2008年12月18日
[祢保希ねぼけ](銀座)
冬はふぐより美味しい(?)クエ鍋

土佐料理の祢保希は赤坂店、渋谷店に行ったことがある。場所は違っても馴染みの店のような安心感がある。料理の選択肢は多いが、冬のお奨めはあら料理だろう。本場の福岡などで何度も食べてきたあら(クエ)も、祢保希では初めての挑戦だった。予約時にはコースではなくクエ鍋だけを頼んでおいた。
お通し、刺身

土佐料理の店らしく、お通しはかつおの佃煮。クエの刺身はコースには入っていない。味見程度で充分なので半人前を頼んだ。白身もいいが、皮のところが面白い。
うつぼのたたき、どろめ

土佐料理と言えばかつおのたたきだが、甘酸っぱいかつおは好きではない。かつおを避けてうつぼにした。こちらも代表的な土佐料理である。高知で食べたうつぼより遥かに美味しかった。脂なのかコラーゲンなのかトロリとして品がいい。どろめ(かたくちいわしの稚魚)はいつも外れがない。
クエ鍋

長崎五島列島で捕れた体長1メートル以上、20kg級のクエというだけあって身が厚い。2人前をぺろりと食べてしまい。クエと野菜を追加注文した。仲居さんに「コラーゲンタップリの皮に近いところを持ってきてよ」と冗談半分、本気半分でお願いした。「他のお客様もあるので無理ですよ」と否定しながらも、出てきたクエは要求したもの。大いに感謝した。コラーゲンでお肌に艶が出たようだ。男だってきれいな肌の方がいい。

最後は雑炊。クエのだしがしっかり出ている。ふぐより美味いと言う人も多いが、ふぐに比べると脂が多く、少し魚臭さが残る。好き好きだろう。
クエは捕獲技術が進んだお陰で、深海魚にもかかわらず生簀で飼えるようになった。輸送技術の進歩も大きく、東京に居ながら祢保希で常時クエを食べられるのが嬉しい。但し、クエ鍋目当ての客は多く、予約がなかなかとれないのでご注意を。早めの予約が望ましい。
祢保希(ねぼけ)
東京都中央区銀座7-6-8 西五番町通り
03-3572-9640
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2008年12月13日
[西海](神田)
ちゃんぽんも美味しいが、おばちゃんのさりげない気遣いもいい

運転免許の更新を終えて神田駅に向かいブラブラ歩いた。蕎麦屋、とんかつ屋、定食屋、どこに入るか迷うだけで決まらないでいたら、目の前に長崎料理屋が現れた。即決した。どこに惹かれたのか分からない。
11時半なので客はまばら。「どこでもいいですよ」と言ってくれるのが嬉しい。混み合う時間帯まで間があっても、狭い席に押し込める店が多い中、寛容で客重視の姿勢は評価できる。それと比例するようにちゃんぽんは美味しかった。カメラを持っていないのを悔やんだ。
カメラをポケットに入れて再訪した。12時に近いせいか、応対したおばちゃんが違ったためか、今度はカウンターに導かれた。目の前で料理人が麺を丸めては重さを量っている。足すときもあれば、減らすときもある。珍しく一回で出来ても無表情なので褒めてあげようかと思ったが自重した。

心の中で褒めたりけなしたり、飽きずに料理人を見ていたら皿うどんがやってきた。お腹が空いていたせいか、スープがないためか、ちゃんぽんより量が少なく思えてしまった。味はもちろん悪くない。

3回目の訪問。初回と同様に自分の好きな席を選べた。遠くの席からも麺を丸める料理人が見える。今回はちゃんぽんにシュウマイを添えた。自家製と思われるラー油、胡椒、さらにMy唐辛子をちゃんぽんにぶち込んで大変満足した。

値段から想像した大きさではなかったが、評判どおりシュウマイは秀逸だった。これにはビールが合いそうだ。ゆで豚や餃子も美味しいらしいので、夜も悪くないだろう。
デートに向く感じはしないが、4人前後で飲み会をするにはいい店である。親しい仲間を引き連れて行きたいものだ。
長崎料理 西海
東京都千代田区内神田2-8-5 山口ビル1F
03-3254-4780
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2008年12月11日
[あらまさ](浅草)
久し振りのきりたんぽ鍋を銘酒の店で

部下の二人が知っている人が来たので「一緒に飲みに行かないか?」と誘ったら、「二人で行くように予約しているのでダメです」と冷たい。「二人追加すればいいだろう」と言ってようやく交渉が成立した。店に電話をさせたら、彼らの期待に反してあっさり受け容れられた。
大通りでタクシーを降り、ちょっと路地に入ったところにある居酒屋風の店。風格がある。左手のカウンターを横目に見ながら奥に進んだ座敷に通された。
お通し、んめえ、白子

「あらまさ」が新政のことだと酒飲みならばすぐに気がつくはずだ。燗酒が中心と思っていたが、冷酒もある。新政の専門店ならではの品揃えだ。白子を食べて酒を飲んで「んめえ」と言うと、店の人が満足そうに微笑む。
刺身盛合せ、大吟醸酒

部下の先輩がやっている店なので、基本的にお任せ。料理はもちろん、日本酒も「これがいいよ!」と言われたら素直に従うだけだ。
はたはた、カワハギの唐揚げ

銀座の稲庭うどんの佐藤養介で食べたはたはたは卵がコリコリしていたが、こちらはネットリ。カワハギのあらの唐揚げとは珍しいと思ったら、主人のサービスだった。メニューにない料理なので有り難味がある。
きりたんぽ鍋、稲庭うどん

余った野菜を放り込んだかのような鍋。比内鶏でダシを取った本格派で味も濃い。グルメ紀行では初めてのきりたんぽ鍋で、店で食べるのも遥か昔で覚えていない。近い内に他の店のものと比較してみたくなった。
最後は稲庭うどん。冷やして食べることが多い稲庭うどんだが、タップリだしが出た熱々のスープで食べるのも悪くない。
それにしても日本酒をちょっと飲みすぎた。男4人で鍋を囲めば量が増えてしまう。浅草では馴染みの店もないので、いつものように2軒目には行かずに解散した。結果的には酒はほどほど、睡眠時間も減らずメデタシ、メデタシだった。
郷土料理 あらまさ
東京都台東区西浅草2-12-8
03-3844-4008
http://www.asakusa-aramasa.com/
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2008年10月08日
[佐藤養助](銀座)
稲庭うどんだけじゃない、秋田郷土料理の店

銀座の名店「出井」が閉店してからしばらく経つ。夜の数奇屋通りを歩くたびにいつか行きたいと思っていたが、永遠にかなわない望みになってしまった。代わりに開店したのが1860年創業、稲庭うどんの老舗「佐藤養助」である。もともとはうどん製造会社だが、秋田県内に7店舗、福岡に1店舗、そして9番目に遅まきながら銀座に飲食店を開いた。出井に勝るとも劣らないネームバリューである。
お通し、じゅん菜

昔からの友人である起業家を誘った。誰もが羨むような大企業を辞め、ベンチャー企業に身を投じ、満を持して起業した。久し振りに会ったこともあり、彼は食事に集中できずに苦労話に熱中している。うどんを揚げたお通しは珍しくていかにも佐藤養助らしいのに、あまり関心を示さない。
はたはた

随分高いはたはたと思ったら、最近食べた中では特筆ものの立派なはたはただった。特に卵がプチプチとして食べ辛いほどだ。もっとも、卵自体それほど美味しいとは思わないので、銀髪には脂が乗った安いオスで充分だと思う。
比内地鶏

稲庭うどんばかりが頭にあったせいで、他の秋田名物のことを忘れていた。はたはたの他に比内地鶏、そしてきりたんぽ鍋など名物は多い。冬にはきりたんぽ鍋を食べにきたいものだ。
稲庭うどん

他に食べたい料理もたくさんあったが、看板料理を食べなければ帰れない。たくさん日本酒を飲んだ後でも稲庭うどんならつるつるっと入ってしまう。2種類のたれや薬味で味を変えながら楽しめた。〆のつもりが酒の肴にもなるから困ってしまう。予定量を超えてしまった。
佐藤養助の地下と向かいに行きつけのクラブがある。二人で一升近く飲めば制御が効かない。また来たい店だが、数奇屋通りはちょっと危険だ。
銀座 佐藤養助
東京都中央区銀座6-4-17 出井本館1F
03-6215-6211
http://www.sato-yoske.co.jp
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2008年09月16日
[そのまんま](新橋)
宮崎料理ではありません。土佐料理ですよ

機関車広場から電話した。「今晩、二人開いてますか?」「大丈夫よー」「それじゃー5分で行きます」「エッ?ワッハッハッ!」楽しい食事は約束されたようなものだ。狭い階段を3階まで上る。ドアを押すとガシッと留め金に引っかかって開かない。「アレッ?」と言ったところで女将が飛んできた。手伝いの子が来るまでは物騒なので鍵をしているそうだ。常連さんはドアの横の呼び鈴を鳴らす。

奥のテーブルに座るように言われた。既に炭火の用意がしてある。使うのは土佐炭。連れが目ざとく壁の張り紙を見つけ「お母さん、この店のルールを説明してよ」と調子がいい。基本的にお任せ。その日に空輸されてきた素材次第でメニューは変わる。
かつおのあら、心臓とハラス

お通しと言うには大きな皿が出てきて驚いたが、よく見ればあら。骨から身をはずして食べ終わる頃に赤身が出て来た。「パイ」と聞こえたので思わず「オッパイなの?」と言って笑われた。かつおにオッパイがあるはずがない。心臓のこと。鮮度抜群できれいな心臓を生で食べる。魚とは思えぬしっかりした食感。生が苦手な人はハラスと一緒に焼いて食べてもいい。塩は甘味のある土佐塩。
ガザミ(渡り蟹)、かつおの刺身

ハラスが焼きあがるまでの間、ガザミと分厚いかつおの刺身を食べる。ハラスの表面で脂が弾けてきたら食べごろである。続いていかを焼く。何度もタレをつけてひっくり返すので香ばしい。銀髪がいれば相手は食べるだけ。楽チンである。
ハラス焼き、イカ焼き

「四万十川の天然鮎と鯨の鍋とどっちがええ?」と女将が問いかける。これからが相談タイムだ。「鮎は近くの鮎正でたくさん食べたからなー」と言うと鯨を熱心に奨める。「ゴンドウクジラ?」「ミンクよ」「じゃー南氷洋だね」「そうです」。「それじゃあ、せっかくだから鮎にしよう」と言うと女将がずっこけた。「さんざん鯨を説明させて鮎かい?」と言う。高知沖で獲れるゴンドウクジラなら興味があるが、四万十の鮎の方が魅力的だ。鯨は鮎の季節が終ってからにしよう。
鮎

「匂いをかいでごらん?」女将が自慢気に鮎を差し出した。西瓜のような爽やかな甘い匂いがする。四万十川の新鮮な天然鮎を食べるのも初めてなら、匂いをかぐのも初めてだ。
しばし鮎談義。化粧塩をして、焼き始めた。丁寧に焼く銀髪の手つきを見て、女将は安心して他のテーブルに行った。それからは鯨の鍋を食べる隣の常連さんにつきっきりになった。かなり盛り上がっている。
うつぼ、鮎の骨

うつぼを初めて食べて連れが感激する。ワタがついた鮎の骨を再度炭火で炙った。もちろん連れの骨も炙らせた。柔軟な発想を持つ男だが、食い物に関しては保守的である。まあ、銀髪が変わっているのだけれど。
「ワー、美味しそうやねー」と女将も満面の笑みだ。苦味のあるワタが美味かった。
生ビール2杯、高知の地酒「慎太郎」を6杯飲んで二人で約2万円。これからもずく蟹など秋の食材が空輸されてくる。冬も楽しみだ。常連になりたい店である。
鮮活処 土佐料理 そのまんま
東京都港区新橋4-18-4 新橋太陽ビル3階
03-3434-1414
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2008年08月08日
[地鶏ばやし](新宿歌舞伎町)
意外と良かった宮崎料理の店

50歳を超えるとあちこちにガタが来る。歯を自慢しているうちにケアを怠った歯茎から病んでいった。今日の治療は辛かった。歯医者での苦行を乗り越えて、グルメ紀行のために夜の街に出る自分を褒めたい気分だった。
新宿歌舞伎町、宮崎料理の看板に釣られた。東国原知事による宣伝効果は既になくなってしまったようだ。ブームが去るのを待っていた銀髪のような連中は僅かしかいない。7時を過ぎているのに店は閑散としている。料理人とその奥さんと言ってもおかしくない年齢の女性と2人で切り盛りしているのを見れば、彼らが想定する客数も容易に推測できた。
白レバ刺し、鶏わさ3種盛り

メニューにある料理の種類は多くない。掲示板の本日のお奨めを足しても数は大きく増えることはない。もっとも、一人で食べられる数は限られているので数を競っても仕方がない。
美味しい白レバの刺身があるだけでかなり満足感は高い。
骨付もも焼き

店の看板料理でもある宮崎名物地鶏の網焼きを食べたが、これには参った。食べる度に歯にかかるプレッシャーを受け止めることが出来ずに治療したばかりの歯茎が悲鳴をあげる。ところがこちらの意に反して相方が「上手い!」と賞賛するのに驚いた。そう言われて味わうと確かに相方が正しい。宮崎地鶏の特徴は歯応えと黒く煤けた炭の香り。噛む場所を選びながら美味しく食べ尽くした。
冷汁

宮崎料理のもう一つの代表格・冷汁は初挑戦。「魚だしと麦みそベースのさっぱりした汁」と謳い文句どおりのお味。これを白いご飯の上にぶっかけて食べる。夜は液体になった米以外は口にしないと決めている銀髪でも、酒の肴の感覚で食べられるのがいい。
歯医者に行った後は絶対お奨めの料理である。
思ったよりいい店だった。満席になったとき対応できるか心配ではあるが、メニューの種類を制限するなど経験を活かしている風にも思える。
繁昌するよう頑張れと応援しつつ、それなりに空いていて欲しいとも思う。我ながら客というのは勝手である。
地鶏ばやし
東京都新宿区歌舞伎町2-9-18 ライオンズプラザ新宿2F
03-3232-1029
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2008年07月04日
[くにさだ](広島)
酒にもこだわる郷土料理の店

適当に店の印をつけた地図を片手に歩いたら風俗店が集まる一画に迷い込んだ。早い時間のためか呼び込みに遮られることなく脱出できて、数分後には店に無事到着した。
入ってすぐ左にカウンター、奥に個室がある。我々はもちろんカウンターに座った。
「口コミ情報の上位にあったので、東京からわざわざ来たんだよ」と言うと、店主たちは目を白黒させていた。驚いたのは「東京」ではなく「口コミ上位」の方らしい。インターネット社会に乗り遅れている店だ。「地物がいいですよね」とこれは「東京」からの反応。期待が持てそうだ。
「まず生ビール」と言うと「ハートランドとアサヒどちらにしますか?」と来た。「万人向けのアサヒだけでなく、麦芽だけで作った本物のビールを置いてあるのがいいね」と言うと「たまたまですよ」と謙遜する。
お通し、刺し盛り(たこ、さば、小いわし)

瀬戸内のたこ、小いわしは有名だが、鯖も生で食べるとは知らなかった。濃い目の醤油がよく合う。九州からでも取り寄せたのかと思ったら、店主自ら手を加えているとのこと。
打ち解けてきたら、店主も本心を語り出す。ハートランドは他所で飲んだ際に惚れて店に置くようにしたとのこと。小さな店に生ビールを2種類置くのだからたまたまのはずがない。冷酒も飲み切り用に店独自の小瓶を酒蔵に造ってもらっている。燗酒用の酒器も用意して入り口の看板で呼び込みをしている。これだけ酒にもこだわっている店が悪いわけがない。

おこぜ

生簀から取り出したオコゼのお造りも見事。胴体を失ったオコゼの口が獅子舞のようにパカパカ動く。肝、卵、皮、内臓などを食べたら残りを唐揚げにしてもらう。骨もヒレも全部バリバリと食べ尽くしてご機嫌だ。
穴子

瀬戸内名物の穴子も見逃せない。煮てふっくらとした身が美味しい。
早い時間だったので店主の国貞さんと女性店員と我々2人、ワイワイ、キャッキャッと騒いだ。イヤイヤ騒いだのは90%以上銀髪だったかもしれない。
最も賑やかな盛り場からはちょっとずれた所にある、決して立派な造りの店ではないが、料理も酒も満足できる高い水準だった。お見送りをしてもらって笑顔で店を出た。
さっき迷い込んだ界隈をチラッと見やると、灯りが輝きを増して我々を誘っている。しかし、「くにさだ」で得た楽しい気分の余韻を壊したくないので、このままホテルに帰って寝ることにした。
ホントだよ。
くにさだ
広島県広島市中区薬研堀7-2
082-249-0660
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2008年06月19日
[麹蔵](八重洲)
サービスを勉強しなきゃ

昨年11月にオープンした比較的新しい店に行った。先客の6人のグループが入り口でたむろしている。邪魔だと思ったら席に案内されるのを待っているようだ。客は殆ど入っていないのに待たされる不思議な光景だ。このとき踵を返すべきだった。
生ビール、ワイン

650円位する地ビールを頼んだ。口広のグラスを考慮すると半分近くが泡に思える。意地汚い酒呑みの機嫌は一気に悪化する。
8,000円ほどのシャブリを頼んだ。なんと既に栓を開けた瓶を持って来て、無造作にテーブルの上に置く。「冷やすのはないの?」と聞くと、ワインクーラーの用意はなく、代用品に氷水を入れて持って来た。
栓は乾いており、シャブリ特有の切れの良さが感じられない。目の前で開けていないので、何か違うワインを詰めてきたのではないかと疑われかねない。
平政の刺身2種、きびなご

ビールとワインで気分が落ち込んだ。何でもケチをつけたくなる。九州出身の銀髪はともかく、他の人は濃い甘口醤油が気に入らない。醤油は普通のものと2種類用意した方がいい。きびなごの酢味噌も評判が悪い。
辛子蓮根、フランス産ウズラの岩塩焼

自家製の辛子蓮根はフライにする変り種。店名の前にCHACOAL GRILLと書くだけあって、炭火焼には自信を持っているようだ。
さつまいもスティック、海老春巻

さつまいもをシナモンにつけて食べるのは思ったほど甘くなくて悪くない。海老春巻もまあまあ。居酒屋としては料理は許せるレベルにある。少し機嫌が直ってきて調子に乗った。フランス・シャラン産鴨焼と奄美焼きそば、更に鶏飯を一緒に頼んでしまった。
焼きそば、鶏飯

2品を置く場所を我々客がせっせと作った。鴨焼きの前にご飯が来るとは油断していた。冷めるといけないのでご飯に具を乗せ、鶏のスープをかけて食べ始めた頃に鴨がやってきた。鴨は酒の肴ではなくご飯のおかずと思われたようだ。
鴨焼き

再び血が頭に昇り始めた銀髪を横目に、連れのK氏はゆうゆうと先に鴨を食べ終える。急須に残ったスープを全部銀髪のお椀にぶちまけ、おかわりを店の女の子に持って来てもらう。新しく熱々のスープをご飯にかけてしてやったりの表情だ。まいりました。
地ビールに目がくらんだのが不味かった。泡が不快なら瓶ビールを頼めばいい。
気取って白ワインなんか頼む奴が悪い。焼酎を飲んでいれば嫌な思いをしなくても済む。
ご飯が先に来たと怒るのが間違っている。料理を出すタイミングなんか構ってくれるはずがないのだから、オーダーするタイミングをこちらが考えなければならない。
反省しながら、8時を過ぎてもガラガラの店を後にした。
奄美・鹿児島・沖縄料理 CHACOAL GRILL 麹蔵 八重洲一丁目店
東京都中央区八重洲1-3-7 八重洲ファーストフィナンシャルビルB1F
03-3510-3366
http://www.ramla.net/casual_restaurant/koujigura
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2008年04月10日
[いちゃりばえん](吉祥寺)
熱帯魚を食べたい!

吉祥寺にはイタリアンやエスニックなどの店が目立つ。リーズナブルで美味しい和食居酒屋もあるはずなので、探すことにした。
沖縄料理は想定外だった。通り過ぎようとしたところで、看板の文字に目が釘付けになった。アカマチ、クルキンマチ、イラブチャーの刺身とある。カラフルな魚体を思い浮かべて飛び込んでしまった。
アカマチ刺し、ジーマーミー豆腐

お奨めのアカマチは鯛に似てなかなか美味だった。鮮やかな体色が分かるように湯引きの刺身なのも良い。出来れば黄色やライトブルーの体色だったらもっと面白かったのにと客は勝手だ。
ピーナツで作った沖縄ジーマーミー豆腐も美味しかったが、刺身を食べて目的を達した気分になってしまった。
泡盛利き酒セット

再び気分を盛り上げてくれたのは泡盛利き酒セット。たいして期待もしなくて入った店だけど、驚いたことに200種類もの泡盛、焼酎があるという。長期熟成の高価な泡盛もある。
利き酒セットで飲み比べると値段の差がよくわかる。もちろん、まろやかで高価なものが一番ではない。野卑なものを好む人もいるだろう。自分が好きなものを飲めばいい。
フーチャンプルー、もずくとツナの天ぷら

麩を使ったチャンプルーも悪くなかった。もずくとツナの天ぷらもいい味だ。いい店だと思えてきた。
沖縄風生春巻き、紅芋ごま団子

豚肉の塩漬け入りの生春巻は隣のテーブルを盗み見て食べたくなった。ただし、上にかかったマヨネーズは抜いてもらった。
意外だったのがごま団子。てっきり中華風の餡子が入ったものと思っていたが、まったく別物で酒の肴にもなる。
駅からすぐの立地なのに料理屋密集地から外れているせいか、客の入りはよくなかった。
たまたま空いていたのかもしれない。若者で一杯になってもおかしくない店だと思った。
いちゃりばえん
東京都武蔵野市吉祥寺南町1-6-3 吉祥寺東急インB1
0422-70-4877
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2008年02月12日
[ししくい](徳島)
阿波徳島で海女料理

ホテルを出てタクシーに乗り込み「南沖洲の…」と言ったら、運転手さんがすぐに「ししくいですか?」と応えた。驚いて「そうです」と言うと、向こうも驚いて「当たりですか?」と笑う。地図を見る限り徳島駅から車で10分以上離れた港の近くで、地元のサラリーマンがぶらりと訪れる店ではなさそうだ。
タクシーを降りて店を見ると、思ったよりきれいだ。暗闇に救われているのかもしれない。通された座敷のテーブルにはガスコンロが据えられている。部下が「海女さんが海女小屋で焼いて食べるイメージですね」と言う。なるほど、これが海女料理の意味のようだ。
地ビール、貝刺身三種盛り

コンテスト優勝の阿波うず潮ビールを飲みながらサザエ、アワビ、カキを食べる。徳島県南部にある宍喰町から直送の地元産が中心で、カキは鳴門産。鳴門のカキは初耳だったが、これが頗る美味い。
もっと感激したのが若布。鳴門産の若布が有名なことを初めて知った。刺身のつまのはずが、主役を取ってしまった。若布のお代わりを頼んだが、量がないと断られたのは残念だった。
踊り焼き、なまこ酢

うちわ海老が足をバタバタさせる。アワビがグルグル動く。ひおぎ貝がパカッと開く。動物愛護団体に訴えられそうな踊り焼きだ。焼けるまでなまこ酢で酒を飲む。刺身のアワビも良かったが、焼いた方が柔らかくてもっと美味かった。
うちわ海老刺身と焼き

茹でたうちわ海老は何度も食べたことがあるが刺身は初めての挑戦。悪くない。残った頭を焼いてもらったが、踊り焼きのものよりミソや卵が詰まって美味だった。
ウニ

今日のハイライトはウニ。殻付きを頼んだら、たらいに生きたウニが乗ってきた。針が元気良く動いている。殻付きウニは何度も自分で割って食べたことがあるが、これだけ元気に動いているウニは初めての経験。ペンチのような道具で割る作業を部下に任せた。
恐る恐るやるのでウニが逃げ回り上手に割れなかった。それでもスプーンですくって食べると滅茶苦茶美味い。普段ウニは嫌いと敬遠する部下が、もっと食べたいと言うので追加した。今度は銀髪が鮮やかに真っ二つに割った。自画自賛。
更に伊勢海老などを追加しようか迷ったが、腹に空白を残して場所を変えることにした。タクシーに乗り込み、「東大」と告げた。
海女料理 ししくい
徳島県徳島市南沖洲4丁目5番7-1
088-664-0990(4491)
http://sisikui.com/
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2008年01月29日
[匠](四谷三丁目)
新潟名物と、いい日本酒

地下鉄丸の内線、四谷三丁目駅1番出口を出て新宿方面に歩くと左側に匠がある。階段を下りドアを開けて指を2本立てると、カウンターの一番奥に案内された。
へぎそばを最後に食べると決めているので、軽めの酒の肴を頼むことにした。
のっぺ、氷頭なます

のっぺい汁のことかと思ったら、新潟郷土料理は汁がない。材料は角切りなのでお箸の使い方が下手な人も安心。ただし、なめこにだけは苦労させられるだろう。
氷頭は鮭の鼻先の軟骨のこと。北海道や東北の名物かと思ったら、新潟県の郷土料理でもあるそうだ。
栃尾のジャンボ油揚げ(ネギ味噌入り)

250年ほど前から新潟市栃尾に伝わる大きな油揚げ。ネギ、ネギ味噌、納豆、全部入りの4種がある。ボリュームがありそうだがお腹に溜まらずにいい。
いかのトンビ揚げ、冷奴

トンビはいかの口のこと。カラスとも言われるものだが、口がどれかみんな分かるかな?足の付け根のところにあり、いつも捨ててしまう。コリコリとしてなかなかの珍味。
へぎそば

新潟県魚沼地方発祥、つなぎに布海苔(ふのり)を使ったそばのこと。へぎ(片木)という器に盛り付けて出す。
ふのりは海苔というより糊として使われることが主だったが、偶然そばに混ざったら美味かったということらしい。山芋や小麦粉などのつなぎより、しっかりしてコシがある。
この店では若布も混ぜているとのこと。
写真は1.5人前。それでも多いとつぶやいたら店の女性に「ペロリと入っちゃいますよ」と言われた。実際そのとおり。
新潟は銘酒も多い。久保田、八海山、越乃影虎、〆張鶴など名の通ったものはもちろん、地酒も揃えてある。初めての雪譜(純米)、次に巻機(純米吟醸)を飲んだ。
落ち着いたいい感じの店だった。店員は男も女も品がよく快適だった。匠は15年ほど前に中目黒で開店、現在は四谷、六本木、渋谷道玄坂を加えて4店舗あるそうだ。
素朴な料理に美味い酒。なかなか良かった。
匠
東京都新宿区四谷3-13 ミズキビルB1
03-3226-9205
http://www.takumi-hegisoba.net
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2008年01月17日
[馬ってん](新宿歌舞伎町)
新宿で食べる熊本郷土料理

明治通り、日清食品のある新宿6丁目の交差点でタクシーを降りた。いつもの道をいつになくゆっくり歩くと、足の動きに反比例していつもは固定されている首の筋肉が動く。左横、左上、正面、右横、右上と顔が向いたところで目が止まった。バッテンにひっかけてあることがすぐ分かる店名に惹かれた。
靴を脱いで好きなところに座ることを許された。聞けば開店してから1年以上経っているらしい。2階以上の店は飛び込みの客を得るのが難しい。早足で歩けば今日も見逃すところだった。熊本郷土料理といえばもちろん馬肉がメインとなる。
お通し、さくらソーセージ

明太子、馬タンの燻製、高菜が少量ずつ乗ったお通しでビールを飲む。馬肉のソーセージは珍しいが、昔は安物のソーセージは馬肉が中心だったことを忘れていた。
馬刺5種盛合せ、レバー刺し

たてがみ、フタエゴ、赤身、鞍下、大オビ(特選霜降)の盛合せと別にレバーを頼んだ。可愛い馬の絵を見ながら食べる。東京に馬刺しを出す店は多いが、レバーをはじめ色んな部位を食べさせる店は少ない。なかなか悪くない。
ビールの後は球磨焼酎。熊本にある28酒蔵の焼酎が勢揃いしている。27が熊本らしく米焼酎。芋焼酎全盛で米焼酎のことは忘れていた。久し振りに飲んだけれど、米焼酎の品質も確実に向上しているのが分かる。
馬焼5種類盛合せと火山焼き

ロース上ひも、上ばらヒモ、ヒレさがり、はらみ、特上フィレの5種類の馬肉や冷めてしまったソーセージを焼く。テーブルに組み込まれたガス台で焼くのかと思ったら、分厚い石のプレートが出てきた。阿蘇の溶岩を削って作ったもので実に面白い。油をひかずに肉を焼くので女性にも受けるだろう。
食べ終わって店主・杉本さんと話し込んだ。熊本出身、九州男児のイメージと異なり優しい感じの人だ。店の立地は良いとは言えず、しかも空中店ということで商売は難しいに違いない。知名度さえ上がれば人気店になる要素はたくさんある。次回は食べ損なった辛子蓮根や一文字のぐるぐるなどの郷土料理も試してみたいものだ。
火の国だいにんぐ 馬ってん
東京都新宿区歌舞伎町2-8-3 最上ビル2F
03-3202-0829
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2007年12月30日
[ちんとんしゃん](渋谷)
店員も客も若い沖縄料理・居酒屋

年末の渋谷はいつにも増して若者で一杯だ。予約もしないで席を得る無謀な試みは4軒目で報われた。カウンターに囲まれたキッチンの向こうに空いたテーブルが見えるが全て予約済み。唯一空いていた入り口すぐのカウンター席を何とか確保。メニューを見る間に何度もドアが開き寒風が流れ込んでくるが、その度に店員が満席を宣告するのを背中で心地よく聞いた。
黒砂糖空豆、豆腐よう、ミミンガー和え

ゴーヤチャンプルーを作る女性の素人っぽいフライパン捌きを見ながらビールを飲む。沖縄娘をイメージさせる格好をした数人の若い女性店員や豚の耳をつけた男性店員を見ているだけで笑みがこぼれる。客も店員も銀髪の子供の世代に近い。もちろん、銀髪がダントツに歳をとっている。
後から入ってきた男4人は、「〇〇さん、いらっしゃいましたー」の黄色い声に迎えられて悠然とテーブル席についた。予約客らしい。生ビールがいきわたると、今度は「お疲れ様でーす。かんぱーい!」と女性店員たちが盛り上げる。
ちんとんしゃんサラダ、富城そばのサラダ

今度は女性だけのテーブルにスポットがあたる。お誕生日特典なるサービス品が登場すると「かんぱーい、おめでとう!」と女性店員たちの甲高い声が店を覆う。
銀髪の誕生日をここでやったらどうなるか想像して、こみ上げてくる笑いをかみ殺した。
しばらくするとカウンターのカップルが歓声のターゲットとなる。高級レストランでなくとも幸せな誕生会がここにある。羨ましいと思うが、自分だったら照れ臭くて遠慮したい。
なんこつソーキの煮物

揚げた太麺そばも良かったが、豚軟骨のコリコリ感が楽しい煮物も良かった。予約客も全て揃い、厨房は超繁忙の様子。最後に頼んだデザートがなかなか来ないので勘定を先にしたが、お釣りをもらっても到着しない杏仁豆腐を断り席を立った。
店探しを諦めたのか、この店に絶対入りたいと思ったのか、2組が店内で席が空くのを待っている。安い店で長居するのは誰にも喜ばれない。最年長者の分別の見せ所である。
「お客様お帰りでーす!」の声に「ありがとうございましたー!」と全店員の声がこだまのように店内に広がった。
ちんとんしゃんは伊勢佐木町を本店にして数店舗あり、どの店も賑やかなようだ。静かな店が好きな人には向かないが、はにかみやさんでも気分を盛り上げてくれる。銀髪も結構楽しめた。変な白髪オヤジが居ると他の客には不思議がられたかもしれないが…
沖縄料理 ちんとんしゃん
東京都渋谷区道玄坂2-28-1 椎津ビルB1
03-3463-3085
http://chinshibuya.blog26.fc2.com/
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2007年11月18日
広島名物
空港で広島名物を食べた

広島県人に「もみじ饅頭は大丈夫ですかね?」と言ったら気色ばんだ。白い恋人たち、赤福など相次ぐお土産物屋の不祥事はまだ出てきそうだ。終電や、最終便の時間帯でも大量に積まれたお土産を見るたびに、売れ残りをどうするのだろうと疑問に思っていたが、最近の事件は見事に疑問を解いてくれた。しかし、真面目にやっている会社にとっては迷惑な話だ。
甘いものに興味がない銀髪にとっては、どんなに有名なものでも酒の肴以外は関係ない。空港のレストランに入って、酒盛りの肴は当然地物オンパレードとなった。
穴子酢

瀬戸内の穴子は有名だが、市内の老舗でも県外のものを使っているとの疑惑があるそうだ。疑りたくなるような代物ではある。
じゃこ天

お土産屋で買ってラウンジで食べればよかったと後悔した。鹿児島の飲食店でさつまあげを食べると、どこも揚げ立てが出てきて美味かった。鹿児島でも空港で食べたら不味いだろうか。
小いわし(カタクチイワシ)の天ぷら

いわしは刺身のほうが臭みがなくて美味しい。天ぷらを食べて思い出したが遅かった。それでも充分及第点だ。
カキフライ

やっぱりカキフライが一番だった。地元の新鮮な牡蠣ということもあるが、さすがに取り扱いに慣れているのだろう。
それにしてもどこの空港でもレストランの質はあまりよろしくない。旅の最後は美味しいものを食べて帰りたいのに、満足することは殆どない。なんとかカキフライに救われた広島空港だった。
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2007年03月19日
[たん良]④(赤坂)
今シーズンのスッポンもそろそろ終わり、春の献立も楽しい

先日京都の「たんたか」に行ったのにスッポンの丸なべを食べ損なった。もうじきスッポンもシーズンが終わるので、たん良に行くことにした。
店に入りカウンターに座るや否やたんたかの名を出した。大将、女将さんと共に大いに盛り上がった。待ち合わせのお客様が来るまでビールを頼むのすら忘れていた。
お通し、お造り

お造りはかつお、たい、ぐじ(甘鯛)。かつおは8キロもある大型のもの。銀髪にとっては初がつおだ。「たんたかでヨコワガツオというのが出たけれど、メジマグロだと思った」と言ったら大将は「そのとおりです」と言う。たんたかでは言下に否定されたが、京都人はメジマグロの名称に馴染みがないらしく、銀髪の言ったのが正しかったのだ。我が舌を自画自賛。
鯛の皮、もろこ

鯛の皮焼きはいつもながらピンと張って美しい。くるまらずにせんべいのように焼けるのが本当に不思議だ。
もろこは子持ち。腹にはパンパンに卵が詰まっていた。
みぞれ蒸し、蛤

吉野煮に良く似ているが、蛤、あさり、聖護院蕪などが入り、吉野葛でとろみをつけることはない。立派な蛤で実に美味い。この他に定番の蕪蒸しや鮒寿司を食べて、最期はお目当てのスッポンの丸なべ。
まる鍋

「いつまでやるんですか?」と聞いたら、「4月一杯まで出来ると思います」との返事。スッポンの終了日を決めるのは服部さんとのこと。どこの服部さんかというと浜松の服部中村養鼈(べつ)場のことで静岡県浜松市舞阪町で103年の養鼈の歴史を誇る。化学飼料、化学物質は一切使用せず、3年4年と冬眠を重ねてじっくり育てるそうだ。
ここが各料亭などへの供給時期や供給量を決める。年中供給されるのは京都のスッポン専門店「大市」だけ。この店は元禄年間に創業以来330年、スッポンのみを扱っている老舗中の老舗。京都百味會http://www.digistyle-kyoto.com/hyakumikai/hyakumikai.htmにも名を連ねている。
多分、今冬最後のまる鍋を楽しんで、京都の料理屋の情報も仕入れた。相変わらずの楽しい会話と確かな料理。いつ来ても満足するたん良であった。
たん良
東京都港区赤坂3-7-15
03-3586-1914
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2007年02月20日
[とど](新宿)
新宿で食べる大分の味

九州の各県はおいしい名物をたくさん持っているが、大分県も捨てたものではない。関さば、関あじはブランド魚の先駆的な存在。大衆魚を高級魚に仕立て上げた戦略は見事。
大分は全国で唯一ふぐの肝が食べられることで有名だ。城下かれいも酒飲みなら誰もが知っている。意外と知られてないのがすっぽん。高級店では大分産が好んで使われる。
靖国通りと明治通りの交差点からすぐ、ビルの地下1階の店に入ると大衆的な雰囲気の店はほぼ一杯。いつものようにカウンターを希望したが、掘りごたつ式のテーブルが並ぶ座敷に行くように勧められた。メニューは座敷の壁に貼られており、カウンターからは見えないからだ。
お通し、りゅうきゅう

食のチャレンジャー・銀髪が最初に目をつけたのが「りゅうきゅう」。名前のとおり沖縄が発祥らしいが、およそ沖縄らしくない。しょうゆ、酒、小ねぎ、ごま、鶉の卵で味付けされた一品は博多のごま鯖に似ている。大分でも鯖を使うのが定番らしいが、今日はかんぱち。余った刺身を漬けて、翌日ご飯にかけたり、お茶漬けにしても美味しいそうだ。
自家製さつまあげ

女将の手嶋さんが絶対食べた方がいいと言うこの店一番の売り物がさつまあげ。炙って、生姜で食べさせる平凡なさつまあげをイメージしたのでちょっと引いたが、手嶋さんは頑強である。出てきた一皿を見て納得した。自家製と強調するだけはある。看板料理を持つ料理屋は、他の料理も悪かろうはずがない。
すっぽん網焼き、すっぽんスープ

絶品だと言われたすっぽん網焼きは噛んでも身がちぎれない。しかたなく全部口に放り込み、しゃぶり尽くす。酒の肴にいいが、見た目で食欲が左右される人には辛いかもしれない。
スープは期待以上のものだった。赤坂の「たん良」には及ぶべくもないが、すっぽんの良さが充分に味わえるお値打ち品だ。量もタップリなので、お腹一杯になり追加の品を頼むのは断念した。
勘定をしながら女将に熊本生まれだと告げたら、今度来たときには是非「だご汁」を食べてくれと言う。熊本のだご汁(だごじゅる)と若干違うようだ。同じかと思ってオーダーしなかった銀髪の気持ちを見透かしている。
手嶋女将さん、次回はだご汁を食べさせてもらいますよ。
とど
東京都新宿区5-17-14 三光町ビル地下1階
03-3208-9074
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2007年02月19日
[いち](池袋)
佐渡ヶ島直送食材の店に遂にいった。

他人のブログを読むのも楽しい。特にプロの料理人のブログが勉強になっていい。その中の一つが「いち」の主人、菊池市春さんのものだ。佐渡ヶ島の魚を紹介してくれるので、いつも興味津々で見ていたが池袋に行く機会が少ないため指をくわえるばかりで日が過ぎていた。
予約の電話で「銀髪です」と告げるとすぐに反応してくれた。菊池さんのブログにコメントを入れたのを覚えていてくれたようだ。池袋西口から丸井を越えて2つ目の道を左折してすぐ、左手のビルに「いち」を見つけた。店に入るとカウンターに直行する。カウンターの向こうに大将の笑顔が見える。HPで見るよりもほっそりとしている。「いつも読ませてもらっていますよ」の言葉だけで、旧知の関係になった。ブログはありがたい。
銀髪「佐渡の魚をお願いします」、主人「全部佐渡のものですよ」。馬鹿なことを言ったと後悔した。「それでは今日のお奨めを」何品か選んでもらった。
お通し、皮はぎの刺し身、石カレイの親子和え

皮はぎの1口目は身だけ、2口目は肝だけ、3口目は身に肝を添えて食べた。石カレイはブログ仲間へのサービス。連れが醤油が美味いと騒ぐと、主人の顔がほころぶ。醤油も佐渡産で一番高いものを取り寄せているそうで、これが佐渡の魚を引き立てる。
真たら刺し、白子刺し

たらの刺身は多分初めて。柔らかい身の印象が強いが、意外と弾力があり甘い。86㎝のいい型のたらだという。この腹のものか、新鮮な白子もわさび醤油で。白子の生は富山に行ったときにポン酢で食べたが、わさび醤油で食べてもなかなかのものだった。
アラハチメ刺し、ほうぼうの唐揚げ

「アラハチメはムラソイのことです」と言われても何のことかさっぱり分からない。魚の図鑑を見せてくれた。他の居酒屋定番のマグロ、いか、鯛などではなく、佐渡で獲れるものばかりなので、どれを頼んでも面白い。
刺身以外のものを食べようということになり、選んだのはほうぼうの唐揚げ。
入店のとき「今日の予約は一組だけなんで、銀髪さんのお相手がゆっくりできます」と笑顔で言ってくれたけど、いつの間にかほぼ満席に。料理人は主人1人なのでてんてこ舞いの状況になってしまった。そこでオーダー済みの梅きゅうを待って、店を出ることにした。
素材の持ち味を活かして、余分な手はあまり加えず提供してくれる店。次に行くときには違った魚が待っていてくれるだろう。
酒ももちろん佐渡の酒。その話は次回行った時に話しましょう。
酒食処 いち
東京都豊島区西池袋3-29-11
03-3986-2228
http://www.d6.dion.ne.jp/~ichi_k
おすすめメニューです

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2007年02月16日
[世界の山ちゃん](新宿)
わざわざ名古屋に行く必要もなくなった?

2004年の誕生日に名古屋に一泊出張、部下が一軒目に焼き鳥屋でお祝いをしてくれたが、2軒目に選んだのが山ちゃんだった。1997年11月に名古屋駐在をしていた兄にご馳走になった手羽餃子の印象が強く残っているせいか、名古屋に来たら手羽を食べなければいけないような気分になる。
山ちゃんは21年前に名古屋に創業して、今は全国に50店舗近く展開している。新宿を歩いていたら「世界の山ちゃん」の看板を見つけた。東京にも10店あり、その内半分が新宿だ。遊び心が湧いて覗いたら200席以上の大型店なのに満員で断念。今回2度目の挑戦で無事入店できた。
ホッピー、手羽先、土手煮

プレミアムモルツ中瓶(441円)の後に黒ホッピーセット(472円)を頼んだ。山ちゃんのラベルが貼ってある。名物・幻の手羽先(399円)は胡椒が効いており、初めて食べる連れも喜んだ。どて煮(409円)も名古屋の味を知るには欠かせない。
とり皮餃子、みそ串かつ、揚げだし豆腐

手羽餃子は名古屋だけでなく東京の他店でも食べたことがあるが、とり皮餃子(430円)は初めて。美味い美味い。みそ串カツ(399円)はまぁこんなもんかな。名古屋名物だけでなく揚げだし豆腐(409円)など、メニューは豊富である。
スープ、天むす

再び名古屋の味に戻って、コーチン団子スープ(336円)、エビ天むす(315円)を頼んだ。スープに至るまで料理はスピード感豊かに出てきたが、天むすは遅いので催促した。出てきた天むすの天ぷらは揚げ立て、ご飯もホカホカだった。これまで冷めた天むすしか食べたことがなかったのでちょっと驚いた。これなら時間がかかっても許せる。柔らかく握られたおむすびは美味だった。握った人は熱かっただろうなー
ホッピーの追加焼酎157円、冷酒・銀嶺立山472円を含めて2人で4,660円。安かろう悪かろうでないのが良かった。店内は圧倒的に学生など若者が多かったが、銀髪より年長者のグループもそれなりにいた。
昼飯に毛が生えたような値段で楽しめる飲み会。「世界の」は大袈裟だが、「日本の」をつけても許してあげたい山ちゃんだった。
世界の山ちゃん 新宿靖国通り店
東京都新宿区新宿5-17-11 白鳳ビルB2F
03-5272-3555
http://www.yamachan.co.jp/index.html
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2007年01月04日
[瓢六天草] &[馬桜](熊本)
馬刺しの競演

昨年12月30日に掲載した熊本での結婚式、その日はすんなり終わらなかった。新郎新婦とその友人たちの2次会に出るほど野暮じゃないので、別行動をすることにしてホテル近くのスナックに行った。ところがわが社の連中は銀髪に倣ったのか食いしん坊である。
お腹一杯かと思ったら、近くの店から出前を取ると言う。店の人が電話したのは「瓢六天草である」。瓢六と天草の2店の名前が合わさって割り箸の袋に書いてあった。
馬刺し盛り合わせ①

白いのがコウネ(タテガミ)、赤身とレバーの3種類の刺身が届けられた。目の前に出てくると食べてしまうから不思議だ。辛子蓮根もあったが、青柳と同様にそれほど辛くはなかった。
比較的気軽な店ということだったので、次回は店に行こうと思った。出前で料理を判断するのは酷な話だ。
皆が一通り歌い終わると1人がラーメンを食べに行こうと言い出した。スナックの女性のオススメに向かって歩き出したが、部下二人の足が遅い。フリーペーパーに載っている馬のモツを食べさせる店に行こうと話し合っている。土地勘もないのに、フリーペーパーの店を探すのは無謀だ。宣伝に釣られて行っても後悔するだけだと諭して、目の前にある「馬桜」に偵察に行かせた。そこで彼らの希望のものが食べられるらしいことが分かった。フリーペーパーより自分の目や勘の方が確かである。
馬刺し盛り合わせ②

先ほどのスナックで食べなかったものを4種類頼んだ。右上から時計回りにタン、ネッコ(大動脈)、心臓、フタエゴ(内ばら肉)。部下二人とも初めて食べるものが多く満足したようだ。
馬焼き

そして馬の焼き物。上さがり(ハラミ)と上ホルモンを焼いた。肉は生もいいがさすがに飽きる。新鮮な肉を焼いたらまったく別の食べ物・味になる。
ビールを飲み、酒を飲み、再びビールになった。話も進むうちにビールを度々追加する。
翌日2人は青い顔をして起きてきた。お酒はほどほどに。
瓢六天草
熊本県熊本市銀杏通り光視堂ビル1階
096-353-0311
馬桜
熊本県熊本市下通1-12
096-355-8388
馬桜の料理代金
上タン刺し 1200円
フタエゴ刺し 980円
心臓刺し 700円
ネッコ刺し 900円
上ホルモン焼き 980円
上さがり 1200円
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2006年12月29日
[青柳](熊本)
熊本で懐かしの味を
部下の結婚披露宴に出席するために熊本へ行くことになった。披露宴は夕方からだが仲間より早い早朝の便で羽田を飛び立った。昼飯を熊本で食べようと思ったのだ。披露宴の料理は中華と聞いているので、この昼を逃すとせっかくの熊本を楽しめないと思った。
ところが下調べをする時間がなく思案しながら熊本市に向かうバスに乗ると、座席前のネットに観光客向けの冊子を見つけた。宣伝用