2010年03月09日
[MARUGO マルゴー]③(新宿三丁目)
マルゴーの日

2年位前までは、フレンチやイタリアンの時は必ずワインをボトルで頼んでいた。よく飲む相手なら1本では足らず、そうでないなら飲み過ぎた。どのみち食前酒を飲み、食後酒、2軒目へと続いたのだから。一人で1本飲むのはしんどい。今は人数が揃わなければボトルを頼むことはない。グラスだと料理によってワインを変えることが出来るし、飲みすぎることはない。
ところがグラスで飲めるのは赤白2~3種類しか用意していない店が多い。高級ワインをグラス売りするところはないに等しい。開栓したら飲み切らなければ劣化するので、店を責めるわけにはいかない。
再びマルゴーにやってきた。マルゴーではグラスワインを約20種類から選ぶことが出来る。カウンターで久保さんに教えてもらいながらワインを飲むのが気に入っている。連れが久保さんと意見を交わすのを聞くのも楽しい。ワイン通の人が質問すると、久保さんの知識の豊富さが分かる。無知を自認している銀髪は何を尋ねても恥ずかしくない。

銀髪の役目はワインに合いそうな料理を選ぶことぐらい。マルゴーのキッチンは安アパートの炊事場みたいに粗末なものだが、出て来る料理は立派なものだ。岩中豚のソテーは美味しかった。後はチーズなど簡単なつまみを頼んでワインを飲むことにした。
グラスワインを飲める店のナンバー1は銀髪の知る限り常時約80種類の品揃えを誇る赤坂サカスのコート・ド・ルージュである。銀座マキシムの支店にもかかわらず、リーズナブルに飲めるものも多い。もちろん、ロマネ・コンティ 2004年(グラス90cc:119,700円、ボトル945,000円)、シャトー・ペトリュス 1998年(グラス:37,800円、ボトル315,000円)などの高級ワインもある。

マルゴーでも高級ワインをグラスで飲める日がある。殆ど仕入れ値で提供する感謝デーである。店名に因んで毎月5日がその日。3月5日はシャトーマルゴーが開けられた。二の足を踏むようなら、久保さんに頼めば手頃なワインを開けてくれるはずだ。
彼女にいいところを見せようと思うのなら5日に行けばいい。逆にリスクを取りたくなければ、5日は避ける方が無難だ。
MARUGO マルゴー
東京都新宿区新宿3-7-5
03-3350-4605
http://www.bar-maru5.com/pc/
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2010年02月26日
[AW kitchen figlia](南青山)
カジュアルにイタリアン

「入り口の近くでもよろしいですか?」電話の向こうで恐縮している。寒さも和らいできた。ドアの開閉による風や、すきま風も気にはならない。即座に同意して夕餉の席を確保した。
ビストロ・ヴィオニスに居たソムリエの斉藤さんから案内状をもらったのは昨年秋。但し、オープンしたばかりの白金台店の方だ。ホームページを見て南青山にもあることを知った。六本木のやさい家めいも系列店のようだ。

南青山店は場所柄もあって他の店よりカジュアルに仕立ててある。客は圧倒的に若い。外国人もいる。「バーニャカウダがお奨めです。あとはパスタを2種類で充分だと思います」はきはきと女性店員が話す。メニューも見ずに従うことにした。他の客たちも銀髪と同様に素直な人たちばかりのようだ。

野菜を売り物にした店が増えてきた。定番はバーニャカウダであるが、生産者の顔が見える新鮮野菜はそのまま食べた方が楽しめる。物足りなくなったときに塩やソースをつけるぐらいでちょうどいい。余ったバーニャカウダはパンにつけても美味しい。
後に来た我々の方が隣席の男女4人より早く野菜を食べ終わった。大声の自慢話に忙しそうだ。謙虚さを知らない若者たちと眉をひそめそうになったが、どうやら合コンのようだ。大言壮語や武勇談も微笑ましく思われた。それがうまくいくかどうかは分からないけれど。

名物料理のトルフィエアラビアータ、アイデアが面白い衝撃の人参「彩誉」のぺペロンチーノ。それぞれ分けて持って来てくれた。自家製パスタが自慢の店だけに、安心して食べることができた。
「斉藤さんに申し訳ないから、今度は白金台に行かなきゃね」と女性店員に言うと、「またこちらに来てください」と快活に答える。「斉藤さんがこっちの店に来ればいいのにね」と言えば「いいえ、来なくていいです」と笑わせてくれた。
隣席に女性が一人加わった。女3人、男性2人では喧嘩になるかと思ったら、どうやらアレンジャーのようだ。共通の友達のようでもあるし、業者のようでもある。カップル誕生になるのか最後まで見届けられなかったのが残念だった。
AW kitchen figlia
東京都港区南青山3-18-5 NOB南青山ビル1F
03-5772-0172
http://www.eat-walk.com
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2010年02月17日
[マルゴー]②(新宿3丁目)
新宿で1番好きなワインバー

昨日書いたタブリエのソムリエさんからコメントを頂いた。困惑させて申し訳なかったが、さすがにソムリエだけあって姿勢が素晴らしい。是非再訪したいと思う。赤坂のコール・ド・ルージュ、四谷のサッカヴァン、新宿三丁目のマルゴーなどと並ぶお気に入りになるかもしれない。まずはマルゴーを再訪した。
「覚えてる?」前回と同じカウンターの一番奥に座って久保さんに声をかけた。「もちろんです」と期待していた通りの答。これで気分が良くなるのだから我ながら困ったものだ。左の白板にはグラスで飲めるワインが赤・白合計で約20種類書いてある。

ビールで喉の渇きを癒やしたら、さあワインだ。「お奨めは?」と聞くとリースニングの白ワインがいいと久保さんが推す。「甘くないの?」と訝ると、「フランス産ですから辛口です」と言う。騙されたつもりで飲んでみるとなるほど甘口ではない。リースニング=ドイツ産=甘いと信じていたが、フランスのアルザス産リースニングは目からうろこだった。
久保さんがワインのことをあれこれ教えてくれるので楽しい。ハムの盛合せで白ワインを飲み、野菜のフリットには赤ワインを合わせた。

メニューにないぺペロンチーノを「オリープオイル多目にね」と作ってもらった。「しょうこうしゅが効いているね」と連れがぺペロンチーノを絶賛する。「紹興酒は入ってないだろう」銀髪より味覚が敏感な人ではあるが、これには同意できない。シェフに聞いてみるとやはり銀髪の方が正しい。正そうとすると「塩、胡椒と言ったんだ!」と反論されて絶句した。昔「スープ or サラダ」を「スーパーサラダ」と聞き間違えたことを思い出した。
砂肝とレバーの煮込みも満足した。これを食べ終わってもグラスには赤ワインがたっぷり残っている。時節柄、チョコレートを食べることにした。今年はバレンタインデーが日曜だったのでホッとした人も多いだろう。マスコミも煽るようなことをしないで、もらえない人の悲哀を考えてあげるべきだ。

恨み節はともかく、マルゴーは今日も楽しかった。
MARUGO マルゴー
東京都新宿区新宿3-7-5
03-3350-4605
http://www.bar-maru5.com/pc/
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2010年02月16日
[タブリエ TABLIER](銀座)
ワインバーというよりも

フランス駐在歴6年のワイン好きKにワインを飲ませてあげようと思った。グルメぴあで「銀座 ワインバー」と検索して一番目に出てきたのがタブリエだ。隣にある24種のワインをグラス単位で飲めるスタンディングバー・ゴスに入ろうか迷ったが、「座って飲みたい」というKに敬意を表した。
6時前なので我々が一番乗りだった。カジュアルな店だがワインバーのイメージとは離れている。カウンターでワインを飲むような感じではない。男二人がテーブルを挟んで向かい合うともっと恥ずかしい。食事のメニューは立派だが、コース料理を頼むのは憚られる。思案の末に、1,680円のアンティパストを二皿頼むことにした。一皿につき5種類選べる。全12種類の中から10種類を選んだ。

カボナータ(イタリア野菜のトマト煮込み)、キッシュロレーヌ、海の幸のマリネ、スモークサーモンのマリネ、本日の鮮魚(帆立)のカルパッチョが一皿目。白ワインと合う料理が多い。気を使って盛り付けてくれたのだろうか。

トリッパノトスカーナ風煮込み、駿河産しらすとじゃが芋のフリッタータ(イタリア風オムレツ)、鶏レバーと砂肝のコンフィ、フランス産鴨の自家製スモーク、フォアグラと鶏肉のテリーヌが2皿目。こちらは赤ワインに合いそうだ。もっとも、二皿同時に運ばれてきたので、食べる順番は滅茶苦茶になった。
メニューを見て思ったとおりシェフの腕は良さそうだ。我々の後に入って来たカップルは、美味しい食事をゆっくり味わう雰囲気だ。我々はひたすらワインに専念する。メニューに載っているグラスで飲めるワインは白と赤が3種ずつ。白2種類と赤1種類を飲んだところでソムリエを呼んだ。
「メニュー以外で何か飲めるものはないの?」と聞いた。新宿のマルゴー
や六本木のヤキトリ エ ヴァン プーサンでは、わざわざ新しいボトルを開けてくれたので期待した。残念ながら持って来てくれた2本は希望したフルボディではなかった。少し粘ってみた。しかしソムリエが困った顔をするので止めた。
タブリエは食事を楽しむ店のようである。
タブリエ TABLIER
東京都中央区銀座3-4-5 銀三ビルB1
03-3538-7227
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2010年02月03日
[スティモーロ Stimolo](市谷)
若く楽しいイタリアン

新宿3丁目の「オステリア・ウーゴ」のスタッフが独立してオープンしたのが昨年の10月。行かなければと思いながら時間が経ってしまった。乾さんからグルメ紀行にコメントをもらって居ても立ってもいられなくなった。
笑顔で迎えられた。乾さんと会うのは2度目なのに旧知の仲のようだ。思ったよりきれいで立派な店は居抜きで借りられたというからラッキーだ。豚、牛、羊、鹿、鴨、魚、メインにする素材の中からお奨めのSPF豚を選んで、それに合わせて他の料理は任せることにした。若き熊谷シェフの腕の見せ所である。

かんぱちのカルパッチョ、新鮮野菜のバーニャカウダソース、色んな部位のテリーヌ、トリッパが大皿に少しずつ盛られている。分厚く切ったかんぱちが斬新だ。
キッチンから可愛い女性が挨拶に来た。なんとウーゴでカウンターに座っていた女性の一人という。縁あってスティモロで働くことになったそうだ。銀髪を覚えていたとは嬉しい限りだった。

タラの白子のポワレも斬新な一品。フレンチレストランで何度か食べたことがある羊の脳の料理を思い出した。食感が似ているので、フランス料理のレシピを参考にしたのだろうか。
「評判がいいんですよ」と出された自家製パスタ・タリオリー二は納得のお味。シェフ自慢の定番料理になっているようだ。

メインは埼玉県松村さんのSPF豚。生でも食べられる無菌豚だそうだ。脂身も美味しい豚だった。連れはデザートにショコラを選んだ。銀髪はデザートを断り、グラッパを頼む。「ソムリエではなくノムリエです」と笑う男性が、3種類のグラッパを並べてくれた。同じメーカーのすべて2001年産だが味比べをすると微妙に違って面白かった。

定番の料理はどれも美味しい。独創的な料理には銀髪の意見を言わせてもらった。連れがハラハラしているが、乾さんたちは笑顔で聞いている。料理道まっしぐらの若きシェフは、多くの客たちのアドバイスを得て、熊谷スペシャルというべき逸品を完成してくれるだろう。
乾さんをはじめスティモロのスタッフたちは実に話しやすい。和気あいあいで食事ができる店である。素材、料理法、ワイン、グラッパなど様々な話をしてくれる。最後に乾さん秘蔵のグラッパをご馳走になった。滅茶苦茶楽しい夕餉であった。
スティモロ Stimolo
東京都新宿区市谷本村町2-19 BSSビル1F
03-3260-2410
http://www.stimolo.jp/
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2009年12月18日
[オーキッドルーム ランの館](名古屋)
花屋のレストラン

「ランの館を予約しました。ランは花のランです」と言うだけで、住所も電話番号も教えてくれなかった。インターネットで検索するとランの花を中心としたミニテーマパークとある。こんなところに男同士で行くような料理屋があるのか不思議に思った。念のため住所を控えてタクシーに乗ったが必要はなかった。
「入場料?」ラーメン博物館のようにレストランに入るのに入場料が必要なのだろうか。券を買わずに建物の中を見回した。左手の階段を上ると階上に洒落たレストランがあるようだ。そこに銀髪を待つ男たちが居た。

既に4,200円のコースが注文されていた。本日のアミューズに続く前菜、パスタ、メイン、デザートをメニューの中から選ぶブリフィックススタイル。他のみんなは素直に食べたい物を選ぶが、銀髪は地元の素材にこだわった。フレッシュフォアグラの自家製スモークと知多産イチジクアカシアの蜂蜜はフォアグラが小さくて微笑ましい。

名古屋コーチンと九条葱のクリームソースはいい出来だった。他の人のパスタやリゾットも食べさせてもらったがなかなか美味しかった。ランチが人気の店という評判も頷ける出来だった。ビールを飲んだ後に白ワインが1本空いた。再び白か、今度は赤か思案していると他の人は焼酎を飲むと言う。半信半疑で店員に聞くと笑みを浮かべて頷いた。

メインはカナダ産オマール海老とブールコンポーゼのグラティネ・フィーヌゼルブブールブランソース。残念ながらメイン料理の中には地元の素材を使ったものはなかった。出て来た料理はちょっとイメージが違った。オマール海老は大きなハサミが特徴だがそれがない。「ハサミはどこに行ったの?」と聞いたら、身の部分だけ仕入れているとのこと。もちろん活き海老ではない。4,200円のコースでは贅沢は言えない。

デザートはビターチョコレートのフラン・カシスのソルベとへーゼルナッツのクロッカンを選んだ。甘いものが好きではない銀髪にとってコース料理はデザートが余計だ。それでも半分食べた。

トイレに行って席に戻る際、窓の外のベランダを震えながら歩いた。庭園全体が見渡せる。オーキッドルームから入場料が必要な店内のランもしっかり見える。ちょっと得した気分になった。
クリスマスには人気のレストランだろうが料金も特別メニューとなる。クリスマスを避ければ、手頃な値段で食べられるいいレストランだ。焼酎も飲める気軽なところも悪くない。焼酎を飲みに来る人はいないだろうけれど。
オーキッドルーム
愛知県名古屋市中区大須4-4-1 ランの館2F
052-269-1919
http://www.rannoyakata.net/
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2009年12月15日
[アッラ・クチーナ・デル・ソーレ](千駄ヶ谷)
客にも優しい?

「有機栽培の野菜と産地から直接届く魚を中心にしたメニュー構成で、無添加の調味料などを使って、身体と環境に優しい料理を提供している」と聞けば行きたくなる女性は多いだろう。行きたくなるオヤジは?まあ、そんなには多くはないかな。
原宿はもちろん代々木や千駄ヶ谷の繁華街から離れているにもかかわらず、口コミの評価は高く人気の店である。小さな店は予想通り女性たちが目立った。しかし、女性を連れた中年男性もチラホラ見える。メタボを気にしているのか、女性に引っ張られたのかは分からない。

アンティパストはトマトとモッツァレラチーズのカプレーゼと豆のサラダ。アンティパストは4~5種類乗っているのが普通なのでちょっと意外だったけれど、これを一皿の料理と考えれば悪くない。「???」イタリアンのカタカナメニューはよく分からない。2皿目は他の客のものが出てきたといぶかった。簡単に言えば小麦粉の代わりに山芋を使ったお好み焼き。親しみやすい味だった。

「ぺペロンチーノはないんですか?」と聞いたら、店の人は一瞬顔を曇らせて「作りますよ」と言ってくれた。迷ったがメニューにあるバジリコ風味トマトソースのスパゲティを食べることにした。店の人はホッとした顔をする。
スパゲティも魚(すずき)も2つに分けて出してくれた。もう一品あった方がいいと奨められたが、パンを食べれば我々には適当だった。グラスワインは赤白一種類ずつでいずれもオーガニックワイン。有機野菜のお店らしくて面白い。
お金を払って調理場の若い女性に声をかけた。「誰が料理を作っているの?」と聞くと、我々の隣に立っていた男性店員が「私です」と答えた。接客をしていた男性が店主兼料理人の伊崎さんだった。本を出すなど有名な料理人らしい。その割には気さくで優しい人である。
身体や環境に優しい料理は客にも優しい料理人から生まれるということだろうか。
アッラ・クチーナ・デル・ソーレ Alla Cucina Del Sole
東京都渋谷区千駄ヶ谷4-22-4
03-3479-4640
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2009年12月05日
[イルサッジオ](横浜)
崎陽軒でイタリアン

「崎陽軒のイタリアンに行きましょう」と言うと地元の人も、我が社の横浜地区担当者も意外そうな顔をする。崎陽軒=しうまいのイメージが強すぎて、百歩譲っても本格中国料理をイメージするのが精一杯のようだ。全員が行ったことがないことを確認して鼻を高くした。
一日50食限定のボンジョルノセットを頼んだら、各人にメニューが配られた。周りを見ると男だけのテーブルは我々だけだ。ちょっと高めのレストランで昼食をとると、お父さんは弁当なのにと揶揄したくなるが、この日は既に一人暮らしを楽しんでいる女性たちが多そうだ。ワイングラスを掲げて自由を謳歌している。お父さんの魂がよだれを流して浮遊している。

前菜を食べ終わってナイフとフォークを皿の上に整列させると、店員は皿だけ持ち去った。最近はフォークとナイフを最後まで使わせる店が多くて戸惑う。最初からテーブルに置かれていたら、フォークやナイフは取り替えないというようなルールがあれば分かりやすいが、取り替えてくれる店もあるから厄介だ。

料理はスムーズに出て来るので有難い。我々が食べるスピードに上手く対応している。一方で、ゆっくり食べているおばさま達を急かせることはない。さすが崎陽軒、サービスは行き届いている。

デザートが出てきたところから再び他の客の様子を窺う。料金をどこで払うか探るためだ。最近では居酒屋でもテーブルで会計できる店が増えたが、昔ながらの店は出口で支払う場合が多い。代表的なのはデパートの食堂。高級化しても支払い方法は変わらない。
うまい具合に帰り支度を始めたテーブルを見つけた。勘定書を右手に持って歩き出す。銀髪が取るべき行動が分かった。デザートを食べ終わり、店員に向って両手の人差し指をクロスした。勘定書をもらうと「いきましょうか?」とみんなを促した。「どうぞ、もうこちらで」と挨拶したのに客は店の外でじっと待っていてくれた。申し訳ない。
イルサッジオ
神奈川県横浜市西区高島2-13-12 崎陽軒本店2階
045-441-3331
http://www.kiyoken.com/restaurant/honten/h_ilsaggio/index.html
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2009年10月15日
[オステリア ヴィンチェロ]④(新宿御苑前)
トリュフがいっぱい

大好きなオステリア・ヴィンチェロ。10月5日、「くりっぱ」さんのヴィンチェロに対するコメントが銀髪の心を揺さぶった。電話をしたら水谷さんの声。「銀髪さんですね」と言われて心が躍った。大通りから半信半疑で選んだ路地はドンピシャリにヴィンチェロの前に。待ってましたとばかりガラスの扉が開いた。
メニューを見ながら水谷さんの説明を聞いた。いつもは自分で料理を選ぶのだが何故か「お任せ」と言ってしまった。そして導かれるように白トリュフの特別コースを。キッチンにオーダーを通して戻ってきた水谷さんが笑いながら言う。「シェフが張り切っていますよ」

ワインも料理と合わせて出て来るから楽チンだ。タラバガニと蒸し鮑を食べた後に秋トリュフがたくさん乗ったサラダが出てきた。卵茸、馬肉のハムなどにかかったバルサミコ酢のドレッシングとワインの相性が抜群。料理と合わさるとワインの味が変わるのが不思議だ。

「大変なことになっています」持って来た料理のことなのか、これから出て来るものなのか、オーナーシェフの斉藤さんが作る料理に水谷さんが驚いている。特選卵と長期熟成のパルメザンチーズのスープに白トリュフがスライスされるとレストラン中に香りが広がった。卵が固まらないようにつきっきりで料理するために、滅多に作らない料理らしい。とんでもなく美味い。

しらすとからすみの塩味が効いたスパゲティにはシェリー酒のような切れ味のあるワイン。お任せでなければ絶対選べない。銀髪の頼みでイタリア地図を見せながらワインの説明してくれる。

「ちょっとシェフは張り切りすぎですよね。大丈夫かしら」水谷さんが苦笑いしている。そんなことはお構いなしに我々はリゾットに大喜び。白トリュフがスライスされる料理と分かっているからだ。絶妙に炊かれた芯が残るイタリア米とチーズ、トリュフ、至福だ。

斉藤さんの友人が獲った野生の鴨は数日経って今まさに食べ頃。首尾よく銀髪の口に入ることになった。しっかりした歯応えながらジューシーだ。珍しい茸、無花果のフライも面白い。輸入してから数年、飲み頃になったトスカーナ産の赤ワインも料理を引き立てる。

甘いものを食べて、デザートワインを飲んで、満足満足。勘定を払って席を立つと斉藤さんがキッチンカウンターに頬杖を突いてニヤリと笑った。「美味しかったですよ」こちらも笑みを返す。
フランス料理で煮込みなどに使われるのは黒トリュフでフランス産が多い。一方パスタ、リゾット、サラダなどの上にスライスする白トリュフはイタリアが主産地で、黒トリュフの3倍ぐらいの値段がする。インターネット上では1グラム当たり黒が420円、白が1,320円で売られていた。スタッフが料理を運びながら驚き、呆れ、嘆息する理由がよく分かった。
本当にラッキーな日だった。いくつかの条件が整わなければこれほどの幸福には巡り合えない。道を間違えず、料理はお任せにした。週の初めで珍しく客の入りが少なかった。そのためシェフがじっくり調理できた。スタッフも丁寧に応対する時間があった。厳選素材が整い、食べ頃だった。シェフの体調や機嫌が良かった。まあ、そんなところだろうか。そうそう、銀髪の日頃の行いが良かったことも忘れてはならない。
信じる神はいないけれど、今日たまたま銀髪を見ていた神に感謝した。どんな神様か知らないけれど、できれば女神がいいな。
オステリア ヴィンチェロ
東京都新宿区新宿5-1-13
03-5367-1967
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2009年09月09日
[イル・リストランテ](銀座)
ブルガリのレストラン

ブランド品にはまったくと言っていいほど興味がない。しかし、食べ物となると話は違ってくる。カード会社から送られてきた冊子でブルガリのレストランがあることを知った。部下の女性たちを連れて行ったら、5,000円のランチでも喜ぶに違いない。
ビルの横にレストラン直通のエレベーターがある。店の前に置かれたメニューの写真を撮って中に入った。扉の外から中は見えなかったが、受付の女性からは銀髪が丸見えなのが分かった。彼女も銀髪も何事もなかったような顔をして対峙した。

各人の前に置かれた皿の上には持ち帰りが出来る立派なメニューが乗っている。店の前で恥をかく必要はなかった。みんなが揃ったところでカード会社予約特典のシャンパングラスを上げた。そのまま目を上に向けると棒高跳びのイシンバエワでも届かない高い天井に驚く。カーテンにつなぎ目があるのだろうかと目を凝らした。窓の反対側にはバーがあるようだ。

素晴らしく美味しいパンだ。食べ終えると新しいものを持って来てくれた。これだけで満足してしまいそうだ。コースの前に出てきたモッツァーレチーズのカプレーゼ。皿がゆがんでいるかと思ったが、みんなの皿も同じだった。さすがにお洒落である。フォーク&ナイフにもブルガリの文字が見える。

「和牛のカルパッチョ フレッシュハーブのミスティカンツァ」またも珍しいセッティングかなと思って他の人の皿と比べたら、単にチーズがこけているだけだった。緊張気味の部下たちの気持ちがほぐれた。「夏野菜と自家製水牛リコッタ アルフォルノのスパゲッティーニ」もとても美味しかった。さすがはブルガリ、スパゲティ用に出されたのはフォークのみ。スプーンを左手に持たせることはしない。

メインは「イサキと大麦の温製サラダ」と「ホロホロ鶏のロラティーナ ポテト タジャスカオリーブ 赤カボチャのクレーマ」のどちらかを選ぶ。銀髪はイサキを選んだので、隣のホロホロ鶏を少し分けてもらった。中心のフォアグラがいいアクセントになっている。鶏を頼んだ人が自分の選択を自慢したくなるのも無理はない。

「カカオのメリンガータ アーモンドのジェラート コーヒーのグラニテ」苦味の強いコーヒーのクラッシュアイスを甘い菓子にかけて食べる。これは見事な調和だった。クッキーが出てきて飲み物を待った。残念なことにカプチーノを頼んだ人のズボンは、若い店員によって汚された。ベテランスタッフたちの対応は素早かった。一流店らしからぬところと、さすがというところを見ることが出来た。
全ての食事が終了するまで約2時間。話をするためのみに口を動かす時間が約半分。ふんだんに時間を使うとお金持ちになったような気分だ。見渡すと殆どのテーブルの客たちはワインやシャンパンを飲んでいる。紳士淑女のテーブル脇にブランド品が誇らしげに鎮座する。1時を過ぎた頃にようやく満席に近づいた。
帰り専用エレベーターを降りると、売り場の中だった。恋人を連れていたら男は肝を冷やすことだろう。ガラスケースの前で立ち止まる部下たちを残して、銀髪はわき目もふらずに店を出た。
イル・リストランテ
東京都中央区銀座2-7-12 ブルガリ銀座タワー
03-6362-0555
http://www.bvlgarihotels.com/home.html?param_id_lingua=2
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2009年08月24日
[コルビィエラ](茅場町)
兜町の名所になるのは早いかも

以前日栄グローバル証券があったビルが建て替えられ、1階に洒落たレストランが出来た。コルヴィエラとはコルシカとリヴィエラを合わせた造語とのこと。前身は日本橋三越近くにあったジェノヴァ料理の名店「フェア・ドマ」だと言えば、名前の由来も合点がいく人も多いに違いない。
オープンキッチンかと思いカウンターを予約したが、バーだったのでテーブル席に変えてもらった。ディナールームのオープンは6時なので、カウンターでビールを飲みながら店員と料理の相談をした。素材の産地も書いてある親切なメニューだ。どれも美味しそうで選ぶのに骨が折れる。

フォカッチャに刻んだオリーブを乗せてワインのつまみにする。グラスワインも数種類用意してあるので、料理に合わせてもらえる。自家製のハムはボリュームがあってちょっとびっくりした。ソース代わりの豚のゼラチン(コラーゲンと言った方がいいのかな?)がなかなかいい。

ボッタルガ(からすみ)が乗ったサラダ。小松菜を生で?と思ったが、江戸菜とのこと。小松菜を品種改良したもので、筋がなくえぐみも少ないのでサラダでも食べられるそうだ。
「ミョウバンを添加していない志津川産ムラサキウニ100%のスパゲティ」とメニューにあるように、最高の素材を活かすウニだけのシンプル料理である。リゾットとスパゲティのどちらを食べるか悩んでいたら、どちらも食べられるように量を減らして出してくれた。

イタリア語のメニューは難しい。「豚耳やトリッパのアンドゥイエット」と書かれていたが、定番のトリッパのトマト煮込みが出て来ると思っていた。網脂で巻いたソーセージのようにして出て来るとは思いもしなかった。見て驚き、美味しさにまた驚いた。
夏トリュフで覆われたリゾット。少し芯が残る炊き方が絶妙だ。米はイタリア産とのこと。「あー、ジャパニカ米だね」と銀髪が知ったかぶりをする。日本の米はジャポニカ米、インドや中国などで使われる細長い米がインディカ米、イタリアなどで栽培されるのはやや大きくて粘りが少ないジャパニカ米だ。

再びバーに移った。チョコレートケーキもチーズも美味しい。何よりもグラッパの種類が豊富で嬉しい。「凄いですね」と言うと、オーナーシェフの松橋さんが「僕が酒を好きなもので」と笑う。左側の瓶が生産本数が僅か3,000本、日本には36本しか入ってなく、その内3本を松橋さんが買ったそうだ。カウンターで小皿料理をつまみながらちょっと飲んで帰るのも悪くないだろう。
きれいな落ち着いた雰囲気の店、料理も酒も悪くない。さらに品のいい店員の応対振り。松橋さんの素敵な笑顔。コルヴィエラが茅場町・兜町界隈の名所になる日はすぐに来るだろう。
コルヴィエラ
東京都中央区日本橋兜町1-4 日本橋兜町M-SQUARE 1F
03-6206-2306
http://www.ab.auone-net.jp/~corviera/
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2009年08月04日
[カルミネ エドキャノ](荒木町)
オーナーはどこに行ったの?

「何がお奨めなの?」と男性店員に聞くと「何がお好みですか?」と逆に質問された。自分でルッコラと生ハムのサラダを決めた。さらに悩んでいると女性店員が来て「いろいろ入っているので前菜の盛合せはいかがですか?」と勧めてくれた。料理が決まってホッとした。

パンが3種類とピザを割ったものが出てきた。温かくはないが塩っぱくてビールに良く合う。次にワインを飲もうと思ったがグラスワインはシチリア産の白と赤の一種類ずつしかない。自家農園のワイナリーを持っているとホームページで見て期待して来たけれど、グラスで飲む客は恩恵を受けられない。
前菜盛合せ、ルッコラと生ハムのサラダ

前菜が出てきて絶句した。これにも生ハムが乗っている。サラダの生ハムとかぶってしまったではないか。奨めてくれたことを喜んだのを後悔した。店員は料理の説明もせずに立ち去った。前菜を食べ終わる前にサラダが出てきた。極めてシンプルなサラダで恐れたとおり生ハムが存在感タップリである。
本日の魚

魚は鯛が一種類のみ。味は悪くない。グラスの赤ワインは軽そうなので魚にも合うかもしれない。「ぶどうの種類は何なの?」と聞いたら店員は首を傾げた。840円のワインの素性をしつこく聞く必要もないのでこちらが笑ってごまかした。値段はそれほどでもないが、やけ酒にするほど量は多くはない。
デザート

料理はどれもボリュームがあるのでお腹はほぼ一杯になった。あらかじめパスタなどを頼まなくて良かった。
トイレに行くために階段を上った。宴会をやっている客の声が賑やかである。2階は1階よりも日本家屋の雰囲気がよく出ている。古い日本家屋でイタリアンという粋なコンセプト。オーナーのカルミネさんが気に入ったのも理解できる。
カルミネさんは有名人らしい。日本に来て多店舗展開するほど成功している。ホームページもなかなかの出来栄えである。しかし、カルミネさんの情熱はこの店からは消えてしまったようだ。彼はどの店に行ってしまったのだろうか。
カルミネ エドキャノ
東京都新宿区荒木町9-13
03-3225-6767
http://www.carmine.jp/
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2009年07月28日
[オステリア ウーゴ](新宿三丁目)
ワインを飲みに行こう

「今日はワインを飲みに行こう!」と決めてから店を探した。条件はグラス売りが10種類程度あり、それなりのレベルのワインが置いてあること。これまで行ったことがある店を除外すると、店は限られる。その中からオステリア ウーゴを選んだ。
先客は若い女性が2人だけ。店の男性(乾さん)と親しげに話している。会話が途切れたところを見計らって、オーダーする。まずビール、そして白ワインを頼む。
アサリ・ムール貝・地ハマグリの白ワイン蒸し、自家製パン

大好物の貝の白ワイン蒸し。キッチンで2つに分けて持って来てくれた。シンプルな料理だが実に美味しい。自家製のパンはそのままでもいいが、スープを吸わせるともっと美味しい。
「お好みを言っていただければメニューにないワインもお出しできます」と言われて、すかさず「安くて美味しいやつ」と応える。馬鹿の一つ覚えだ。イタリアワインの店かと思っていたが、オーストラリアワインが出てきた。ラベルを見るとメルボルンに住んでいたとき、娘が通っていた小学校の本校があるGeelong産である。「Geelong Grammar School はチャールズ皇太子が通った学校だよ」と知ったかぶりをする。乾さんが素直に感心してくれる。いい気分だ。
トリッパ・センマイ・ギアラの赤ワイントマト煮込み、キンメダイの香草焼き

「重めの赤ワインでキンメダイにも合うやつを」と最後のワインを頼んだ。ソービニオンブラン、シャルドネ、メルロー、ピノノワール、カベルネソービニオンと進んできた。タップリ注いでくれるので大分酔ってしまった。
チーズの盛合せ

「なかなかいい店だね」と褒めたら乾さんが「8月一杯で閉店になります」と言う。それにしては意外と明るく悲しそうではない。27才の若いシェフも話に入ってきた。「店長と3人で市ヶ谷の近くに店を開くんですよ」と続けるので合点がいった。「オープンしたら必ず教えてね」と銀髪の名刺を渡した。
オープンは10月頃かな。今から期待と不安が一杯に違いない。どんな店が出来るだろうか。銀髪にとっても、すごーく楽しみである。
オステリア ウーゴ
東京都新宿区新宿3-7-5 一兆ビル2F
03-3350-2335
http://www.osteriaugo.com
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2009年06月26日
[ジャッジョーロ銀座](銀座)
ハーブや野菜で体に優しいトスカーナ料理

後輩が送ってくれた雑誌を見て行きたいと思っていたのがジャッジョーロ銀座。ハーブを使った身体に優しい料理というのが気に入った。その店に我がホームバー「風長閑」のママに先を越されたことをブログで知った。それから得た知識はビールがないこと、きれいな女性がいることだった。
「ここはビールを置いていないんだよね」とカウンターに座るなり言った。「ハイ、今日は置いてありません」と答えるので「いつもないんでしょ?」と畳み掛ける。「事前に言っていただければご用意します」とのこと。本当かな?納得できないまま銀髪はシェリー酒を頼んだ。
アミューズ、パン、サラダ

可愛いアミューズ、煎餅のようなパリパリのパン、そして自慢のサラダ。ハーブのサラダと五穀米のサラダを頼んだら、各人の皿に2種類のサラダをきれいに盛ってくれた。
まだ他に客がいないので、店の女性と相談しながら料理をじっくり選んだ。すべて決まったところで「大変な美人がいると聞いてきたんだけれど、あなたのこと?」と聞いた。「女性は私しかいませんので…」と微笑み、「夫婦で働かせていただいています」と続ける。彼女の目の先にはハンサムな料理人が居た。
ミネストローネ、ゴーヤとボッタルガ(からすみ)のパスタ

各人に取り分けてくれたスープとサラダ。美女の推薦に間違いがあるはずがない。品のいい料理を楽しみながらも、カウンターに座った中年カップルが気になった。男がシャンパンを飲み、女性が飲んでいるのはビールのようだ。ビールが飲めるというのは嘘ではなかった。
後から来た紳士が男の方に挨拶をしている。美女が「彼がオーナーです」と教えてくれた。店のシステムを熟知している常連さんはビールが飲める。
白身魚の紙包み焼き、タスマニア産仔羊のソテー

会話の助けになる料理を選ぶのも銀髪流である。タスマニアにはオーストラリア駐在の時に何度も行ったことがある。仔羊は目の前で美女の旦那が焼いてくれた。キッチンの料理人たちは言葉も交わさず、持ち場の仕事に専念している。やたらと店員が賑やかなイタリアンが増えたが、ジャッジョーロはフロアのテーブルを埋めた客たちともども落ち着いた雰囲気を作り出している。
デザート

銀髪はいつものようにデザートを断った。自慢のハーブを並べられたが、ハーブティーも断った。少し失望した表情を浮かべた美女に「グラッパを飲みたい」と告げると、顔がパッと輝いたような気がした。白や赤のワインをグラスで頼んだ時と同じように、ボトルを見せながら優雅に説明してくれる。
「ご主人と店を持ったら必ず連絡してくださいね」と名刺を渡した。「来月ジャッジョーロ2周年の企画があります」と自分の名刺を差し出しながらしっかり雇われ先の宣伝もする。
美男美女夫婦の夢がかなう日が早く来ることを祈る。
ジャッジョーロ銀座
東京都中央区銀座7-10-5 デュープレックス銀座7-10-5
03-5537-2233
http://www.giagiolo.jp
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2009年06月08日
[MARUGO GRANDE](新宿三丁目)
立ち飲み感覚ワインバー

新宿末広亭の通りを歩いていたら大きなガラスドアの向こうにたくさんのワインが並ぶ店を見つけた。「あっ!これがMARUGOか!」こんな大きな店が以前見つからなかったのが不思議だ。この界隈は狭い路地がごちゃごちゃしている。探しているうちに他の面白そうな店に入ってしまったことを思い出した。
窓際のカウンターに座りワインメニューを見る。グラスでスパークリングワインが2、白ワインが7、赤ワインが9種類ある。どんなに見栄を張っても1000円なのが嬉しい。
マルゴ風サラダ、ピアディーナ・トリッパの煮込みソース

店の名前を冠したサラダがあれば必ず頼むことにしている。「どこがマルゴ風なの?」と聞いたが、店員はワインの知識で頭が一杯のようだ。メニューにピアディーナという聞き慣れないものがある。イタリアの薄焼きパンとのこと。上に乗せる具は5種類の中から定番のトリッパを選んだ。なかなか美味しい。
アスパラソバージュのフリット、スパゲティ

細いアスパラのようだが別種のものらしい。ヘアスタイルから想像したものと当たらずとも遠からず。ちょっとネットリして美味しい天ぷらだった。
「オリーブオイルを多めにね」と注文したのが駿河湾しらすと万願寺唐辛子のサフランを練り込んだタリオリーニ。いい感じだ。
メインを頼んでないのを思い出した。しかし、これから肉を焼くのは時間がかかりそうだ。ワインは白から赤に変わっている。たまには甘いものでも頼んでみよう。甘過ぎないチョコレート、レアチーズケーキがあったのは幸いだった。銀髪が食べられる数少ないスイーツである。
ゴルゴンゾーラのレアチーズケーキ、自家製生チョコレート

通りを歩く人たちにとって我々は格好の見世物になっているようだ。もっとも、こちらからすると人間観察ができて実に面白い。動物園の動物たちもこんな気持ちだろうかと思うと、妙に楽しくなった。
MARUGO GRANDE マルゴー グランデ
東京都新宿区新宿3-6-14
03-3350-4605
http://www.marugo-s.com/g/
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2009年05月27日
[PIZZA DA BABBO ピザ ダ バッボ](人形町)
人形町で人気のピザのお味は

「おいっ!ピザを食べに行こうぜ!」会社に残っていた部下に声をかけた。評判のピザを食べるためには4人がベストである。開店の6時を少し回ったところで店に入ると、左奥の部屋に通された。我々にとっては薄暗いが、恋人たちには良い雰囲気だ。
休み明けなのに何と予約でほぼ満席。6時半頃団体客で埋まるので、料理は早めに頼むようにアドバイスされた。
パン、お通し、自家製ピクルス盛合せ

ワインも早めに白と赤を1本ずつ選んだ。白と赤を同時にテイスティングして「白はもう少し冷やした方がいいな」「ウン、赤は空気に馴染ませてから飲もう」と格好をつけたかった。しかし約20年前、外国人に教わったこれらの台詞は使えなかった。ソムリエがいる店なのに、我々が見ていないところで別の店員が開栓し、テイスティングも省略されてしまった。


自家製シチリア風ソーセージ、トリッパ・ヒヨコ豆・緑野菜のオーブン焼き、青海苔の衣をつけたタコのフリット、イタリア版スティックサラダのバーニャカウダソース。隣席でも早めにまとめて注文しているが、我々の料理は順調にやってくる。どれも悪くない。特にトリッパが気に入った。いよいよお目当てのピザ。店のコーナーにある石釜には薪が燃えており本格的だ。
オリベッラ、メーラ

水牛モッツァレッラ、フルーツトマト、ルーコラのオリベッラ。ちょっと焦げが気になる。4人で分けるように切れ目が入っているのは嬉しい配慮である。6分割されたら面倒だった。
トマトソースがかかっていないリンゴとゴルゴンゾーラの白いピザ・メーラ。添えられたハチミツをかけると意外にもよく合っている。甘いものが苦手な銀髪も美味しく食べられた。
マルゲリータ

最後に変わったものを食べようかと思ったが、他店と比較しやすいマルゲリータを食べることにした。これも黒い部分が多い。裏もしっかり焦げている。それにもかかわらずチーズは溶けきらずにダマになっていた。日本橋「ウノ」の福山オーナーが「焦げは飛沫のようでなければならない」というようなことを言ったのを思い出した。
満員の客が料理人の余裕を失わせたのだろう。来た日が悪かったのかもしれない。
PIZZA DA BABBO ピザ ダ バッボ
東京都中央区日本橋人形町2-21-1 島村ビル 1F
03-3666-2777
http://www.da-babbo.jp/
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2009年04月01日
[タンタボッカ](代々木)
肉自慢のトラットリア

「これを食べないと承知しないぞ!と、いうやつはどれ?」何度使ったか分からないフレーズは、気楽なトラットリアのきさくな感じの店員に相応しい。苦笑いしながら応対してくれた柴田さんのお奨めに素直に従った。

自家製のパンでビールを飲んでいると、肉詰めオリーブのフライがやってきた。実は彼が奨める前から目をつけていた。初体験の料理は自慢の一品の場合が多い。

和牛レバーのカルパッチョは店頭に置かれていた手書きのメニューを見て気になっていた。牛ヒレ肉や鮮魚のカルパッチョはよく目にするが、レバーは珍しい。焼肉屋を姉妹店に持っているからこその自慢料理。バルサミコ酢とニンニク風味が合っている。セルバチコ(ルッコラの野生種)がさっぱりしていい。
いわしのカサレッチだけが想定外の料理。アンチョビを使っているかのような味付けで悪くない。歯ごたえのあるカサレッチというパスタは初めて口にした。

メインは牛リブロースのグリル。「炭火焼きだね」「ええ、そうです」。店頭メニューの「炭火焼き」の文字がこの店に入る決め手になったのは黙っていた。柴田さんはこれまでの料理に満足気な銀髪たちを見て自信を持ったのか、「この肉があってこその当店です!」と力がこもる。
いい肉であまり火を通したくないのは分かるが、もう少し焼いて温かくした方がよかった。後半は脂っぽく感じたのでレモンを絞ったら上手くバランスした。
焼肉屋の成功でオーナーが半年前に満を持して開いたのがタンタボッカ。念願のイタリアンに遂に辿り着いたということらしい。明るい店員たちと共にどのように進化していくか楽しみな店である。
柴田さんの話を聞いていたら、焼肉屋に行きたくなり、姉妹店「好ちゃん」3店舗の中から神田本店を予約してもらった。食べたばかりのレバーやリブロースが期待を持たせてくれるではないか。
トラットリア タンタボッカ
東京都渋谷区千駄ヶ谷4-5-1 ニュー外苑ハイツ105
03-5771-4099
http://www.tanta-bocca.com
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2009年03月23日
[ハウスアオヤマ](渋谷)
裏道のリストランテ

近くのエスニック料理屋で食べるはずだった。日本語が通じなかったのではなく、予約を受けた外国人が怠け者だったようで我々が座る席はどこにもない。仕方なく近くの店を順番に回り、ようやく入れたのが4軒目のハウスアオヤマだった。
にこやかに迎え入れてくれたのが杉井さん。胸のバッジを見て安心した。サービスのプロであるソムリエがいる店が悪いはずはない。メニューは開かずに、杉井さんのお奨めを聞いた。さすがに「うちの料理はすべてお奨めです」なんて馬鹿なことは言わない。
カプレーゼ

イタリア産モッツァレラチーズを使ったイタリア料理定番の前菜。あわせるのはイタリア産の白ワイン。「グラスはハウスワインだけです」なんて野暮なことは言わない。ちゃんとしたワインを数種類用意してあり、杉井さんがきちんと説明してくれる。
華茸のソテー

杉井さんがかかげる籠の中から椎茸を選ぶ。長崎県対馬産直の華茸(ハナタケ)はもちろん原木で育てたもの。椎茸が嫌いな人でも美味しさに目を剥くに違いない。オリーブやケッパーと混ぜ合わせた軸もなかなかいい。
ビーフシチュー

お奨めがビーフシチューと言うのでちょっと驚いた。イタリアでも煮込み料理はたくさんあると言う。イタリア語の料理名を言われてもイメージが湧かないのでビーフシチューの方が分かりやすい。
赤ワインを頼んだら、再び数本のボトルから選ばせてくれた。シェフは長野県栄村の美雪牛など肉の素材もこだわっているそうだ。シチューもワインも美味だった。
渋谷なのに青山の店名をつけて気取ったのかと思ったらオーナーの名前だった。渋谷で現在の地中海料理HOUSE AOYAMAを始めたのが1985年というから既に老舗の領域になりつつある。我々をエスニック、ビストロ、もつ焼き屋などに入らせず、HOUSE AOYAMAに導いてくれた神様に感謝したい。
リストランテ ハウスアオヤマ
東京都渋谷区桜丘町30-18
03-3461-7248
http://www015.upp.so-net.ne.jp/houseaoyama/
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2009年01月07日
[Olio GRILL&WINE オリオ グリル&ワイン](新宿歌舞伎町)
リーズナブルに飲み食いできるイタリアン居酒屋

職安通りに近い焼肉の有名店に行ったが、予想通り断られた。予約なしでは難しいと思っていても、それなりのショックを受ける。トボトボ歩いていたら、すぐに炭火焼の店を見つけた。イタリアンでも構わない。今日は肉を食べたい気分だ。
左側に長いカウンター席、右にテーブル席の洋風居酒屋で、気取ったところがないのが気に入った。メニューを見ると焼肉屋より遥かに安く済みそうで嬉しくなる。グラスワインも手頃な値段でたくさんある。
前菜三種盛り

前菜を食べながらワインを飲む。ちょっとご機嫌になる。目の前が焼き場でまだ誰もオーダーしていない。躊躇していると左に座った女性3人組から三元豚のオーダーが出た。すかさず豚タンをオーダーした。
豚タン焼き

炭火と我々の間に仕切りがあるものの、モウモウと立ち上がった煙が横に広がり我々に襲ってきた。席を代われないか聞こうかと思ったところで気がついた。煙の元は我々がオーダーした肉だ。文句を言える資格はない。焼きあがって手元に来たら煙は収まった。柔らかくて美味しいタンだ。
三元豚

隣客の三元豚も美味しそうなので追加注文をした。タンよりましだが再び煙の攻撃にあった。これも我々のオーダーだからじっと我慢をする。燻されたように焼けた豚は美味しかった。でも、次回来るときは、焼き場が見える一等席は避けた方が良さそうだ。この店の場合はカウンターの両端が特等席だ。
ラクレット

店名のOlio(オリーブオイル)からの連想でアーリオ(にんにく)・オーリオ・ぺペロンチーノを最後に食べようと決めていたが、ラクレットがあると知って気が変わった。ワインに合うし、ちょっとお洒落である。フランスパンにつければ、それなりに腹も膨らむ。
Olioは新橋や渋谷にもあるらしい。韓国料理が多い歌舞伎町でも存在感がある店に育って欲しいものだ。
Olio GRILL&WINE オリオ グリル&ワイン
東京都新宿区歌舞伎町2-28-16 ウィザードセブンビル1F
02-3205-1146
http://www.k-n-p.net/olio/
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2008年10月31日
[葡萄酒サッカヴァン]④(四谷)
ワインを飲むならやっぱりこの店

なんとなくワインが飲みたくなった。肩肘張らず、リーズナブルにグラスワインを飲むならサッカヴァンがいい。大好きな店なのに、なんと1年半振りの訪問である。予約のために電話を手にしたが、ちょっと考えていきなり行くことにした。
店に入ると初めて見る店員が迎えてくれた。ちょっと失望して客席を見渡し、キッチンに目をやったところでようやくオーナーの杉本さんを見つけた。目が合うと、驚いた顔をしている。この瞬間のために電話をしなかったのである。あー楽しい。
自家製スモークサーモン、自家製鶏のハム

サッカヴァンのいいところはオーナーの探究心。前に食べた自家製のポークハムやソーセージには感心させられた。今回も新作に挑戦した。サーモンもハムもワインによく合う。
本日のグラスワインは白が5種類、赤が9種類。最近ではボトルではなくグラスワインを数種類飲むことにしているので、サッカヴァンは選択肢が多くて嬉しい。
自家製コンビーフ、アンチョビのスパゲッティ

コンビーフもいい出来だ。ときどきテーブルにやってきて杉本さんが説明してくれるのが楽しい。最後にスペイン産の赤ワインを頼んだら、「以前飲まれたのと同じメーカーのものです」と言われて驚いた。確かに前にもスペイン産のワインを飲んだ。こちらが忘れているのに大した記憶力である。
ワイン4杯の代金が7,300円、料理4品の値段が4,350円。ワインを飲みに来たのだから当然の結果だろう。料理に重きを置くのであれば、新鮮な肉や魚の立派な料理もある。今はキノコ類も美味しい。
いつ来ても銀髪にとっては落ち着ける店である。不思議なことに時間はゆっくり流れているように感じるのに、時計を見ると信じられないほど時を刻んでいる。チーズでもう一杯と言いたいところを我慢して勘定をした。
常連客のように振る舞い、常連客に対するようににこやかに応じてくれる。せめて半年に1回くらいは来ないと罰があたりそうだ。
葡萄酒サッカヴァン
東京都新宿区愛住町4-1
03-3358-7650
http://www.sacavin.jp/
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2008年10月25日
[ヨコイ](名古屋)
ようやく行った元祖あんかけスパゲッティ

「このまま東京に帰っていいですか?」午前中のミーティングを終えたところで部下に宣告された。気の弱い銀髪はノーとは言えない。それでも「一人で帰れるもん」と突っ張って名古屋に一人残った。思案の末に名古屋名物あんかけスパゲッティのヨコイに行くことにした。
今まで何度か食べたことがあるあんかけスパゲッティだが、元祖と言われるヨコイは初めて。ヒルトンホテルのロビーでPCを開き場所を調べたら何のことはない、定宿の国際ホテルのすぐ近くにある。もっと早く来ればよかったと後悔した。
12時過ぎたら一杯になるだろうと思ってヒルトンから必死で歩いた。首尾よく5分前に到着したものの、既に満席で徒労だったと知る。しかし、回転がいいので直ぐに座れた。「ミラカンと海老かつ」と入り口のボードを思い出しておばちゃんにオーダーした。
活気がある店だ。メニューを見る客は殆どいない。水を出す、注文を聞く、サラダを置く、おばちゃんたちの動きは軽快だ。カウンターの向こうの料理人も動きに無駄がない。50人以上も客が居るのに、料理が運ばれてくるまでそれほど長くかからなかった。

一口食べてさすが元祖、満席の理由が分かった。名古屋駅前で食べたものより数段美味い。とろみがついたソースは跳ねやすいので慎重に食べた。隣の客は紙のエプロンをして、さらにおばさんにスプーンを求めて念には念を入れる周到さ。銀髪もおばさんに声をかけようかと思ったが、面倒なので行儀のいい男たちを嘲るだけにした。いわば負け惜しみだ。
ミラカンとはミラネーズ(ベーコン、ハム、ウインナー、マッシュルーム入り)とカントリー(ピーマン、オニオン、マッシュルーム、トマト入り)を合わせたもので、もっとも代表的な料理である。海老かつは予想と違った形だったが、とても美味しかった。ブヨブヨに茹でられたスパゲッティは、思ったほど絡まらず弾力もなかったのでソースが跳ねてワイシャツを汚すこともなかった。見たか!エプロンもスプーンも入らないんだよ!
客は次々に入ってくる。店を出て、階段を下りたところで立て看板をパチリ。階段を上ろうとする3人連れのおじさんたちが不思議そうに見ている。そう言えば若い女性客が意外と少なかった。たまたまだったのかもしれないが、相席が当たり前の店は女性には辛いだろう。
銀髪は満足した。一人でも寂しくない。銀髪を見捨てて東京に戻った部下にヨコイのことを教えてあげよう。我ながらなんて優しい上司なんだろう。
ヨコイ
愛知県名古屋市中区栄3-10-11 サントウビル2F
052-241-5571
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2008年10月22日
[ルメン](新宿歌舞伎町)
天然酵母を使った新宿で一番美味いナポリピザ

ネット上で評判がいいピザの店を探したらルメンが出てきた。住所を打ち込み、現れた地図を見て首を傾げた。いつも近くを通るけれど、イタリア料理屋があったか思い出せない。どうせ空いているだろうと思って行ったら甘かった。週末はさすがに混んでいる。週初に出直したら思惑通り席を確保できた。
ルメンがある道は、区役所通りからちょっと外れるので人通りが少ない。間口が狭く、小さな店内を外から覗いても、美味しい店とは思えずいつも素通りしていた。
生牡蠣、カプレーゼ

厚岸産の生牡蠣、ナポリ直送のモッツァレッラチーズとフルーツトマトのカプレーゼ。店員のお奨めに素直に従った。いくつか料理を奨めて、最後に「当店の自慢料理はピザです」と強調した。言われるまでもなくピザを食べに来たので他の料理で腹を満たすつもりはない。
生ハム、トリッパ

生ハムは涼しくなってきたので再開したばかりというだけあって味も香りも文句なかった。脂の乗りが程よい。牡蠣、チーズとトマト、生ハムの3品を食べて厳選素材を使っていることは良く分かった。料理の腕も見たいのでトリッパを頼んだ。シンプルな料理が多い中で、トリッパはちょっと手間暇かかる。煮込み具合がちょうど良く、味も良かった。
マルゲリータ

他店と比較するならシンプルなマリゲリータに限る。天然酵母を使った生地もしっかり味わえるだろう。薄い生地とモチモチした食感の縁がナポリピザの特徴だが、ルメンの生地は他店のものより少し固く、しっかりしている。もっと大きな違いは香り。連れはハーブのような匂いがすると評していた。今まで食べたピザの中でも一番美味しいとのこと。相手が喜んでくれれば銀髪も嬉しい。
グラスワインの品揃えやサービスに注文をつけたいところだが、ピザ屋と割り切れば問題ないだろう。店員が「ピザを食べてください」と強調したのも良く理解できた。ナンバーワンは一つあれば充分といったところだろうか。
ラ・ピッツェリア ルメン
東京都新宿区歌舞伎町2-8-3 最上ビル新宿1F
03-3205-1207
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2008年09月25日
[アルポルトカフェ](日本橋)
名シェフがプロデュースするお店

「高島屋の地下にあるイタリアンにします」と幹事役が言ってきた。部下たちとの恒例のランチミーティングの場所にアルポルトカフェが選ばれた。3,150円のランチコースAを頼んだと聞き、事前にインターネットで調べて行った。
アルポルトカフェは西麻布「アルポルト」の片岡護シェフがプロデュースする店らしい。期待してしまう。ランチコースAは前菜3種盛り合わせ、パスタ、デザート、バケット、コーヒー又は紅茶で構成される。パスタだけはメニューの中から自分の好みのものを選ぶ。海の幸のソースのスパゲティを食べることに決定し、部下たちを引き連れて高島屋に向かった。
前菜、バケット

部下が赤ワインを飲むと言うので「安くて美味しいワインはどれ?」と店の女性に尋ねたら5,500円のキャンティクラシコ・ぺポリを奨めてくれた。別の店員が手にしてきたボトルは既に栓が抜かれていたのでちょっと驚いた。ラベルを示すことも、テイスティングもなし。「お客様がご自分で注いで下さい」とテーブルに置かれたのでまた驚いた。5,500円のワインは不当に扱われて可愛そうだった。値段相応ということなのだろう。
我々は総勢7人。壁を背にした真ん中の2人には、店員はちゃんとしたサービスが出来ない。嫌な顔一つしないで皿やナイフ・フォークをリレーする部下たちは偉い!
本日のシェフおすすめスペシャルパスタ

前もって海鮮パスタと決めてきたのに、「からすみのスパゲティ」と言われて心変わりした。新宿のオステリアヴィンチェロと比較する気になったためだ。7人のうち銀髪を含めて3人が本日のパスタを選んだ。
失敗だった。「パスタの神様・片岡護のトマトソース・ボロネード」「片岡護自慢の極上ミートソース・ボロネーゼ」「片岡護がおすすめする絶品なるソース・潮の香りいっぱいのラグーディマーレ」の中から選ぶべきだった。それらの中から選んだ人たちは美味しそうに食べていた。
からすみのスパゲッティはソースが足りずボソボソした食感になってしまった。同じものを頼んだ部下の皿を覗くと充分なソースがあるように見える。3皿に分ける時に差が出来たようだ。自分で料理したときに同じような失敗をしたことがある。プロでも同じ過ちをすると分かり、心の中で笑った。
デザート

高島屋の大きな領収書をもらって店を出た。名声を得て還暦を迎えた片岡シェフが、アルポルトカフェを通じて伝えたいことは何だろうか。彼の声が聞こえない。
アルポルトカフェ
東京都中央区日本橋2-4-1 日本橋高島屋B2F
03-5205-3005
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2008年08月25日
[オステリア ヴィンチェロ]③[新宿御苑)
嬉しい再会

モッシュさんこと水谷さんから「オステリア ヴィンチェロ②」にコメントをいただいた。以前勤めていた日本橋小網町のランブイユが閉店になって、今はヴィンチェロに居ると言うではないか。すぐに電話をかけた。銀髪と名を告げると素直に驚いてくれる。とても楽しい。
カウンターのある店以外はなかなかシェフと話す機会はないので、店の顔はフロアスタッフになる。会社における営業マンの役割に似ている。水谷さんはとても気持ちのいい接客をしてくれる人だ。大好きなヴィンチェロに居ると聞けば行かなければならない。
ヴィンチェロは大きなガラス窓から店内が見える。こちらが水谷さんを認めると同時に、彼女もこちらに気がついてドアを開けてくれた。席に付き、料理の説明を受ける。ゆっくりとした口調は変わらない。

大好きなムール貝の料理(ズッパディコッツェ)は身もいいがスープが頗る美味い。ズッキーニのクリーム仕立て(ズッキーニのクレマ 北海しまえびのマリネ添え)を横取りしたら、こちらの方が更に美味しかった。

麺は2種類。ポルチーニ入りクリームソースのパスタには特別にトリュフを削りかけてもらった。今の季節はポルチーニの方がトリュフの香りに勝るようだ。
水谷さんが一番に奨めたボッタルガ(カラスミ)を乗せたぺペロンチーノ。前回も食べたので一度は断ったが、考え直した。看板料理だけに何度食べても満足してもらえる。

石垣のチュラ(美ら)豚のポルケッタ風。本来の仔豚を丸ごと焼く調理法をアレンジしたものと水谷さんが説明してくれる。イタリア流に量がたっぷりあるのもヴィンチェロの特徴。丹波夏鹿のフォアグラソテー添えの殆どと、チュラ豚の半分ほどを自らの腹に納めた。
もちろんヴィンチェロの売りものであるワインも料理に合わせて、グラスワインを白赤の順に堪能した。周りのテーブルのワイングラスよりひときわ立派なだけはある美味しいワインだった。
それにしてもお腹一杯。デザートを二口食べて、食後のグラッパは遠慮した。

勘定を終えて席を立つと、カウンターにオーナーシェフの斉藤さんが頬杖をついていた。一声かけて会釈をした。外まで見送ってくれたのはもちろん水谷さん。ますますヴィンチェロが好きになった。
オステリア ヴィンチェロ
東京都新宿区新宿5-1-13
03-5367-1967
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2008年06月03日
[ウノ]⑤(日本橋)
より上を目指して

ドアを開けると「やっぱり銀髪さんでしたか」と迎えられた。「予約の名前を見て、みんな色めき立ったんですよ」と続く。さりげなく本名を告げて予約を取ったので、みんな期待してくれていたらしい。社交辞令にしても嬉しいものだ。もっと喜ばしいのはスタッフの顔ぶれが約1年前と殆ど変わっていないことだ。店が繁昌しているだけでなく、上手くいっている何よりの証である。
おまかせ2種

以前は自家製のトマトを出してくれたが、隣の農家にも契約栽培してもらうようになったそうだ。盛況ぶりはこんなところにも表れている。夜も予約が取れない店になって久しい。
アスパラのアッレッソ、サルティンボッカ

「メニューは変わりましたか?」と聞くと、「私どものような店は変えようがありません」とオーナーの福山さんは相変わらず謙虚だ。ゴルゴンゾーラとマスカルボーネチーズのソースで食べさせる2種類のアスパラ、シチリアのマルサラワインを使ったソースで食べさせるサルティンボッカ(牛肉の生ハム包みマルサラソース仕立て)など、新メニューの研究にも余念がない。
ゴルゴンゾーラのピザ、ねぎのピザ

研究熱心な2代目のことを嬉しそうに話す福山さんだが、やはり主役はピザである。今日初めてのメンバーも居たので大好きなゴルゴンゾーラのピザを食べさせていつもの台詞。「どうだ!耳が美味いだろう?」
「変わったピザを、薄い生地で」と頼んだら、初めて食べたねぎのピザ。即興で作れるのも福山さんならではだろう。オーナーが獅子奮迅の働きをしてこそのウノである。
チーズの盛合せ、デザート

「パスタの店か、ドルチェの店を開こうと思っているんですが、いい場所が見つからないんですよ」と嘆くので、「この店だって場所はいいとは言えませんよ」と言うと福山さんは苦笑した。美味いものを作り、誠意をもって客に応対すれば、立地の悪さは克服できることを福山さん自らが証明したはずである。
今、開店して間もない頃の閑散とした夜のウノを思い出すのは難しい。しかし完成度が高くなるほど気紛れで飽きやすい客を満足させることは厳しくなってくる。ライバル店も次々と現れて来る。
ウノの更なる発展を期待したい。言う必要はないだろうが一言。「ゆめゆめ油断召さるな、福山殿!」
UNO ウノ
東京都中央区日本橋本町1-1-8 共同ビル1F
03-3548-9161
これまでの記事
「ウノ」
「ウノ」その2
「ウノ」その3
「ウノ」その4
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2008年05月08日
[カンパニョーラ](新宿)
ゆったりと食事を楽しむ気持ちが必要だ

「オステリア ヴィンチェロ」その2でコメントしていただいた、吉田さんご推薦のお店に行ってきた。厚生年金会館の裏道にあり、新宿三丁目、新宿御苑前駅のどちらからも少し歩く。早く行こうと思っていたが、雨の日を避けていたら時間が経ってしまった。
店はすぐに分かった。階段の下から見ると大きな店に見えたがカウンター8席とテーブル一つとこじんまりとしている。

頼んだ4品の前にアミューズが出てきた。丁寧な仕事振りをカウンター越しに見ているとお互い緊張してしまいそうなので「一人でやっているんですか?」と声をかける。他に客は誰もいないので、オーナーシェフの山根さんを和ませようとした。美味しいものを食べるためには客でも偉そうにしないで努力するのが銀髪の主義。
前菜盛合せ

乾燥トマトが2種類乗っている。カリカリの方が特に美味しい。これだけでいくらでもワインが飲めそうだ。山根さんは以前住んでいたシチリア料理を得意とする。シチリア料理にトマトは欠かせない素材だそうだ。
シチリア風カチョカヴァロチーズのソテー

初めて聞く名前のチーズ。焼いたチーズは本当に香ばしくて好きだ。
ウニのスパゲッティ アーリオオーリオ

ウニのスパゲティはクリームタイプが多いが、ぺペロンチーノ風もなかなかいい。トマトが入っていてもトマトソースとは違う。なかなかいいアイデアだ。今度家で作ってみよう。
バークシャー種黒豚肩ロース肉のグリル バジルのペーストを添えて

黒毛和牛と言うが、黒毛和豚と言わないのは何故か。答えは簡単、黒豚は実はイギリスのバークシャー種が元になっていて日本原産ではない。山根さんに聞いて初めて知った。アメリカ産の100%純粋バークシャー種黒豚は確かに美味かった。
途中からカウンターは満席になった。山根さんが一人で料理をし、ワインを注ぎ、話に付き合う。忙しくても手抜きしないし、そもそも手のかかる料理が多い。
早食いの人、我がままな人には向かない。ゆったりとした時間を堪能したい人にはいい。
吉田さんが言うアットホームな雰囲気を作りたいなら、客も協力しなくてはならない。山根さんとの距離感が近くなれば成る程、料理の完成度は高くなり、客も満足する。そんな店にするために、忙しくても一人の方がいいというのが山根さん流のこだわりなのだろう。
カンパニョーラ
東京都新宿区新宿6-4-2 コスモ新宿1F
03-3358-3409
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2008年03月26日
[ラ・ヴィータ](四谷三丁目)
裏通りにある小さなトラットリア

ホームページを見ると「開店のコンセプトはフィレンツェの裏通りにある小さなトラットリア(食堂)」というオーナーのコメントが目に入った。
ラ・ヴィータは新宿通りと並行する裏通りにあり、ちょっと迷いながら辿り着いた。
リストランテでもピッツェリアでもない、紛れもないトラットリアという感じの心地よい店である。メニューを開いてすぐに2品が決まった。旬の素材、ホワイトアスパラ、ホタルイカ、菜の花を食べることにして、店の人に声をかけた。お奨めを聞いたら銀髪の意見とほぼ一致。本日の献立は一分足らずで決定した。
パン

パンは3種類出てきた。ワインを飲みながら次を待つ。
ホワイトアスパラ

てっきり北海道産かと思っていたが、ペルー産だった。ラ・ヴィータは炭火焼料理が自慢だが、国産だと細すぎて炭火焼きには向かないらしい。こんがりと焼けたアスパラを口にして、納得した。
プラチナポークの炭火焼

岩手県花巻産のプラチナポークの炭火焼が、メインのお奨めを聞いたとき店の人が即答した料理だ。「脂身もくどくないので美味しいですよ」「赤くても問題ありません」と言われたとおり、実に美味だった。噛み応えのあるぶ厚い肉をガブリとやると幸せになる。
スパゲッティ

メニューにはトマトベースと書いてあったが、ぺペロンチーノ風に仕上げてもらった。小さな店は我侭がきくのが嬉しい。ホタルイカと菜の花が春の彩を添えている。
満足したときの恒例儀式、名刺交換をした。我々の世話をしてくれた店員が店主の須田さんだった。四谷三丁目の裏通りに店を構えて14年、苦労もあったろうが若々しい、いい顔をしている。また来よう!
ラ・ヴィータ
東京都新宿区四谷3-4-9
03-3359-0456
http://homepage3.nifty.com/lavita
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2008年03月18日
[ガンボ&オイスターバー](新宿)
年中食べられる生牡蠣

近年、オイスターバーが増えたような気がする。昔は生食で食べるのは的矢の牡蠣ぐらいで、高級レストランにしか置いてなかった。Rの月にしか食べられないと言われる真牡蠣と違い、岩牡蠣は夏も食べることが出来、最近では産地も多様化してきた。
生牡蠣の盛合せ

写真左から順に国内6種(北海道厚岸、岩手県大槌産、三重県桃取産、兵庫県相生産、広島県袋ノ内湾磯牡蛎、長崎県九十九島産)、海外2種(ニュージーランド産パシフィックオイスター、南オーストラリア州産キャビアオイスター)の盛り合わせ。
大き目の国内産と小振りな外国産、微妙に味が異なり面白い。日によって出される牡蠣は変わるようで、この日は上記の8種類。他のオイスターバーに比べると国内産が多い。もっと種類があってもいいと思う一方、種類を限定した方が安価に提供できていいかもしれない。牡蠣好きであれば8個くらいペロリだろうが、普通は4個食べる人も珍しいだろう。
サラダ、タコ

写真は牡蠣のエスカベッシュと海藻のサラダの後は、真蛸のアンチョビガーリック風味。最後のスパゲッティも牡蠣の入ったぺペロンチーノを頼んだので、タコの一品だけ違うものを挟むことにした。
オイスターバーと言っても、他の魚介類や肉もある。周りを見渡すと、圧倒的に女性客が多い。牡蠣の盛り合わせを食べている人は少ない。平均は一人2個ずつだろうか。
スパゲティ

半熟ポーチドエッグがユニークなぺペロンチーノ。しかし、生牡蠣の圧倒的な存在感の前ではどの料理も平均的に思える。
他より生牡蠣が安く食べられるといっても、居酒屋並みとはいかないのがちょっと残念ではある。
ガンボ&オイスターバーは東京駅八重洲地下にもあり、各地のデパートなどにも出店している。カウンターで生牡蠣を食べ、軽く白ワインを飲んで家路につく。そんな粋なオジサンがいるかもしれない。
ガンボ&オイスターバー 新宿ルミネエスト店
東京都新宿区新宿3-38-1 ルミネエスト新宿8F
03-5369-5017
http://www.oysterbar.co.jp
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2008年02月22日
[あんど](吉祥寺)
和洋折衷料理とたらふくワインのお店

吉祥寺は若い人たちが安く飲み食い出来て、しかも雰囲気がいい店がたくさんある。「あんど」もそんな店の一つだ。店に入って靴を脱ぎ、掘りごたつ式のテーブル席に座るとまさに和風居酒屋。ところが壁にはワインのボトルが並び、右側のカウンターにはハモンセラーノの大きな腿肉がデンと据えてある。
和と洋が混在する店の雰囲気は、そのままメニューにも反映されている。洒落た店の割にはお値段が手頃でありがたい。グラスワインの選択肢も豊富で、おまけに一番高いもので600円とは嬉しい限りである。
お通し(ポタージュ)、イベリコ豚のロールキャベツ

お母さんが作ってくれるコンソメ味の和風ロールキャベツだが、イベリコ豚を使って特徴を出している。なかなか美味しい。
生ハム・パンチェッタ・リエットの盛合せ、地鶏白レバー焼き

ハモンセラーノ(生ハム)、パンチェッタ(ベーコン)、リエット(豚肉のペースト)、どれもワインにぴったり。ハイピッチで飲む隣席の若いカップルは2本目のボトルを頼んでいる。2本目から半額になるので飲まなきゃ損となる気持ちはわからないではないが、翌日に辛い目に合うのは確実だろう。
ごぼうチップス、ポルチーニとパンチェッタのぺペロンチーノ

3杯目は赤ワインを飲むことにした。肴はごぼうチップスで、最後に来るスパゲッティまでのつなぎ役としては適当だ。福岡空港のうどん屋のごぼう天を思い出した。350円はうどん屋では割高だが、ワインを飲める店では格安に思える。
食べた中で一番高い料理でも800円。味も量も満足できるものだった。料理は安くても飲み物が高い店が多いが、ここは飲み物もべらぼうではない。
新宿や渋谷にあったらいつも若者たちで賑わうだろうが、吉祥寺の路地裏にあるお陰で大人も楽しめる静けさがいい。
ランチ時にはおば様たちに占拠される。老若男女が楽しめる店だ。
あんど
東京都武蔵野市吉祥寺本町2-16-18
0422-23-6400
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2008年02月11日
[ロブロス](吉祥寺)
ランチ時に賑わう店も夜は落ち着いた店に変わる

井の頭公園近くの脇道にあるロブロスは、夏はテラス席まで人が溢れている。ところが、夜には店の前に人通りはなく、中を覗いても人影は少ない。
ドアを開いて予約してないことを伝える。狭い禁煙席よりも、ゆったりとして隣の煙も気にならないテラス席を選んだ。もちろんテラスは覆われて外気からは遮断されている。
そのまま農家直送の有機野菜プレート

バーニャカウダ、クリームチーズディップ、塩が添えられる。バーニャカウダに期待したのだが、思いのほか量が少ない。野菜が美味しいのでディップに頼らずにかえって良かったかもしれない。
緑黄色野菜のラタトゥイエ

野菜が自慢のようなので、もう一品頼んだ。ラタトゥイエとは煮込み野菜のこと。名前だけで何か特別立派な料理のように聞こえる。サラダよりたくさん食べられるのがいい。
覆われているとはいえ、テラス席はすきま風が入りちょっと寒い。室内の暖房器具からの距離が遠く感じる。温野菜とワインで体が暖まるのを期待したが、効果が出るにはかなり時間が必要だった。
ぺペロンチーノ

自慢の野菜が乗ってなかなかいい。しかし、色んなところで食べるぺペロンチーノだが、自分が作るのが一番美味い。にんにく、唐辛子をタップリ使う。最近では麹町の「アペルト」に倣ってオリーブオイルも多く使う。自分好みに作るのだから、一番美味いに決まっている。
ポークスペアリブ マッシュポテトとスチーム野菜添え ハニーマスタードソース

食べ応えのあるスペアリブだった。食後にグラッパを頼もうとしたが置いてなかった。イタリア料理屋と思って気取ってみたが、本格イタリアンを目指しているわけではなさそうだ。
後から来た若い女性たちのグループに誕生ケーキが運ばれた。蝋燭が消えるのを合図に彼女たちと一緒に拍手してあげた。夜も昼と同様に気楽な店である。
昼に超繁忙のせいか夜は力が抜けてしまうのかもしれないが、もう一踏ん張り。料理は昼のカフェに頼らないでも充分やれる水準だと思う。必要なのは店員の笑顔かな。
ロブロス
東京都武蔵野市吉祥寺南町1-9-6
0422-40-9533
PS ランチが人気だったニギロカフェが昨年秋にロブロスとしてリニューアルオープンしたそうです。
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2008年02月07日
[オステリア・キアーロ](日本橋)
気楽なイタリア料理屋さん

新入社員の歓迎会をしようと4人で日本橋コレドの鳥屋さんに行った。座ったところで主役の当人が鶏アレルギーで食べられないと言う。おでんの文字も目に入ったので何とかなるかと思ったが、おでんを食べるためには鶏を含んだコースを頼まなければならないと言われた。お通しで生ビールを一杯飲んで席を立った。
恩恵を受けたのはコレド裏のオステリア・キアーロ。この店の紹介者であるKさんと、連れのMさんを呼んで、6人の宴会になってしまった。
カプレーゼ、アンティパスト

料理はお任せにした。ワインがポンポン空いていく。酒の肴は料理というよりジョークと笑い。「主役はTさんですよ!」と何度言ったことか。食事会の趣旨を何度説明してもみんなすぐに忘れる。
もちろん遠慮しているTさんは、ニコニコしているのみ。
和牛のカルパッチョ、スパゲッティ

スパゲッティは2品頼んだが、一つは露出オーバーのピンボケで使えない。ワインとジョークは銀髪の手元まで狂わした。
ピザ2種

ちゃんと味わってあげなくて、キアーロの料理人には本当に悪いことをした。静かに食べていた女性二人には「うるさくてごめんなさいね」とKさんが銀髪に代わって謝ってくれた。
18席の小さな店内は、他の客が少なくて良かったかもしれない。最近は気取ったオステリアが多いが、本来の意味である居酒屋風にしてしまった6人だった。
今度は料理をじっくり味わいに行かなければ申し訳ない。
オステリア・キアーロ
東京都中央区日本橋1-5-3 川瀬ビル3F
03-3272-1997
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2008年01月04日
[オステリア ヴィンチェロ]②(新宿)
今年最初のレストランの記事は再びオステリア ヴィンチェロ

「近いうちにまた来よう!」と誓ってほどなく予約の電話を入れた。恋人たちのために譲ったクリスマス・ディナーの一大イベントが終り、店は静かである。前回と異なり入り口からすぐの席に案内された。一列に並んだ右側の席に比べると、隣が気にならず落ち着ける。
前回はフロアに居たオーナーシェフの斉藤さんにこちらの希望に沿ってお任せにしたが、今日はキッチンに籠もっている。年長の女性スタッフを除いてフロアの2人は初めて見る顔なので、今日は素直にメニューから選んだ。
ポルチーニ、アワビ

前菜はポルチーニを使った一皿とアワビのソテー。「分かりにくいように書いてありますから」と斉藤さんが冗談交じりに言ったように、メニューを見て料理をイメージするのは難しい。食べたい素材を選んで、出来上がりを楽しみにするしかない。
ジッリ 海の幸ラグー、ボッタルガを乗せたぺペロンチーノ

ジッリはパスタ、ラグーは煮込み料理ということまで聞き出した。ボッタルガは何か分からないままにした。一口食べてからすみのことだと分かった。どれも美味しいので謎を残してオーダーするのも結構楽しい。ワインも料理に合わせてここまで白が4種類出てきている。相方のワインを奪って味見するのも愉快である。
丹波仔猪、丹波鹿

ジビエ料理を二つ。大阪で熊を食べたとき、ジビエ=野生動物を扱う市場が丹波にあると聞いた。丹波産ならジビエということで、冬の狩猟期でなければ食べられない。有無を言わせず二品選んだ。相手が嫌がれば全部食べるつもりだったが、両方ともなかなかの美味。心配は杞憂に終わった。更に2種類の赤ワインがご機嫌だ。
デザート、グラッパ

銀髪はグラッパ入りのデザートを頼もうかと悩んだが、やっぱり生で飲むことにした。琥珀色のグラッパは珍しいが、グラッパはグラッパだ。「やっぱり不味いね」と顔をしかめて女性スタッフを笑わせた。
挨拶のためにキッチンを出てきた斉藤さんは、突然の雨を見てワインセラーノのある地下に消えた。時間をかけて探し出した2本の不揃いのビニール傘をひとつだけもらい、「また来ますよ」と声をかけた。昨年行った中では、和食では「鈴なり」、洋食では「オステリア ヴィンチェロ」がとても気に入った。美味しくて、無理をしなければリーズナブルで懐にも優しい。アットホームな雰囲気もいい。
ミシュランに載らないご機嫌な店を今年も探していきたい。
オステリア ヴィンチェロ
東京都新宿区新宿5-1-13
03-5367-1967
メニュー

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2007年12月23日
[オステリア ヴィンチェロ](新宿)
ワインと共に素敵にイタリアン

松茸が高いといっても知れている、と言わせるのがトリュフだろう。先月イタリアで発見された重さ1.5キロのトリュフが、33万ドル(約3,700万円)で落札された。お金持ちの道楽でついた値段だが、高価な食材であることに変わりはない。テレビで辰巳 琢郎が絶賛していたオステリア ヴィンチェロに行く気になった。彼が食べたのがトリュフだった。
最寄駅の丸の内線新宿御苑駅からでもかなり歩く。看板など人目につくようなきらびやかな灯りがないので、思わず通り過ぎそうになる。7時を過ぎているが先客は3組のみ。20人程度で満席になってしまう小さな店である。
前菜・パスタ・メインの3品で構成されるプリフィクスコース(3,990円)が基本。客が自由に組み合わせるが、料理によって割り増し料金がかかる。ウニのスパゲッティとフォアグラはすぐに決まったが、他は店主と相談することにした。
魚介類の前菜盛合せ

きんめ鯛のカルパッチョだけを指定して後はお任せで盛ってもらった。ムール貝、帆立などどれも美味しいが、特にタコが気に入った。1杯目は軽めの白ワインで。
生ハムとルッコラ

グランテロ(?)という生ハムは初めて聞いた。シャキッとして鮮烈なルッコラとよく合う。
ウニのスパゲッティ

他店でも何度か食べたことがある料理だが、とてもまろやかに仕上がって美味しい。皿を舐め尽くしたい気持ちになる。
隣に30歳前後の若いカップルが座った。「当店はワインを飲むための料理ですから」と注文をつけられても、女性はワインはいらないと頑なだ。オステリア ヴィンチェロはワインにこだわっており、料理に合うワインをグラスで提供してくれるのに…
トリュフのリゾット(?)

トリュフの料理はメニューに載っていなかった。「今年はとても高価なので」と言われたが、お任せで作ってもらった。ファロット(?)という穀物で作ったリゾット風の料理はとっても美味。これにトリュフを削り乗せる。とてもご機嫌な一皿である。
2杯目のワインははチーズとトリュフの香りでリッチな料理に合わせてコクのあるシャルドネ種を奨められた。
フォアグラと鴨の肉

一番に決めたメニューだけに大満足。これまでの料理から予想されたとおり、上出来だった。フォアグラ、トリュフにキャビアが加われば世界三大珍味を食べ尽くせることになるが、今日のところは2つで我慢。ワインはフルボディの重めの赤ワインに替わっている。
隣席の女性が手を上げた。「禁酒しているのだけれど我慢できなくなった」と言ってワインを頼んだ。銀髪の方をチラチラ見ていたが、気があるわけではなかった。基本コースを頼んでご満悦な若い彼氏の懐を気遣っていたが、我慢の限界を超えたように見える。美味しい料理,、そして美女を目の前に彼氏の方は既に2杯目の美味しいワインを飲んでいる。遠慮をすることはない。
8時を過ぎる頃には、店は幸福な笑顔で満席になった。
よしっ!また近いうちに来よう。でも、クリスマスの特別コース・ディナーは恋人たちに譲ろう。おじさんはクリスマスも居酒屋が似合う。
オステリア ヴィンチェロ
東京都新宿区新宿5-1-13
03-5367-1967
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2007年12月13日
[ブォーノ・ブォーノ](銀座)
気軽に入れるリストランテ

東京駅方面から外堀通りを歩き、西銀座デパートに入った。階段を上ると、若い女性向けの店舗が並ぶ。その間を足早に通り過ぎ、レストランのある一画に達するとなぜかホッとした。
場所柄、気楽なトラットリアを予想していたが、なかなか落ち着いた雰囲気である。ブオーノ・ブオーノはリストランテと称するだけあって、大声でイタリア語を交わすスタッフもいなくて静かだ。
前菜盛り合わせ

メニューには手頃な値段の料理が並ぶ。トラットリアとの大きな違いは雰囲気にあるようだ。料理はピザがないことぐらいで、あまり大きな差は見られない。
ブオーノ・ブオーノサラダ

店名を冠するサラダの特徴はドレッシング代わりのチーズソース。新宿の「AZIO」のサラダとよく似ていると思ったが、ブオーノ・ブオーノも三笠会館グループとすぐに思い出した。店の雰囲気も老舗の三笠会館の経営なら頷ける。
渡り蟹のタリオリー二

断面が四角の生パスタ・タリオリー二が自慢のようだ。蟹を食べるのは面倒なので躊躇したが、強く奨められるので従った。蟹の甲羅が目立つ皿が目の前に置かれた。他のテーブルの多くが同じものを食べている。銀髪同様、素直でいい客ばかりだ。多分、失望した人はいないだろう。
ワイン

スタッフが現地で直接仕入れてくるというワインも店の自慢である。無名の酒蔵から大量に仕入れて売りさばいたお礼に特別に作ってくれたものが写真のデカボトル。4リットル入りのボトルから注いでもらったのは初めてだった。グラスワインの品揃えもよい。
鹿児島産黒豚ロース肉のスカモルツァチーズ焼き

変わった名前のチーズに飛びついてしまった。塩漬けしたモッツァレラチーズのことだそうで、熱を加えるとよく伸びる。
老舗の三笠会館が経営する店だけあって、料理にもスタッフにも安心感はある。斬新さや、きらめきがないのは欠点というより長所かもしれない。
窓際に座ればソニービルの前のクリスマスツリーが美しい。数寄屋橋交差点の雑踏を静かなレストランから眺めるのも一興だろう。ムードは悪くない。向かいに美女が座っていればという条件付ではあるけれど。
ブオーノ・ブオーノ
東京都中央区銀座4-1-2 西銀座でパート2F
03-3566-4031
http://www.mikasakaikan.co.jp/e_bounob.html
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2007年11月19日
[イル・バーカロ](新宿三丁目)
ガイドブックがイチオシのトラットリア

明治通りを挟んで伊勢丹新宿店の向かい側・セゾンプラザの地下にある大衆イタリアン。立ち飲み・食いのバーで小皿料理とワインを楽しむ人たちがいる。我々は誰もいないテーブル席の部屋に入った。
メニューにはたくさんの料理が並ぶ。店の男性にお奨めを聞くが、こちらの好みを聞き返されるだけで埒が明かない。ヴェネツィア風という料理がいくつかあるので意味を聞いたら、ポレンタを添えるのが特徴と言う。ポレンタ添えという料理もあるが同じものらしい。
結局、店員の力は借りず自分で料理を決めることにした。
おまかせ前菜盛り合わせ

少量多品種食べるなら盛り合わせがいい。店員との応答で醒めかかった気持ちが持ち直してきた。気を許したところで、膝に乗せた紙ナプキンが床に滑り落ちた。拾おうとして隣席のテーブルの角におでこを打ち付けた。テーブル間が狭いことを忘れていた。激突の音は店内に響き、驚いた店員が慌ててやってきた。
自分で拾わず店員を呼ぶべきだと相方に諭されたが、紙ナプキンを使うような店でそんな傲慢はできない。代わりのナプキンを持って来てくれた店員には感謝したが、できればおでこを冷やすタオルが欲しかった。
四季のサラダ

630円とは思えないほどの、予想外に大きなサラダが出てきた。おでこは痛いがサラダには大満足。
ふすま入りアンチョビオニオンソースのスパゲッティ

麺が太いのに驚いた。アルデンテで食べるにはちょっと太すぎる気もする。アンチョビに惹かれて頼んだのは銀髪ではなかったが、結局大半を食べる破目に陥った。
仔牛の薄切りソテー マルサラソース

マッシュポテトみたいなものが添えられていた。料理を置いて何も言わずに立ち去った店員を呼び戻して尋ねたら、これがポレンタでとうもろこしの粉を練ったものとのこと。メニューにはポレンタ添えともヴェネツィア風とも書いてなかったが、結局ポレンタがついてきたわけだ。
帰って調べてみたらポレンタは主に北イタリアで食べられるとのこと。もしかしたらイル・バーカロのヴェネツィア風とポレンタとは関係ないのではないかと疑問に思った。別の店員に確かめれば良かったかも知れない。
悪い店ではないが、ガイドブックの評価はあてにならない。1週間続いたおでこの痛みが、お店の評価に影を落としたわけではないけれど。
イル・バーカロ
東京都新宿区3-4-8 新宿セゾンプラザ B2F
03-5269-8528
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2007年11月15日
[イル・パッチォコーネ](南青山)
漫画「バンビーノ!」を思い出した。

ビックコミック・スピリッツ連載の人気漫画でテレビ・ドラマにもなったバンビーノ。舞台になる六本木「バッカナーレ」はトラットリア(大衆料理店)で、高級イタリア料理屋のリストランテより気楽な店。リストランテでは前菜扱いのパスタも、メインに匹敵する扱いなのがトラットリアのようである。
漫画では厨房で飛び交っているイタリア語が、イル・パッチォコーネでは客のいるフロアで聞くことが出来る。それがバンビーノを連想したところであるが、バッカナーレよりもっと大衆的だ。
前菜盛り合わせ

2階の席に案内された。部屋の中央に、前菜が並べられている。少しずつだが全種類取ったら皿に一杯になった。

フォカッチオなどのパンも美味しい。肉・魚の主菜もあるが、パン、前菜、スパゲッティで充分に思えた。それだけだと店に気の毒な気がして店員にお奨めを尋ねた。トリッパが自慢と言う。
トリッパ

底上げなのでちょうどいい量だった。半熟の卵が乗っているのがユニーク。店員が自慢しただけあって、卵がまろやかな味に仕上げて美味しかった。日本人の流儀で麺は最後にした。
スパゲッティ・ぺペロンチーノ

我々のわがままを聞いて、メニューにないスパゲッティを作ってくれた。希望の仕上がりではなく、メニューの中から自慢料理を頼むべきだったかもしれない。それでも、どの店員も明るくフレンドリーで気持ちよかった。
帰り際に「料理はいかがでしたか?」とまたも明るく話しかけてきた。「パスタがイマイチ」と応えるとしきりに謝る。「こちらがわがまま言ったから」と言っても恐縮している。このいい奴に見送られて店を出た。
雨を見て傘を忘れたことに気付き店内に戻ると、先ほどの店員が軽快に階段を駆け上がって行った。
「本場のトラットリア(大衆料理店)さながらの心意気を感じて、イタリア食文化の忠実なメニューや雰囲気を紹介する」という店の紹介文は間違っていない。
バッカナーレみたいだと言いたい所だが、イケメンのフロア・スタッフばかりではないのがちょっとご愛嬌である。
トラットリア イル・パッチォコーネ
東京都港区南青山6-15-8
03-5468-0555
http://www.quals.jp
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2007年10月11日
[シノワ](渋谷)
渋谷だって大人が楽しめるレストランはある

オーストラリアに居たとき、同名の店に何度か行った。中国料理をフランス料理のような盛り付けで、日本の会席料理のように小皿でだす店だった。それを連想して行ったので、ちょっと調子が狂った。内装は東洋的なイメージを取り入れているが、料理に中国を感じさせるものはない。和風フォアグラ丼などの変わったものもあるが、フレンチやイタリアン風創作料理といったところだろうか。
関アジのカルパッチョ

カタカナが多いメニューで食べる料理を絞るのは本当に難しい。素材と味が重ならないように選んだ。カルパッチョに関アジを使うのは珍しい。軽めのスタートとしては適当に思えた。
ポルチーニの焼物

キノコ類は欧米でも旬の素材だ。当日届いたばかりと熱心に奨められたので、食べることにした。何度も食べたことがあるポルチーニだが、強烈な香りに驚いた。臭いに弱い日本人にとっては評価が難しい。外国人との嗜好の違いを思わずにはいられなかった。
シャラン産鴨もも肉のコンフィ

パリッとした皮が美味。赤ワインとよく合う。カウンターに座る面々はワインを楽しみに来ているようだ。シノワのメインは料理よりワイン。ワインを扱う店員の姿が美しい。白ワインでも香りが高いものは、赤ワイン用の大きく膨らんだグラスに注がれる。
フランス産キノコとウサギもも肉

鴨とスパゲッティとどちらを最後にするか聞かれたが、日本式に麺を選んだ。食前酒もビールで押し通したのだから、ここで気取っても仕方がない。それを許してくれるようなカジュアルな店だ。客層も渋谷らしく店のコンセプトに合っているようだ。銀座店もあるそうだが、どんな雰囲気だろうか興味が湧いた。
店員は女性も男性もフレンドリーで心地よい。男一人でカウンターで、男同士でテーブルでと、女性抜きの客も楽しめる店だ。もちろん女性がいなくてもいいと言うのはやせ我慢。
帰り際にトイレに行ったら、うがい薬とデンタルフロスが置いてあった。こんな店は初めてだ。男同士の客には無用な配慮だが、カップル客への粋なサービスかもしれない。

また来たい店だ。
シノワ 渋谷店
東京都渋谷区宇多川町28-4 A2ビル 8F
03-5457-2412
http://www.chinois.jp
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2007年10月05日
[マンジャ ペッシェ](原宿・千駄ヶ谷)
お魚を召し上がれ

原宿から明治通りに出て千駄ヶ谷小学校西の交差点の目の前だからすぐ分かると言われたが、店の壁にはイタリア語でMangia Pesceとしか書いてないので戸惑ってしまった。カタカナ名はなかなか覚えられない。店名は「お魚を召し上がれ」という意味らしい。
広い店内に客はまばらしかいない。人気の店と聞いたが、待ちの商売は難しい。席に案内してくれたのは、ベテランの葉山さん。彼の助けを借りて、料理を選んだ。
気仙沼産のたことドライトマト

自慢の魚介類に加えて野菜も自然農法のものとこだわりがある。まずお通し代わりの小皿で証明する。
美味しいお野菜のバーニャカウダ

「お奨めですが、これだけでお腹一杯になってしまいますよ」と言う葉山さんに逆らって頼んだ。アンチョビ、ニンニク、オリーブオイルで作った温かいディップが美味い。パンをつけても美味しいので、なるほど食べ過ぎてしまいそうだ。
かぼちゃのようなものの正体を聞いたら、使った野菜を葉山さんが持ってきてくれた。イタリアかぼちゃとも呼ばれるアンデス産のバターナッツ。形はかぼちゃというようり瓢箪のようだ。

北海道生ウニと浅月のスパゲッティ

岩手産短角牛のタリアータ トマトとルーコラのサラダ添え

短角牛は明治時代にアメリカから輸入されたショートホーン種と南部牛を交配して品種改良を重ねたもの。「赤べこ」の愛称で知られる。
タリアータとは固まり肉の表面をさっと焼いて、薄切りにして食べるシンプルな料理。脂が乗った黒毛和牛より、柔らかくて赤身の多い赤べこの方がこの料理に向いてるそうだ。
葉山さんがほぼ付きっ切りでサービスしてくれた。説明も丁寧で堂に入っており、店が忙しくなくてラッキーだった。カウンターで食べるならともかく、テーブルでこれだけ教えてもらえるチャンスは滅多にない。忙しいときに声をかけるのは控えたいが、暇なときは話しかけたほうが店員も楽しいはずだ。
「今まで会ったフロアスタッフの中でも、葉山さんはトップクラスですよ」と言ったら盛んに照れていたが、お世辞ではない。葉山さんにはますます誇りをもって接客して欲しい。
葉山さん、今日はありがとうございました。これからも頑張ってね。
マンジャ ペッシェ
渋谷区千駄ヶ谷3-50-11
03-3403-7735
http://www.toretore.jp
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2007年09月17日
[STAGE・Y2](表参道)
ピザとスパゲッティが食べたい!

表参道で何か食べようということになった。暑い日はとにかくビールだ。他の繁華街なら居酒屋に行くところだが、表参道なら洋食だろうということになった。洒落た店には入り辛いし、そもそも予約なしでは入れないだろう。以前ビールだけを飲んだ店を思い出して行くことにした。
ステージY2は道路に面したコーナーがカフェ風で、以前ビールを飲んだのはここ。今日は食事をするので奥に進んでいった。予想通りガラガラである。嬉しいような悲しいような。
自家製鴨スモーク

ビールにピザ、スパゲッティがあれば今日は充分だと思ったが、メニューの「自家製」に引かれた。鴨は固いと相場が決まっているが、これだけ薄切りにしたら食べやすくなる。味も及第点だった。
ぺペロンチーノ

全然問題ない。平日の夜だから空いているが、週末の昼は入ることが困難かもしれない。少し見直した。
生ビールを2杯飲んでいるうちに、汗は引いた。グラスワインは550円とお手ごろなので、白を頼んだ。
マルゲリータ

失敗作か、この店独自のものか判断に困った。出てきたときは溶けていたが、ちょっと時間が経つとモッツァレラ・チーズが層をなして来た。チーズの方が生地よりも分厚い。たっぷりタバスコをかけて食べた。こだわりのイタリア料理屋はタバスコではなく自家製のチリソースを置いているが、この店は気にしていないようだ。
赤ワインを頼んだ。ピザの固くなったモッツァレラ・チーズと生地を別々に食べるとワインの絶好の肴になった。ピザを2度違った形で味わえるとはとても幸せだった。
これを意図していればたいしたもんだ。意図していなくてもたいしたもんだ。
料理は奥が深い。いずれにしても結構楽しめた。これはこれで正解かもしれない。
STAGE・2 (ステージ・Y2)
東京都渋谷区神宮前1-13-12
03-3478-1031
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2007年09月04日
[イルキャンティ](吉祥寺)
若者向けのイタリアン居酒屋

最初は場違いな店に飛び込んだと思った。店内を見渡すと明らかに我々が最年長だ。それでも若者たちの笑顔を見ていると、お財布の中身に心配しなくていい安心感に満たされた。
シーザーサラダ、カリブサラダ

シーザーサラダの巨大さに度肝を抜かれた。サラダ菜だろうか半分に切っただけの野菜がデンと皿に乗っている。自ら切り分けるのが面倒だが、うまいプレゼンテーションだ。
カリブサラダはシーザーサラダに比べると小さめだが、これだけ頼んでいたらきっと驚いただろう。
ソフトシェルクラブ、フジツボ、イイダコ

何か変わったものを探す習性はなくならない。
何度も食べたことがあるソフトシェルクラブ(脱皮直後の蟹)だが、クレープに包んで食べるのは初めてだ。北京ダック感覚で、なかなかいい。
フジツボは先日「北軽」で食べたばかり。これを唐揚げにするのはもちろん初めて。フジツボをゲテモノ視する人にとっては食べやすくなったが、これはそのまま焼いた北軽の方が美味しい。
イイダコは誰でも安心して食べられる料理だが、前2者に比べるとインパクトに欠ける。
マルゲリータ、ニンニク赤唐辛子スパ

仕上げはピザと、スパゲッティ。写真を撮る前に必ず手を伸ばして銀髪を悲しませる輩がいる。もっとも責めるわけにはいかない。銀髪に協力してじっと待つ人たちにいつも感謝している。
ニンニク赤唐辛子スパゲッティはぺペロンチーノだと思って頼んだが別物だった。チリソースを求めたら、タバスコではなく自家製の辛いオリーブオイルが出てきた。そんなところにそれなりのこだわりを感じた。
スパゲッティを食べたのでそろそろお開きの時間だ。中年たちがあまり長居をしては、店外の階段に並ぶ若者たちに申し訳ない。
キャンティーは吉祥寺にもう1店、所沢、川越、立川、入間などの国内店の他にロサンゼルスにも店を持つ。アメリカ並みのでかいサラダやピザも、ロサンゼルスに店があると聞いて何だが納得してしまった。
イルキャンティー
東京都武蔵野市吉祥寺南町2-6-1 尾崎ビル1F
0422-48-2270
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2007年07月26日
[センプレ](麹町)
ちょっと面白いイタリア料理屋さん

麹町ダイヤモンドホテルでのミーティングの帰りに一杯飲むことにした。ホテルの中では味気ないので裏手に回るとカウンターのある料理屋があった。今日のお奨めなどを書いた立て看板を見て、気軽にやるならちょうどいい居酒屋と信じ、躊躇なくここに決めた。
店に入ってみるとどうもイメージが違う。店員に「おたくは何屋さん?」と尋ねると、イタリアンですとのこと。あらためて店内を見回すと、成るほどイタリアンらしい。どうして勘違いしたのだろう。

メニューを見て理由が分かった。ホッピーを置いてあるイタリアンは初めてだ。カウンターの先客は外人カップルかと思ったら男同士。外国ならホモと間違えられそうだが、この店の雰囲気なら問題なさそうだ。後ろのテーブルは男女混合の団体予約客。やっぱり居酒屋風だ。
トリッパ、サラダ

トリッパのトマト煮ミラノ風、ブロッコリーとアンチョビの温製サラダのいずれも及第点。「辛い奴」と頼んだら、タバスコではなく自家製のチリオイルが出てきた。アメリカ製のタバスコを邪道と考えている店は、それなりのプライドとこだわりを持っている。若い料理人のイタリアンへの意気込みが見えて好ましい。
イベリコ豚のソテー、マルゲリータ

どちらも大丈夫。自家製チリオイルがピザに合ってワインがすすむ。グラスワインも数種類から選べるので嬉しい。いいイタリア料理屋だと思ったところでデザートへ。
アップルパイ

さっきイタリアンへのこだわりを感心したばかりなのに、お奨めがアメリカンタイプのアップルパイと聞いて拍子抜けした。ホッピーやチュウハイを置いてある店だということを思い出した。主義主張がどこにあるのか再び分からなくなってしまった。
考えたら高級ワインを出し、チーズや生クリームを料理に使う和食店が増えている。それならホッピーや日本酒を置くイタリアンがあってもいい。いっそのこと、徹底して和洋混合のイタリアンを目指したらどうだろか。
「このピザは純米酒に合います」なんて言われたら、きっと楽しいに違いない、かな?
センプレ
東京都千代田区麹町1-8-4 ATIビル1F
03-5213-6250
http://www.sempre-pasta.com
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2007年06月26日
[ヴィノヴィータ](日本橋)
ランチだけではもったいない?

サラダ、パン、スパゲッティ、飲み物がついて1,000円前後という割安感のためか、ランチ時には広い店内は満席となりちょっと出遅れると店の外で待つことになる。多くの客をさばくためには、どの皿も茹でたスパゲッティに作り置きしてある具入りのソースをからめてハイ出来上がりとシンプルなものばかりだ。
ランチで賑わう店は、ディナータイムとなるとうって変わって静かな店となる。本格的なイタリアンとまではいかないが、スパゲッティやピザ以外の料理もたくさんある。リーズナブルなワインの種類も多く、気取る必要がない相手なら充分である。
シーザーサラダ

和食店に行くと野菜を食べないこともあるが、洋食屋では必ずサラダを頼むから不思議だ。
軍鶏のカツレツ

ご馳走になる立場なので自らオーダーすることを控えようと思ったが、我慢できなかった。それでも気を遣って皆が食べられそうな軍鶏のカツレツを選んだ。普通のチキンカツと何ら変わらないので、予想通り評判は悪くなかった。
豚足の煮込み、豚足

軍鶏ではつまらないから自分ひとりで食べる覚悟でチョリソーと豚足の煮込みを頼んだ。チョリソーは他の連中も食べてくれたが、とん足は予想通り敬遠された。よく煮込んで骨を抜いてあるので食べやすい。コラーゲンは肌にいいし、味も悪くないとアピールするが、まったく相手にしてくれない。
ピザ

手作りタルト生地のピザがヴィノヴィータのオリジナルで面白いのだが、スポンサー氏は定番のピザを選んだ。
最後に来たスパゲッティは少しだけ食べてお開きにした。それぞれの料理はボリュームがあり、結構お腹一杯になってしまった。
ヴィノヴィータはビアレストランのニュートーキョーが経営している。カジュアルイタリアンと自ら称するだけあって気楽な店だ。夜も昼と同様に満席になれば左団扇だろうにと心配したが、歴史あるニュートーキョーグループの店と知って安心した。大きなお世話に違いない。
昼と同様に、夜も数種類のパンが食べ放題だ。他の料理が食べられなくなるのでパンを控えようと普通の人は思うだろうが、パンだけを食べてお腹を膨らませようと思う人もいる。少なくとも「パンのお代わりはいかがですか?」とサービスしない方がいいと思うのだが、それこそ大きなお世話かもしれない。
ヴィノヴィータ
東京都中央区日本橋2-3-4 日本橋プラザビル1F
03-3281-5361
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2007年06月19日
[アペルト](麹町)
イタリアンの居酒屋と思ったが…

麹町界隈で食事をすることになった。下調べをして行くよりも、自らの嗅覚に頼った方が失敗する確率が低い。表通りより、裏通りの方に面白い店があるはず。経験を活かして探索するつもりが、空いたお腹の抗議に負けて最初に目に付いたイタリアンに飛び込んでしまった。
ドアを開けて不安になった。右手のテーブルに2組の女性客が2人ずついるのはイタリア料理屋らしいが、姿勢を崩して飲んだくれてる男性5人組が奥のテーブルを占拠して、店を居酒屋の雰囲気にしてしまっている。デートなら踵を返すところだが、気心知れた相手なので心変わりはしない。今日はお札1枚でお釣りが来ると思えば気が楽だ。イタリアンの居酒屋だって悪くはない。
サラダ、野菜炒め

ピザとスパゲティだけかと思ったら、前菜やメイン料理も意外と豊富だ。生ハムとルッコラのサラダ、ほうれん草とベーコンのニンニク炒めは期待以上の仕上がりだ。入店時より評価が数ポイントアップした。
仔羊のグリル、シェフ?

「仔羊のグリルアペルト風 シェフのオリジナル ピリ辛トマトソースで」と長々しいタイトルの料理。メニューの随所で出てくる「アペルト風」に店主の並々ならぬ意欲が見られる。メニューの表紙の似顔絵と、シェフを見比べながら食事は盛り上がった。こんなに可愛くないが、特徴はつかんでいる。弟子を大声で指導しながら調理している様は、似顔絵の笑顔と異なり真剣そのものだ。
店に入ったときはお腹が空いてないと言っていた連れが、スパゲティを食べたいと言い出した。食べ始めてお腹が空くのは店に馴染んできたからに違いない。
「ぺペロンチーノにバジルを入れて作ってもらえますか?」とメニューにない料理を恐る恐る注文する。店の女性は、笑顔であっさりと注文を受けてくれた。我々のやり取りを聞いていたのか、右の女性たちもあれこれ希望を言い出した。これも難なくクリア。小さな店は融通がきいて、客に優しかった。
スパゲティ アーリオ・オーリオ

オリーブオイルに浮かぶようなスパゲティは初めて食べた。連れは自分が作るものと同じと大喜び。点数は一気に加算された。髭の料理人は意外と名人かもしれない。
ネットで簡単に見つかると思って、住所も電話番号も控えないで店を出た。ところがネット上でコメントは殆どなく、住所も分からない。止むを得ず104で電話番号を聞くことにした。ところが、なんと電話番号が登録されていないと言う。狐につままれたような気持ちで電話を切った。
地元の人に、或いは限られた常連客に愛される小さなスパゲッティ屋さんが、店主の目指す店なのかもしれない。
アペルトは「開店中」「営業中」といった意味だそうだ。営業しているかどうかは行ってみないと分からない。
東京都千代田区麹町3丁目付近
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2007年05月25日
[サッカヴァン③](四谷)
久しぶりのサッカヴァン

ちえまるさんのコメントを読んでまたまた行きたくなった。新宿通りから路地に入るとサッカヴァンの階下にも雰囲気のある居酒屋、その前には信州郷土料理屋がある。新規開拓をしようかと迷ったが、やっぱりサッカヴァンに行くことにした。
店に入り店主に笑顔で迎えられると座る前からくつろいでしまった。相思相愛のなせるワザだ。自家製ハムをもう一度食べたかったが、まだ試してない料理は多い。カプレーゼ(フレッシュトマトとモッツァレッラ)以外の3品は初挑戦だ。
カプレーゼ、2種のアスパラサラダ

ホワイトアスパラが出始めた。昔は憧れの缶詰だったホワイトアスパラも、今では国産品の生が出回っている。グリーンアスパラと味比べをしながら旬を味わった。
自家製ソーセージ、オリジナル・ハンバーグ

サッカヴァンならではの料理を二品。「どちらもひき肉料理ですが…」と店主が心配したが、サッカヴァンでしか食べられないものを食べたい欲求は引っ込めない。黒胡椒風味とスペイン風チョリソーの2本のソーセージは、添加物や化学調味料は一切使っていない苦心作。
フォアグラとピスタチオ入りハンバーグはアヒルの肝臓を牛豚合挽き肉のハンバーグで包む。両品とも個性が強い料理なので、好き嫌いが分かれるかもしれない。
店名のサッカヴァンの意味を聞いた。サッカとは袋、ヴァンはワイン。瓶を使う前はワインはワイン袋に入れたとのこと。瓶詰めが一般的になって使命を終えたサッカヴァンは、今では酔っ払いを意味する言葉になったそうだ。気楽にワインを飲んで欲しいお店、それが葡萄酒サッカヴァンである。
そこで今日は、ボトルで頼まないでグラス・ワインで味比べをした。白ワインは5種、赤ワインは10種ものワインをグラスで飲める。量も50mlからとフレキシブルである。
1番安い100ccで700円のワインからスタートした。白2種類、赤2種類を飲んで最後は
1,900円のシャトー・レ・ゾルム・ドゥ・ベズ2003年。イヤー、参った。値段は正直だ。

次回は100ccではなく、50ccを10種類にしようかと思った。サッカヴァンならではの楽しみ方だ。
昔、昔、バッカスと渾名された銀髪も、めっきり酒量が落ちてきて、今はただのサッカヴァンだ。
葡萄酒サッカヴァン
東京都新宿区愛住町4-1
03-3358-7650
http://www.sacavin.jp/
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2007年04月20日
[マンマ・パスタ]
たまには郊外のファミリーレストランへ

ファミリーレストランと言ったら怒られるかもしれないが、圧倒的に家族連れが多いから文句はないだろう。もっとも、店内の一角にはカップル用の席があり、寄り添うように食べている恋人たちにも人気の店だ。女性同士でも場違いな感じはしないが、男同士が並んでいる姿はちょっと哀れに見えた。混んでいるので2人席に押し込められたのか、望んで座ったのかは分からない。
サラダ、揚げ物

季節感のあるものを二品。駿河産の桜えびと春野菜のシーザーサラダ、小ヤリイカと菜の花のフリット。菜の花を揚げるとパリパリに仕上がり、メニューを再度読み直したほどだった。悪くないが風味は消える。
ムール貝、スパゲッティ

大好きなムール貝のガーリック煮込みは湯気を噴きながら出てきてご機嫌だ。こんな演出が行列を呼ぶ理由だろう。
イカ墨のスパゲッティもなかなかよろしい。
リゾット

この店の一番人気がチーズの器の中に放り込んで作るでポルチーニリゾット(1,350円)だ。各テーブルの前で作るので調理人は大忙しだ。チーズをタップリ混ぜてもらうと幸せな気分になる。高級店でしか見られなかった料理を、ファミリーレストランで味わえれば満足感も高い。
デザート2種

もう一つの目玉がデザートのワゴンサービスだ。銀髪はまったく興味がないが、女性の目が輝く瞬間だ。上手に絵を描いて盛りつける手際に感心した。ほぼ全テーブルからお呼びがかかっているが、待ち時間は思ったより少ない。
家に帰ってネットで調べたら、あの喫茶ジローの系列店だと分かって妙に納得した。「よくできたファミリーレストラン」と言ったら喜んでくれるだろうか、やっぱり怒られるだろうか。
ジローレストランシステムズ株式会社
http://www.giraud.co.jp
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2007年04月12日
[カンティネッタ エノテーカ ピンキオーリ](お台場)
ほんのちょっと足を延ばしてお台場に

相手先とのアポが中途半端な時間に終わりそう。近くの店に入るのも早すぎるし、会社に戻っても机を片付けるだけ。こんな時は滅多に行かないところがいい。新橋からゆりかもめに乗ってお台場に行くことにした。
ホテルのレストランじゃつまらない。わざわざお台場に来てチェーン店でもあるまい。案内サイトを見ていたら聞き覚えのある店名にぶつかった。ピンキオーリは銀座だけかと思っていたらお台場にもあった。銀座店は宮廷料理、お台場はトスカーナ地方の郷土料理。コンセプトが違うだけでなく、お値段もリーズナブルという。
行ってみるとアクアシティお台場の中。デパートのレストランのようで拍子抜けした。5階の入り口に立つとそれなりの雰囲気。席に案内されると別世界になった。目の前にレインボーブリッジが輝く。湾内には屋形船が停泊している。天婦羅を肴に酒盛りの最中だろう。
食前の一皿

付け出しはコンソメ仕立ての2種類のパスタが入ったスープ。野菜に見えた緑色のものは野菜を練りこんだパスタだった。
鳩、中トロ鮪

コース料理はいかにも多そうなので、いつものように前菜2品、メイン2品を頼んで分けてもらった。「鳩とタンポポ、ラディッキョのサラダ仕立て 菊芋のフリット ピスタチオソースで」「中トロマグロの炙り焼き フルーツトマトと水牛のモッツァレッラチーズと共に」の前菜2品。鳩は本当に美味い。
鮪は肉質が良過ぎた。これだけ脂が乗っていると、塩をもう少し効かせるか香辛料を工夫しないと辛い。銀髪も歳をとってしまったものだ。若い人にはこのぐらいの脂っぽさは大歓迎かもしれない。
宮崎牛

「宮崎産ハーブ牛ロース炭火焼 ゴルゴンゾーラソース たまねぎと行者にんにくを添えて」炭火焼がこの店の自慢。銀座店と違って豪快な料理も売り物だ。それにしても250グラムは大きい。「脂身をどんどん削ってくれ」と頼んだが、2つに分けても写真の量がある。
仔羊

「仔羊ロース肉の包み焼き カカオ風味 フォアグラソースと季節野菜添え」は予想外の楽しい料理だった。焼かれた塩の塊が出てきた。割って取り出した仔羊を切り分けてくれたのが右の写真。オーストラリア産かニュージーランド産か、もしかしたら北海道産の仔羊かと思ったら、イタリア産だと言うので驚いた。イタリアでも羊を飼育しているとは知らなかった。ピンキオーリならではのこだわりである。とても美味しかった。
思った以上に量が多くて満腹になってしまった。デザートもチーズも断ってエスプレッソを頼んだら、お菓子がちょっとついてきた。

イタリアの本店は1993年、2003年にミシェランの三ツ星を獲得した名店。銀座やお台場がどの水準にあるのか分からないが、オーナーがソムリエというだけあってお台場店にも夥しい数のワインが保管されている。お金持ちのワイン好きには堪らないだろうが、我々にとっては高嶺の花、猫に小判。
ワインセラーで眠る高級ワインたちが、日の目を見るのはいつになるのだろう。少なくとも銀髪がお目にかかることはない、と思う。
屋形船が動き出した。目の前から最後の一隻が消えたのを合図に我々も席を立った。
カンティネッタ エノテーカピンキオーリ
東京都港区台場1-7-1 アクアシティお台場5階
03-5531-8081
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2007年04月04日
[ウノ]④
みんなが喜んでくれればやっぱり嬉しい

昨年の銀髪トップ5レストランに上げた店だが、なんと今年初めて行った。久し振りの訪問で2つの嬉しいことがあった。
扉を開けるとオーナーの福山さんが迎えてくれた。「おかげさまで、連日予約で一杯になっています。土曜の夜まで埋まっているんですよ」とのこと。これが一つ目の嬉しい話。少しはグルメ紀行も貢献できたようだ。旧貴族・華族の人たちも来て個人的にも親しくしてもらっていると言う。福山さんの熱意がこもった料理が様々な縁を広げているようだ。料理人冥利に尽きるだろう。
1週間も前から予約を入れていたので、自作のトマトも摘んできてくれていた。もちろんいつものように自家製ベーコンもある。
トマト、ナス、ベーコン

メニューは新しくなっていた。食べたことのない料理も増えて選択肢が広がった。客が増えて福山さんの創作意欲はますます大きくなったようだ。これが二つ目の嬉しいことである。客が店を育て、さらに客が増える好循環に入っている。
スペアリブの煮込み、いか墨のスパゲティ

煮込んだスペアリブは「フランツィスカーナー」で食べたアイスヴァインに似ていた。ナイフがいらないぐらい長時間煮込んである。
いか墨のスパゲティも新作だ。魚のスープを加えて優しく仕上がっている。たっぷりのにんにく、唐辛子を炒め、いかのワタを加えた野卑な銀髪の「墨イカのスパゲッティー」を食べさせたら、福山さんは顔をしかめるだろうか。
ピザを2品

ゴルゴンゾーラのピザを頼んだら、ゴルゴンゾーラを含む4種のチーズを使ったピザを奨められた。これも新作だ。みんなの顔がより一層輝く瞬間だ。
もう一品はごぼうのピザ。生地は他のピザと作り方が違うそうで、1日数枚分しか用意されていない限定品だ。前からあったものだが、食べるのは初めてだった。パリッとしてお腹にも優しいピザだった。ごぼうのピザとネギのピザが和風限定商品だそうだ。運が良ければ食べられる。
みんなもうお腹一杯になったと思ったらOさんが自家製ベーコンのピザが食べたいと我侭を言う。「スパゲティではだめですか?」と福山さんが言うのにピザがいいと譲らない。客に出すのは初めてだと不安そうな福山さんだったが、塩味もちょうど良くOさんも大満足だった。

グラッパを飲んで、デザート、コーヒーでお開きにした。デザートの評価を銀髪はできないのが残念だ。自家製シャーベットにグラッパを注いだ銀髪用のデザートをみんなは気に入ったようだ。
最高の食事にしたいなら、必ず予約を。銀髪に紹介されてと一言添えるのを忘れずに。
UNO ウノ
東京都中央区日本橋本町1-1-8 共同ビル1F
03-3548-9161
http://www.bricklayer.jp/uno
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2007年03月20日
[ラビーノ](赤坂)
比較的気楽なイタリア料理店

ラビーノはリストランテだという。イタリアに行ったことがないので偉そうなことは言えないが、オーストラリアではリストランテはかなり高級でマナーにうるさい店と思っていた。ネクタイ、ジャケットの着用が義務付けられており、料理にスパゲッティなどのパスタ類はわずかしかなかった。
リストランテは日本で言えば料亭に当たると思っているので、どうもラビーノがリストランテと言われてもピンと来ない。気軽でリーズナブルな料亭なんてあまり聞いた事がない。
もっともランチに行ったので店の本当の評価はできない。真価は夜に見せると怒られるかもしれない。
サラダ、パスタ

魚料理、肉料理

2,000円のランチコースは魚か肉かどちらかを選ぶことになっている。立派なパンも出てきたのでかなりお腹は一杯になる。1,500円の飲み放題をつけて意地汚くビールをたらふく飲んだので腹は満杯になった。
それでもスパゲッティを食べたいをと言う輩がいて、コース外で注文することにした。リストランテだろうが何だろうが、とにかくイタリア料理屋でスパゲッティを食べないと気がすまないのだ。こんなところにも、日本でリストランテがスパゲッティをメニューから外せない理由がある。郷に入れば郷に従えだ。
ちなみにイタリア料理店にはリストランテ、トラットリア、ピッツェリア、オステリアなどの種類がある。トラットリアとは食堂、気軽に入れる店でフランス料理屋ならビストロに相当する。オステリアとは居酒屋や大衆食堂を意味する。ピッツェリアはピザやスパゲティの専門店で日本で言えばお好み焼き屋や町の中華料理屋さんのイメージだ。料亭にラーメン・餃子がなくて怒る人はいない。以上が教科書的説明。
結局、スパゲッティはサービスにしてくれて追加料金は取られなかった。こんなところにも、ラビーノは格式張ったところがなくて好感が持てた。
デザート

最後にデザートを食べてお開きに。リストランテと言おうが言うまいが日本で気にする人はそんなにいない。要は美味しく楽しく食べられればそれでいい。
日本人で料亭に行ったことがない人が多いように、イタリア人でもお国でリストランテに行ける人は少数だろう。日本でリーズナブルにリストランテに行けて感激するかもしれない。
リストランテ ラビーノ
東京都港区赤坂4-2-3 ディアシティー赤坂一ツ木館2F
03-3582-6111
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2007年03月08日
[AZIO](新宿)
迷ったらデパートの中のレストラン

外は強風に大雨。食べたいものは決まっていない。逆に言えば何でもいい。そんなときは種々のレストランが集まっているビルがいい。もっとも簡単な選択肢はデパートだが、混んでいそうで心配だ。まず第一希望のイタリアンレストランに向かった。
7時を少し回っていたが待っているのは2組のみで10分程で席に通された。ランチ時と異なり、おば様たちのグループはチラホラで比較的空いている。初めて入った店だけど、伊勢丹の中にあるレストランなら間違いはないだろうと思ってメニューを見ると「三笠会館」の文字が目に入った。
前菜5種盛り

大根と乾燥ほたて、ブロッコリー、タコ、スモークサーモン、アボガドとエビなど特別変わった料理もない無難な組み合わせだ。
フォンデュサラダ

この店でもっとも人気のある料理がこのサラダらしい。ダナブルー、ゴルゴンゾーラ、ブルサンアーユ、タレッチョ、ドレッシング代わりに4種類のチーズを溶かし合わせたものを生野菜の上にかける。2種類のブルーチーズを使っているが、臭いも気にならない優しい味だ。不思議なことに冷めても液状のままだった。
唐揚げ

イタリアンに限らず、初めての店では絶対頼まない唐揚げを頼んだ。「三笠会館特製の薩摩しゃもの唐揚げ」「期間限定」の文字につられてしまったこともあるが、数日前から何故か唐揚げが食べたかった。珍しい料理にこだわる銀髪でも時には慣れ親しんだ食べ物に惹かれるときもある。
三笠会館は大正14年、1925年6月創業の老舗洋食レストランである。本店を含め全国に27店あり、AGIOは南欧の市場をイメージした新業態の店。炭火焼や釜焼きピザなどが自慢だそうだ。
三笠会館の文字を見つけて安心したのだが、よく考えてみたら今まで軽井沢店しか行ったことがない。資生堂パーラーや上野精養軒など老舗洋食屋も未経験。いつか老舗巡りでもやってみようかな。
マーケットレストラン AGIO
東京都新宿区新宿3-14-1
03-3354-6720
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2006年12月10日
[ウノ]③(日本橋)
久し振りに夜のウノに行った。
今年めぐり合った店で、トップ3に入るのがウノ。高くて美味い店は当たり前なので、誰でも行ける店であることが選考基準の一つだ。今日は結婚式を間近に控えたNと、そのフィアンセを招待した。
彼女の名前を聞く前に、既に入籍したことを知らされた。新婚旅行のパスポートを取得するには結婚式より入籍を先にした方がいいとの判断らしいが、形式より実を求めるのは今風である。そうであれば、こちらも楽。名前を聞かず、「奥さん」で通した。
ゴルゴンゾーラチーズ、自家製ベーコン

ゴルゴンゾーラを食べて、N夫妻は驚きの表情をした。青カビのチーズというと、見ただけで敬遠する人が多いが、ウノのものは塩分も臭みも少ない。奥さんはいつも抵抗感なく食べているようだが、毛嫌いしているはずのNが何個も食べるのを見て実に嬉しそうな顔をする。
メニューにない自家製ベーコンを頼んで、「銀髪と来て良かったでしょう?」と誉め言葉を強要する銀髪。
にしんの燻製、タコのカルパッチョ

新メニューの中から2品。ピザに行く前の箸休め、ワインの肴としては適当だ。
ポルチーニ茸のピザ

ゴルゴンゾーラのピザ

何度も書いているので多くを語る必要はないだろう。銀髪が一番好きなゴルゴンゾーラのピザは今日も美味かった。
7時過ぎに福山オーナーが現れ、若いカップルのために生ハムをサービスしてくれた。これもゴルゴンゾーラと同様に塩分が薄くて食べやすい。

銀髪だけならここまでの料理で充分だが、甘い二人に甘いデザートを食べてもらうことにした。それぞれ、少しずつ味見したが、どれも福山さんが自慢するだけあって、他店のものとは違う。ティラミス(右端)は高価なエスプレッソの機械があってこそ出せる味らしい。

福山さんが誇らしげに説明してテーブルを離れると、銀髪が「どう、いい店でしょう?」と自慢する。歳を取ると本当にしつこい。
それにしても蜜月の二人の幸せそうなこと。いい娘とめぐり合って良かったなとNを心から祝福した。中年の銀髪にはいい店にめぐり合うことぐらいしか楽しみがない。
あーあ、ちょっとため息。
UNO ウノ
東京都中央区日本橋本町1-1-8 共同ビル1F
03-3548-9161
http://www.bricklayer.jp/uno
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2006年10月31日
[サッカヴァン]②[四谷]
再び今年見つけたお気に入りの店へ。
再びサッカヴァンに行った。前と同じように杉本オーナーが迎えてくれたが、顔は無表情だ。覚えていないのかな?と思ったら、「今日も前のお席と同じでよろしいですか?」と来た。「銀髪グルメ紀行に書いたんですよ」と言ったら「ハイ、見させていただきました」。
ここで初めて笑顔が出た。本当にクールな美男子だ。
前回と違う料理、前菜にあたるものを2種、メインとして2種を選んだ。ワインはスペイン産のAlejandro Fernandez。杉本氏イチオシのいい赤ワインらしい。
前菜2種

1品目はたっぷりキャベツアンチョビ風味のアーリオ・オーリオ。アーリオはにんにく、オーリオはオリーブオイルとのこと。塩味軽めのアンチョビとガーリックオイルがキャベツにかかっている。
2品目は天然きのこのオリーブオイル焼き。香茸、生源寺茸(坊主茸)、栗茸をシンプルに焼いてもらった。オーナーの田舎・長野から取り寄せた天然の茸を楽しむためにメニューにないものを頼んだ。料理が出てきてすぐは茸の匂いに圧倒されたが、慣れてくるとかぐわしく思えてくる。「みじん切りのベーコンが隠し味として実にいいですね」と言ったら、ベーコンではなくハモンセラーノだと返された。美味いはずだ。
自家製ハム、骨付きラム

サッカヴァンのお奨め料理素材に自家製のハム、ベーコン、ソーセージがあるが、その中からハムを選んだ。これがとんでもなく美味い。10日間、塩と香味野菜に漬け込み、炭火で香りをつけたそうで、確かにハムなのだがこれはハムではない。これがハムなら今まで食べて来たロースハムは何だったのだろうと思った。価値ある700円だ。
骨付仔羊のロースト・バジリコソース添えも本当に美味しいのだが、ロースハムが秀逸過ぎた。それでも1,400円はお値打ちの料金だ。
2回この店に来て、段々店が意図しているものが分かってきた。いい材料を探して取り寄せる。加工できるものであれば、自らベストの状態に加工する。料理はシンプルに素材の味を引き出す。高級店のような華麗な料理とは異なるが、シンプルにリーズナブルな価格で秀逸な料理を提供してくれる。
もちろんプロだからこそ出せる料理ではあるが、我が家での晩餐のように落ち着く。もっとも、我が家の晩餐中にはいつもテレビが耳目を一身に集めており、肝心の料理は脇役に追いやられてしまっている。従って、「我が家の晩餐のように」との表現は正しくないのかもしれない。「我が家の理想の晩餐のように」とした方が適切だろう。
あれこれ感心して食べている間に、サッカヴァンの意味をまたも聞きそこなった。今度、自家製ベーコンとソーセージを食べに行ったときに聞くとしましょうか。
葡萄酒サッカヴァン
東京都新宿区愛住町4-1 湯本ビル2F
03-3358-7650
http://www.sacavin.jp
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2006年10月20日
[イタリー亭](銀座)
日本のイタリア家庭料理の店に行った。
「今日は中華にしましょうか?」と聞いたら「デブになるから中華は嫌だ」と言う。昼休みに日本橋界隈を歩き回った。蕎麦とか、野菜中心の鍋料理の店で宴会ができる店を探したのだ。いくつか目星をつけて帰ったら部下に告げられた。「イタリー亭がいいそうです」と。耳を疑った。中華よりデブになる料理だ。
イタリアでの家庭料理がどんなものか知らない。イタリー亭は日本の家庭でお母さんが作るイタリア料理が中心の店だ。従って、日本のイタリア家庭料理の店。つまり、スパゲッティ、グラタン、ピザが中心のお袋の味と思ってもらえばいい。
女性であればイタリアンと言えば洒落たフレンチ風のものを思うだろうが、野郎どもにとってイタリアンとはまさにイタリー亭そのものだ。オーストラリアに居たとき、日本からの出張者を本格イタリアンに連れて行ったらスパゲッティがないとご機嫌斜めになった。シェフに頼んでメニューにないスパゲッティを作ってもらって助かったことがある。男は意外と保守的なのだ。
この店は前にも何度か来た事がある。一番好きなのはイカ墨煮。

市販のイカ墨を使っていると思ったが、店で墨を取り出して作っているとのこと。そのとき大変な作業だと感心した。この店でもっとも気に入っているイカ墨煮の他に、アンティパスト、エスカルゴを銀髪が頼んで、それ以外の注文は他の連中に任せた。

サラダがいきなり出てきて頼んでないと騒いだが、これがアンティパストサラダだった。ほの暗い店内で老眼の欠点が出た。サラダの文字を見落としていた。
「チキンです」と言われて皿を見たら黒い物体。烏骨鶏かと目を見張ったが、店員の間違い。エスカルゴだった。殻に入ったエスカルゴを予想していたので分からなかったが、味も期待したにんにくバター味ではなかった。食べてから以前この店で同じ勘違いをしたことを思い出した。
マカロニグラタン、ナスのグラタン、ピザ、チキン、スパゲッティが2種類。部下がウマイ、ウマイを連発する。日本のイタリア家庭料理を好む男は多い。まだ他に客がいないため、すべての料理が出されるのに30分もかからなかった。出来た料理からどんどん持ってくるように頼んだのはこちらだったが…


ピザは一切れだけ食べた。グラタンも一口だけ。若鳥のガーリックオイル焼きはみんなに切り分けてあげて、銀髪は骨についた僅かな肉をついばんだ。これだけの高カロリー料理を腹に収めたら、体重を落とすのに苦労するだろう。スパゲッティも一口のつもりだったが、店の人が親切にも取り分けてくれたので逃げることができなかった。それでもみんなが腹をさすって苦しんでいるのに、銀髪は涼しい顔が出来た。
勘定を済ませて店を出ようとしたら、階段の上には恋人同士が我々が上りきるのを待っていた。若い二人には適当な店だろう。おじさん軍団が去った後の店は、ゆったりと流れる時間の雰囲気に姿を変えたに違いない。
イタリー亭
東京都中央区銀座1-6-8
03-3564-2371
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2006年10月17日
[イル ジラソーレ](新宿)
BYOって知っていますか?
BYOとはBring Your Own の略。オーストラリアではLicensed、Licensed & BYO、BYO、酒無しの4種類のレストランがある。Licensedの店では、お酒が置いてあり持込はできない。BYOだけの店は、飲みたければ自分で持込しなければならない。
新宿御苑前の「イル ジラソーレ」に行った。新宿には気楽に行けるイタリアンやフレンチが多いことに最近気付いた。銀座・日本橋界隈で食べるのに比べればはるかに割安だ。しかも「イル ジラソーレ」はオーストラリア式に言えばLicensed & BYOという嬉しいお店だ。
ところが、BYOが出来ると知ったのは帰ってお店のHPを開いてから。この日はお店のワインリストから選んだ。それでも非常にリーズナブル。料理を安くして、酒はとんでもない値段を取る店もあるから本当に良心的だ。
フルーツトマトとモッツァレラのカプレーゼ(800円)
生ハムとルッコラのグリーンサラダ(950円)

モッツァレラは先日行った「葡萄酒サッカヴァン」の方が美味かったが、値段が違うので納得。あちらは水牛のモッツァレラでこちらは普通のもの。
生タコとハマグリの辛い煮込みジェノバ風味(1100円)
フォアグラのソティ パルミジャーノリゾットのミルフェ(1400円)

洋食の場合、カタカナ言葉が何のことかさっぱり分からないのが難点だ。ジェノバ風味とはバジル、にんにく、松の実、エキストラバージンオイルで作ったソースで和えたものだそうだ。パルミジャーノはチーズの名前と分かったが、ミルフェはミルフィーユのこと、つまり重ね合わせて出てくるものと想像した。間違いではなかったようだ。
辛い煮込みといっても、イタリアンやフレンチでは辛い料理に出会ったことはない。思ったとおり、銀髪にはちっとも辛くない。タイや韓国料理に比べれば辛さはないと言ってもいいくらいだ。
フォアグラは値段に見合ったサイズで、味も分相応と言った感じだが、リゾットが意外に美味かった。
味やサービスに高級店並の物を求めたら酷だ。この値段で、この料理、しかもBYOもできる。充分ではないか。築地場内市場の「山はら」はお酒の持ち込みが可ということで驚いたが、イタリアンでもそんな店があるとは知らなかった。しかも持ち込み料がタダというのはオーストラリアより客にやさしい。
今度はちょっといいワインを安売り店で仕入れて、繰り出すとしましょうかね。
イル ジラール
東京都新宿区新宿1-12-5
03-5366-3822
http://www.ilgirasole.jp
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2006年09月15日
[葡萄酒サッカヴァン](四谷)
四谷で気軽にワインと料理を楽しめる店を見つけた。
今日は洋食にしよう。そう思って歩いてみると意外と見つからない。和食、中華、韓国などは何軒もあるのに洋食屋は見つからない。さすがに歩き疲れて和食の店でも仕方がないと思ったところで、居酒屋の2階の窓にワインの空き瓶が並んでいるのを見つけた。居酒屋でもワインが置いてあるのかと思ったが、すぐに気付いた。2階は別の店だ。
居酒屋の横の階段を上がったところに「葡萄酒サッカヴァン」の入り口があった。空き瓶が並んでいた窓際のテーブルに2組の先客がいた。中央に大テーブルがあり、客同士を隔てる仕事はワインの瓶が担っている。なかなかいい感じの店だ。
メニューをもらった。高いワインもあるが、手頃な値段のワインの品揃えもいい。料理もそれほど高くない。面白い料理もたくさんある。いい店を見つけたと自画自賛。酒飲みの嗅覚を侮ってはいけない。
大山地鶏のレバームース、トリッパと水ナスのサラダ

癖のないレバーがいい。トリッパはトマトソースの煮込みが定番だが、こんな料理もあるんだ。サラダとは珍しい。
カプレーゼとジャガイモのソテー

カプレーゼとははフレッシュトマトとモッツァレッラのサラダのこと。モッツァレッラはナポリから24時間以内に到着した水牛のチーズ。汐留の「ビーチェ」のものより美味しいかもしれない。コストパフォーマンスは間違いなく上だ。
この日の料理で一番高いのがこのカプレーゼの1,250円。他はみんな1,000円しない。
ジャガイモのソテー・アンチョヴィバター風味が特に良かった。店のホームページを見ると、アンチョヴィはトスカーナの最高メーカー「バレナ」とのことだったが、本当に秀逸だった。ジャガイモを食べた後、フランスパンを追加してつけて食べた。ワインが進む。
料理を追加する必要がなくなってしまった。申し訳ない。
本日のお奨め、福岡玄海産の魚介類など食べたいものもたくさんあった。
塩、オリーブオイル、バターにこだわり、化学調味料などよけいな添加物は一切使わないというが、どの料理も満足できて、このお値段。感心、感心。
料理人は一人、サービスするのはオーナー(副社長)の杉本氏一人だけ。テーブルに重ねられた皿に客が自ら取り分けて食べる。一流レストランのサービスを期待することはできないが、若い恋人たちでも気兼ねなく楽しめるに違いない。
ところで、サッカヴァンとはどんな意味なのだろうか。サッカバ(酒場)にかけているのだろうか。近いうちに再訪して確かめたいものだ。
葡萄酒サッカヴァン
東京都新宿区愛住町4-1 湯本ビル2F
03-3358-7650
http://www.sacavin.jp
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2006年07月24日
[ビーチェ](新橋) 夜景のきれいな店
カレッタ汐留47階、東京でもトップクラスの夜景を見ることができるレストランに行った。
夜景がきれいなレストランと言っても、完璧な状況を作ることができるのは1年の内にそうたくさんはない。太陽に輝く街が夕焼けで赤く染まり、薄暮になり、次第に灯かりが浮き上がってくる。やがてビルのネオンが様々な色を発し、道路はテールランプの川となる。
冬は日没が早すぎて、夏は遅すぎる。夕食の時間を約2時間と想定する。6時からスタートするのであれば終わるのは8時。その間に日が暮れなければならない。理想的な日没時間は7時。今がその時期だが雨が邪魔をする。
以前、夜景のきれいなレストランで有名な聖路加タワーの最上階へ行った。窓際の席はいつも一杯で、ようやく予約が取れた日は雨。窓の外は白く霞み灯かりは最後まで浮かんで来ることはなかった。
ビーチェは1926年にミラノで創業して、全世界に20以上の店舗を展開する。2002年、カレッタ汐留にオープンしてしばらくは予約が取れないレストランとして有名だった。今は比較的予約を入れやすいが、完璧なシチュエーションを作り上げることは難しい。
この日の天気予報は晴れだったが、6時頃雨が降り出した。不安がよぎったが後戻りはできない。
恋人たちに人気のレインボーブリッジが見える側ではなく、銀座・日本橋方面が見える窓際を予約してある。会食の相手は既に到着していた。いつものようにメニューを開き、いつものように銀髪が仕切る。
水牛のスモークモッツァレッラとフルーツトマトのオーブン焼き

他の料理にも共通することだが、盛り付けが絵画のようで美しい。
ホワイトアスパラガスとタレッジオチーズのフォンデューポーチドエッグ添え

ポーチドエッグは壊して食する。
幸い天気予報は大きく面目を失することはなく、灯かりが次第に浮き上がってきた。夕焼けを見ることはできなかったが夜景には問題なさそうだ。
的鯛とファンネルの蒸し煮

的鯛(マトウダイ)は体に丸い斑点があり、これが的に見えることからこの名前がつけられた。白身の上品な身でオーストラリア時代によく食べた。
和牛フィレ肉のパンチェッタロール空豆のペースト添え

ハンバーグにベーコンを巻いた料理はよく見るが、高級和牛に高級なイタリアベーコン(パンチェッタ)を巻いてある贅沢な一品。脂身が少ないヒレ肉に脂身の多いパンチェッタの組み合わせの妙。香りも良くていい出来だ。
日はすっかり暮れた。昭和通りの左側に一際光輝く筋がある。最初に見たときは橋と思った。しかし、あの方向に橋があるはずがない。店の人に聞いたら中央通りと言われて驚いた。
店には悪いが、実はこの日本一明るい中央通の夜景が今日のメインディッシュだ。料理の評価を忘れて、しばらく中央通とその周辺の銀座・日本橋を見つめ続けた。

「君よ!あれが銀座の灯だ!」
ビーチェ東京
東京都港区東新橋1-8-1 カレッタ汐留47F
03-5537-1926
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2006年06月05日
[ウノ](日本橋) その②
またまたウノに行きました。今日で4回目。すでに20人以上を連れて行っている。
高級料理店には美味しいものがたくさんある。しかし、頻繁に行けるものではない。まして、短期間に20人を連れて行けるわけがない。ところがウノならそれができるからいい。銀髪が連れて行かなくても、誰でも気軽に行ける。ランチなら1,000円ちょっとで食べられる。
銀髪グルメ紀行を見て自分で行った人もいる。昔の同僚のHさん、銀座のNさん、博多のNさん。みんな満足してくれたようだ。常連になるとメニューにないものも出てくる。予約をしていくと、特別料理を用意してくれる。

上の写真は福山オーナーがトマトの原産地・アンデスの環境を想定して自ら育てたトマト。残念ながら今年は終了してしまった。

ハムは直輸入品。右端のジャガイモのオーブン焼きは特別料理。

真ん中のラザニアは自家製の手打ち麺、右端はビーフシチューのぶっかけご飯。まかない料理なのでメニューにはない。

左のエビはコース料理の一品。オーナーは「うちはピザ屋ですから」と謙遜するが、ピザほどの驚き、感激はないもののパスタも水準以上。

ピザ各種。基本のマルゲリータ、衝撃のゴルゴンゾーラ(ブルーチーズ)のピザ、たくさんのきのこのピザ。かびが生きていると福山さんが自慢するブルーチーズは本当に美味しい。

アンチョビとトマトのピザ、無理を言って作ってもらった薄いピザ、自家製アイスクリーム各種。
4回来たが最少人数は2人、最多が14人(男が13人)だった。14人になると食事を楽しんでいる雰囲気ではない。恋人同士もいいけれど、何種類もの料理を楽しむのなら、4人が手頃だろう。
ウノばかり行っていると、グルメ紀行のネタがなくなってしまう。それが悩みのタネだ。
UNO ウノ
東京都中央区日本橋本町1-1-8 共同ビル1F
03-3548-9161
http://www.bricklayer.jp/uno
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2006年05月30日
[OSTERIA ORTIGIA](京橋) カウンターで本格イタリアン
カウンター中心のみんなが絶賛するイタリア料理店に行った。
店名をカタカナで言うと「オステリア・オルティージャ」となるが、カタカナにしても何のことやらさっぱり分からない。ソムリエの資格を持ちサービスを一手に引き受ける川島オーナーに聞いたところ、オステリアは「ワイン主体の(店)」の意味で、オルティージャはシチリア島シラクーサーという街の中にある出島の名前とのこと。
川島さんが以前住んだことがあるそうで、自分の店の名前にするぐらいだから相当のお気に入りに違いない。インターネットで探すと、紀元前にまで遡る美しい街並み、景色を見ることができた。
オステリア・オルティージャを「大人の隠れ家」「モダンな店内」「吟味した食材に厳選されたイタリアワイン」などとグルメ紹介サイトやグルメ・ブログに書かれている。今更これ以上、何を言えばいいのだろうか。
料理はお任せにして、当然のことながらワインを頼んだ。何たってオステリアだ。川島さんはさすがソムリエで説明も詳細だが、好みだけ言って料理に合ったワインを選んでもらった。
[茨城産子牛舌のボイル、空豆とペコリーノチーズ盛り合わせ][和牛トリッパのトマト煮]

トリッパとは牛の第2胃袋で所謂「ハチノス」のこと。イタリアではとてもポピュラーな料理らしいが、日本人は嫌がる人が多い。
メルボルンに居たとき銀髪の一番のお気に入りだったイタリア料理屋では、前菜に数種類の内臓料理が必ずあった。日替わりのものも多く、これら内臓料理だけを前菜とメインにしたことも度々あった。今日のお供Oさんも大好物と言う。
[勝浦産金目鯛とグリーンアスパラガスのソテー][生ウニのスパゲッティ]

Oさんが隣の席に運ばれていく皿を見つめている。自分にも欲しいと手に入れたのが右下の生野菜。
[黒豚と子羊のグリル野菜ぞえ][生野菜]

川島さんを愛想がないと評しているブログもあるが、そのブログにもフォローしてあるように、客との距離感を考えてのことだろう。この距離感が難しい。距離を縮めるのはどちらかと言うと客の仕事だ。二人の世界に浸っているアベックに店の人の方から入って行けるわけがない。難しい仕事の話をしている男同士に対しても同様だ。
その点、我々は楽ちんだ。恋人同士でもないし、仕事の話をしたいわけでもないただの食いしん坊。「こんなに混む日は珍しいですね」とてんてこ舞いの川島さんの手が空くのを逃さず話しかける。
話しかけると嬉しそうに今日の素材、料理などのことを話し始める。いい仕事をしたときは誰かに聞いてもらいたいものだ。うるさそうにする店員がいたら、自分の店や料理に愛情がこもっていない証拠だろう。
最後にOさんにはデザート(リコッタチーズとセミフレッド)、甘いものがダメな銀髪にはチーズ(マンチェゴとブリドモー)が出た。

イタリアンは料理の名前を書き取るのが大変だと言ったら、川島さんがわざわざメールしてくれた。まったく有難い。至れり尽くせりだ。
川島さんが女性だったら「瞳の中にオルティージャが見えた」と結びたいところだが止めにしとこう。そんなセリフは似合わない。
OSTERIA ORTIGIA(オステリア・オルティージャ)
東京都中央区京橋3-4-1 TM銀座ビルB1
03-3516-6842
http://www.osteria-ortigia.com
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2006年05月19日
[ウノ](日本橋) 世界一のピザ
手放しで誉めるのは勇気がいる。必ずけちをつける人がいるから。でも、今日は言おう!世界一のピザだと。
「オイ!ピザを食べに行こうぜ!」と同僚を誘った。遅い昼飯でお腹が空いていないらしく、嫌な顔をする。銀髪はこの2週間くらい、ピザが食べたくて仕方がない。週末自分で作ろうとすら思ったが、時間がなくて果たせなかった。従って、今日は何がなんでもピザなのだ。
会社から歩いて約10分のところに世界王者が焼くピザ屋を発見した。正確にはオーナーシェフの福山さんの大学の先輩・後輩などが経営するイタリア料理店グループの代表チームが、「フライング」というピザ生地を宙に飛ばして伸ばす世界チャンピオン。12店舗約100人の中から選りすぐりのチームが世界戦に出ると言う。
一度昼時に店の前を通ったら、女性客で一杯だった。銀座の女性を誘おうとも思ったが、ピザだと安っぽいと敬遠されそうだったので、同僚と行くことにした。同僚は何で男同士なんだと不平を言う。金を払うのは銀髪なのに。
席に着いていきなりピザでもあるまいと思って、ビールのつまみに自家製ピクルスとにんにくの香りが効いた大好物のムール貝のオーブン焼きを頼んだ。

シチリア産の赤ワイン(3,000円)を頼んで、お目当てのピザを選ぶ。アドバイスしてくれるのはパティシエでもある女性の戸部さん。一番のお奨めはナポリタイプのイタリアンピッツァ「クアットロ・フォルマジオ(2,100円)」で、これが一番高い。

ゴルゴンゾーラ、ゴーダ、パルメジャーノ、モッツァレラの4種のチーズをふんだんに使ったピザは想像を超える美味さだった。石釜の前でフライングしているのが見えたので、あれが我々のピザだなと思って数分待つ時間を覚悟していたら、すぐにピザがテーブルに運ばれてきた。何だ勘違いだったのかと思ったら、出てきたピザはやはりあのフライングしていたピザ。何と焼き時間は600℃でたったの50秒という早業。
チーズがメチャクチャ美味くて感動。もっと感動するのは生地の香ばしさ。焦げているところはオーブンではなく、まるで直火で焼いたようだ。しかも食感はもちもちしている。
同僚も「ピザって、こんなに美味しかったのだろうか?」と目を丸くしている。もう一枚アメリカンタイプのピッツァ・ニューヨーク「トマト(1,050円)」を頼むことを提案すると、お腹一杯のはずの同僚が両手を上げて賛成する。

トマトは自家栽培のものという。先ほどのイタリアンピッツァほどの衝撃はないものの、まったく違うタイプのピザだ。感激しているところに福山さんが現れた。素直に感動したことを伝えると、数が作れないのでメニューには載せていない自家製ベーコンを出してくれた。

桜の木で燻したベーコンがこりゃまた堪らない。「桜のチップを使うんですよね」と知ったかぶりをしたら、「チップではこの味は出ない」とのこと。かなりのこだわりがある。チーズの選び方、扱い方、その他もろもろのこだわりを聞いていると、なるほど美味いはずだと納得する。
常連さん向けには裏メニューがたくさんあり、生地も冷蔵庫で3日寝かせて常連さんを待っているそうだ。これでは常連にならなきゃ損だ。どんな裏メニューだって?「教えないよー、銀髪が食べるまで」
会計して店を出ようとすると、同僚が福山さんに「デザートも食べたかったんですよ」と言いつける。「甘いのがダメなんで」と言い訳したら「甘くないデザートもあります」と言われ、渋々席に戻った。同僚にはティラミス、銀髪にはヨーグルトにグラッパをぶっ掛けたもの。確かに銀髪でも食べることができたが、グラッパが美味いのに驚いた。出来損ないの芋焼酎のような通常のグラッパとは異質のものだった。
オーナーの福山さんもいいが、戸部さんも良かった。老舗や名店と言われる店も、給仕役が酷いところが多い。料理人でもある戸部さんは、明るく、知識豊富な上に、UNOに対する自信と誇りが感じられた。
昼の賑やかさに比べ、この夜のUNOは客がまばらだった。「もっと宣伝しなきゃダメですよ!」と福山さんに意見した手前、銀髪はその後2軒はしごしてUNOを世界一のピザ屋と宣伝して回ったのだった。
UNO ウノ
東京都中央区日本橋本町1-1-8 共同ビル1F
03-3548-9161
http://www.bricklayer.jp/uno
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2006年02月15日
[EKKI](丸の内フォーシーズンズ・ホテル) サービスも味わう
EKKIに行こうと思ったきっかけはこだわりトップページのインタビューで連載中の鳥居晴美さんが主催する子供地球基金のワインパーティーだった。
お代わりするためにワインがあるテーブルに足を向けると、目の前にコリー・ウインター氏が立っていた。柔和な笑顔の彼に手を差し出した。聞けばフォーシーズンズ・ホテルの食事部門の支配人と言う。「あなたのレストラン(EKKI)は美女同伴じゃなければ入れないんでしょう?」と尋ねたら、このジョークが受けた。別れ際に「来週行くよ」と言ったがこれもジョークに思われたようだった。
正直言って、フォーシーズンズ・ホテルは目白のものしか知らなかった。しかし、目白のものは椿山荘との合弁で、丸の内のものがカナダ本社の直系だそうだ。コリーもカナダ人。住所は丸の内だがホテルがあるパシフィック・センチュリー・プレイスは八重洲ブックセンターのはす向かいにある。1階の専用入り口には外国人のドアボーイが二人立っていて、銀髪と目が合うとすかさず両方のドア大きく開ける。外国に来たような錯覚を覚える。
7階でエレベーターを降りてEKKIに向かうと入り口のソファに目を見張るような絶世の美女が銀髪を待っていた(ということにしておこう)。
席に案内されるとさりげなくコリーの名前を出す(さりげなくじゃなく露骨だろう!)。予約はコリーに入れてもらったので、他の客から隔離された窓際の席をゆったり使えるように配慮してくれていた。
レストランのスタッフも客も外国人が多い。またまた外国に居るみたいに思うが、違いがあるとすれば男同士のテーブルが多いことだ。接待が夜行われる日本の特徴だが、男同士でも奇異に見られないのはありがたい。海外なら何かあるように疑われる。
東京駅に近いし、席同士の間隔が広く、16人まで入れる個室もあるので接待に使える店だ。
メニューを見ると、目移りしてしまう。前菜+メインとオーダーすべきところだが、前菜から1品、メインから3品を選んで二人で分けることにした。前菜かメインかメニューのどの欄に書かれていようが気にしない。食べたいものを好きな組み合わせで食べればいい。
海外では一品当りの量が多いので、前菜から2品選んだり、メインを2品選んで量を調整してもらったこともある。
ワインはフルボディが好きだが、昨日飲みすぎたので軽めのものにした(毎日飲みすぎではあるが)。ウエイターがワインを開けるのを横目で見ているとコルクが割れた。「ワインの状態が悪いので取り替えてきます」と言う。さすが一流ホテルだ。
新しいボトルを開けたウエイターが自らのテイスティング・グラスで状態を確かめる。作法どおりだ。次は銀髪の番。グラスを回し香りを嗅ぎ、口に少しだけ含み軽くモグモグ、そしてゴクン。「ウン、いいよ」(なんてちょっと気取りすぎ。判りもしないくせに)。
さてこの日の料理を見てください。
付出し(蒸し鶏)とパン4種の中からアンチョビ入りクロワッサンと紅茶(アールグレイ)のパン

フォアグラのテリーヌとメインからウニのスパゲッティ

ブイヤベース(左)とメキシコ産牛肉とラビオリ。ステーキは二つに切り分けられて皿に盛られてきたので透き通った肉汁が踊って見える。

お茶うけ

途中でコリーが挨拶に来た。彼は高校時代に日本に1年間留学した。大人になって再来日して日本人の妻を迎えた。コミュニケーションをするには彼の日本語の方が銀髪の英語より上に違いないが、久し振りに英語を話すのも楽しい(コラッ!格好つけんなよ!)。
食事の相手はキョトンとしている。
食後にホテル総料理長のエドワード・ヒギンズ氏が挨拶に来てくれた。「次回来るときは連絡してくれ。好みの料理を作っておくよ。」なんて嬉しいことを言ってくれる。32歳と若いが、料理も外交辞令も巧みだ。
アシスタントマネジャーのロシャン・ディラン氏はスリランカ出身。日本に来て3年、日本語も流暢な彼との会話も楽しかった。
「美味しい食事に旨い酒、素晴らしいサービスと雰囲気。そして絶世の美女」 最高のディナーだった(と日記には書いておこう)。
EKKI Bar & Grill
東京都千代田区丸の内1-11-1
パシフィックセンチュリープレイス丸の内7F
03-5222-5810
http://www.fourseasons.com/jp/marunouchi/summary/index.html
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2006年02月02日
[キャトリエム](日本橋) 蝦夷鹿を求めて
銀座レカンの系列店キャトリエムがコレド日本橋にある。珍しい蝦夷鹿のハンバーグを食べに行った。
コレドはローマ字ではCOREDOと書く。CORE+EDO(江戸の中心)という意味らしい。「白木屋」が「東急百貨店」になり、立て直してモダンなビルになった。メリル・リンチ証券などが入るオフィスビルのイメージが強いが、洒落た飲食店も多い。
「キャトリエム」はフランス語で4番目の意味。文字通り4階に位置するからと思ったが、銀座レカン系列で4番目にオープンしたためとのこと。
夜になれば恋人同士が来るようなイメージの店だが、昼は男同士でお手頃のランチが楽しめる。お目当ての蝦夷鹿のハンバーグはパンとデザート、コーヒーがついて1,200円とお得な値段だ。アゲアゲ・ランチのブログを見て知った。
http://blog.goo.ne.jp/pooky2/e/28f24c045468f18ee6667df6772d38e5
久しく鹿肉は食べていないが、鹿肉は好きな肉の一つだ。殆どが海外でステーキをレアで食べたと思うが、柔らく臭みのない肉質で美味かった記憶がある。ソースは覚えていない。
蝦夷鹿のハンバーグ

牛100%のハンバーグなら焼き方を聞かれるが、この日は焼き方を聞かれることもなかった。この値段のランチでは当たり前か。つなぎの少ないハンバーグは肉が固く感じられるが、噛み締めるほど味が出てくるのでこれはこれでありかも。肉の固さを補うのがポーチドエッグとマッシュポテト。
初めて食べた蝦夷鹿の評価をハンバーグで下す訳にはいかない。どんな話を書こうかと数日間考えていたら、偶然にも札幌駅ビル地下のラーメン屋で蝦夷鹿を使った紅葉丼なるものを見つけた。
紅葉丼

味付けをした薄切りの蝦夷鹿は脂身がないため少し固く感じるものの、それなりに美味い。
そうなるとちゃんとした蝦夷鹿の料理が食べたくなる。
札幌から戻ってインターネットでキャトリエムのホームページを開き、夜のメニューを見たが蝦夷鹿の料理はない。もしかしてと思い銀座レカンのホームページを開いたらありました。
「エゾ鹿とフォアグラのオペラ仕立てトリュフの香り¥5,000」
http://www.lecringinza.co.jp/lecrin/menu_alacarte.html
蝦夷鹿は次回札幌出張のときにとっておこうか。それとも銀座レカンにしようか。行くべきか、行かざるべきか、それが問題だ!
キャトリエム
東京都中央区日本橋1-4-1 コレド日本橋4階
03-3272-8446
http://www.lecringinza.co.jp/4eme/
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2005年12月10日
[サバティーニ](青山) 有名店で気軽にランチ
銀座[サバティーニ]の話は前に書いた。
http://codawari.info/ginpatsu/archives/2005/11/post_44.html系列店と勘違いするが青山はサバティーニ・ローマで銀座はサバティーニ・フィレンツェとまったく違う系統である。青山[サバティーニ]にも行かなければ申し訳ない。ランチにお邪魔した。
表参道・青山界隈は東京有数の観光地だ。よく考えてみると銀座は老舗の観光地だ。従って、両店とも年中無休。女性が好む地域に店を構える。
青山の[サバティーニ]に行った。人で溢れかえっている昼時。予約はしていない。
地下鉄外苑前駅を出てサバティーニの方を見ると、入り口で立ち止まる人は多いものの中に入る人は少ない。

有名店である。値段が高い、格式が高いとの評判と雰囲気が階段の下から立ち上っているのだろうか。入り口のランチメニューの値段を見れば入る気持ちになっても、カジュアルな格好では入りにくいのかもしれない。
日本料理には料亭、割烹、居酒屋など店によってランク付けがある。イタリアンでも同様である。もちろん、青山サバティーニは最高ランクであるリストランレテ。
銀髪は気にせずどんどん階段を下りる。右にクローク、正面にバーベキュー・グリル、その左奥からテーブルが並ぶ。入り口からは想像できない程中は広く、重厚な雰囲気である。
意外なことに席はまだ余裕がある。
ランチはレディース・ランチ3,990円、ランチコース4,200円の2種類。
http://www.sabatini.co.jp/ristorante/menu_aoyama.html#lunch
レディース・ランチは品数も多く、ドリンク(ワイン等)が2杯付く。お子様ランチ、レディース・ランチなどいつも羨ましく思っていたので、冗談で「男はだめだよね?」と聞くと「構いませんよ!」と嬉しい返事。
「普段はお断りしているんですけど」とのことだったが、粋なはからい。
一流でも気取らないサービスにドーンと格付けアップしたいところだが、銀髪グルメ紀行はレストラン評価サイトではないので、格付けは関係ない。
この日の話を得意気にしたら友人にたしなめられた。レディースランチは女性だけのグループが頼むもの。男がホスト役をするのならもっとちゃんとした食事をしなさいと。
耳が痛い。今度は夜に一流の料理とサービスを受けに来よう。レディースランチで店を評価したら怒られる。
リストランテ・サバティーニ青山
東京都港区北青山2-13-5 サンクレストビルB1F
03-3402-3812
http://www.sabatini.co.jp/
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2005年11月19日
[サバティーニ](銀座) ちょっと気取ってイタリアン
「サバティーニに行きませんか?」部下のKに誘われてちょっとしり込みした。高そうだ。こちらの表情を読み取ったかKは「友人が店長をしているのでこちらの予算の範囲でやってくれますよ」と言う。そこまで言われたら仕方がない。よし!行くか。今日は10人の団体様だ。
サバティーニと言えば青山店を思い浮かべた。銀座だと聞いて、あぁ、銀座にもあったなと思い出す。でも、両店は違う系列と聞いたことがあったので、ネットで調べてみた。
銀座店の正式名称はサバティーニ・ディ・フィレンツェ東京店で本店はフィレンツェのようだ。丸ビル最上階の三ツ星レストラン、アンティカ・オステリア・デル・ポンテなどが姉妹店。青山のサバティーニの本店はローマ。成る程まったく別系列だ。

レストランに到着して、みんなにウンチクをたれようとしたところ、相棒が「思い出した!何処かで聞いた名前だと思ったら、テニスの選手にサバティーニっていたな!」と大声で言う。まるでレストランがテニス選手の名前を取ったかのように。
「店の人に怒られますよ。しかもテニス選手サバティーニはアルゼンチン人ですから。」と言っても相棒は気にしてない。何事もなかったかのように話題を変える。やれやれ。
店長のトリコリ・フランチェスコ取締役総支配人が挨拶に来てくれた。ウェルカムドリンクのスパークリングワインで乾杯したあと、店長がアレンジしてくれた特別メニューのコース料理がスタートした。
前菜、パスタ、魚、肉、デザートと続く。
前菜はイチジクとパルマハム添えなど、パスタは蟹入りスパゲテッティと茸のフェタチーニ、スズキのグリル、牛フィレ肉のステーキ茸ソース添え。



手頃な量だった。次に来るときのためメニューを見せてもらった。今日出てきた料理も載っている。
ついつい出てきた料理個々の代金を合計してコースの代金と比較してしまう。ここで得をしたと喜んではいけない。店によっては同じ料理でも個々に選ぶ場合と、コース料理とでは量が違う。コース料理は全部食べてちょうどいい腹具合になるように計算してある。
海外では前菜とメインを型どおり頼んで量が多すぎて困ったことがある。そんなことを繰り返し経験してからは、メイン料理を前菜サイズにしてもらったり、前菜料理を少し多めにしてメイン料理にしてもらったりして自分で量を調整していた。いい店は客の我儘をある程度は許してくれる。客に満足してもらえるようにするのが店側の本望のはずだ。
店側が許容できる範囲でこちらの要望を聞いてもらえばいい。
残せばいいと言う人もいるが、食べ物を粗末にしたくないし、料理人に敬意を表してすべて味わい尽くしたい。
今日はお任せメニューだったため、例によってデザートを残してしまった。銀髪にはデザートがいつも無駄になる。残してしまってごめんなさい。
次に二人で来ることがあったらちょっと気取って我儘を言わせてもらおうか。サバティーニならきっと許してくれるに違いない。そんな機会がもしもあったらだが‥
サバティーニ・ディ・フィレンツェ
東京都中央区銀座5-3-1 ソニービル7階
03-3573-0013
http://www.miyoshi-grp.com/cardinal/sabatini/
投稿者 銀髪 : 固定リンク