日本随一の天然鮎料理
5時45分に到着。2階には既に先客があるようだが、1階にはまだ誰もいない。カウンターの真ん中に座ると、店の人たち(板前さん6人、仲居さん2人)に見詰められているような気がする。「イヤー、緊張しますね」と笑って空気を和ませた。
一品目が出てきたところで「写真を撮っていいですか?」と主人に尋ねる。「そんなこと言われるのは初めてですよ。最近はみんな何も言わずに撮ってますから」と苦笑い。名刺を渡して「今日はよろしくお願いします」と言う。主人からも名刺を受け取る。さあ、楽しい食事の準備は整った。
通常は鮎の刺身だが、鮎の数が足りないのでフッコになったのが残念。次回の楽しみにしよう。
一人二匹の塩焼き。頭から食べ尽くす。鮎の内臓と塩だけで丹念に作られた苦うるか。器がサメに似ていると相方が言うので馬鹿にしたら「実物より頭が大きいですからね」と主人が優しくフォローしてくれる。
茄子の味噌煮込みかと思ったら、これもうるか。汁を残すのがもったいないので「ご飯でも入れたら…」と口に出そうとしたら、「白いごはんをお出しします」と先に言われてしまった。あー悔しい。
鮎の揚げ物は小麦粉の衣がパリッとしていて香ばしい。鮎の中に挟んであるのは赤味噌かと思ったら、白味噌にうるかを混ぜたものとのこと。
煮浸しにすると、鮎はまた違った味わいになる。実に面白い。
いつものことではあるけれど、他の客は自分たちで話し込んでいるので目の前の主人を我々がほぼ独占した。大量に使う鮎の全てを無駄にしないために、考え抜いた技の数々を説明してくれる。披瀝したいのは山々だが、そんな野暮は慎もう。是非、店に出向いて自ら聞いて欲しい。
工夫は鮎料理だけではない。デザートの氷の下に隠れている青梅の鮮やかな色も主人の研究と試行錯誤の賜物。酒、什器その他、隅々まで細やかな配慮がある。
主人の、女将さんの顔がいい。自信と謙虚さが見事にバランスしている。二人が店の外までお見送りしてくれた。頭を下げる二人に「また来月!」と既に常連さん気分で偉そうに手を上げる銀髪。いい店だった。
鮎正
東京都港区新橋4-17-5
03-3431-7448
投稿者 銀髪 : 2008年09月11日 07:46
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