無名酒会が選んだというリストの中から島根の死神(無名酒会会長杉浦さんオリジナル)、群馬の風まかせ(純米)、福島の会津娘(純米本生薄濁り)、茨城の夢かなふ(純米吟醸酒)と飲んでいった。高くても900円と良心的な値段である。

レバー、秋刀魚

焼き鳥もチェックしよう。レバーはミディアムといい焼き加減で美味しい。最後の秋刀魚もこんがりと焼かれて出てきた。

帰るときにはカウンターは一杯になった。他の予約も入っているようだ。店を出る間際に「2階もあります」と言われて興味を示したら、案内してくれた。10人以上が入れるテーブル席に加えて、大きな丸テーブルが据えられた個室もある。

名店、高級店ではなくてもカウンターで板さんと話すのは楽しい。料理人だって気合を入れて美味しいものを作ろうとする。料理は口でなく心で食べるもの。そう言えば「愛情がたっぷり込められているから、美味しいわよ」なんて台詞、最後に聞いたのはいつだったろう。ウーン、思い出せない。


魚櫓魚櫓
東京都中央区日本橋室町1-12-14
03-3272-1212

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2008年09月21日

十四代 秘蔵純米焼酎

昨日に続いて人気日本酒の高級焼酎


偶然なのか、必然なのか分からないが、越乃寒梅の焼酎を飲んだ数日後に十四代の焼酎を飲んだ。どちらも向こうからやってきたもの。自ら求めたものではない。越乃寒梅は次兄が持って来てくれた。十四代は我がホームバー「風長閑」で飲ませてもらった。

お店にあったものではない。常連さんが風長閑に来る前に行った寿司屋で買ってきたものだ。これを飲ませてもらうことになった。ラッキー!と叫びたいところだ。

数日前に飲んだばかりの越乃寒梅と比較できる幸運は、銀髪の日頃の行いが良いからと勝手に解釈した。寒梅と同じように美味い。甲乙つけがたいと言ってもいいだろう。寿司屋で1万円で買ったそうだが、ネットでは7,000円~8,000円の値段がついている。3万円前後の寒梅に比べれば遥かにお得である。

値段の違いは知名度の差だろう。10年以上前に越乃寒梅、久保田、八海山など新潟の日本酒が一世を風靡した。今でも抜群の知名度を誇る。通やへそ曲がりの人は違う酒を探し、山形の十四代や青森の田酒などが越後の酒に次いで静かなブームになった。すると通やへそ曲がりはもっとレアな酒を求める。今は何がプレミアム酒になっているのだろう。

焼酎の越乃寒梅も十四代も美味しかった。しかし、所詮蒸留酒は美味しい料理と相性が合うとは思えない。日本食には日本酒の方がいい。ワイン、紹興酒、日本酒など料理に合う酒は何故かアルコール度15%前後の醸造酒である。十四代の純米吟醸酒なら焼酎の半額以下で飲める。安くて美味しいのに飲まない手はない。

焼酎は安くて身体にいいということでブームになり、すっかり定着した。安く売るためには原料も安くなければならない。コストカットは製造現場にも影響を与える。アルコールが身体に及ぼす害は蒸留酒でも醸造酒でも同じはずである。ブームに躍らされることなく本質を見極めるべきだ。

事故米問題が今後日本の酒をどのように変えていくか興味深い。消費者としては心配するよりも楽しみにしたい。膿を出し切れば、手術が成功すれば、後は快方に向かうしかない。時間はかかるかもしれないけれど…


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2008年09月20日

越乃寒梅 古酒 乙焼酎

幻の焼酎


新潟に単身赴任中の次兄はいつも珍しい酒を持ってくる。なかなか手に入らないものを、長兄や銀髪のために提供してくれる。母を囲んで3兄弟、美味い酒に話も弾む。

母は80歳を超え、長兄も還暦を通り越した。次兄ももうすぐ還暦に達する。みんな酒量が落ちたというよりも、健康を考えて意識して量を減らしている。がぶ飲みするより、酒を味わう年齢になってきたということだろう。次兄が持ってくる酒はそんな我々に相応しい。

日本酒は等級制度がなくなったお陰で格段に美味しくなった。米を削って削って作る吟醸、大吟醸酒の値段が高いのは精米歩合だけでなく使う米も最高級品種だからである。削った米や、酒の搾りかすは捨てずに2次使用される。意外と知られていないのが焼酎への転用。最高級米で作られる焼酎が不味いわけがない。

「越乃寒梅 古酒 乙焼酎」の値段をネットで見て驚いた。1本3万円前後で売買されている。蔵元の販売価額は十分の一程度のはずだ。焼酎専門のメーカーではないため市場に出回る本数は限られている。森伊蔵などよりも希少価値があるために、異常な値段になっているようだ。

事故米騒動のお陰で、焼酎ブームに影が差してきた。焼酎をお湯や炭酸で割って飲む人が殆どなので、品質云々の吟味は置き去りにされてきた感があった。事故米は論外だが、焼酎ブームが何だったのか、その本質を見極めるときが来たのかもしれない。有名焼酎に数倍のプレミアムがつくのは明らかに異常である。

なんだかんだ言っても「越乃寒梅 古酒 乙焼酎」は美味かった。酒の名前に錯覚させられているのか正直言って自信はない。ストレートで飲むと度の強い日本酒を飲んでいる感じがする。それは錯覚ではないだろう。

母と3兄弟が揃った宴は楽しかった。酒が一役買ってくれたのは間違いない。

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2008年09月19日

[庄助](新宿歌舞伎町)

何とも落ち着くベタな居酒屋


「ここでいい」と言われて目を疑った。そこまで遠慮してくれなくても良さそうだと思うのだが、顔を見ると冗談でもなさそうだ。「本当にここでいいんですか?」と聞くと、笑顔で頷く。相手がいいなら是も非もない。望むところだ。

最近の居酒屋は若い女性客なしでは成り立たなくなっているが、ここは違う。店内に女性は一人だけ。おじさんたちの顔は赤く、身体はだらしなく傾いている。まだ7時だというのにすっかり出来上がっているおじさん二人組みと相席することになった。8人掛けの大きなテーブルなので狭苦しいことはない。ビールで乾杯し、料理が到着すれば他の客の姿は視界から消える。

お通し、はまち、さんま

お通しのひじきを食べて「お腹が空いてるから美味い!」とのたまう。“お腹が空いてる” は余計だと文句を言いたくなるが、はまちやさんまを食べても「お腹が空いてるから美味い!」と繰り返す。店の人に聞こえそうでハラハラする。

焼き鳥、カキフライ

「お腹が空いているから美味い!」と焼き鳥を食べても同じ台詞が出て来る。ボキャブラリーが少ないのか、馬鹿にしているのか分からない。それでもいい食べっぷりを見ていると楽しくなる。
カキフライは、ジューシーで火傷しそうになった。ぼちぼち牡蠣を食べる季節になってきた。クーラーなしでも寝苦しくはなくなった。天高く馬肥ゆる秋の到来である。

シロ、山芋磯辺揚げ

シロは美味しいと言ってはくれなかった。豚の臭みは受け容れ難かったようだ。銀髪が苦もなく平らげるのを不思議そうに見ている。
磯辺揚げは気に入ったようだが、“お腹が空いてるから”という台詞は既に出なくなっていた。ぼちぼちお開きにしてもよさそうだ。

久し振りのおじさん向け大衆居酒屋は楽しかった。条件付ながら美味いを連発してくれたし、酒も安いので懐にもそれほど響かない。安い店で喜んでくれたら、もっといい店に連れて行きたくなるから不思議だ。今度はちょっと高級な店に行こう。“お腹が空いてるから”は取っ払ってくれるかもしれない。

庄助
東京都新宿区歌舞伎町1-11-6 扇園ビル1F
03-3200-6056

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2008年09月18日

[ガウディの舌](銀座)

店の評価は店員次第


パエリアを食べるには大人数の方がいい、という理由だけでこの店を選んでしまった。30代2人、40代2人、50代4人、60代1人、70代1人、男ばかり10人は店にとっては前例がない異様なグループに見えたに違いない。

我々10人のテーブルは壁際に座った人はトイレにも立てないような設定になっていた。まだ5時半、店内には2組居るのみで余裕がある。トイレに立てるように6席と4席に分けて20㎝ほど間を開けたら、女性店員がやってきて文句を言う。隣に客が来るから元に戻すように執拗だ。来るまでいいだろうと言っても譲ろうとしない。空気は一気に悪くなった。

海老とオリーブのお通しに始まり、スペイン風オムレツ、海老のハパネロソース、イカのフリット、チョリソーとサルチョンの盛合わせ、ツブ貝の香草ガーリックバター焼き、ムール貝のエスカベッチェ、ヤリイカのガーリックソテーイカ墨のソース、自家製チョリソー、そば粉の冷製コカ(スペイン風ピザ)と矢継ぎ早にオーダーした。



お通しのオリーブは殆どの連中が残した。いつも思うが男は女に比べて本当に保守的だ。食い物だけではなく、異性に対しても、日頃の行動にしても、女性の方が遥かに柔軟性がある。みんなをスペイン料理屋に連れて来たのは失敗だったと思ったが、幸い頼んだ料理は次々になくなっていった。料理の文句を言う者は殆ど居ない。

イカ墨のパエリア、ガウディの舌風ミックスパエリア

芯が残った米に不満を言う者もいたが、順調に消費された。7時前には頼んだ料理は全てみんなの胃袋の中に消えた。

結局、隣の席に客は来なかった。店全体を見渡してもまだ半分も埋まっていない。嫌味の一つを言ってやりたくても、押し問答した女性店員はオーダーを取った直後に別の女性にバトンを渡して帰ってしまっていた。

勘定を払う際、いきさつをレジの男性店員に話した。「申し訳ありませんでした」と言うものの、不愉快そうである。「ガウディの舌」は東京ディズニーランドの姉妹店。マニュアルどおりに働く店員たちにとって、柔軟性を求めるのは無理のようだ。

ディズニーランドで成功しているサービスが、飲食店にも合うわけではない。

スペイン風居酒屋 小皿料理 ガウディの舌
東京都中央区銀座5-9-5
03-3571-2075
http://www.rcjapan.com

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2008年09月17日

[笑龍](渋谷)

野菜ソムリエと漢方アドバイザーの店


ともかく野菜ソムリエが選んだ野菜を漢方薬局と協力して薬膳料理を出すというのが笑龍のウリらしい。野菜ソムリエ資格がどのぐらいの価値があるか分からない。美容と健康にいいと言われれば、悪いイメージは湧かない。まあ、入ってみよう。

消化促進、老化防止、美肌、免疫力アップ、養血と脳内活性、風邪予防。メニューを見ると、全部食べなければならないような気になる。迷ったらセットメニューだ。「副都心線開通記念セット」が一人前2,800円。これに決定! もともと女性客向けに作ったセットで物足りないかもしれないと言われて、看板料理の世界一長い春巻きを追加した。

野菜ソムリエサラダ、大海老のマヨネーズ

いかにも健康に良さそうなサラダに見える。目で食べるサラダといったところだろうか。

紹興酒テイスティングセット

紹興酒、20年物紹興老酒、甘口の5年物紹興老酒の3種セットで1,000円。漢方の酒を飲もうか悩んだが20年物に負けた。紹興酒は体内では作れない必須アミノ酸を含むので、勝手に漢方酒に分類してあげた。

春巻き、美肌フカヒレの茶碗蒸し

揚げる鍋がないから家庭では食べられない春巻き。結局はさみで切ってくれるのだが、「手で持って食べてください」と言えばもっと面白いだろう。まあ、上品な店では奨められない。

本日の産直野菜一品、フカヒレの薬膳ごはん、身体にやさしいデザート

コラーゲンが人気のフカヒレ料理がコースに2品も入っている。本数が数えられるほどでフカヒレ繊維と言った方がいいが、最近はやりの偽装ではない。2,800円のコースでは上々である。

薬膳料理の店だけに、腹八分目の量が憎い。軽めの味付けなので後で胃がもたれることもない。「副都心線開通記念セット」は10月31日までやっている。女性には喜ばれるだろう。

男性には食後は早く帰って寝ることをお奨めする。飲みなおしに行こうものなら、帰りにラーメンが欲しくなってしょうがない。折角の薬膳料理も効果が消えてしまうだろう。銀髪は我慢できた。薬膳効果は維持できたかもしれないが、我慢は精神的に辛かった。

笑龍
東京都渋谷区宇田川町21-1
03-5728-5515
http://www.urg.co.jp

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2008年09月16日

[そのまんま](新橋)

宮崎料理ではありません。土佐料理ですよ


機関車広場から電話した。「今晩、二人開いてますか?」「大丈夫よー」「それじゃー5分で行きます」「エッ?ワッハッハッ!」楽しい食事は約束されたようなものだ。狭い階段を3階まで上る。ドアを押すとガシッと留め金に引っかかって開かない。「アレッ?」と言ったところで女将が飛んできた。手伝いの子が来るまでは物騒なので鍵をしているそうだ。常連さんはドアの横の呼び鈴を鳴らす。

奥のテーブルに座るように言われた。既に炭火の用意がしてある。使うのは土佐炭。連れが目ざとく壁の張り紙を見つけ「お母さん、この店のルールを説明してよ」と調子がいい。基本的にお任せ。その日に空輸されてきた素材次第でメニューは変わる。

かつおのあら、心臓とハラス

お通しと言うには大きな皿が出てきて驚いたが、よく見ればあら。骨から身をはずして食べ終わる頃に赤身が出て来た。「パイ」と聞こえたので思わず「オッパイなの?」と言って笑われた。かつおにオッパイがあるはずがない。心臓のこと。鮮度抜群できれいな心臓を生で食べる。魚とは思えぬしっかりした食感。生が苦手な人はハラスと一緒に焼いて食べてもいい。塩は甘味のある土佐塩。

ガザミ(渡り蟹)、かつおの刺身

ハラスが焼きあがるまでの間、ガザミと分厚いかつおの刺身を食べる。ハラスの表面で脂が弾けてきたら食べごろである。続いていかを焼く。何度もタレをつけてひっくり返すので香ばしい。銀髪がいれば相手は食べるだけ。楽チンである。

ハラス焼き、イカ焼き

「四万十川の天然鮎と鯨の鍋とどっちがええ?」と女将が問いかける。これからが相談タイムだ。「鮎は近くの鮎正でたくさん食べたからなー」と言うと鯨を熱心に奨める。「ゴンドウクジラ?」「ミンクよ」「じゃー南氷洋だね」「そうです」。「それじゃあ、せっかくだから鮎にしよう」と言うと女将がずっこけた。「さんざん鯨を説明させて鮎かい?」と言う。高知沖で獲れるゴンドウクジラなら興味があるが、四万十の鮎の方が魅力的だ。鯨は鮎の季節が終ってからにしよう。


「匂いをかいでごらん?」女将が自慢気に鮎を差し出した。西瓜のような爽やかな甘い匂いがする。四万十川の新鮮な天然鮎を食べるのも初めてなら、匂いをかぐのも初めてだ。

しばし鮎談義。化粧塩をして、焼き始めた。丁寧に焼く銀髪の手つきを見て、女将は安心して他のテーブルに行った。それからは鯨の鍋を食べる隣の常連さんにつきっきりになった。かなり盛り上がっている。

うつぼ、鮎の骨

うつぼを初めて食べて連れが感激する。ワタがついた鮎の骨を再度炭火で炙った。もちろん連れの骨も炙らせた。柔軟な発想を持つ男だが、食い物に関しては保守的である。まあ、銀髪が変わっているのだけれど。
「ワー、美味しそうやねー」と女将も満面の笑みだ。苦味のあるワタが美味かった。

生ビール2杯、高知の地酒「慎太郎」を6杯飲んで二人で約2万円。これからもずく蟹など秋の食材が空輸されてくる。冬も楽しみだ。常連になりたい店である。

鮮活処 土佐料理 そのまんま
東京都港区新橋4-18-4 新橋太陽ビル3階
03-3434-1414

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2008年09月15日

[日乃本比内や](日本橋)

焼き鳥丼風親子丼?


「鳥つねの親子丼を食べたら、他の親子丼なんか食べられない」と書こうと思って親子丼を売りものにしている店を探し、最終的に日本橋三井タワーの「比内や」に決めた。前を通ったことがあるので地図を片手に店を探す必要はない。

11時20分に到着。一番乗りだったので、どこでも好きなところに座るように言われた。ランチは親子丼と産地直送のサラダのみ。親子丼は1,200円。ごはんの大盛りでも同じ値段だが、初めてなので普通盛りにした。

待つ間もなくすぐに親子丼がやってきた。小鉢もついているのでちょっと得をした気になる。器の形状のせいか量は少なめに見える。大盛にすべきだったと少し後悔。

鶏肉を口に入れてちょっと驚いた。炭火の焦げた香りが口に広がる。しっかり焼き鳥である。親子丼の肉は煮るのが普通。玉子丼に焼き鳥を混ぜるのは親子丼の王道から外れているように思える。しかし鳥つねの親子丼だって、最初は玉子かけごはん風で違和感を持たれたに違いない。それがいつの間にか親子丼は半熟が当たり前になってしまった。

王道から外れていても比内やの親子丼は気に入った。何より夜に行きたくなった。日乃本比内やは秋田比内やからのれん分けした比内地鶏の専門店。きりたんぽ鍋もある。酒も鳥つねよりはリーズナブルに飲めそうだ。

順番ならまず鳥つねに行くべきだろうが、日本酒の値段を見てビビッてしまった。親子丼で焼き鳥を食べてみたいと思わせた比内やの戦略(?)に敬意を表することにした。近々に行かなければならない。期待しすぎないこと、お腹を空かせておくこと。美味しく食べる条件を忘れずに。アー楽しみだ。

秋田比内地鶏料理 日乃本比内や
東京都中央区日本橋室町2-1-1 日本橋三井タワーB1F
03-3231-1718

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2008年09月14日

[鳥つね自然洞](外神田)

とりあえず昼間の親子丼…


秋葉原のヨドバシで携帯電話の新機種を買うことにした。ワンセグなんか要らないがバッテリーがもたなくなってきたので仕方がない。買っても渡してくれるまで1時間以上待たなければならない。待ち時間に行く店としては鳥つねがちょうどいい距離にある。

電気屋の店員がマニュアルどおりに説明するのを我慢しながら聞いた。気持ちは既に親子丼に行っている。幸い12時前に鳥つねに着いた。玉ひでのように並んでいたらえぞ菊で味噌ラーメンになってしまうと心配したが、杞憂に終った。店はほぼ一杯だが待つことはなかった。

特上限定二十食の文字に惹かれて1,600円の特上親子丼を食べた。大丸東京駅店がオープンした時にも、催し物開場に出店していた鳥つねの特上親子丼を食べたことがある。80円高かった出店のものに比べ鶏肉は大振りのように感じる。もっとも、昨年11月のことだから記憶は曖昧である。鳥つねの代名詞である卵かけご飯のような親子丼だったことは間違いない。今日の卵かけご飯は白いごはんがなくなってしまったのに、底に黄色い汁が残った。ごはんが少ないのか、汁や卵が多いのか。ご飯を足して欲しいと言おうかと一瞬思ったが止めにした。

親子丼が出て来るまで、カウンターの中で一心不乱に鳥皮の毛を抜いている女性を見ていた。タオルで皮をこすり、残っている毛をライターで焼く。そしてまたこする。夜の準備をしているのだろう。丁寧な仕事ぶりを見ていると、夜に来なくっちゃと思う。

今度はカウンターに置いてある酒のメニューに目が止まった。いい品揃えだが恐ろしく高い。何かの間違いかと思うが、何度見ても一合の値段である。料理の値段を抑えた分、酒を高くしているのか、料理も酒と同じような値段のつけ方をしているのか、どっちだろう。

夜に来るべきか否か、ハムレットになってしまった。親子丼は美味しかった。1,600円が妥当なのかどうか、銀髪の舌では分からない。

鳥つね自然洞
東京都千代田区外神田5-5-2
03-5818-3566


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2008年09月13日

名古屋フラワーホテルのあんかけスパゲッティ

新幹線を降りてすぐ食べられるあんかけスパゲッティ屋さん


名古屋駅近くで昼飯を食べることになった。何にするか迷っていたら、部下があんかけスパゲティの店があると言う。久し振りだったのですぐに提案を受け容れた。
新幹線口、いつもタクシーを降りるところ、そこにあるビジネスホテル・名古屋フラワーホテルの1階の喫茶・レストランに入った。

長め(ブヨブヨ?)に茹でた太いスパゲティを炒め、あんの上に乗せる。あんかけと言いながら、あんをスパゲティにかけるわけではない。あんは胡椒辛いトマトベース、片栗粉でとろみをつけてある。初めて食べたときは実に珍妙な食べ物と思うが、意外なことに気に入ってしまう人が多い。

フラワーのあんかけスパゲティは「まー、こんなもんだろうー」と言う程度のもので、地元に人には不満が残るかもしれない。定番の赤いウインナーが乗る銀髪の食べた皿は、それなりに食べられるが、部下が食べた鰹節が乗ったものは美味しそうではなかった。

きしめんであればおかかはつきものである。旅行者はきしめんからの連想で、麺におかかが名古屋の定番と思うかもしれない。これを食べてあんかけスパゲティを不味いと思ったら悲劇である。

名古屋駅周辺であんかけスパゲティを食べられる店はフラワー以外にもあるようだ。名古屋名駅のチャオ、名駅南名鉄レジャック3階のあんかけ亭、カレーのココ壱番館系列のPASTA DE COCOなど。いつか栄にある元祖ヨコイに行かなければならない。

名古屋だけでなく、愛知県各地であんかけスパゲティの店がある。PASTA DE COCOは東京西新橋にもあるが、カレー屋ほど全国展開は進まない。
愛知県に行かなければ食べられない方が、名物としては価値があるのかもしれない。


フラワー
愛知県名古屋市中村区椿町15-4
052-451-2222

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2008年09月12日

[ざぶん](名古屋)

居酒屋で名古屋ちっくフーズ


「銀髪さんが来るのに居酒屋じゃ可哀想だなー」という声も上がったらしいが、結局居酒屋になった。名古屋での宴会はいつも5時半にはスタートする。錦界隈のよさそうな店は6時開店が多いので選択肢は限られてしまう。

だし巻き卵、オニオンスライス、冷奴、ゲソ揚げ

早い時間なので次々に料理はやってくる。きれいな落ち着いた雰囲気の店内も、テーブルに料理が並べばたちまち居酒屋っぽくなってくる。

姿造り入り舟盛

7種盛り1980円にウニを加えてもらった。舟盛は豪華に見えるので割安感がある。もっとも鮪の赤身はいかにも大衆居酒屋の色合いをしている。

どて煮、味噌かつ

ホテルの地下にあるだけに宿泊客が食べたがる名古屋名物もそれなりにある。地元の人にオーダーを任せると、自然に名古屋ちっくな料理も選ばれる。銀髪を気遣って頼んでくれたのかと感激するが、ただ自分たちが食べたいだけらしい。どて煮を一口、味噌かつを一串食べさせてもらった。

トンペイ焼き、毛蟹

地元の人はお好み焼きとオーダーしていたが、実際は広島名物のトンペイ焼き(薄切り豚肉入り玉子焼き)である。これが一番評判が良かった。「どうだ、美味いだろう」と名古屋の人が自慢するのが面白い。

一番人気がなかったのが800円の小さな毛蟹。銀髪はこれが一番気に入った。身はしっかり詰まっているし、ミソも美味。人気がない理由は食べ辛いため。お陰で殆ど独占できてとても満足した。

他にも色々頼んだが、割愛。安くて美味いと言ってもいいかもしれない。もっとも、みんなが気に入っている理由は味より場所。ホテルの地下と言えば誰でも分かるので待ち合わせ場所としては文句ない。最大の利点は2次会の店に近いこと。これを言われたら他の店に行きたいとは言えない。

嘉っとび炉端 ざぶん
愛知県名古屋市中区錦三丁目18-21 東京第一ホテル錦地下
052-950-7889

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2008年09月11日

[鮎正](新橋) 

日本随一の天然鮎料理


5時45分に到着。2階には既に先客があるようだが、1階にはまだ誰もいない。カウンターの真ん中に座ると、店の人たち(板前さん6人、仲居さん2人)に見詰められているような気がする。「イヤー、緊張しますね」と笑って空気を和ませた。

一品目が出てきたところで「写真を撮っていいですか?」と主人に尋ねる。「そんなこと言われるのは初めてですよ。最近はみんな何も言わずに撮ってますから」と苦笑い。名刺を渡して「今日はよろしくお願いします」と言う。主人からも名刺を受け取る。さあ、楽しい食事の準備は整った。

鮎の椀物、フッコ(スズキ)の刺身

通常は鮎の刺身だが、鮎の数が足りないのでフッコになったのが残念。次回の楽しみにしよう。

塩焼き、苦うるか

一人二匹の塩焼き。頭から食べ尽くす。鮎の内臓と塩だけで丹念に作られた苦うるか。器がサメに似ていると相方が言うので馬鹿にしたら「実物より頭が大きいですからね」と主人が優しくフォローしてくれる。

茄子の味噌煮込みかと思ったら、これもうるか。汁を残すのがもったいないので「ご飯でも入れたら…」と口に出そうとしたら、「白いごはんをお出しします」と先に言われてしまった。あー悔しい。

鮎の揚げ物は小麦粉の衣がパリッとしていて香ばしい。鮎の中に挟んであるのは赤味噌かと思ったら、白味噌にうるかを混ぜたものとのこと。
煮浸しにすると、鮎はまた違った味わいになる。実に面白い。

酢の物、鮎ごはん

いつものことではあるけれど、他の客は自分たちで話し込んでいるので目の前の主人を我々がほぼ独占した。大量に使う鮎の全てを無駄にしないために、考え抜いた技の数々を説明してくれる。披瀝したいのは山々だが、そんな野暮は慎もう。是非、店に出向いて自ら聞いて欲しい。

工夫は鮎料理だけではない。デザートの氷の下に隠れている青梅の鮮やかな色も主人の研究と試行錯誤の賜物。酒、什器その他、隅々まで細やかな配慮がある。

主人の、女将さんの顔がいい。自信と謙虚さが見事にバランスしている。二人が店の外までお見送りしてくれた。頭を下げる二人に「また来月!」と既に常連さん気分で偉そうに手を上げる銀髪。いい店だった。


鮎正
東京都港区新橋4-17-5
03-3431-7448


2009年秋、移転しました
鮎正
東京都港区新橋4-21-14
03-3431-7448

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2008年09月10日

[FUGA(風雅)](新宿歌舞伎町)

夜景がきれいなレストラン


「プリンスホテルの25階の店はどう?」と聞くと「あそこは古くて雰囲気が良くない」と言われた。新宿プリンスホテルの30周年に合わせて2006年12月にリニューアルオープンしたことを知らないようだ。

「プリンスホテルの25階を予約しました」とゲストに告げると、「品川?赤坂?」と聞かれた。確かにプリンスホテルと言って新宿と思う人は少ないだろう。しかも洗練されていないイメージがつきまとう。

昔来たことがある人も、ダサいイメージに囚われていた人も、席で待っている銀髪を見つけて口々に驚きの言葉を並べる。「ここはフレンチ?イタリアン?」の質問に首を振るとまた驚く。西新宿の高層ビルの夜景が美しく、ジャズの流れる店内では勘違いするのも無理はない。

お通し、白身魚のカルパッチョ

春巻、出し巻き玉子

中華料理や洋食の要素も取り入れているが、メニューは和食中心である。寿司カウンターもある。もっとも、和食なら日本酒にこだわる銀髪ですら、店の雰囲気に負けてシャンパンやワインを頼みたくなる。

鶏西京焼き、鴨の治部煮

治部煮までの5品はメニューリニューアル記念で半額だった。一皿ずつ頼もうとしたら「4人なので二皿ずつ頼んだ方がいい」と店員が言う。半額なら量も少ないかと思い素直に従ったが、しっかり量があったのでかなりお腹が一杯になってしまった。

串カツ、蟹炒飯

「正規料金のものをもっと頼むつもりだったのに、損しちゃったね」とソムリエバッジが光る店員に言ったら、「せっかく安いのですから、遠慮なく半額の料理をご利用ください」と笑顔で応える寛容さだった。

夜景が美しいレストランなのに、カップルは2組くらいしかいない。ホテルに宿泊している男同士や接待風の客の方が目に付く。それでも、席は3分の1も埋まっていない。隠れ家的というか、穴場というか、とても静かないい日、いい店だった。
メニューリニューアル記念は9月15日まで。いき損っても2~3ヶ月でメニューが入れ替わるそうだから、要チェックである。半額で楽しめる期間が年に数回あるはずだ。

勘定を払い、天空から地上に戻った。西武新宿駅に流れ込む人の群れ、きらびやかに散らばる飲食店や風俗店。一気に歌舞伎町の現実に引き戻された。一瞬戸惑うものの、すぐに溶け込んでしまう。活気に溢れた猥雑な歌舞伎町も悪くない。


和風ダイニング&バー FUGA(風雅)
東京都新宿区歌舞伎町1-30-1 新宿プリンスホテル25階
03-3205-1111

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2008年09月09日

[町家酒房 DEN 原宿](神宮前)

場所良し、酒良し、料理良し、雰囲気良し


神宮前の交差点でタクシーを降りてぐるりと見回し、鼻をひくつかせる。どこに連れて行かれるのだろうと同行者が不安に思う瞬間だ。一軒目、交差点のすぐそばにある店の前で立ち止まり、メニューをパラパラとめくった。すぐに地下への階段に足を踏み入れ驚かせた。いい加減に決めたように見えただろう。

薄暗がりの向こうにゆったりとしたテーブル席とカウンターが見える。店頭にあったメニューには様々な料理が書かれていたのに、バーのような雰囲気はちょっと意外だった。カウンターにはサントリーのウイスキーと、サントリーが輸入しているスコッチが並ぶ。「サントリー系列の店ですか?」とバーテンダーに聞くと、当たりだった。

ずわい蟹とキノコDEN風サラダ、戻りカツオのカルパッチョ

プレミアムモルツの黒生ビールが美味い。料理はバーのおつまみの域を超えている。奥のテーブル席で鍋料理を楽しんでいるカップルがいる。入り口近くのテーブルでは真剣な表情の男二人が軽いつまみで飲みながらヒソヒソ話をしている。込み入った仕事の話だろうか。

ネギトロの京風湯葉巻き、霜降り豚トロの古代塩焼き

京風ダイニングと謳う店の人気料理がネギトロの京風湯葉巻き。山芋がシャリッとしていいアクセントになっている。4品の中で一番美味しかった。

ゆったりとした大人の雰囲気の割にはリーズナブルな店である。ボトルワインもそれほど高くない。気分のいい食事が最後の勘定で乱されることはなさそうだ。

食事が終ってもお楽しみはこれからだ。目の前の「The Owner’s Cask 」が、銀髪にウインクをしている。混ぜ物なしのシングルカスクだけに、アルコール度数は61%。高度数を感じさせないまろやかさはストレートで飲まなければ分からない。

チーフバーテンダーの石塚さんとの会話も楽しい。他の客のために石塚さんがカクテルを作り始めた。シェーカーを振り終えたところで「もう少し背を伸ばして、ときどき頭の高さまで手を振り上げたらカッコいいですよ」と余計なことを言ってしまった。「素人が何を言う!」と怒られるところだが、石塚さんは汗を拭き拭き照れたような顔をする。

調子に乗って「バーテンダーの一番の見せ場だから、石塚さん目当ての女の子がカウンター一杯になるように鏡の前で練習したらいい」と勝手に動く困った口である。61%はやはりきいているようだ。

年中無休。週の初めは客も比較的少なくてゆっくりできる。カップルでも男同士でも使える店だ。

京風ダイニング 町家酒房 DEN
東京都渋谷区神宮前4-30-3 ティーズ原宿B1F
03-5775-3786
http://www.gnavi.co.jp/myu

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2008年09月08日

[いとはん](日本橋)

出世魚を食べても…


同じ釜の飯を食った後輩たちもやがて50歳に達する。今は別の道を歩いているが、たまに集まって情報交換する。昔話で盛り上がることもあるが、違う業界や会社の話を聞くと刺激を受けるし勉強にもなる。

「東京駅前の八重洲通りから仲通りに入って直ぐ」と電話で告げた。味もさることながら、分かりやすい場所であることも、現地集合における大事なポイントだ。Aが来るのをあてにせずにKと飲み始めた。

三点セット

店のチェックは昼間に済ませていた。「本日のおすすめ品」メニューがあるのでこの店にした。最初に書いてあるのが三点セット(だだじゃ豆、いかソーメン、冷やしおぼろ豆腐)、スタートはこれで決まり。

刺身

7種類の本日のお造りの中から汐子(ショッコ)とスズキを選んだ。どちらも出世魚である。汐子はシオゴ、アカハナと育ち、最後にカンパチと呼ばれる。スズキはセイゴ、フッコ、スズキ、オオタロウとなる。我々は出世とは無縁になってしまったが、それでも出世魚と聞けば嬉しくなるから不思議だ。

鱧皮ポン酢、和風ジャンボ海老シュウマイ、自家製するめいかの沖漬、まぐろ酒盗

できるだけお腹が一杯にならないものを食べ続けたが、Aはやってこない。時間が経つと食欲も減退してくる。Aの携帯電話にメッセージを残したことを忘れた頃に電話が鳴った。店の場所を告げると15分程してようやくやってきた。

里芋京湯葉あんかけ、天婦羅盛合せ、出し巻き玉子

みつせ地鶏大手羽先塩焼き、ガーリック焼き

普通なら、全員揃ったところでリセットされるので最初からいる人は飲みすぎることになるが、Aは酒が飲めない。従って、リセットもなく頭はクリアなまま粛々と宴の終わりに向かっていく。

店に長時間居座ることになったが嫌な顔はされなかった。客が殆ど居ないのだ。「今日は珍しく空いている」という女性店員の言葉を信じることにした。彼女の応対も料理も悪くなかった。悪いのは4階という場所のせいぐらいだろう。

ゆっくりできた我々はラッキーだった。いつも生真面目なAが心配だったが、元気そうで良かった。出世はなくなっても、まだ老け込むには早すぎる。

最年長の銀髪もまだまだこれから。ヨシッ!明日も飲みに行くぞ!


いとはん
東京都中央区日本橋3-4-1 第2弥生ビル4F
03-3241-1108

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2008年09月07日

[よね一](名古屋)

名古屋のうなぎ丼


鰻の蒲焼は江戸発祥の料理であるということはこれまで何回も書いた。東京の深川で養殖が始まり、やがて浜松に移転、現在は鹿児島が日本一の生産県となっている。
蒲焼は江戸から全国に広まり各地で微妙に変化した。背開きして蒸しが入る関東風、腹開きして蒸さない関西風がよく知られているが、名古屋も独自の鰻蒲焼文化をもっているようだ。

「あー、ひつまぶしのことか」と思う人も多いだろう。実際のところ、銀髪も名古屋ではひつまぶしを食べることが多かった。今回、客先で「うなぎを食べたい」と言ったら、御園座の近くにある店に連れて行ってくれた。お世辞にもきれいとは言えない「よね一」は創業以来60年以上の老舗うなぎ屋である。

もちろんひつまぶしがあるが、今日はパスしてうなぎ丼を食べることにした。名古屋でうなぎ丼を食べるのは銀髪グルメ紀行第1回目の「西本」以来、約3年振りである。一番高い2450円の特上はご飯の間にもうなぎ入る中入れ丼だった。

西本との共通点はうなぎが食べやすい大きさに切ってあるところだ。関東風なら蒸してあるので箸で簡単に切れる。名古屋は蒸さない関西風だからかと思ったが、関西でも一口大に切ることはない。たった2軒で名古屋風と言うのは大胆かもしれないが、あながち間違いではないだろう。

名古屋風のうなぎ丼が発展して、ひつまぶしが生まれたのではないだろうか。ごはんと混ぜやすいように、うなぎ丼よりもっと細かく切るのがひつまぶしである。
タレも他の地域に比べれば濃くて甘辛い。最後にあっさりとお茶をかけるのも理にかなっている。

切り刻んで出すのが一般的な中部地区では、通常の丸ごと蒲焼を「長焼き」と称する。ごはん抜きの蒲焼を長焼きと呼ぶようだが、刻んだものが主流なので長焼きの名称が生きる。

紀州備長炭で焼き上げるよね一のうなぎ丼はなかなか美味しかった。新しい発見をしたような気分になり、いっそう美味しく感じた。


よね一
愛知県名古屋市中区栄1丁目5-16
052-231-6924
http://www.yoneichi.com/

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2008年09月06日

伊勢うどん

三重県津駅でみつけた伊勢うどん


出張ではできるだけ地元の物を食べるようにしているのに、駅前の蕎麦屋で不本意ながら信州そばを食べた。胃が重いと言う部下を気遣ったためだ。名古屋までの切符を買いに行った部下を待つ間、何気なく改札横のうどん屋のショーウインドーを見たら「伊勢うどん」なるものを見つけた。何度も津に来たけれど、まったく知らなかった。

売店を覗いたら箱入りの立派なお土産がある。悩んだ末に簡易包装のものを買った。自分で食べるのなら見栄を張ることはない。三重県内産小麦粉、たまり醤油100%使用で品質的に劣るわけでもなさそうだ。伊勢うどんについては製造元の「いとめん」のHPに詳しく書いてある。西暦1600年以前から食べられていると知って驚いた。

茹でたうどんに添付のたれをかけて食べた。たれはたまり醤油に鰹節などのだしを加えたかなり濃い味のもの。讃岐うどんも生醤油をかけて食べるが、伊勢うどんの方が濃厚である。麺は讃岐うどんよりも太いので濃厚なたれがよく合う。

輸入小麦粉の価格が上昇して各地の製麺業者が困っていると聞く。代表的な讃岐うどんも9割以上の業者が輸入小麦に頼っている状況にあって、伊勢うどんは県内産小麦を使い、昔ながらの製法にこだわっているというから偉いもんだ。

ベビースター

全国各地のお土産用のラーメンを作っているベビースターも、三重県はうどんである。熊野灘のカツオとこうじやのたまり醤油を使った逸品とのこと。ベビースターの麺シリーズの中では上出来の部類だろう。大人には甘すぎるけれど。

大田区にあるカフェ シュガーが東京で唯一伊勢うどんが食べられる店らしい。銀髪が知らなかったのも無理はない。手っ取り早く食べるなら通販の方が楽だ。何しろ麺を茹でてたれをかけるだけでいいのだから。


いとめん本店
http://www.itomen.co.jp/2_isetowa.htm
糀屋
http://www.koujiya-ise.com/isp.htm

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2008年09月05日

[いのこ家](新宿3丁目)

蒸し豚と豚ヒレ寿司


目指す店はマルイシティ8階にある。予約していないので、満員のエレベーターの全員がライバルに思えてしまったが、7階で不安は一掃された。そこには映画館があった。
エレベーターは我々だけになり、「いのこ家」に入ったのは我々だけだった。それでもカウンター席以外に選択の余地はなかった。ギリギリセーフに胸をなでおろした。

傘も荷物も預かってはくれないカジュアルなお店。目的にしていた2品、「蒸豚しゃぶとしゃきしゃき野菜セット」「豚ヒレ握り寿司」を頼んでから、メニューを見詰めた。枝豆のようなすぐ来そうな料理が見当たらない。店員に聞くと「混んでいるので、どれも時間がかかります」と素っ気無い。お通しがあるからいいやと思ったが、結局来なかった。席料目当てのつまらないお通しに腹が立つときもあるが、何もなければ手持ち無沙汰ではある。

豚ヒレ握り寿司

幸い、一杯目のビールを飲んでいるうちに寿司がやってきた。炙りはレアの状態で少し赤身が覗く。北海道の直営農場で育てたSPF豚は生でも大丈夫とのこと。塩味が程よく、予想したより美味しかった。

蒸豚しゃぶとしゃきしゃき野菜セット

我が家でもよくやる豚肉と野菜のセイロ蒸し。違いは豚肉の質というか安心度。野菜の上に薄切りの豚肉を乗せて、再び蓋をして30秒。レアの状態でも食べられるのは握り寿司で証明済み。2種類のロース肉は美味しく、蒸し野菜を食べればヘルシーな気分になった。

雑炊

蒸し器の下の鍋には肉や野菜のエキスが滴り落ちる。その鍋に出来たスープを使って麺か雑炊を最後に食べるのが定番。ヘルシー料理にこだわって雑炊を選んだ。

雑炊を食べ終わる頃には入り口で待つ人も出て来た。映画が終わる頃にはもっと列が延びるだろう。リーズナブルなワインや、果汁タップリのジュースなど、若い女性向けの飲み物は豊富だが、オジサン向けの酒の品揃えは貧弱。長居は無用のようだ。

家に帰り、体重計に乗ったら蒸し豚野菜の効果てきめんだった。メタボに悩むオジサン向けの店も開いてみたらどうだろう。もっとも、後でこっそりラーメン屋に行くようでは逆効果。それが我慢できる人なら、最初からメタボになることはない。


いのこ家
東京都新宿区新宿3-1-26 マルイシティ新宿City-1 8F
03-5362-0158
http://www.inokoya.co.jp/

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2008年09月04日

[十他素いろり席](日本橋)

お肉も自然農法?


「自然農法とは、農薬や化学合成肥料はもちろん有機肥料も一切使わずに、土が本来持っている力を活かして農家の方々が心を込めて育てる栽培方法です。」店の宣伝文句は実に魅力的である。「いろり席」という店名にも惹かれた。

意気込んで出かけたが、一番乗りだったのには驚いた。まだ6時、時間が早いからと勝手に納得。ハッピーアワーでビールが半額と知って嬉しくなる。炭火が用意されて気分が盛り上がってきた。

お通し、キャベツ、たこ酢

お通しは悪くない。キャベツとたこ酢は普通。助走としてはこんなものだろう。

しめさば、焼きとん

しめさばもちょっと炙るつもりで頼んだ。皿に乗ってきた焼きとんを見て目を疑った。凍っているように見える。時間をかけて焼いた。「もう大丈夫ですよね?」と店員に尋ねたら、肉を串からはずして「もう少しですね」と言う。確かにまだ芯が赤いが「新鮮だからレアで大丈夫ですよ」と言って欲しかった。結局焼きすぎて固くなった。もつは臭いも気になった。

チーズやっこ、煮込み

肉を焼くのは止めた。他の居酒屋料理は問題ない。ちょっと気を取り直した。

焼き鳥、野菜

「焼き鳥を食べたい」と部下が言うので再び肉に挑戦。冷凍ではないようだが新鮮さは分からないのでしっかり焼いた。「いろり席」に惹かれたが、あまりいいアイデアには思えなくなっていた。素材も大事だが、焼き加減も味を大きく左右する。自分で焼く楽しさよりもプロの技に頼るべきだった。

遅まきながら「自然農法」のことを思い出した。全部野菜にするべきだったと反省した。追加注文をしようとする部下を制した。いつの間にか店は7割ほど埋まっており、煙が立ち込めて息苦しくなっていた。一番奥に座る我々の場所の煙がもっとも濃い。快適に過ごすなら入り口の席がベストだと店を出るときに悟った。

久々に勘が外れた。腕のいいコンサルタントを雇っているのかもしれない。宣伝は一流である。

十他素いろり席
東京都中央区日本橋室町1-5-15
03-3278-8822

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2008年09月03日

[美食 米門](渋谷)

味も値段もワンランク上の居酒屋


デパートの中、しかも渋谷ならたかが知れていると思った銀髪は世間知らずだった。若い女性アルバイトが客引きをしていたのも判断を誤らせた一因である。席につきドリンクメニューを開いて自分の甘さを悔いた。ビールの中瓶が850円、日本酒は一合1,000円以上するものばかり。

お通し、クレソンと芹のサラダ

料理も殆どが4桁と普通の居酒屋より2~3割高い。覚悟を決めてオーダーした。お通しの煮物が美味しいので少しホッとする。清流で育てたというクレソンと芹のサラダも悪くない。少し機嫌がよくなってきた。

馬刺し、本ししゃも

馬刺しは熊本産が有名だが、青森県産小田桐牧場直送というので興味が湧いた。運ばれてきた馬刺しはとても美しい。たてがみと赤身が重なり合い、手前に霜降りロース肉が輝く。ロースが口の中でとろけるのは見ただけで分かったが、たてがみと赤身を一緒に食べたとき口に広がるまろやかさには驚いた。値段だけのことはある。

北海道産の本ししゃもはプレゼンテーションも立派。馬刺しと食べ比べると分が悪いが、食べる順番が逆だったら感動しただろう。

薩摩若しゃもの串焼き5品盛り合わせ

小振りの若しゃも焼き鳥5本で1,500円は有名店並の価格。もっとも既に居酒屋気分は吹っ飛んでいるので、値段はあまり気にならなくなっていた。
さあ、次は何を食べようかと意気込んだが、相方が腹一杯と言うのでお開きになってしまった。

新宿、品川、横浜、梅田にもある米門以外に、系列のオイスターバーMAIMONが恵比寿、銀座、梅田にある。銀座のオイスターバーには行ったことがあるが、雰囲気がいいだけでやたら高かった印象が残っている。

今日の米門はちょっと高めだが、悪くはなかった。店員の応対にも文句はない。そうそう、呼び込みをしていたアルバイトの女の子がとても可愛くて、育ちの良さそうなお嬢さんだった。何よりもそれが一番良かった所かな。アルバイトがきれいな笑顔を見せている店が悪いはずがない。


美食米門 渋谷パルコ店
東京都渋谷区宇田川町15-1 パルコPart-1 ダイニング&ガーデン 8F
03-3464-
http://www.maimon.jp

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2008年09月02日

[火鍋厨房 銀座 麒麟](新橋)

残暑は辛い鍋で乗り越えよう


業界の有名人F氏と初めての会食を企画した。別の友人I氏も誘った。どこで食べるか散々悩んだ末に、一番分かりやすい場所を選んだ。機関車広場の前にある、ニュー新橋ビルなら迷いようがない。

少し早めに到着したら、既にI氏は席についていた。一番遠くからやってくるF氏は多分遅れるだろう。料理を決め、ビールを飲み始めた。料理が運ばれてきた時にタイミングよくF氏も到着した。

お通し、ザーサイ、焼餃子

銀座にある「麒麟」は立派な中国料理を出す店である。系列である新橋の店は、遥かに大衆的な店だ。銀座店はビルを丸ごと使う大きな店で、ちょっと高級な感じ。大衆店故に場所を変えて一線を画するのも分かるような気がする。もっとも、火鍋専門店ながら小皿料理も豊富で、リーズナブル。サラリーマンが気楽に入れる店で、なかなかいい。

三色鍋

二色鍋の店は結構あるが、三色鍋は初めて。白湯と豆乳の塩味スープ、四川風の辛味と山椒の効いたスープ、干し海老風味の旨みスープの3つに分かれ、それぞれに合わせてつけだれも3種類ある。


みんな銀髪グルメ紀行のことを知っているので、具が到着する度に皿を持ち上げて写真を撮らせてくれる。気の毒なので、ほどほど撮ったところでカメラはバッグにしまった。後は食べることに専念するのみ。

論客のF氏の話はとても参考になった。頃合いを見計らって、こちらの意見も述べる。同意できる部分が圧倒的に多いが、ぶつかり合うものもある。食べるのに専念するつもりが議論に熱中して、スープが蒸発してしまう。何度か注ぎ足してもらったものの、議論は沸騰したままである。

鍋はなかなか美味しかったが、ゆっくり味わう会ではなくなった。若いときには上司や会社の悪口だけでなく、天下国家も含めて偉そうに議題にしたものだ。久し振りの議論満載の食事は面白かった。F氏と別れた後も、頭の中で論点を何度も何度も反芻した。酔いが醒めると、記憶もなくなってしまいそうで怖かったからだ。

火鍋の薬膳効果のおかげか、翌日は体も脳も快調。もちろん口も滑らかだった。

火鍋厨房 銀座 麒麟
東京都港区新橋2-16-1
03-3502-0039

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2008年09月01日

[韓国館](新宿歌舞伎町)

家庭料理もいろいろある


「あれっ? 変わったな、この店」とKさんがちょっと驚いている。足が遠のいてしまったのはKさんだけではなかったのだろう。店は創業11年目にリニューアルオープンし、高級店から家庭料理中心の低価格店に姿を変えていた。

店の奥に架かった大型液晶テレビではスポーツ番組が流れている。どこか変だと思って眼を凝らすと、チーム名が韓国語で書かれている。左隣で鍋をつつく若者3人は韓国語を話している。ラフな格好の若い店員たちも韓国人。まるでソウルに居るみたいだ。

お通し、キムチ、ケジャン

メニューの文字は日本語と韓国語。和牛焼肉のページは一瞥しただけで飛ばし、家庭料理を探す。メインはカムジャタン(ジャガイモの鍋)に決めた。すかさずKさんがキムチとケジャンを頼む。韓国語もポンポン出て来る。大したもんだ。中国でも韓国でも食べるのに困ることはないだろう。
キムチは浅漬け。ケジャンは先日の吾照里より濃い味で辛いが、悪くない。

カムジャタン

じゃがいもの他に骨付きの豚肉が入っている。味が少し薄い気がしてケジャンのタレがたっぷりついた蟹の甲羅を鍋にぶち込んだ。それを見て韓国人の店員が肉のだしが濁るから止めた方がいいと忠告する。一度は従って甲羅を鍋から出したが、思い直して再度鍋に移した。日本式寄せ鍋では肉も魚もごちゃ混ぜにする。味が交ざって何が悪い。

Kさんは豆腐は絶対あるはずだから追加しようと言う。豆腐を分からせるのには苦労した。発音が微妙に違う。具を足すシステムはないようだが、Kさんの要求に店員も素直に応じてくれた。

思ったとおり鍋はさらに美味しくなった。Kさんと二人で日本人の知恵を自慢する。伝統や習慣という高い壁も、他国人なら軽々と超えることができるから面白い。ソウルでは練りわさびを鍋の薬味に使う店があった。アボガドの鮨・カルフォルニアロールなども日本人には考え付かない。

石焼ビビンパ

写真は撮り忘れたが、ジャガイモのチヂミも食べたので満腹。それなのにKさんがさらにビビンパを頼むからびっくりした。60歳を超えるのに、銀髪より遥かに健啖家である。尊敬してしまう。
たくさん食べる人がいると、食事は一層楽しくなる。特に鍋は2人より3人、3人より4人である。

Kさんの表情を見ていると、以前の韓国館より大衆的になった今の方が気に入っているようだ。韓国人や韓国通の日本人も、ソウルの料理屋を思い出してしまうような店である。

韓国館
東京都新宿区歌舞伎町2-41-8 植木ビル1F
03-3232-2989

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