2010年02月28日
キングケバブ (秋葉原)
久し振りのケバブ

オーストラリアに住んでいた頃、最初の赴任地シドニーで気に入り、転勤したメルボルンで毎週のように食べていたのがドナーケバブ(Doner Kebab)。薄いパンに削ぎ切りした羊肉、玉ねぎなどの野菜を乗せ、香菜と好みのソースを加え、筒状に丸めて差し出される。オフィスに戻り缶ビールと共にランチにしたものだ。
思い出を一杯抱えて秋葉原に向った。店で食べられるのかと思っていたが屋台のような店だ。ビールは置いていない。「ビーフにしますか、チキンにしますか?」と言われて戸惑った。羊肉はないようだ。「両方でもいいですよ」となればもちろんそれにする。肉を削ぎ切るパフォーマンスはなく、肉を温蔵庫から取り出しトルティーヤの上に乗せた。あんな薄い皮だったかな?オーストラリアの思い出は脳の奥にしまい込んだ。

紙で包みセロテープで止めて渡された。店の前で食べようか迷った。白髪オヤジは客寄せにはならないだろう。歩きながら食べることにした。行儀悪くすると意外に楽しい。何だか若返った気分だ。顔をしかめる人がいるかと思ったが、誰にも関心を持たれず無視されて失望した。
オーストラリアではギリシャ料理のスブラキもよく食べた。地中海諸国・中東、北アフリカ・東欧を支配したオスマン帝国の影響かケバブに似た料理はあちこちにある。侵略は成功しても失敗しても人が動き、それに伴い料理も伝播する。飛行機もなく自由に旅行もできなかった時代に文化を伝える役割を担ったのが戦争と言えないこともない。

半分ほど食べ進むと紙が邪魔して食べ辛くなってきた。上から紙を破るか、下から押し上げるか。押し上げる方が食べやすそうだ。あれこれいじっているうちに上手く出来た。一人悦に入っていたら手が濡れていることに気がついた。時既に遅し。コートに赤い汁がたれている。ボタンを開けていたのが悪かった。スーツにも流れ落ちている。ネクタイは助かった。
550円で安く済ませるつもりが、クリーニング代が加算されるランチになってしまった。パートナー殿に怒られそうだ。歩き食いの報酬は高くついた。やっぱり行儀良く座って食べなきゃね。反省、反省。
キングケバブ
東京都千代田区外神田3-5-13 1F
03-3256-8060
http://www.kingkebab.info/
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2009年09月07日
[COVO コーヴォ](代々木)
新鮮魚介と鎌倉有機野菜

予約の電話をしたら「牡蠣はお取り置きしますか?」と聞かれた。質問の意味が分からないまま「一応、取っておいてください」と告げて、店に向かった。テーブル席は満席で我々は入り口を背にしてカウンター席に座った。これは正解だった。狭い店内のあちこちから上がる紫煙から、もっとも離れることが出来た。店内を見回して初めてこの店がオイスターバーだと知った。
常時15種前後を用意してあるという牡蠣は殆ど売り切れ状態だった。取り置きしてもらっていた2種類と、追加で頼んだ女川産を除くと半端な数しか残っていない。半ダース以上食べるつもりなら、早めに来るか、あらかじめ予約しなければいけないようだ。電話の意味が分かった。

外に出て携帯電話で話していると、「君、生牡蠣は好きかい?ここ美味しいんだよ」と得意気に言いながら若い女性を連れた中年男性が店に入って行く。しかし、すぐに苦虫を噛み潰したような顔をして出てきた。カウンターには座れるはずだが、生牡蠣が売り切れと言われたのかもしれない。我々の後に1人で入って来た女性はカウンターで取り置きしていた牡蠣を4個食べただけで出て行った。常連さんたちの明暗が分かれた。
半分以上の客は銀髪たちよりちょっと前に着いたようだ。オーダーが集中して店員はてんてこまいしている。近くを通りかかった店員をつかまえてスペイン産サラミの盛合せ、ガーリックトースト、バケットを頼んだ。これなら待ち時間も我慢できる。

「あれは何ですか?」銀髪の目の先には美しい野菜サラダのようなものがある。バーニャカウダと聞いて即決した。色鮮やかな野菜の盛合せがやってきた。見たことのないものもある。

「隠元豆です」と言われて聞きなおした。黒く細長いものが隠元には見えない。聞きなおすとやはり「隠元です」と答える。首を傾げていると年配の女性がやってきた。「むらさきささげです。隠元の仲間です」と言い放つ。「これは?」「わさび菜です」「これは?」「角豆です」。「外国産?」「今朝、私が鎌倉で採ってきました」と言われて鎌倉有機野菜が自慢ということを思い出した。銀髪のお目当ても実は野菜だったのだ。
追加したバケットでバーニャカウダのソース皿をきれいにした。そのお陰でパスタやピザなどを頼む必要がなくなった。他の魚介料理も魅力的だが腹八分で店を出た方がよさそうだ。
「ばたばたしていてすみませんでした」と店員が謝ってきた。料理が運ばれるのが遅いのに業を煮やしたと思ったのかもしれない。「週の前半は空いてますから」と言われたが、予約は必須だろう。特に生牡蠣をたくさん食べたい人は要注意である。
海SEN倶楽部 コーヴォ
東京都渋谷区千駄ヶ谷5-21-6 プラザF1ビル 1F
03-3356-5336
http://www.kaisen-covo.com
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2009年07月29日
[銀座 うかい亭](銀座)
うかい亭で味比べ

「肉を味比べしようと思うんだ」メニューを開くなりソムリエに言った。まずメインを選んで、それから前菜へと遡って行く。「メニューを渡されても困りますよね」と銀髪が勝手に料理の選択権を握る。お客様は頷くしかない。白と赤のワインも同時に選んだ。
紫雲丹のジュレ、鮑、オマール海老

極上の雲丹料理を食べているとシェフの町田さんが登場。オマール海老や鮑の解説をしてくれる。鮑は一人が食べないと言うので、特大の鮑を三人で分けることになった。蒸し上がるまで通常より時間がかかるため、ブリュターニュ産オマール海老が先に出来上がった。

「アメリカンソースです」と町田さんがオマール海老のソースの説明をする。フランス人が故郷に戻って造り出した海老のミソを使ったソース。アメリカ人が発明したのなら単に海老ミソソースと呼ばれたのだろう。「美味い!」と言うと「ありがとうございます」と満足気だ。

うかい亭名物の鮑の岩塩蒸し。肉厚で柔らかく流石である。町田さんは我々の会話を邪魔しないように黒子に徹しようとするが、銀髪が主役にまつり上げる。それを見てソムリエの藤澤さんも舞台に駆け上がる。自説、通説、入り混じって料理談義が膨らむ。

いよいよメインイベント。神戸牛がなかったので代わりに松阪牛と今日の特選和牛(但馬産)の味比べ。ステーキに相応しいサシの入った厳選牛同士。この企画は好評だった。ヒレとサーロインを食べ比べする人はいるが、我々のやり方は珍しいらしい。4人が同じコースを食べてもつまらない。どちらが美味しかったのか。値段の差ほどの違いはあったのか。我々だけが知っている。
町田さんがガーリックライスを丁寧に炒める。油を少ししか使わないので時間がかかる。その間も話は続く。「部屋に入って嫌な感じがしました」と町田さんが告白する。いくつかの質問も店の人たちを緊張させてしまったようだ。「あの人が悪いんです」と部下が銀髪を指さす。おいおい俺のせいにするなよ。藤澤さんの顔も最初に比べると、笑みを浮かべて穏やかになった気がする。

別室に移って、デザートと食後酒をいただいた。銀座店は表参道店より良かった。個室だったせいかもしれない。相手をしてくれた二人のお陰であることは疑いない。次に行くときに指名したら喜んでくれるだろうか。
接待なのに一番楽しんでいるのはいつも銀髪である。「エッ?接待だったんですか」と驚いた町田さんの顔が目に浮かぶ。財布が悲鳴をあげているけれど、とても楽しかった。
銀座 うかい亭
東京都中央区銀座5-15-8 時事通信ビル 1F
03-3544-5252
http://www.ukai.co.jp/ginza/
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2009年05月18日
[ジャックポット丸の内](丸の内)
オイスターバーで馬鹿食い

新宿のジャックポットがとても良かったので今度は丸の内店に行くことにした。店がある三菱商事ビルには何度か行ったことがあるので地図を持たなかったら迷ってしまった。幸い尋ねた会社員風の人が的確に場所を教えてくれたので助かった。道を聞く相手も吟味しなければ危ない。
地下に降りて店の前に立ち初めて東京駅から雨に濡れずに来れることを知った。6時を過ぎて会社帰りの人が行き交う通路の一角にあるにもかかわらず、店は空いていた。席につくと「混んできたら2時間でお願いします」と言われた。

お通しは新宿店と同じ蒸し牡蠣。吉川マネジャーに手伝ってもらい、6種類の牡蠣を食べた。吉川さんが自ら作ったという牡蠣MAPを見ながら、淡白なものから順番に食べていく。
グリーンサラダ、自家製ベーコン

まだまだ牡蠣を食べる気満々だが口直しに頼んだものも悪くない。不慣れな店員が笑顔の可愛いアサミンに代わったところで雰囲気も楽しくなってきた。

再び生牡蠣をと意気込んだが残りは5種類しかない。「外国産の牡蠣は新宿に持っていかれたんじゃないの?」と言うと吉川さんが苦笑する。ジャックポットは有楽町、品川、恵比寿、下北沢にもあるので、たくさん捌けるところに優先配分されるのかもしれない。
オーブン焼き、カキフライ

ジェノベーゼ(バジルソース)、リッチ(ウニとバター)、カレー(カレーソースとチーズ)のオーブン焼きではリッチが一番、ジェノベーゼも悪くない。カレーは予想したとおりの退屈な味。カキフライもわざわざジャックポットで食べなくても洋食屋の方がいいかも。
牡蠣のスパゲティ、リゾット

このブログを読んだら牡蠣の他に料理がないように思われるかもしれない。スパゲティやリゾットに入っていた牡蛎も含めて一人当たり15個食べたところで「ラストオーダーですが…」と言われた。混んでいないにもかかわらず、2時間制は生きていたようだ。満腹なのでもとより粘る気はない。牡蠣料理も殆ど食べ尽くした。
丸の内だからエリートサラリーマンがカウンターに座り、ワインを飲みながら生牡蠣を食べる様を思い描いたのは間違いだった。女性だけのグループが店を占拠している。新宿店の主流は恋人たち。新宿店の方が客もスタッフも元気で楽しそうだ。吉川さん新宿店に負けないように頑張ってね。
東京都千代田区丸の内2-3-1 三菱商事ビルB1
03-6267-0008
http://www.jack-pot.co.jp/
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2009年04月30日
[ボスボラス・ハサン](新宿三丁目)
久々のトルコ料理

チュニジア、イラン、ギリシャ料理などと似ているために何度も行った気になっていたが、トルコ料理屋は高田の馬場のDENIZに行って以来約6年振りである。強大なオスマントルコが周辺の地域から食文化を吸収したのか、洗練された宮廷料理に発展したためか、あるいは両方の理由からか、トルコ料理はフランス料理、中国料理と並んで世界三大料理の一つと言われる。
ホームページによると、ボスボラス・ハサンのオーナーは日本初のトルコ料理屋(イスタンブール?)で5年間シェフを勤めた後、1993年に独立したそうだ。真に日本におけるトルコ料理屋の草分け的存在である。内装はエスニック料理屋にしては立派な店で、宮廷料理をイメージしたののかもしれない。
エキメッキ、キュチュック・メゼ

前菜盛り合わせキュチュック・メゼを頼んだら、パン(エキメッキ)につけて食べるものだと言われた。パンを手で千切ろうとしたら熱くて皿に放り出した。これがもちもちしていてとても美味しい。冷めてしまうと味は半減するので、温かいうちに食べきった方がいい。
中東料理の代表格ドネルケバブを食べるか、他の料理にするか迷った。他の店と味比べをしたいと同時に、初めてのものに挑戦したい気持ちもある。
ボスボラス・ヨーウルト・ケバブ

店の人と相談してケバブを使ったオーブン料理を食べることにした。遊牧民を祖とするトルコ人にとってはヨーグルトも欠かせない食材である。意外と酸っぱくなくて良かった。しかし、量が多くて他の料理を追加することは断念した。
スットゥラッチ(ライス入りプリン)

デザートは銀髪には甘過ぎた。本来は甘くして飲むチャイ(トルコ紅茶)は砂糖抜きで飲んだ。
トルコワインを飲んだが、残念ながらフランスワインほど洗練されていない。中東・地中海の代表的な酒は薬草系などのスピリッツ、蒸留酒が主流。日本人からしたら洗練された料理と日本酒を持つ日本料理を世界三大料理に加えたいものだ。もっとも、世界三大料理はキリスト教、仏教、イスラム教から一つずつ選んだと解釈すれば分かりやすい。イスラム代表は間違いなくトルコである。
ボスボラス・ハサン
東京都新宿区新宿3-6-11 第一玉屋ビル2F
03-3354-7947
http://www.bosphorushasan.com/
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2009年04月07日
[ジャックポット](新宿三丁目)
気軽にオイスター三昧

「オイスターバー」銀髪にとっては何か特別な響を持つ。大学時代、2回もあたったが嫌いになることはなかった。オーストラリアに行ってからは殻つきの牡蠣を食べる機会が増え、毎回1ダースぐらいペロリと食べたものだ。日本でもオイスターバーが増えてきた。新しい店を見つけると居ても立ってもいられなくなる。
迂闊なことに、何度も歩いた通りに3年も前からある店がオイスターバーとは知らなかった。狭い店のカウンターに座り、壁のメニューリストを見る。この日は16種類の生牡蠣が用意されていた。
お通し、ソース

お通しが自家製スモークサーモンとは泣かせる。この日は九州産がお奨めだった。お得な九州盛りに外国産を2種類加えた。薬味がまたまた泣かせる。牡蠣に定番のピリ辛カクテルソースだけでなく、ポン酢、ワインビネガーなど多彩。感激したのはアイラウイスキーのボウモアである。海に囲まれたアイラ島で熟成されるスコッチウイスキーと牡蠣は抜群の相性と言われる。これを一度やってみたかった。

恵比寿(福岡)、九十九島(長崎)、諫早(長崎)、セントへレンズ(タスマニア)、クマモト(ワシントン)の6種。壁のメニューを見れば味の濃厚さを黄色い丸の数で知ることが出来る。さわやかなものから順に食べていく。ソースを選ぶのも楽しい。

春香(島根)、ハマースレイインレッド(ワシントン)、キャッツアイ(タスマニア)の3種類を追加した。他の日本産の牡蠣は真牡蠣だが、春香は夏が旬の岩牡蠣。日本で今シーズン一番早い岩牡蠣ということだった。もちろん懐かしのオーストラリア産は外せない。
野菜サラダ、マルゲリータ

契約農家から仕入れた新鮮野菜を使ったサラダもこの店の自慢。サラダを挟んで8種類の牡蠣を食べた。食べられなかった8種類に未練が残ったが、相手を気遣って最後はピザを頼んだ。これもなかなか美味しかった。
若い店員たちの胸には名札がついていて、ヤスユキ君の名札には打点王の文字が添えられている。呼び止めて意味を聞くと、お奨め上手の意味と言うことで大いに笑った。銀髪はたくさん打点を稼がせる客である。若者と話すのは楽しいと思う今日この頃。いつの間にか歳を取ってしまった。
今まで行ったオイスターバーの中ではこの店がナンバーワンである。
ジャックポット
東京都新宿区新宿3-12-2 安室ビル1F
03-5312-0345
http://www.jack-pot.co.jp/
品川、恵比寿、丸の内などにも出店
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2008年11月25日
[ジャーメジャム Jame Jam] (阿佐ヶ谷)
初めてのペルシャ料理、かな?

「お客さん、是非食べに行ってください」 タクシーを降りるときにチラシを渡された。家に着くまで寝ていたので運転手さんとは殆ど会話をしていない。「知り合いのイラン人がやってる店です」と熱心だ。必ず行くと約束して車を降りた。
それから数ヶ月、チラシは鞄の中で眠っていた。偶然ホルダーの奥に隠れているのを発見したので行くことにした。南口を出てしばらく歩くと賑やかなアーケード街からどんどん離れていく。30年以上前、大学の友人たちとしけた屋台で飲んだことを思い出す。
わざわざ予約をしてきたけれど、カウンターに女性客一人だけと寂しかった。イラン人オーナーの助けを借りて、料理を選んだ。
前菜盛り合わせ、ピタパン

ひよこ豆、オリーブ、ヨーグルトで作った練り状のものをピタパンに乗せて食べる。ペルシャ料理といってもチュニジア、ギリシャ、トルコ、イスラエルなどの地中海料理とあまり変わらない。ちょっと拍子抜け、ちょっと安心した。
日本の生ビールを飲んで、トルコやレバノンのビールに行こうかと迷った末に、リキュールを飲むことにした。Yeni Raki(トルコ、45度)とKsaraku(レバノン53度)を飲み比べした。アブサンと同じ薬草系の味がする。しばらくストレートで飲み、飽きたところで水を入れた。アブサン同様に白濁するのが面白い。もっとも日本人が好んで飲む酒には思えない。変わり者の銀髪ぐらいだろう。
グービーデ・キャバーブ(ラム、チキン)

これも地中海料理の定番。ミンチ肉に香辛料を混ぜて焼いたもの。インド料理屋のケバブに似ている。イラン人に言わせれば古代ペルシャ帝国が近隣諸国を占領したことにより広まった料理で、ペルシャ料理がトルコ料理やインド料理などの起源とのこと。
店内にはオーナーのモーセンさんがNHKの衛星放送に出演した番組が流されていた。日本人の奥さんと、子供の名前がメニューの片隅に記されている。モーセンさんの優しい人柄がよく分かる。タクシーの運転手さんが応援したくなるもの頷ける。
開店してから1年半。水たばこが飲め、毎週土曜日にはチャージなしでベリーダンスも見ることができる。
モーセンさん、頑張ってね!
ジャーメ ジャム Jame Jam
東京都杉並区阿佐ヶ谷南2-20-7
03-3311-3223
http://www.jamejam.jp
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2008年11月20日
[ガンボ&オイスターバー](八重洲)
野郎二人でオイスターバー

夜間に移動して朝から仕事をさせる。そんな計画を平気で持ってくるのが我が社の部下である。管理職は人気商売と悟っている銀髪は断れない。発車時刻までの短い時間、夕食をする場所に選んだのはオイスターバーである。
ガンボ&オイスターバーの八重洲地下街店は初めてだが、新宿ルミネエスト店には行ったことがあるので部下の前でも戸惑うことはない。嬉しいことに生牡蠣セットが半額。6個セットを2つ頼もうとしたら、多すぎると部下からストップがかかった。渋々8個セットを1つ頼んだ。

レモンの右から北海道厚岸、北海道仙鳳址、米国ワシントン州パシフィックオイスター、アイルランド産パシフィックオイスターの4種類8個。8種類かと思っていたのでちょっと意外だった。6個セット二つなら同じ種類を2個ずつ食べなければならなかった。二人で一個ずつの8個セットは結果オーライだった。牡蠣に合うという店オリジナルの黒ビールを飲んだ。
カキフライ、バター焼き

数年前に閉店した神保町のバラライカのランチで出るカキフライは的矢の牡蠣だった。生で食べられるものの、鮮度が少し落ちたものを使っていたと思う。もしかしたらここのカキフライもバラライカと同様に殻から剥いたばかりの高級牡蠣をフライにしているのかもしれないと期待した。
「アッチチッ!」と大袈裟に口を歪める部下を見て笑った。「アッチチッ!」と今度は銀髪が慌てる番だ。熱い汁があふれ出して来たが、何とか我慢して口の中に止めた。期待に反して生食用のメニューには載っていない広島産の牡蠣だったが、フライには肉厚の広島産や岡山産の方が向くようだ。とても美味しかった。

メニューの中で食べ残した生牡蠣を頼むことにした。岩手県大槌産と南オーストラリア産ストリーキーベイ。最初は6個も食べられないと言った部下に、お義理で「食べるか?」と聞いたら予想外に首は縦に動く。再び仲良く2個ずつ食べた。「オイスターバーは初めてです」と喜ばれたら悪い気はしない。
慌しい食事だったが、男二人のオイスターバーも悪くない。ニューヨークやパリではごく普通の光景だろう。普通でないのは銀髪の目の前の男が飲んでいたのがウーロン茶だったことだ。出発時間が近づく。スパゲッティにくらいつく部下を、ワインを飲みながらじっと待った。
ガンボ&オイスターバー 東京駅八重洲地下街店
03-5201-7888
http://www.oysterbar.co.jp
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2008年08月21日
[コルベーユ](早稲田・リーガロイヤル東京)
懐かしのウインナーシュニッツェル

早稲田でミーティングを終え、食事をすることになった。高校生活を送った地域ではあるが、ラーメンのえぞ菊など数店しか思い浮かばない。下調べもしないで行ける安心な所はホテルのレストランだ。暑い日なのでワンメーターでもタクシーの運転手さんには大目に見てもらった。
日本料理(懐石、寿司、鉄板焼)、中国料理も魅力的だが、気軽なカフェを選んだ。懐にも優しそうだ。サントリー協賛の飲み放題が2,500円とお得なのもいい。
オードブル4種盛り、バーニャカウダ

オードブルが950円、バーニャカウダが800円と思惑通りのお手頃値段。ビールが美味い。
ウインナーシュニッツェル

メニューを開いたとき、即決したのがウインナーシュニッツェルだった。とても懐かしい響きがある。ビーフカツと似ているが、肉は叩いて薄くしたもので、多目の油をひいたフライパンで焼くところが異なる。父がよく作ってくれたような気がするが、例によって記憶は定かではない。
オーストラリアに居たときはチキンシュニッツェルのサンドイッチをよく食べた。客の好みを聞いて目の前で作ってくれる。ホワイトブレッド、チキンシュニッツェル、レタスまでは上手く言えるのだが、ソルト&ペッパーと言うところを、ソルト&シュガーと言って笑われた。不思議なことに言わないように意識すればするほど、また言ってしまう。今でも思い出すと冷や汗をかく。
サーモン網焼き

カフェは気軽でいい。シュニッツェルもサーモンも切り刻んで酒の肴になった。銀髪が選んだシュニッツェルの方が数段美味しい。海外と同様、日本で食べても洋食の魚料理は感心しない。サーモンを選んだ相手も素直に負けを認めた。勝てるはずはない。今日のシュニッツェルは銀髪が食べた中でも最高の出来だったのだ。
思い出の味を超えてしまったウインナーシュニッツェル。写真を見るだけでよだれが出て来る。
コルベーユ リーガロイヤル東京
東京都新宿区戸塚町1-104-19
03-5285-1121
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2008年07月29日
[レストランキハチ 銀座本店](銀座)
気楽に楽しめるあの有名な喜八氏のお店

今でも銀ブラという言葉は使われているのだろうか。そもそも銀髪ですら使ったことはない。銀ブラとは銀座をブラブラ歩くことで50年以上前に使われ始めたそうだ。今、銀髪がしていることは晩飯の場所探しだけれど、これも銀ブラの一種かもしれない。
無数の飲食店がひしめく銀座でもどこに入るか決めるのは困難を極める。ラーメン屋という訳にはいかない。立ち飲みや屋はちょっと疲れる。焼肉は食べたくない。何でもいいと言いながら、結局のところ何でも良くはない。ようやくピンと来た店を見つけたら予約で一杯。再び銀ブラ。ガラス窓から中を覗いたら、空席がたくさんある店を見つけた。妥協することにしたが、それが有名なキハチとは知らなかった。
2階席も空いていると言われて案内してもらったが、立派過ぎるので怖気づいた。ぶらついて偶然入った店では気楽にやれそうな1階席がお似合いだ。行ったときはスペイン料理特集をしていた。ファミリーレストラン風の写真のメニューが料理を選びやすくしてくれた。

茄子鮪からすみ風味、ルッコラとトマトのサラダ、干し鱈のブニュエロ

干し鱈を入れたコロッケはポルトガル料理屋マヌエルで何度も食べた。マヌエルのものより干し鱈の存在感が薄い。
初夏野菜の網焼き、真鯛ピーマンマリネ、マッシュルーム生ハム

薄焼きせんべいコカ、イカ葉山葵のトマトスパ

多国籍料理と謳うに相応しい創作料理の数々。一皿の量が少ないのでカップルでも色んな料理が楽しめる。美味しくて感激するほどではないが、キハチの名前に傷がつくほど酷くもない。
相方がキッチンカウンターの向こうにオーナーの熊谷喜八氏が居ると喜ぶ。テレビでも見たことがないので、当人かどうか銀髪は分からない。全部で57店舗を擁し、テレビにもよく登場する有名人を見ることができて、有難がるべきか悩んだが止めにした。目の保養になるとも思えない。
気楽に飲み食い出来る店を銀座に作ってくれた事にはちょっと感謝した。
レストランキハチ 銀座本店
東京都中央区銀座2-2-6
03-3567-6284
http://www.kihachi.co.jp
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2008年06月09日
[アカシア]③(新宿)
アカシアはドイツレストラン?

もちろん、あのロールキャベツの「アカシア」である。先日いつものようにロールキャベツを頼んだ後に、壁に貼られたメニューに目が釘付けになった。アカシアは定食屋とばかり思っていたが、どうやら認識不足だったようだ。
日を替えて再びやってきた。2階の禁煙席に相席を強いられた。混んでる時間帯で文句は言えない。大テーブルなので他の客もそれほど気にならないのが幸いだ。ほぼ同時に同じテーブルに座った若いカップルが定食を頼んだ。我々は君たちとは違うよ!
冷製ソーセージ、レバーパテ、燻製若鶏

前回、目を奪われた各550円のおつまみ類だ。もちろん飲むのはドイツビール。カッカッカッ! とてもご機嫌である。
グリーンサラダ、ポークソテー

サラダも量が多い。大テーブルのこちら半分が皿で埋まった。ポークソテーも来てさらに我が方の陣地が大きくなる。向かいのカップルが目を白黒していて愉快だ。ビールをお代わりしてご機嫌で笑い声を上げているうちに、いつの間にか前のカップルは食べ終えて消えていた。
観客がいなくなって失望していたら、若い女性が2人、奥の大テーブルに座った。「混みあうかもしれませんので並んで座ってください」と店員に促されたものの、一つ席を空けて仲が悪そうだ。しばらくしても会話をしないので、我々も店員も状況を把握した。たまたま一緒に店に入っただけらしい。
赤の他人が並んで座らされた不機嫌な気持ちも、定食を口に運ぶ頃にはおさまった様だ。居酒屋で女だけで盛り上がるテーブルを見ることは珍しくなくなったが、女性の一人メシは珍しい。しかも2人が一つ席を空けて、並んで黙々と食べている光景はちょっと奇妙に見える。
連れの話では珍しくないらしい。料理をすることなく定食屋や弁当で夕食を済ませる女性も多いそうだ。今や企業戦士は男だけではない。女性の地位向上や自立が当たり前になってきた。若い男性の女性化、女性のオヤジ化が言われ始めて久しい。
彼女たちもすぐに消えた。我々の向かいには3組目が座った。
ロールキャベツ、ビーフシチュー

定番のロールキャベツ、そしてちょっと気張ってビーフシチュー。もちろんご飯をもらうと日本的だ。
ソーセージなどでビールを飲んでいるとアカシアはドイツレストランだと思えてくる。定食屋のイメージに異を唱えることはしないが、商売とは別に秘めた誇りがあるように思える。
もっとも銀髪も定食屋扱いしていたのだから偉そうなことは言えない。ドイツレストランのようだと思ったのも、銀髪の勝手な思い込みに過ぎないかもしれない。
アカシア
東京都新宿区新宿3-22-10
03-3354-7511
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2008年05月26日
[レガート](渋谷)
楽しい多国籍料理

ガラス張りのエレベーターが動き始め、東京タワーを正面に見事な夜景が浮き上がってくる。店に入ると同じ夜景が見える右側のテーブル席を数組のカップルが占拠している。
入り口で待っていると店員がやってきて「お名前を伺っていいですか?」と言う。正面のスタンディングバーに多くの外国人が飲んでいるのが目に入る。本名を告げたものの「ジョンとかトムと言った方が良かったかな?」と笑いを誘った。
案内されたのは左側の広々としたダイニングルーム。席に向かうオープンキッチン沿いの通路を歩くと、料理人たちが「いらっしゃいませ!」と大きく声をかける。席に着くとすかさず「〇〇様」と始まった。なるほど、このために名前を聞いたわけだ。「トムの方がいいな」と女性店員に言うと、「それじゃ、私もマリーにしましょうか」と明るく乗りがいい。


前菜に選んだのは“富山県産白海老と春野菜のセモリナ粉フリット、自家製ハーブ塩を添えて”と“鹿児島県産鰹のサラダ仕立て、ペドロヒメネス種の10年熟成シェリーヴィネグレットで”の2品。多国籍料理と言うので気取らず和食風の料理でスタートすることにした。フォーク、ナイフ、スプーンと並んで箸もセットしてある。

メインは“瞬間燻製した銀鱈の炙り焼き、梅肉を入れた中華粥とオシェトラキャビアを添えて” “イベリコ豚のグリル、豆豉醤のソースと花山椒の香り”の2品。「分けてお持ちしましょうか?」と良く分かっている。
銀鱈やイベリコ豚もいいけれど、中華粥と豆豉醤のソースがとても美味しい。多国籍料理というよりも、和洋中が上手に調和した料理と言った方が適切だ。メインの素材そのものよりも添え物やソースが印象的だった。
「マリーちゃん、マリーちゃん」と呼んでは、白、赤のグラスワインを4種類飲んだ。料理を運んでくれた男性店員もフレンドリーでいい。テーブルのローソクだけの灯りでは料理が写せないと心配したが、フラッシュ撮影も笑顔で即承認。最初に感じたよりも、ずっと気楽な雰囲気で有難かった。
なかなかの店だと思ったら、タブローズ、カフェ ラ・ボエム、ゼスト、モンスーンカフェ、権八などを抱えるグローバルダイニングの経営だと後で知った。レガードは大手のノウハウを良く活かしている。店長個人の力もあるのだろう。
席を立ち「マリーちゃん、またね!」と手を振った。エレベーターホールまでは店長が見送ってくれた。
なかなかいい店だ。
レガート
東京都渋谷区円山町3-6 E・スペースタワー15
03-5784-2121
http://www.legato-tokyo.jp/jp/shibuya
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2008年05月13日
[オリオンズ](銀座)
知る人ぞ知るローストビーフの名店

銀座は目を瞑っても歩けると豪語するわけではないけれど、知ったかぶりをして電話を切った。ところがあたりをつけていたビルに「オリオンズ」の表示はない。恥を忍んで携帯電話を鳴らした。「すしざんまいのあるビルです」と言われてすぐに分かった。最初からそう言えよ!
ビルは見つかったがエレベーターの乗り場が分からない。エレベーターには乗れたが、降りても店の入り口が分からない。ローストビーフと聞いて立派なレストランと勘違いしたために、イメージ通りの景色になかなか辿り着けない。ラウンジのような店がそれと分かり、ようやく目的のショットバー風のカウンターに座った。やれやれである。
ヴィシソワーズ、あさり、ほたるいか

中は思ったより広い。ゆったりとしたソファーに寛いで食事が出来る。もっとも、銀髪はカウンターの方が落ち着ける。藤澤支配人との会話が楽しい。人それそれ好みは違う。
ローストビーフ

自慢料理はローストビーフ。「はじっこも入れてくれる? あそこが美味いんだよね」とオーストラリア仕込の知識をひけらかす。「良く知っていますね」と藤原さんも乗せるのが上手い。「オージービーフですか?」と聞いたら、「和牛ですよ!」と言うのに驚いた。
最近では帝国ホテルをはじめ殆どの高級ホテルのバイキングやパーティーで豪州牛が使われている。慣れ親しんだ豪州牛でも悪くないが、和牛のローストビーフは「SHIZUO TOKYO」で数年前に食べて以来なので嬉しくなる。
毎日数時間かけて焼くのは大変なことだ。せっかく焼いても売れ残ったらやるせないだけでなく経営にも響く。実際、SHIZUO TOKYOではいつでも食べられる料理ではなくなった。
スパゲッティ

辛いスパゲティを更に激辛にしてくれと頼んだけれど、汗はかかなかった。これでしっかり腹も膨らんだ。
「ローストビーフは一流ホテルよりも上」といつも自慢していたオーナーは昨年亡くなったそうだ。銀髪が藤澤さんに「確かに帝国より上だね!」と言った声は、天国のオーナーの耳にも届いただろうか。
オリオンズ
東京都中央区銀座7-3-13 ニューギンザビル1号館10階
03-3571-8732
http://www.f443.com/orions.html
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2008年04月29日
モスバーガー
福岡まで来て食べるものではないけれど

空港で博多ラーメンか博多うどんを食べようと思った。しかし、部下は福岡駅まで行って食べましょうと言う。何か目当ての店があるに違いないと思って従った。
連れて行かれたのは飲食店が数店入った駅隣のビルで、店の一覧写真を見て選んでくださいと言われて絶句した。空港で食べるべきだったと思ったが後の祭り。
熟考した末にモスバーガーに決めた。銀髪の決定を聞いて今度は部下が絶句した。
ビルに入っていたラーメン屋、うどん屋、郷土料理屋なども美味しい店だったかも知れない。しかし、戦略的に裏通りに出店すると言われたモスバーガーが選んだビルがメジャーだとは思えない。銀髪の決定は的外れではなかったと思う。
記憶にないほど久し振りにモスバーガーを食べられると思うと、エレベーターを降りる頃にはすっかり機嫌が良くなった。頼んだのは食べたかったオーソドックスなものではなく、ライスバーガー。メニューを見て気が変った。

かき揚げバーガーは美味しかった。米を粉にして焼いたパンを使うのかと思っていたが、これは天むすからヒントを得たような代物。何とも珍妙な食べ物だが同種のものはコンビニでもたくさん売っている。話の種にはなりそうだ。

オニオンリングも久し振り。たまねぎより衣の方が容量が多い。見事な調理に感心しながら食べ終えた。

店を出るときに看板に気付いた。「価格改定」という表現に苦笑した。「値上げのお知らせ」で良さそうなものだが、さぞかし社内で議論したのだろう。
「ライスバーガーを食べましょう」「食料自給を推進しましょう」なんてことを書けばもっと良かったのにと思った。
戦後、アメリカの戦略によって給食にパンが導入された。それ以来、アメリカからせっせと小麦粉を買い続ける日本。
食料価格の高騰はいろんなことの転機、発想の転換を促しているのかもしれない。
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