2008年12月23日
[辰っちゃんのホルモン市場](名古屋)
梅宮辰夫プロデュースのお店

ワシントンホテルプラザ2階の「銀座」を出て向かいのビルの地下に入ったのは7時少し前で、店内は8割方埋まっていた。仕切りの隙間から隣のテーブルを覗くと、大皿にカルビやロースが豪快に盛られているのが見える。我々は既に腹八分目だったので、そんなに食べることはできない、と思っていた。
お通し(チャプチェ、野菜)、レバ刺し

芸能人が経営する店は数多いが、梅宮辰夫については胡散臭い印象を持っていた。観光地でよく見かける漬物屋の人形を見ると、単に人寄せに使われているだけに思えたためだ。
食通であっても企業経営は簡単ではない。
偏見を持ちながら、レバ刺しを食べた。推薦者のT氏が不安そうに顔を覗く。「美味しい」と言うと笑顔になった。お世辞ではなく、偏見を解くことにした。
ホルモンつぼ漬け、ハラミ、ツラミ、ラーメン

T氏のイチオシはホルモンつぼ漬け。落ち着きなくホルモンをひっくり返すのを見兼ねて部下のKがトングを取り上げた。脂をあまり落とさないように焼くのがコツらしく、半生の状態で口に放り込んだ。「美味い!」のKの言葉につられてみんなが箸を出す。
ハラミ、ツラミを食べて終りにしようと思ったら、「ごはんくださーい!」とT氏が言うので驚いた。さらに「ラーメンくださーい!」と続けるので他のみんなもアングリである。
本日2軒目の食事であることを忘れてしまいそうだ。
名古屋には焼肉屋2店、寿司屋と焼き鳥屋1店、梅宮辰をの店があるらしい。いずれもタマミグローバルという会社が経営する。全国に22店ある梅宮辰夫漬物本舗はデジタルラボラトリーの関連会社ナガノファクトリーのもの。梅宮辰夫がオーナーではなく、名を貸しているだけのようだ。もっとも、食通の誉れ高い梅宮辰夫の名に惹かれて客が来るのだから、彼の責任は重大だ。
ホルモン市場は肉の種類も豊富で値段も手頃。梅宮辰夫の名声に傷をつけることはなさそうだ。
辰ちゃんのホルモン市場
愛知県名古屋市中区錦3-19-6ワンダフルプラザ MB1
050-7300-3290
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2008年12月05日
[花ざくろ](岐阜)
岐阜県が誇る飛騨牛

幸か不幸か牛肉偽装事件で飛騨牛の名前は全国に知れ渡った。名古屋などで何度も食べたことがある銀髪でも「岐阜県内で14ヶ月以上肥育された黒毛和種で、3等級以上のもの」だけが飛騨牛と呼ばれることを事件になるまで知らなかった。
口取り、前菜盛合せ

花ざくろは創業25年、有名ブランドとして定着する前から最上級5等級の飛騨牛のみを使っているとのこと。迷った末に特選おまかせ雪コースを頼んだ。自慢の牛タンをはずすわけにはいかない。
牛たたき、オカカサラダ

牛のたたきもイチオシメニュー。「これが美味いんですよ!」と今日が2度目の岐阜県担当Fが声を上げる。太った男が肉を口に頬張り、嬉しそうに笑うと本当に美味く見える。
牛タン(元と先)

「店の看板料理と言う割にはイマイチなんですよ」と店に来る前にFは批判的だった。「美味しくないって言ってましたよ」と仲居さんをからかうと困った顔をする。実際に食べてみると悪くない。Fも「すいません、勘違いでした」としおらしいので、比較するためにコース外の牛タン(先)を追加した。「アッ、これだこれ!前回食べたのはこっちですよ」とFの面目も保たれたようだ。

サーロイン(上)だけでなくヒレ肉も見事にサシが入っている。仲居さんが丁寧に焼いてくれるのを待つ。Fは「しっかり焼いてください」と言ったくせに、食べた肉を「焼き過ぎですね」としかめっ面をする。上等な肉を炭にしてはもったいない。
50歳を超えた我々には110gの肉で正解だった。脂が口に残っていたせいか、今日一番感動を与えたのは白いごはんだった。普段夜にはご飯を食べる習慣がない銀髪だが、富山県産こしひかりが滅茶苦茶美味しくて、完食してしまった。

階段の踊り場の壁に目が止まった。安福号は飛騨牛を頂上まで持ち上げた名種牛で、これまで39,000頭もの子を送り出したそうだ。以前、「島根牛の糸桜号には4万頭の子がいる」言うと、「エッ?凄いなー!」と仲間の一人が感嘆して計算を始めた。彼の勘違いを大いに笑ったものだ。
花ざくろは安福号の血統にこだわって仕入れをしているそうだ。安福号だって凄いのだ。何が?
花ざくろ
岐阜県岐阜市栗矢田町1-5
058-266-1189
http://hanazakuro.com/
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2008年11月05日
[伊達の牛たん本舗](仙台駅)
時間がないときは駅ビルで

地方出張でホテルや駅ビルで地元名物を食べるのには抵抗感がある。特に根拠があるわけではないが、時間があれば街に出たい。駅の土産物売り場で一番目立つのが伊達の牛たん本舗。「ここの芯たんが有名で美味しいですよ」と部下の一言が駅ビルでの食事を決心させた。
席についてすぐに「芯たん」と告げた。「売り切れました」とアルバイトと思われる若い女性店員は素っ気無い。数量限定でランチ時に売切れてしまうらしい。部下共々落ち込んだ。
仕方なく、普通の牛タンからスタートした。
牛タン1.5人前

駅ビルの店に偏見を持って入ったためか、思ったより美味かった。新幹線の時間まで余裕があるし、酒の肴的な料理も多いので日本酒を飲むことにした。
牛タン味噌肉豆腐、肉味噌たんかつナンのカナッペ

日本酒の品揃えがいい。浦霞、十四代、飛露喜、田酒などの銘酒が手頃な値段で飲める。定食を食べる客が多い店内で大判振る舞いの客に見えたかもしれない。我々の担当者はアルバイト→チーフ(?)の女性→店長と昇格していった。
通しゃぶ

合成肉の牛タン。通しゃぶと命名したものの、部下は一切れ食べて口を歪める。ダメだと決めたら絶対口にしない相手は困る。仕方なく銀髪が平らげた。タレをつけて持参の唐辛子をかければ悪くない。
牛タンつくね

つくねは食べてくれた。やれやれである。好き嫌いがある相手は疲れる。好き嫌いがない銀髪も相手を疲れさせているかもしれない。とにかく珍しいものは見境なく頼むのだから。
新幹線にはゆっくり間に合った。駅ビルにある店に対する偏見も少し解けた食事だった。
伊達の牛たん本舗
仙台駅地階エスパル店
022-722-8356
http://www.dategyu.jp
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2008年11月03日
[天國](上野)
西郷さんの横で食べる馬肉

上野で仕事を終えたのが11時半。部下に預けておいた地図を受け取り早足で歩く歩く。会社を出る前に行く店を決めて地図を印刷してきた。公園内に店はあるのだろうかちょっと不安になる。
公園内に建てられた地図の前に立つ。フォークとナイフのレストランマークは小高い山の上にある。「あれじゃないですか?」と部下が指し示す方を見たら、高い木々の向こうに建物が見えた。
公園内で人通りが少ないためか、馬肉専門店だからか分からないが、広い店内に客はおばさんが2人だけ。馬肉入りのコロッケを食べているようだ。我々はもちろんステーキ定食である。

小鉢やデザートは省いて肉をもう少し大きくして欲しかったが1,600円ではこんなものか。味噌汁を吸って「馬肉の匂いがする」と部下はご機嫌である。夜なら酒の肴になってしまうステーキも、昼ならごはんと共に口に入る。焼き具合も丁度良く、銀髪もご機嫌である。

熊本の天國本店は創業1982年らしいが、上野の天國はいつからあるのだろう。東京にある馬肉専門店は小さい店が殆ど。おそらく天國が一番立派な店ではないだろうか。個室が5部屋ありカウンターや椅子席も含めるとかなり大勢が入れる店だ。
霜降りの馬刺しやレバー刺し、馬肉のしゃぶしゃぶや焼肉も美味そうだ。パンフレットの美人女将の写真も気になる。この日は女将の顔を拝むことができなかった。
西郷さんの銅像近くにある店なら黒豚などの鹿児島料理の方が相応しいような気もするが、西南戦争を持ち出すまでもなく西郷さんは熊本とも縁が深い。もっとも西郷さんだから熊本料理とこじつけても意味がない。美味しい馬肉が食べられれば文句はない。女将が写真どおりであればもっと文句はない。今度確かめに行かねば。
天國
東京都台東区上野公園1-59 上野公園内 西郷銅像横
03-3824-3211
熊本 天國 本店
熊本県熊本市二本木2-13-12
096-326-4522
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2008年10月16日
[いいかげんや](新橋)
いい、加減、かな ?

いきつけの店がある人は頼もしい。S氏を誘うと必ず「いい店を知っていますよ」と返ってくる。常に新しい店を探さなければならない銀髪にとってこんな楽なことはない。焼き鳥激戦区の新橋で、彼が推薦する店となれば嫌でも期待してしまう。
お通し、刺身

店はすぐに見つかった。すでにS氏は奥の席で待っていた。座るとすぐにS氏が予約時に頼んでいた刺身が出てきた。白レバーを含む鳥の刺身をたべれば、焼き鳥の味は食べる前から保証されたようなものだ。


1本150円からというお手頃値段で美味しいとなれば店は一杯になる。S氏はカウンターを予約したかったようだが、奥の2人席で仲良く食べた。カウンターでなくても店主が料理を運んではだべっていくので楽しい。常連のS氏のおかげだ。


それにしてもSはよく食べる。肉ばかりでお腹が一杯なのに今度は野菜を頼む。不思議なものでこちらも負けずとオーダーしてしまう。鳥ばかりでは飽きるので豚バラ。ノスタルジックにハムカツ。琴線に触れるのが上手な店だ。

もう終りだろうと思ったらまだ頼むS氏。つられて追加注文をする銀髪。気の置けない相手との食事は楽しいが、身体に悪い。お腹が悲鳴をあげる。
激戦区で毎日席を満たすのは並大抵ではないだろうが開業して既に7年。問屋を通さず直接仕入れているので、素材は新鮮でしかも安いというのが人気の秘密だろう。
店名にオーナーの性格が表れている。ユーモアがあって、元気で、自信満々といったところだろうか。「いいかげん」という言葉は銀髪も好きだ。「いい」にアクセントを置く。風呂の温度をみて、いい(湯)加減というのと同じ。ちゃらんぽらんではなく、ちょうどいいという意味で使う。
値段、味、サービス、雰囲気。合わせて「いい、加減」の店である。
いいかげんや
東京都港区新橋4-20-9
03-3434-2911
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2008年10月06日
[日乃本 比内や]②(日本橋)
夜も期待を裏切らない

ランチで食べた親子丼が気に入ったので夜も行きたくなった。人生の大先輩たちを引き連れて総勢6人で出かけた。初めてのディナーで、人数が多いので5,000円の串焼きコースを食べることにした。コースの方が楽なのは確かだ。
先付け、自家製豆腐

予約時に頼んでいたので席につくとすぐに料理が出てきた。ビールで乾杯した後、日本酒に移った。比内やは秋田の地酒など日本酒の種類も豊富に揃えている。枡酒を持って来たのかと思ったら中は自家製豆腐。早とちりしてしまって苦笑い。

比内地鶏の焼き鳥は期待していた通り美味かった。皿にまとめて盛り合わせるのではなく、1本ずつ各人の皿に焼き立てを置いて行く。店員たちはきびきびとして明るく気持ちがいい。

コース料理を頼んで良かったと思うときもあれば、その反対もある。比内やは前者の方で、初めて来た人や自分で料理を選ぶのが面倒な人はコースにしたら安心だ。特に酒飲みにはピッタリの肴が多い。お陰でちょっと飲みすぎた。

〆はもちろん秋田名物の稲庭うどん。コースの最後だけに量は少なめで丁度いい。追加料金を出せばうどんの代わりに親子丼にしてくれる。もっとも親子丼ならいつでもランチで食べられるので、わざわざ夜に食べることもないだろう。
比内地鶏のお造り、比内地鶏のお寿司

コースとは別に頼んだのが上の2品。何も言わなかったのにちゃんと各人に分けて持って来てくれた。比内地鶏の刺身も美味い。寿司はもっと美味くて気に入った。
料理、酒、サービス、どれも文句はない。大先輩たちも満足してくれたようだ。日本酒がすすんでしまうのがちょっと困りものだけど。
ランチ、コース料理での宴会とどちらも及第点。次はカウンターで豊富なメニューの中から単品を食べてみよう。コースを食べるより高くなるに違いないが、裏切られることはないだろう。
日乃本 比内や
東京都中央区日本橋室町2-1-1 日本橋三井タワーB1
03-3231-1718
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2008年07月13日
[松喜屋](滋賀県大津)
本場の近江牛を

毎年この時期に地元の人に案内されて大津の老舗料理屋に行くのが楽しみだ。今回は松喜屋。早速ホームページを開いてチェックした。
松喜屋は明治初期に近江牛を関東に紹介して、その名を広めたとのこと。牧場と肉屋、それに料理屋を経営する。期待はいやが上にも高まった。
付け出し

前菜、たたき、サラダ、じゃがいもグラタン

席に着くなり料理が運ばれてきた。ビールで乾杯し、次に日本酒を頼んだが、すぐに思い直した。鉄板焼きには赤ワインの方が合う。
肉

見事な霜降り肉が前面に、裏に赤身の肉が隠れる。さすがに近江牛の霜降りは美味い。ホームページによると、松喜屋の創業者は近江牛を船で横浜港まで運んだ。近江牛は東京で大評判になったが、牛を乗せたのが神戸港だったため神戸牛と呼ばれてしまったとのこと。
なるほど神戸牛は近江牛のことだったのかと思ったら、話はそれほど単純ではない。
神戸肉は1983年に発足した神戸肉流通推進協議会により以下のように定義された。①兵庫県で生まれた但馬牛の血統であること。②お産をしたことがない雌牛または去勢した雄牛であること。③兵庫県で肥育されること。④兵庫県の食肉センターに出荷されること。
つまり明治時代に勘違いで名付けられた神戸牛が、後年正式なブランド牛に生まれ変わったことになる(正式名称は神戸肉または神戸ビーフ)。アー、ややこしい。
鉄板焼き

肉と野菜が乗った皿の奥に隠れていた赤いもの。レバーのように見えたが正体は赤こんにゃく。近江八幡市の特産品で、派手好みの織田信長が赤く染めさせたとも伝えられるもの。滅多に食べないので、以前食べたことを忘れていた。
それにしても牛肉のブランドは難しい。岐阜産牛の中で最高級が飛騨牛と言われるように、ブランド産地の中でも細分化される。松阪では特産松阪牛、神戸では三田牛、佐賀牛では伊万里牛などなど。
ところが我が奥様は脂の多い霜降り肉は大嫌い。鮪の大トロも大嫌いだから黒鮪が禁漁になっても意に介さないだろう。ブランドに踊らされない賢い奥様と言いたいところだが、やっぱり服飾品はブランド物が欲しそう。
賢い消費者なんてどこにもいないのだ。
松喜屋
滋賀県大津市唐橋町14-17
077-534-1211
http://www.matsukiya.net
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2008年06月23日
[トゥッカーノ](渋谷)
ブラジル移住100周年にブラジル料理

ブラジルのイメージはサッカーとリオのカーニバルぐらいしかない人が多いだろう。皇太子がブラジルの移住100年の式典に赴き、新聞でブラジル特集が掲載されてもなお、関心を持つ人は少ない。銀髪も似たようなものだが、食べ物には興味が湧く。
ブラジル料理の代名詞みたいになっているシュラスコを以前から食べたいと思っていた。ようやく念願がかなった日の翌日にブラジル移住100周年の記事を見た。何かに導かれたようで不思議な気分になった。ドラマなら都合が良すぎる設定と馬鹿にするところだ。
店は大勢の若者でほぼ一杯だった。彼らは2時間4,000円の食べ放題を選んでいる。飲み放題もつけているかもしれない。我々は90分3,000円と飲み物を頼み、料理を取るために席を立った。シュラスコを乗せてもらうために皿の一部を空けておく。

席に戻るとすぐに大串を持って店員がやってきた。丸ごとの肉をナイフで削り取り皿に乗せる。食べ終わった頃に別の店員がソーセージや内臓肉の串を抱えてくる。シュラスコは牛、豚、鶏、ソーセージなど10種類以上ある。オーストラリア産などの安い輸入肉ではあるが、じっくりと焼かれて思ったよりジューシーで美味い。

食い飽きたところでショーが始まった。若い男たちの目は踊り子の大きな胸に釘付けになっている。女性連れの男の目はさとられないように彷徨っては目標点に向かう。

ショーが終わったら再び店員が大串を持って客の間を歩く。腹一杯なのに食べてしまう不思議。最後にやってきたパイナップルの丸焼きには驚いた。
隣のテーブルの女性3人は2時間コースのようで気合が入っている。「私は太る体質だから」と言うタイプの人たちに見える。デザートの別腹も大きいに違いない。
銀髪の祖父母はハワイに移住し、再び日本の土を踏むことはなかった。学生のとき、ブラジル移民を描いた石川達三の第一回芥川賞受賞作「蒼氓」を読んで、他人事と思えず感銘を受けた。苦心惨憺した祖父母の孫は日本でブラジル料理など食べ歩きにうつつを抜かして居る。
最近のブラジルなど新興国の急成長振りを見ていると、日本の平和ボケが心配になってくる。もちろん銀髪も含めての話だが…
トゥッカーノ
東京都渋谷区道玄坂2-23-12 渋谷フォンティスB1
03-5784-2661
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2008年06月18日
[母家](池袋)
池袋のイチオシ焼き鳥屋さん

池袋は男と外国人の多い街。銀髪の勝手な思い込みではあるが、渋谷、青山、麻布、代官山、などと比べると圧倒的に若い女性が少ないような気がする。従って、グルメ本が推奨する洒落たレストランが殆どない。
実際、これまべ銀髪が行った店もタイ料理、メキシコ料理、居酒屋など。そして、今回は焼き鳥屋となった。東口を出て明治通りを新宿寄りに5分ほど歩く。飲食店がまばらになった辺りに雰囲気のある店構えを見つけた。予約なしだが、運良く入れた。込み合うかも知れないのに我々2人を4人テーブルに案内する太っ腹。これですっかり気に入った。最初の対応が料理の評価と一致することが多い。
枝豆、自家製ところてん

鳥が焼きあがる前に食べた壱岐産天草を使った自家製ところてん。しっかり歯応えのある立派なところてんだった。
レバー、背肝

お奨めは?の問いにいの一番に名前があがったのがレバー。レアに焼かれて文句なし。胸骨の後ろあたりの肉という背肝もいい。ますますこの店が気に入った。
キャベツ、馬刺し

口直しにサービスのキャベツ。焼き鳥屋なのに何故か馬刺しも美味い。
さつま峰地鶏の串焼き、矢元(ヤゲン)

首肉、鳥ムネ肉(胡麻味噌ダレ)

母屋限定酒、刈穂母家純米酒を飲んで盛り上がると酒の肴が足りない。鹿児島峰遊鶏場産の地鶏のタタキを食べる。ささみ、むね、ももの3種類の味比べが出来る。
さつま峰地鶏のタタキ

運良く入れたので「今日は空いてるの?」と聞いたら「いつもこんなもんですよ」と言っていたが、謙遜なのはすぐに分かった。程なく一杯になった。
もう一度背肝を頼もうかと思ったが、お開きにすることにした。食べる速度が鈍った我々がいつまでも4人用のテーブルを占拠していては申し訳ない。3回転目に入るテーブルもある。
期待通りのいい焼き鳥屋だった。店主がソムリエの資格を持つだけに酒もいい。人気店といっても偉そうではないし、ぎゅうぎゅう詰めにされることもない。池袋一の評判に大きく頷いた。
母屋
東京都豊島区南池袋1-12-6
03-5950-0377
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2008年05月30日
[バードランド]②(銀座)
再びバードランドへ

食べ損なったものがあったので再度「バードランド」に行くことにした。前回一緒だったYさんと、今回初めてのKさんと3人。電話で予約を入れても、コース料理を強いられることはなかった。
自家製レバーのパテ

口コミで絶賛されるだけあって確かに美味い。Kさんがワインが絶対合うと言うので焼き場の和田さんに「レバーに合うグラスワインをください!」と声をかけた。和田さんはしばし考えた末に、若い店員に白ワインの銘柄を告げた。
ネギマ、手羽先

前回食べ損なったネギマと手羽先を頼む。他のものも食べたいと言うKさんの希望は却下。隣の人が頼んだ皮焼きを見て、泣きそうになったので仕方なく皮だけ追加した。
更に温情で前回感動したソリぐらいは食べさせようと思ったがメニューにない。ここで諦めたら男が廃る。店員から和田さんに聞いてもらったら、1人1個だけなら出せると言う。何度たべてもこれがベストだ。簡単に諦めるのは一生の後悔だと大袈裟に胸を張る。
ホワイトアスパラ焼(フランス産)、ささみのバジルソース、山椒焼

今が旬のフランス産ホワイトアスパラを食べさせようとオーダーしたら「ニホンからですがよろしいですか?」と言う。「エッ!今日は日本産なの?」と声を上げたら和田さんが怪訝そうにこちらを向く。連れの二人が笑い出して話が呑み込めた。「日本から」ではなく「二本から」だった。日本語は難しい。
Yさんが店員に「この店の店員はみんなイケメンですよね」と持ち上げると、Kさんがその店員を見つめて「そうかなー」と遠慮がない。銀髪はYさんに賛同する。まったくYさんの言うとおりだ。絶対Yさんが正しい。間違いなく… あまり強調すると嘘っぽくなる。
親子丼

絶品と言われる親子丼。Kさんはツユダクの方が好きのようだ。銀髪も一口食べさせてもらった。甘さが控えめで銀髪はこちらの方がいい。親子丼フリークはたくさんいるので評価はその人たちに任せよう。
やはりバードランドの日本酒は美味い。どれもが熟成された酒で深みがある。今度は一人でゆっくり来よう。早い時間に来て、再び和田さんと酒談義をしたいものだ。
バードランド
東京都中央区銀座4-2-15 塚本素山ビルB1
03-5250-1081
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2008年05月12日
[蔵] (新宿)
近江牛をリーズナブルに食べる

近くを通る度に安っぽいビル(失礼)と「近江牛一頭買い」の文字のアンバランスさが気になっていた。ビルの外装を見ればリーズナブルな店なのは間違いない。近江牛は高級牛肉の代表格でお財布が心配になる。
高級な牛肉を安く食べられるなら予約も取り辛いに違いないと思ったが、当日予約が意外なほど呆気なく受容れられた。期待が不安に変わったまま店に入った。内装、雰囲気、メニューの値段、すべて予想どおり。残されたのは「近江牛」の質である。
レバ刺し

焼肉、焼きとん、焼き鳥、店のレベルを計る物差しとしているのがレバー。これが良ければ味は約束されたようなものだ。恐る恐る一口食べてみる。問題ない!
2人用セット

大皿に骨付きカルビ、タン、ハラミなどが盛られてきた。2人で行けば仲良く1枚づつ、色んな部位が食べられて嬉しい。肉質もまずまずで、これで3,800円なら文句はない。期待から不安へ、不安から安堵へ、心はジェットコースターに乗っているような感じだ。
ナムル、サンチュ

肉だけでなく、他の食べ物もいい感じだ。何より割安感があっていい。
ホルモンセット

内臓類も980円で4種類が食べられる。肉の善し悪しが他の部位よりはっきりするのがホルモンである。叙々苑游玄亭の方が美味いのは間違いないが、5分の1程度の値段を考えれば納得である。
ネットで調べたら、蔵は池袋店が食べ放題で名を馳せた。チェーン店であれば近江牛一頭買いも理解できる。家族や仲間内で行くには充分美味しいお店。若いカップルでも安心価格である。
白髪頭の銀髪も、ニコニコだった。
炭火焼肉蔵新宿五丁目店
東京都新宿区新宿5-11-13 フジビル2F
03-3356-2988
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2008年05月07日
[バードランド](銀座)
評判以上に「感激した!」

予約をしていないので入れないことを覚悟して行った。5時45分に到着、7時半までという約束でカウンター席に座ることができた。ラッキー!
とにかく奥久慈軍鶏を食べたいのでコースを避けてメニューの上から順番に串焼きを頼んだ。カウンターに囲まれた焼き場は舞台のようだ。主役はもちろん店主の和田さんで神経を研ぎ澄まして焼いているように見える。焼き上がるまで砂肝の煮こごり、軍鶏皮の二杯酢を食べる。

焼き鳥が順番にやってきた。わさび焼き、レバー、砂肝、皮、ハツ、つくね、ぼんちり、正肉。焼き加減は完全に火が通ってしまう直前の状態。素晴らしい。




ビールから日本酒に移った。メニューの右上に書いてある「すべて純米酒です」の文字が気になる。「主人は日本酒が好きなんですか?」カウンターから離れた舞台中央で黙々と焼いている和田さんに声をかけたら、こちらを振り向いてかすかに頷いた。ちょっと笑ったように見える。
そり、フランス産のうずら

本日運良くあるというソリを食べて唸った。腿の付け根の肉で、一羽から2切れしか取れない。歯応えがあって、噛むほどにジューシーで美味い。柔らかい=美味しいというのが間違いだと分かる。肉も魚も焼いた方が美味いこともはっきり認識できる。自分が撮った写真を後で見てよだれが出て来た。
若い衆に手伝ってもらって酒を選んだ。みんな、にこやか、爽やかなために美男子に見える。まず神亀ひこ孫の純米酒を飲む。次に広島の竹鶴純米酒を頼んでびっくり。琥珀色で今まで味わったことがない日本酒だ。「社長が試飲、ブレンドして酒蔵に詰めてもらったものです」と、またまた爽やかに店員が説明してくれた。和田さんのことを社長と言うのだから店員は社員と行った方がいいかもしれない。
ひこ孫、竹鶴、月桂冠

剣菱の5年古酒「瑞祥」を飲む。かつて一世を風靡した剣菱も最近では影が薄くなったが、こんな美味い酒を出しているとは。そして今日のハイライトはメニューを見て気になっていた月桂冠・昭和51年純米古酒。ひこ孫の衝撃を凌駕する酒でまたまたびっくり。
「これはまるでポートワインだ!」と言うと、遠くで串を焼きながら和田さんが話しに加わってきた。
店員に銀髪の名刺を和田さんに渡すように頼んだら、とうとう本人が自分の名刺を持って銀髪の横に来てしまった。
和田さんのこだわりに銀髪がうんちくで応酬する。あらためてメニューを見ると焼酎がない。他の鶏に比べて脂っこくない奥久慈軍鶏には甘味がない焼酎は合わないと言う。ワインは酸味があるから甘く感じないが、実際は日本酒よりも甘く自分の料理に合うとも。
焼酎を嫌いなわけではないそうだ。焼酎の飲み方、肉の焼き方、あれやこれや話していたら、後ろからYさんが「銀髪帰るぞ!」とつっつく。話に加われなくてつまらないのかと思ったら、店を心配して遮ったようだ。いつの間にかほぼ満席。それなのに焼き場に人が居ない。そりゃそうだ、和田さんは銀髪と話し込んでいる。
かたくりのおひたし、きゅうりの浅漬け、スープ

和田さんと意見がまったく同じで嬉しくなってしまった。料理の引き立て役である酒に対するこだわりを聞けば、主役の料理に対する熱情は半端ではない。
店を出ても興奮は冷めやらなかった。イヤー、楽しかった。また行かなくちゃ!
バードランド
東京都中央区銀座4-2-15 塚本素山ビルB1
03-5250-1081
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2008年05月01日
[ばんばん](日本橋)
新しい店にエールを送りたいけれど…

再開発で閉店や移転の店が多い日本橋界隈に新店が誕生した。「芝浦直送」を掲げる期待の店である。築地なら魚市場と誰もが知っている。芝浦に肉の市場があることを知る人は少ないだろう。芝浦直送と書けば新鮮で美味しい肉が食べられるということ。ワクワクして行った。
味もやし、ポテトサラダ、冷やしトマト

肉が焼きあがる前にすぐ出て来る野菜類を食べた。もちろん芝浦とは関係ないが、まあ、合格点だろう。
はらみ、たわら(つくねのにら巻き)、たん

「かしらです」と中国人の店員がテーブルに置いた。今まで経験のないような柔らかで美味しいかしらだ。さすが芝浦直送と感激した。しかし、後から「はらみです」と出された物を食べて急速に気持ちが萎えた。店員はかしらとはらみを取り違えている。感激して損したというよりも、食べてすぐに間違いに気付かなかった自分に腹が立った。
かしら、レバー、皮

焼き場を覗き見た。串を回す手がぎこちない。料理人も中国人かもしれない。不安は的中した。レバーも皮も焼き過ぎである。鮮度に自信がある店は、豚でもレバーは中が少し赤いぐらいの状態で出す。激戦区新橋のモツ焼き屋では当たり前だが、この店は慎重だ。
がつ、ればかつ

がつは簡単には噛み切れなかった。部下はなんとか飲み込んだが、銀髪は敢えて食べ残した皿を店員に渡した。日本人の店長がすっ飛んで来たら合格だが、残念ながら何も起こらなかった。開店したばかりの店で特に重要なことが見落とされている。食べ残しは最大の警鐘であるから、理由を追求すべきところなのに…
100円台の串焼きに文句をつけるほど野暮じゃない。値段の割にボリュームもあって美味しいと評価すべきだろう。ポテトサラダもればかつも悪くはなかった。しかし、近くに「紅とん」という手強い競争相手がいる。品揃えも向こうの方が上。
頑張れ、店長! あなたの努力次第で何とかなるかもしれませんよ。
ばんばん
東京都中央区日本橋2-2-5 日本橋アルガビル1F
03-6662-6467
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2008年04月30日
[炙屋 風土](南青山)
外国人が好きそうな店

南青山周辺には評判がいい店が多い。予約なしでもどこかに入れるだろうとぶらついた。1軒目の焼き鳥屋は満席で断られた。2軒目が正(GOKAKU)に行った時、外国人が並んでいたので気になっていた店「風土」。扉を開けてしまったと思った。調理場を囲むようにカウンターがあり、薄暗くて雰囲気が良すぎる。フラッシュを焚かなければ写真が撮れないが、それは不可能に思えた。
ほぼ満席なので出ようかと迷っていたら、2階にどうぞ言われ逃げられなくなった。幸い、2階はテーブル席しかなく、そこそこの光源があるのでホッとした。
お通し、レバー刺し

この種の店の定番、キャベツのお通しはごま油風味のタレにつけるところが変わっている。レバー刺しは感動もの。コリコリしており、噛むと音がする。相方は変だと言うが、新鮮さの証だろう。肉は期待できそうだ。
黒はんぺん、ごぼうチヂミ

静岡名物とはちょっと違う黒はんぺん。炭火で焼くと香ばしい。評価が高かったのがチヂミ。お好み焼きというより天ぷらに近いかもしれない。粉が少なくヘルシー志向の人に受けそうだ。
牛タン葱焼き、六白黒豚ロース肉天然塩焼き

牛タンが美味しいのは当たり前だが、豚もいい。最近の豚肉は本当に美味しくなった。
みやざき地頭鶏天然塩焼き

焼肉屋では豚や鶏は牛肉の脇役的存在だが、この店ではどれもしっかり存在を主張している。
ホームページを見たら、イギリスの日刊紙「The guardian(ガーディアン)」2月26日号で東京の居酒屋トップ3に上げられたそうだ。外国人が並んでいた理由が分かった。
ミシュランに限らず、外国人の評価をありがたがるつもりは毛頭ないけれど、悪くない店ではある。外国人記者が気に入ったのは我々が食べた2階ではなく1階のカウンターだろう。2階は雰囲気がかなり劣ると思った方がいい。但し、1階で写真撮影が許されるかどうかは定かではない。
炙屋 風土 青山店
東京都港区南青山3-12-4
03-5770-5039
http://www.wid.co.jp
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2008年04月14日
[やきやき三輪](銀座)
リーズナブルな店といっても、いいものを食べれば高くなる

銀座プランタンの並びに昨年9月マロニエゲートがオープンした。レストランフロアには銀座初出店や新業態が多く揃うという。その中からリーズナブルに食べられて、夜景がきれいな店「やきやき三輪」に予約を入れた。
夜景が見える部屋には4人掛けの鉄板焼きテーブルが3卓ある。我々9人で一部屋占拠できると思ったが甘かった。窮屈だが2卓に分かれて座った。
キムチ

「コースを頼んだ方がお得ですよ」と言う店員の親切なアドバイスを無視して、食べたい物だけを頼むことにした。各テーブルにキムチを2皿ずつ頼んだが、あまりに量が少ないので人数分に増やした。「一皿いくら?」の問いに「多分380円です」と若い女性店員は曖昧に答える。メニューにキムチは420円と書いてあるが、少量の皿の値段とはどうしても信じられない。店員に問いただしたら、「確認してきます」と部屋を出て行った。
目の前の鉄板が熱くなってきた。しかし、一向に焼く素材がやってこない。イラついてきて会話が止まったところで、調理場から聞こえてくる金属が擦れ合う音に気付いた。程なくして、アルミホイルに乗った料理が運ばれてきた。目の前の鉄板は保温用でしかなかった。アルミホイルは店にとってはいいアイデアだ。鉄板が汚れないし、保温の熱も通しやすい。客にとっては安っぽくて貧弱に見える。
シーフード焼き、ポテト焼き

さんざん待たされたのでアッと言う間になくなった。次が出てくるまでにキムチを追加した。
空いていた隣のテーブルを予約していた5人が入ってきた。狭い部屋に男ばかり14人がひしめくことになった。新参者は席につくなり煙草をふかし始める。雰囲気だけでなく空気も悪くなった。
あさり、あわび

あさりは身が太ってて美味しかった。あわびは1個しかなかったので一切れずつ分け合って食べた。高価な一切れだったに違いない。
牛タン、牛コロコロ焼き

最高級の牛肉をオーダーした。不味かろうはずがなく、これもアッ言う間になくなった。次の焼きそば、お好み焼きもなかなか出てこない。仕方なくまたキムチを追加した。メニュー通りの値段なら、キムチだけで1万円近く使ったかもしれない。気狂い沙汰だ。
調理場を見に行ったら若い店員が汗だくで料理を作っている。9人が瞬間蒸発状態で食べ尽くすので料理が追いつかないと悲鳴をあげていた。可愛そうなので文句は言わずに席に戻った。
焼きそば、お好み焼き

一番評判が良かったのは写真がないキムチ焼きめしだった。
生ビールをそれなりに飲んで、焼酎ボトル1本加えて総額約9万円。一人一万円の食事に「いいものを頼んだから当然だ」「とても美味しかったのでまた来よう」とみんなご機嫌だった。金を払わない彼らはともかく、スポンサーが「銀座だからこの値段は仕方がないよ」と納得顔だったから善しとしよう。
結局、女性店員はキムチの値段を教えてはくれなかった。
やきやき三輪 銀座店
東京都中央区銀座2-2-14 マロニエゲート12F
03-5159-0038
http://www.yakiyaki-miwa.com/index.html
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2008年03月25日
[清香園 総本店](銀座)
老舗の焼肉屋?

銀座の清香園は昭和26年創業、全国各地にある清香園は暖簾分けした弟子たちの店で支店ではないようだ。オーナーはマスコミに頻繁に登場した有名人で、清香園の名を世に知らしめた。この店を韓国在住の経験があるM氏が夕食会の場所に指定した。
お通し

ネギにたっぷり唐辛子が乗っているが、南米産やタイ産などに比べると韓国産はそれほど辛くない。松の実のスープは胃に膜を作るので、乾杯の前に飲むように奨められた。
オーダーは韓国通のM氏に任せた。前半に出てきた料理は殆どが焼肉屋で食べるものだった。



レバーの刺身だけは銀髪が頼んだ。焼肉屋、焼き鳥屋では、レバーを食べれば肉の質や鮮度が判断できる。ガイドブックなどで評価が高いのが頷けた。

食事の合間にメニューを見せてもらった。緑豆のチヂミは食べたことがなかったが、他に見知らぬ食べ物は少ない。何よりはっきりしたのは、清香園は典型的な焼肉屋ということだった。戦後、日本で韓国焼肉のスタイルを確立させた功労者なのかもしれない。
客が自分で焼いて食べる方式は、大阪の「食道園」が考え出したという説がある。韓国本場の焼肉は甘いタレにつけた肉を、一度に全部焼いてしまう。客が好みの焼き加減で食べるやり方は日本方式と言った方がいいだろう。

最後は海鮮チゲを食べることにした。店員が焼肉用の網を持ち去り、おが炭の上に鍋が置かれた。火加減はガスで調節する。スープを注ぎ足して食べた後にうどんを入れて満腹になった。家に帰り体重計に乗ってショックを受けた。かなり食べ過ぎてしまったようだ。
韓国本場の味が懐かしい人は赤坂や大久保にある韓国料理屋に行った方がいい。M氏の思いは達成されたのか、ちょっと気になった。
清香園 総本店
東京都中央区銀座1-6-6
03-3561-5883
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2008年03月21日
[葡萄屋](銀座)
銀座で40年のこだわりの焼き鳥屋

銀座インズにある店と聞いていたので、女性好みのこぎれいな店と思っていた。入ってみると重厚な木のテーブルや椅子だけでなく店員も年輪を重ねている店だった。
店に足を踏み入れると、開店当初から働いていると思える昔美人だった(かも知れない)女性が満面の笑みで迎えてくれた。
もちろん笑顔が向けられたのは常連さんである。メニューを見た感じではコースを頼むしかないようだが、常連さんのお陰でかなりの自由を与えられた。焼き鳥は時間がかかるとのことで、彼はテキパキと生野菜をオーダーする。実に頼もしい。

レバー

最初にレバーがやってきた。写真では分かりづらいかもしれないが、ミディアムレアの焼き加減が素晴らしい。銀髪の評価に常連さんも誇らし気だが、本人は生は嫌い。
ハツ

レバーと同様に素晴らしかったのがハツ。これもわずかに生っぽくて、最高クラスの焼き加減・味だった。生っぽいのがダメな連中は、焼きなおしてもらったが、店の人は不機嫌だった。
うずらと皮、砂肝が来たところで立ち上がった。メニューには焼き鳥の種類が書いてないので、焼き場のカウンター上の冷蔵ケースに収まっている串を見に行った。膝なんこつ、軟骨、ぼんちり、手羽先を追加注文した。


一串の量が多く、脂が乗った立派な焼き鳥は、若者の腹にも納まり切らなかった。もちろん銀髪は自分のノルマは達成した。
「伊勢廣」や宮川などの老舗は量が多い。高度成長期の企業戦士たちは、大量に飲み食いしたに違いない。齢を取った彼らだけでなく、若い連中も食が細くなって上品になった。もしかすると、食欲は経済成長率と比例するのかもしれないと思った。食が細った国の男たちは元気がない。
葡萄屋
東京都中央区銀座西2-2 銀座インズ2 B1F
03-3564-2001
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2008年02月23日
[あじくら]②(渋谷)
再びのあじくら

前回は飛び込みで入れたのに、その後予約の電話を入れる度に断られた。この日は数時間前に電話してようやく席を確保した。店に着いたらドアを半開きにして女性が中を覗いている。店員がやってきて、「8時半までなら…」と言うのを聞いて嬉しそうに頷いた。前回の我々と同じ状況である。7時頃までに入るなら飛び込みで来た方が良さそうだ。
グレンス、青唐辛子、レバー刺し

前回食べ損なったものを食べようと思ってきたが、グレンスだけは今度も一番に注文した。唐辛子はなかなかパンチが効いていてビールが美味い。
タケ(大動脈)、ミノ

タケは悪くないが、ミノは思ったより固い。叙々苑游玄亭のミノが食べたくなった。もっとも、游玄亭の一切れがあじくらの一皿と同じくらいの値段なので文句は言えない。
和豚シロコロ(丸腸)、地養赤鶏もも肉

焼きとん屋で食べるシロをイメージしたが、丸腸の文字に注目するべきだった。中から脂があふれ出してくるのを好きな人には堪らないだろうが、脂っぽいと敬遠する人もいるだろう。
鶏は冷凍物のようで、焼くのに時間を要したため固くなってしまった。
同じ店でも食べるもので評価が異なる。座る場所、一緒に食べる相手によっても印象が変わる。前回は入り口近辺の席だったので、自分が焼く煙だけを気にすれば良かった。今回は奥の壁際カウンター席だったので右隣と後ろの席の煙に包まれてしまった。特に豚バラなどの脂が多い素材を周りで焼かれると銀髪の燻製が出来上がってしまう。
最初に来たときは美味しそうなものを優先して頼んだから良かった。今回は初回ほどの感動はなかった。次回はこれまでの経験が活きるので、最高になるかもしれない。
早めに予約して4人以上で来ると楽しいだろう。気の合った仲間と3時間ぐらいかけてワイワイガヤガヤとやるのが一番の店である。2人なら予約なしでふらりと寄ったらいい。カウンター席なら潜り込める可能性が高い。お忍びの恋人同士なら煙に隠れることが出来て好都合かもしれない。
ほるもん倶楽部 あじくら
東京都渋谷区円山町7-12 イケダビル1F
03-3462-8811
前回の記事
「あじくら」
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2008年02月21日
[鳥しき](目黒駅)
女性に人気の焼き鳥屋
目黒駅に待ち合わせの時間より10分早く到着したので、目星をつけていた店を下調べすることにした。大通りから路地に入ると、面白そうな海鮮居酒屋を見つけた。その向こうに割烹かと思えるような店がある。それが目的の焼き鳥屋・鳥しきとは思わなかった。
携帯電話が鳴った。N氏も早く目黒駅に着いたようだ。慌てて踵を返した。今度は2人で路地裏へ戻ってきた。N氏にも魅力的に映った様子の居酒屋を通り越して鳥しきの扉を開けた。コの字型のカウンターに女性だけのグループ、女性を含むグループ、カップルが並び、男同士は我々だけ。もっとも右と左のカウンターに一人で飲む男性客を見つけてちょっと気が楽になった。
お通しが出てきたところでカメラを取り出した。ガーン! 電源を入れても画面はほぼ真っ白で料理が写らない。仕方なく携帯電話のカメラで撮ったが、慣れてないので下のようにピンボケばかりになってしまった。

我々に与えられた席は天国と地獄。入り口からすぐの席なのでひっきりなしに開くドアからの冷気で背中が寒い。一方で焼き場に面した前は暖かく、しかも店主の仕事ぶりや人柄に触れることができて楽しい。
狭い店だが料理人が主人一人では広すぎるのかもしれない。話しかけるのも申し訳ないほど忙しく働いている。我慢できずに声をかけると、嫌な顔を見せることもなく応対してくれる。若いのに立派な主人だ。

生ビールを飲んで、酒を2人で6合飲んだ。お任せの料理をストップして、お互い食べたい串を2本ずつ追加してお開きにした。
客が席を立つと偶然ドアを開けたラッキーな客がその席を埋める。主人がゆっくりする場面は、我々がいる間に一度も訪れなかった。
目黒に事務所があるN氏はこの店がとても気に入ったようだ。遠征してきた銀髪が地元の人に店を教える不思議な構図。鳥しきにとってはN氏が望ましい客だ。
連れてきた相手が喜んでくれたので、満足度は数ランクアップした。
鳥しき
東京都品川区上大崎2-14-12
03-3440-7656
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2008年02月18日
[やさいや](新宿歌舞伎町)
野菜がメインの鉄板焼き

実にいいネーミングだ。鉄板焼きと言えば肉のイメージが強いが、店名が「やさいや」であればダイエット中の女性も素直についてくる。
階段を下りてカウンターの鉄板を見たら、上手く乗せら