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2008年09月16日

[そのまんま](新橋)

宮崎料理ではありません。土佐料理ですよ


機関車広場から電話した。「今晩、二人開いてますか?」「大丈夫よー」「それじゃー5分で行きます」「エッ?ワッハッハッ!」楽しい食事は約束されたようなものだ。狭い階段を3階まで上る。ドアを押すとガシッと留め金に引っかかって開かない。「アレッ?」と言ったところで女将が飛んできた。手伝いの子が来るまでは物騒なので鍵をしているそうだ。常連さんはドアの横の呼び鈴を鳴らす。

奥のテーブルに座るように言われた。既に炭火の用意がしてある。使うのは土佐炭。連れが目ざとく壁の張り紙を見つけ「お母さん、この店のルールを説明してよ」と調子がいい。基本的にお任せ。その日に空輸されてきた素材次第でメニューは変わる。

かつおのあら、心臓とハラス

お通しと言うには大きな皿が出てきて驚いたが、よく見ればあら。骨から身をはずして食べ終わる頃に赤身が出て来た。「パイ」と聞こえたので思わず「オッパイなの?」と言って笑われた。かつおにオッパイがあるはずがない。心臓のこと。鮮度抜群できれいな心臓を生で食べる。魚とは思えぬしっかりした食感。生が苦手な人はハラスと一緒に焼いて食べてもいい。塩は甘味のある土佐塩。

ガザミ(渡り蟹)、かつおの刺身

ハラスが焼きあがるまでの間、ガザミと分厚いかつおの刺身を食べる。ハラスの表面で脂が弾けてきたら食べごろである。続いていかを焼く。何度もタレをつけてひっくり返すので香ばしい。銀髪がいれば相手は食べるだけ。楽チンである。

ハラス焼き、イカ焼き

「四万十川の天然鮎と鯨の鍋とどっちがええ?」と女将が問いかける。これからが相談タイムだ。「鮎は近くの鮎正でたくさん食べたからなー」と言うと鯨を熱心に奨める。「ゴンドウクジラ?」「ミンクよ」「じゃー南氷洋だね」「そうです」。「それじゃあ、せっかくだから鮎にしよう」と言うと女将がずっこけた。「さんざん鯨を説明させて鮎かい?」と言う。高知沖で獲れるゴンドウクジラなら興味があるが、四万十の鮎の方が魅力的だ。鯨は鮎の季節が終ってからにしよう。


「匂いをかいでごらん?」女将が自慢気に鮎を差し出した。西瓜のような爽やかな甘い匂いがする。四万十川の新鮮な天然鮎を食べるのも初めてなら、匂いをかぐのも初めてだ。

しばし鮎談義。化粧塩をして、焼き始めた。丁寧に焼く銀髪の手つきを見て、女将は安心して他のテーブルに行った。それからは鯨の鍋を食べる隣の常連さんにつきっきりになった。かなり盛り上がっている。

うつぼ、鮎の骨

うつぼを初めて食べて連れが感激する。ワタがついた鮎の骨を再度炭火で炙った。もちろん連れの骨も炙らせた。柔軟な発想を持つ男だが、食い物に関しては保守的である。まあ、銀髪が変わっているのだけれど。
「ワー、美味しそうやねー」と女将も満面の笑みだ。苦味のあるワタが美味かった。

生ビール2杯、高知の地酒「慎太郎」を6杯飲んで二人で約2万円。これからもずく蟹など秋の食材が空輸されてくる。冬も楽しみだ。常連になりたい店である。

鮮活処 土佐料理 そのまんま
東京都港区新橋4-18-4 新橋太陽ビル3階
03-3434-1414

投稿者 銀髪 : 2008年09月16日 07:39

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