2009年10月28日

[マリカ](高田馬場)

ミャンマー料理


覚えやすい日本女性の名前を店名にしたのかと思ったら、マリカとはミャンマー北部カチン地方を流れる「マリ川(カはカチン後で川の意味)」のこと。この店に縁が深いHさんに連れられて、ミャンマー料理を食べに行った。

ミャンマービール、そば焼酎

まずはミャンマーのビールから。そしてミャンマー産そば焼酎「みんがらーば」へ。みんがらーばとはこんにちはの意味。貧困・麻薬撲滅のため日本政府の支援でケシ畑からそば畑へ転換し、玄そばを日本に輸出しているそうだ。そば焼酎は現地で製造されているという。

マリカサラダ、トーフジョー

カチンの家庭サラダはオクラを始め野菜やきのこがタップリ入っている。見た目よりやさしい味だ。揚げ豆腐は日本の豆腐を使ったのかと思ったら、ヒヨコ豆が原料とのこと。日本の納豆のようなものもあると聞くと、なんだか親近感を覚える。

さつま揚げと野菜の和え物、海老と玉ねぎの炒め物

豚肉と青梗菜炒め、さつま揚げ

お茶のサラダ、バナナの葉の魚蒸し

牛ホルモン煮込み、カチンのまぜご飯

ミャンマー風スープ麺、チャーハン

メニューにはタイ料理、中華料理、ベトナム料理などミャンマー以外の料理や店主の創作料理もある。カチンの伝統的な家庭料理も日本人向けの味付けになっているそうだ。店の奥はいつもミャンマー人たちがカラオケに興じているというから、ミャンマー料理本来の味付けを頼めば作ってくれるだろう。

開店してやっと1年が過ぎたばかり。奥さんは銀髪の知り合いによく似ている。遠い、遠い、親戚かもしれない。素朴な話し方と笑顔は昔の日本人のようだ。店主デビッドさん、その妻ロイセンさん、ミャンマーに子供を残し日本で頑張っているその姿は、希望に燃えて働いていた戦後や高度成長期の日本人のイメージに重なる。

異国でとても苦労しているはずだが、二人の笑顔はとてもきれいだ。おいしい料理と笑顔は言葉や習慣の壁を軽々と越えるに違いない。


オリエンタルキッチン マリカ Mali Hka
東京都新宿区高田馬場1-25-29 サンコール3F
03-3207-8114

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2009年10月21日

[コリアン オーガニック ナビ](原宿)

お洒落な韓国料理屋


原宿、青山周辺にはいい店が多い。しかし、リーズナブルに楽しめる大人の店を選ぼうとするとなかなか決まらない。やっと見つけたのがナビ。「化学調味料を一切使わず、有機野菜や自家製の味噌、厳選されたお肉や魚をふんだんに使った全く新しい韓国料理」という文句が琴線に触れた。

白菜キムチ、ナムル

原宿の中心からかなり離れたところにある隠れ家的なレストラン。店内もおよそ韓国料理屋らしくない。アルファベットの店名(Korean Organic nabi)が良く似合う。イタリアンのメニューを持っているのが相応しいようなハンサムな店員が写真付き韓国料理メニューを差し出した。彼と相談してサムギョブサルをメインにした。用意ができるまで契約農家からの直送野菜で作ったキムチ、ナムルを食べる。

サムギョブサルの野菜

女性店員が数種類の野菜などの材料を並べた。岩中豚を鉄板で焼き、これを野菜で包んで食べる。自慢の野菜をたくさん食べられる料理だ。似たような料理は新宿や赤坂の韓国料理屋でも食べられると侮っていたら、変わった鉄板が出てきて目を瞠った。

肉を乗せた男性店員に尋ねると鉄板は特注品で他にないと言う。メニューを持って来たハンサム君に交代したので同じ質問をした。今度は韓国では普通に買える人気商品だと言う。以後、彼が我々のテーブルを担当してくれてラッキーだった。俳優稼業のオフにこの店で働いているらしい。

傾いた鉄板の外枠の一部が切ってあり、脂が受け皿に溶け落ちる仕組み。初めて使ったときは受け皿を置き忘れて大慌てしたらしい。ハンサム君は外見だけでなく気もいい青年だ。話を合わせるのもうまい。

炒飯

お奨めと言われた炒飯はキムチで味付けをすると言う。最初に頼んだキムチでビールを飲み、豚肉も焼いたキムチと共に食べた。次もキムチでは飽きると言ったら困った顔をする。味付けはキムチに頼っているのだ。仕方なく半分だけ入れてもらったら、味が薄い。そこで力を発揮するのが銀髪。野菜の薬味についてきた辛い味噌を混ぜたら大正解。ハンサム君に得意満面、自慢した。これを上手に受けてくれた笑顔は俳優ならではの演技だったのだろうか。

俳優、ダンサーなどなど、大きな夢を抱えた若者が頑張っているのを見るのは実に楽しい。銀髪の夢は何だったのだろう。幼稚園の時は電車の運転手だった。高校の時は映画監督かシナリオライターだった。大学生の時、社会人になってから、どんどん現実的な夢に変わって行った。そして今は… 
再び夢を探してみようかな。


コリアン オーガニック ナビ
東京都渋谷区神宮前2-31-20 アコルデ神宮前B1F
03-5771-0071
http://www.nabi-tokyo.com

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2009年09月11日

[マラコー](新宿歌舞伎町)

料理は美味しいけれど


丸の内のマンゴツリーのお陰で本物のタイ料理が食べたくなった。口コミで評判がいいマラコーを選んだ。しかし、あまりの落差に店の前で立ちすくんでしまった。テーブルは安っぽい場末のクラブ風で、ビニール地の椅子に男が一人寝そべってテレビを見ていた。天井にはミラーボールが回っている。店を間違ったと思って踵を返したが、思い直して店内に戻り若い女性に声をかけた。「ここはタイ料理の店ですよね?」

トムヤンクン

写真付きのメニューは立派なものだった。種類も豊富で、値段はちょっと高めに見える。店の格からして値段相応に量が多いと判断した。一品ずつ頼んだ方が無難だ。思ったとおり2,000円のトムヤンクンは4人で食べても何杯もお代わりできる。すこし控えめにしてもらったにもかかわらず、しっかり辛い。味はマンゴツリーよりずっと上だ。

タイ風さつま揚げ

だんだん事情が飲み込めてきた。12時を過ぎると歌舞伎町で働くタイ人女性たちの憩いの場になるのだろう。カラオケ代無料で歌って踊ってタイ料理を食べる。味が本場と変わらないのは当たり前だ。

なまず

店に慣れたらいたずら心が首をもたげてきた。連れに内緒でなまず料理を頼んだ。タイ産ならば大きくてただの白身にしか見えなかったかもしれないが、小さな台湾産だったので失敗した。なまずと目が合ったとか難癖をつけて食べようとしない。上手に料理されているのに、仕方なく銀髪が全部食べた。

汁ビーフン

〆は麺を食べることにした。連れは具をつまんだり、麺を引きずり出したり、入念にチェックしている。銀髪が信用できないらしい。一口食べて考えて、ようやく食べるスピードが増した。ホッとした表情を見て大いに笑った。干し海老とピーナツの風味が豊かで美味しかった。

食べ終わった9時前でも客は誰も来なかった。料理はとても美味かった。しかし、余程タイ通の日本人でなければ来たがらないだろう。女性を口説くために連れて行くのは止めた方がいい。これまでの努力が無駄になるかもしれない。

マラコー
東京都新宿区歌舞伎町2-39-12 AK会館ビルB1
03-3200-1759


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2009年09月05日

[シュエジンヨウ](赤坂)

初めてのミャンマー料理


シュエジンヨウは赤坂の裏通りにあるビルの2階にある小さな店だった。店には男性4人と女性3人の2つのグループが居た。オーナーシェフの女性イーイーオンさん一人が、キッチンとテーブル席を忙しそうに往復していた。

メニューをもらってしばらく経っても注文を取りに来てくれない。注文するタイミングを見計らっていると、ミャンマービールを持ってやって来た。「いいですよね」と言われて素直に応じた。とりあえず、お奨めを2品注文して待った。瞬く間にビールを飲み干し、ミャンマー産のそば焼酎を追加した。

ラベットゥー(お茶の葉のサラダ)

店に入ってから20分ぐらい経っていただろうか、「空芯菜まだですか?」女性グループの一人が唐突にイーイーオンさんに問いかけた。「すいません、こちらに一品出してから作ります」と我々の方を見る。一番のお奨め料理ラベットゥーは美味しかったが、次の料理にありつくまで30分以上はかかりそうだ。

「ミネラルウォーターください」と女性客が言う。「すいません、1本しかなかったので」イーイーオンさんは申し訳なさそうだ。それを聞いて男性客が半分ほど残った大瓶のミネラルウォーターを女性客に譲った。どの客も苛立ちを表に出すことはない。イーイーオンさんが一生懸命なのは百も承知である。銀髪もみんなに倣った。

チェッウーチョー(ミャンマー風たまご焼き)

次の料理が来るまで30分と予想したが、我々の順番は一つ飛ばされてしまった。新たにカップルが入ってきたためだ。今度は我々がカップルに一品運ばれるのを待つことになった。

「ミャンマー人は知的で礼儀正しいので使いやすい」軍事政権誕生後、亡命して日本にやってきた知識人たちだからとか、信仰心の厚い仏教徒だからと飲食業を営む友人が随分前に教えてくれた。イーイーオンさんも、友人が言ったような生真面目で人柄がいい人のようだ。汗だくで動き回る彼女に文句を言える人が居るはずがない。しかし、更に30分以上待って3品目を食べる余裕はなかったので、勘定をしてもらった。他の客も競争相手が減って喜んでくれたに違いない。

たまたま店員が休んでしまった日だったのかもしれない。口コミ情報ではかなり評判のいい店である。イーイーオンさん、頑張ってね。


シュエジンヨウ
東京都港区赤坂2-15-16 ハイツサト赤坂2F
03-3583-9597

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2009年09月03日

[マンゴツリー](丸の内)

夜景が一番のご馳走かな


「今日はお任せしますね」タイに駐在経験があるFさんに言うと、メニューを開いて張り切っている。「ヤムウンセン、タイ風さつま揚げ、トムヤムクン…」と言った後はメニューを何度も何度もめくって言葉が出て来ない。創作料理が中心で、Fさんの思い出の品は殆どない。

ヤムウンセン、タイ風さつまあげ、ソムタム

「タイ料理はみんなで分けて食べてるのが楽しい」とマンゴーツリーを選んだのは銀髪だが、料理が出てきて絶句した。春雨サラダのヤムウンセンもグリーンパパイヤサラダのソムタムも5人で分けるには上品過ぎる量。一人一個と頼んだタイ風さつま揚げも実に可愛い。

トムヤムクン、新鮮魚介のタイバジル炒め

目の前で湯煙を上げるトムヤムクン鍋を期待したらがっかりする。各人に分けてくれたトムヤムクンを見て、その品の良さに嬉しいような悲しいような。今まで行ったタイ料理屋の中では群を抜いて高級な店で、タイ通のFさんは香菜と辛さで何とか郷愁を満たそうと努めている。

ガイヤーン(薩摩地鶏のハーブグリルもち米添え)、タイワイン

慣れ親しんだタイ料理ではないけれど、確かに味覚を研ぎ澄ませれば、どの料理にもタイ料理のエッセンスが隠されている。

店にとって望ましい食べ方とは、フランス料理のようにコースで食べることだろう。銀髪たちにとっては大衆居酒屋に行くつもりが、料亭に入ってしまったような気分だ。救いはフランス産ワインにこだわるKが、タイ産ワインを頼んだこと。これでかなり客単価を押し下げた。

店を出る頃にはほぼ満席になっていた。窓際に座るカップルたちにはロマンチックな夜景がいい思い出になるだろう。銀髪を除く老中年の4人の紳士たちはそれなりに満足してくれたようだ。

銀髪にとってはタイ人のおばさんたちが作る池袋や新宿のタイ料理の方がいい。香辛料も辛さもパンチが効いている。ただし、夜景もないし、ソムリエもいない。一緒に来てくれる美女もいないかもしれないが…

マンゴツリー
東京都千代田区丸の内2-4-1 丸の内ビルディング35F
03-5224-5489
http://www.mangotree.jp/

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2009年09月01日

[印度園](大手町)

頑張れインド人と印度園


「中華料理もありますよ」と言われて驚いた。テーブルには確かに中華のメニューも置かれている。店は中で隣の中華料理屋と繋がっており、両店は同じ経営のようだ。「今日はインド料理を食べに来ましたから」と中華のメニューは横に置いた。

席を立ちキッチンを覗くとインド人の料理人がウインクをする。3人のインド人のうちタンドーリ釜を担当する彼が、ナンの生地をこねて釜の内壁に貼り付けるデモンストレーションをしてくれた。

パパダン

いつもビールのつまみに頼むパパダンの辛さは気合が入っていた。本格的なインド料理が作れる料理人である。中華を頼む必要はなさそうだ。

ナン、チーズ入りナン

先ほどデモンストレーションで焼いてくれたナンがやってきた。チーズ入りは酒の肴にちょうどいい。インド人か日本人店主か、どちらのアイデアだろうか?

タンドーリプロウン、チキン

香辛料タップリのタンドーリ料理。海老は思ったより小さく、それに反して鶏は大きい。いずれもパパダンと同様に辛くて銀髪好みに仕上がっている。これもなかなか気合が入っている。

サグマトン、チキンカシミールマサラ

これまでの料理とうって変わってカレーはマイルドになってしまった。ニューデリーやカルカッタ出身の料理人たちが納得しているとは思えない。辛いのが好きな日本人にとっても物足りない味になってしまった。オーダー時に辛さの好みを聞いたり、追加する香辛料をテーブルに用意して欲しいものだ。

夜、ゆっくり楽しみたい人には酒の肴になる料理がもう少し欲しい。ワインなどの種類も増やせないものだろうか。出来たばかりの店だから、みんなの意見でどんどん改善してくれると思う。店を仕切る砂子田さんの笑顔が安心感を与えてくれる。

心強いのは気合が入った料理を作る茶目っ気タップリのインドの料理人たちが居ること。便利ではあるけれど隣の中国料理の助けを借りるのは最後の最後。インド人たちに誇りを持って頑張ってもらいたいものだ。


印度園
東京都千代田区大手町1-3-2 経団連会館・JAビルB1F
03-5220-2166

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2009年08月02日

[ザ・カリ](新橋)

なるほど美味い


食楽2007年3月号に「旅先で出会ったチェンナイ以南の南インドのカリーに心奪われた店主が作るそれは、鮮烈なスパイスの香りと芳醇なコク…」と書かれている。一口食べてなるほどと感心した。

開店の11時半に店に入ると先客が三人居た。小さな店の割には店員が多い。多分12時を過ぎると店で食べる人と、テイクアウトの人で行列が出来るのだろう。まさに嵐の前の静けさに違いない。

オーダーして5分程度で銀髪の前にビーフカレーが差し出された。カレー屋はラーメン屋より料理が出て来るのが早い。行列が出来ても回転は早いはずだ。

雑誌や口コミで絶賛されているのも理解できる。肉質が違うけれど、ドンピエールの1,600円のカレーと比べても遜色がない。付け合わせのポテトがまた美味い。ドンピエールに何度も通う気にはなれないが、890円のザ・カリなら頻繁に来てもいい。

ビーフカレーに卓上のチリパウダーを加えたら強烈に辛くなった。ごはんが少ないという評判だったが、カレーが多いというのが正解だろう。我が家でも似たようなバランスで食べるので苦にならない。ところが、チリパウダーを入れた後はもう少しごはんが欲しくなった。

それにしても日本は面白い国である。海外では日本料理は日本人、イタリア料理はイタリア人など各国の出身者が自国の料理を作るのが普通だが、日本では日本人があらゆる国の料理屋を経営している。ピザのコンテストで日本人が優勝したりするなど、本場でも認められる料理人が少なくない。ザ・カリをインド人はどう評価するのだろうか。本場南インドのカレーに匹敵するのか、日本人好みのカレーに変わっているのか。

席についてから食べ終わるまで10分程度で店を出た。順調に客の入れ替えが進み、店の外に列はない。12時までに来れば待つことはなさそうだ。今度はチキンカレーでも食べに来よう!

ザ・カリ
東京都港区新橋5-31-7  中村ビル1F
03-3437-2526

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2009年07月26日

[コルカタ]③(世田谷区砧)

商売繁盛、頑張るインド人


「カメラ持って行かなくていいの?」と言われ「2回も書いてるからなー」と答えたものの、念のためポケットに入れた。そんなに店は変わっていないと思ったのだが…

遠くから光り輝く看板が見えた。「アレッ、あんなのあったかな?」ドアを開けると、いつものようにシェイクさんが満面の笑みで迎えてくれた。店内の飾り付けが変わったようだ。メニューも新しくなっている。カメラを持ってきて良かった。

マサラパパド、サラダ、サモサ

最初からワインを飲むことにした。下の娘も成人したのでワインの1本ぐらいは軽いもんだ。サモサも人数分頼んで食事は順調に進む。

タンドーリチキン、シークケバブ

1回目の記事(→http://codawari.info/ginpatsu/archives/2007/12/post_757.html)と2回目(→http://codawari.info/ginpatsu/archives/2008/11/_kolkata.html)を見比べると、普通の皿から鉄板に変わっている。コルカタが順調に進歩していることが分かる。

ビリヤーニ

新しい料理の目玉はインド風のチャーハン。単なるサフランライスかと思ったら、中からカレーらしきものが覗いている。ライスをどけると中にカレーが挟んであった。とろみがあって日本風のカレーに似ている。他のインド料理屋でもあまりお目にかからない逸品である。

卵のカレー、海老とほうれん草のカレー

カレーも種類が増えた。卵のカレーは白身が存在感を出している。ほうれん草のカレーはマトンが定番だが、海老好きの日本人には受けそうだ。特に我がパートナー殿が喜んだ。

外の看板や新しいメニューは4月から導入したとのこと。大好きな店が順調に成長しているのを見るのはとても嬉しい。現在2号店の候補地を探しているそうだ。

後日「祖師ヶ谷大蔵の駅前でシェイクさんに会ったよ」と娘が教えてくれた。店から随分と離れた駅でビラを配っていたらしい。「郵便受けにビラが入ってたわよ」とパートナー殿が付け加える。まったく大したものだ。年中無休で頑張っているシェイクさんだから、不況なんか関係ないだろう。まったく大したものだ。


KOLKATA
東京都世田谷区砧3-2-7 第2大蔵ビル1F
03-3415-9786

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2009年07月03日

[クルン・サイアム](三軒茶屋)

男も好きになるタイ料理


「何でもいいか?」と言うと「ハイッ!いいです」と部下が答えるので店を予約した。ちょっと心配になって「エスニックは大丈夫か?」と聞くと、「チリ料理ですよね」とトンチンカンなことを言う。「タイ料理だよ!」と言うと顔色が変わった。「パクチーがダメなんですよ!」と訴えるがもはや聞く耳を持たない。何でもいいと言ったじゃないか。

彼の奥さんも誘った。エスニックは2人より3人の方が楽しい。彼女もパクチーが苦手と言うので店員にはパクチー抜きにしてもらった。パクチーが入らない料理もたくさんある。パクチーだけでタイ料理すべてを毛嫌いすることはない。

トード・マン・プラー(さつまあげ)、トムヤンクン

若者が喜ぶような店の造りでちょっと戸惑う。薄暗い店内でメニューを見るのは老眼には辛いので、思いつくまま代表的な料理の名をあげた。店員はすぐに理解してメモをとる。タイ料理未経験の二人にとっては道先案内人と言ったところだ。

ソム・タム(青パパイアのサラダ)、ガイ・ヤーン(鶏肉のスパイシー焼き)

さつまあげは各店特徴があって面白い。世界三大スープのトムヤンクンや辛い青パパイアのサラダなど期待通りの味だった。初体験の二人も恐怖感が消え、喜んで食べている。お店の看板料理とのことでガイ・ヤーンを追加した。

スッキーヘン(春雨の炒め物)、ガイ・パット・バイ・ガパオ・ラート・カオ(鶏挽肉のホーリー・バジル炒め)

「自分もオーダーしたかった」と言われるのは癪なので、部下にも一つ選ばせてあげた。春雨の炒め物は銀髪の頭の中になかった料理だったが悪くない。

最後は目玉焼きが乗っかったご飯物。鶏挽肉の味付けが絶妙で、タイで人気ナンバー1の料理だというのも頷ける。しっかりまぜまぜして食べたら本当に美味い。部下が何度もおかわりする。食べ終わった部下の皿を見たらご飯一粒も残っていなかった。

「タイ料理って、美味いですねー」と感激する部下を見て、奥さんがとても嬉しそうにする。男は食い物に対して保守的である。レパートリーが広がらない家庭に一石を投じることが出来て、とても満足な銀髪だった。

クルン・サイアム
東京都世田谷区太子堂4-27-11
03-5486-2023

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2009年05月26日

[チャオバンブー](表参道)

原宿裏道の屋台風アジア料理屋


先日は行こうと思って見つからず、結局お好み焼き屋「やいやい」に入った。バリ島出身の料理人たちに会って楽しかったが、チャオバンブーに行けずに悔いが残った。もう一度地図を確かめて行ったら直ぐに見つかった。路地を一本間違えただけだった。

行列の後ろに並び、店の名前を見て勘違いに気がついた。行列が出来ている立派な店は餃子屋で、目指すチャオバンブーは路地の反対側にあった。タッチの差で空いていたテーブルを若い男に奪われた。帰り支度を始めたカップルが居たのはラッキーだった。

生春巻き、モツレバー炒め

店員に尋ねたらいきなりご飯物を勧められた。怪訝そうな顔をしたらこちらの気持ちを察しておつまみに出来るようなものを勧める。一通り説明を聞いて、生春巻きからスタートすることにした。ちょっと変わったモツとレバーが入った炒め物も悪くない。ボトルのままタイビールを飲むと、どこか東南アジアの屋台にいるような気になった。

通りに向いて座っていた連れの視線を追うと、店の看板の前に10人近い行列が出来ていた。軽装の外国人カップルが怨めしげに通り過ぎていく。不謹慎と思いながらも優越感を拭い去ることはできない。

空心菜のオイスターソース炒め、タイラーメン

中華料理屋でもよくある空心菜の炒め物。でも微妙に味が違う。客席から見える厨房の雰囲気もどこか東南アジア的である。さて、最後は店員イチオシのご飯物を頼もうとしたら、連れがフォーを食べたいと言う。単純なフォーではつまらないのでタイラーメンにした。麺は中華麺ではなくライスヌードルを選ぶ。フォーみたいなタイラーメンは正解だった。

バイカパオ

最後の最後、イチオシのバイカパオを頼まなければ怒られる。店員から詳しい説明は聞けなかったが、バイカパオとはバジルのことらしい。鶏肉とバジルを唐辛子やタイの香辛料で炒め、ナンプラーで味付けする。目玉焼きを潰して、鶏肉とご飯を混ぜて食べた。タイラーメンでお腹一杯と言っていた連れもお代わりをした。

オープンエアーの屋台風の店は、料理の種類も質も屋台的である。しかし、どれも不思議に美味しい。なかなかご機嫌な店だった。


チャオバンブー
東京都渋谷区神宮前6-1-5
03-5466-4787

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2009年02月19日

[コパンコパン](有楽町)

ガード下のモダンコリアンダイニング


「すごく人気の店なんで予約が取れないかもしれませんよ」と幹事が言うけれど、心配することはない。我々の月例飲み会は5時半にスタートして7時には終る。混み合う前に一稼ぎできるから嫌がる店はない。

ガード下と言っても東京フォーラムから新橋駅まで大型店がいくつもある。コパンコパンも思っていたより大きな店だった。これだけの大型店なのに予約が取り辛く、行列が出来るというから人気の程が窺える。



1人がガツガツ食べると追随する者が出る。うっかりしていると食べ損なうので他の連中も猛然と食べる。競い合うように食べた子供の頃を思い出してしまう。
美味しいものはすぐになくなってしまうが、「俺、これ嫌い!」と先頭打者がそっぽを向けば、他の連中も慌てて食べることはしない。チャプチェやニンニクの茎はゆっくり食べることが出来た。


「この店は出て来るのが早くていいなー」とご満悦だ。広い店内にまだ数組しか客はいない。複数の料理人が一気に作り出せばテーブルには隙間がないほど料理が並ぶ。

「飲み放題をつけましょうか?」と言う幹事の提案は即座に拒否された。飲み放題の時間制限は150分だが、このグループでの飲み会は通常60分内外で終る。今回は意外と長く居た。いつもすぐに飽きて店を出たがる人が、追加オーダーをしたためだ。珍しくこの店が気に入ったようだ。


追加でやってきた料理をみんなが喜んで食べると、頼んだ人が「どうだっ!美味しいだろう」と自慢する。確かに料理全般に外れがない。行列ができるのも理解できる。「大鍋を頼むより、小さい鍋を何種類も頼んだ方がいいですよ」と言う幹事の言うとおりだった。珍しく褒められてホッと胸をなでおろした幹事だった。コパンコパンは牛たん「ねぎし」が経営しているようだ。焼肉が特に美味しかったのも頷ける。

予定通り勘定をしたのは7時前。店を出るときに行列はまだ出来ていなかった。

コパンコパン
東京都千代田区丸の内3-6-1
03-3217-3777
http://www.copaincopine.jp

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2009年01月29日

[ラージマハ-ル](渋谷)

貴族のインド料理?


ラージマハールは都内に5店舗あり、随分前に銀座店に行った。インドにある世界遺産タージマハルは知っているが、ラージマハルは聞いた事がない。似た様な建物の名前かと思ったまま、調べることはなかった。今回、渋谷本店に来てオーナーの名前がラージだと知った。マハールは宮殿の意味。ラージさんの宮殿ということだろうか。

エレベーターを降りると仕切りがないので真正面に厨房が見える。いきなり宮殿に彷徨いこんだような気持ちにさせる演出のようだが、一斉に店員の目が注がれ逃げ場を失った気分になる。先客は我々を待っていたかのように入れ違いに店を出て行った。

パパド、インドビール

座るとすぐにパパドが出て来る。大好きなピリ辛せんべいは酒の肴に最高である。なくなるとすぐに持って来てくれる。全ての店員が我々のためにいる。厨房も我々のオーダーを待ち構えている。料理が重ならないように一品ずつ頼むことにした。ワインを半分空けたらすぐ注ぎに来る。水はいつもグラスを満たしている。たくさんの召使いに囲まれた気分になる。

タンドーリセット

鶏の胸肉、もも肉、ドラムスティック、羊肉、シシケバブ、魚などがタップリ乗った二人分のプレート。これだけでお腹が一杯になりそうだ。インド王侯貴族の味と胸を張るだけあって上品で美味しい。

ナン

銀座店で食べた時は何とも思わなかった。記憶がなくたってしまったようだ。ラージマハールのナンはまるでホットケーキのような香りがする。フワフワの食感と共に他では味わったことがないナンだった。

サグ・バニー(ほうれん草のカレー)

大好きなほうれん草のカレー。タンドーリセットとナンでお腹一杯になっても、まだ食べられる。頼んで出してもらった唐辛子をかければ、完食するのに苦労はなかった。
8時を過ぎた頃からエレベーターが度々開くようになった。店員はエレベーター上の階数表示を見つめて客を待ち構えている。既に我々への関心はなくなっている。

190センチを超える店員の笑顔に見送られてエレベーターに乗る。宮殿を出て喧騒の渋谷の街に戻った。

ラージマハール 渋谷本店
東京都渋谷区宇田川町30-5 JOWAビル5F
03-3770-7677
http://www.rajimahal.gr.jp

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2008年12月12日

[いふう](銀座)

大手飲食店企業の韓国料理店


銀髪に「安い店を探せ!」と命じられて部下が白羽の矢を立てたのは銀座マロニエゲートにある韓式料理いふうだった。8人が奥の個室にきれいにおさまった。

キムチ盛合せ、チャプチェ、海鮮チヂミ

「キムチなのになんでキュウリや大根が入っているんだ」と文句が出た。野菜の漬物の総称がキムチだと説明しても納得してもらえない。食べ慣れないものを受け容れない男は多い。
「チャプチェって何だ?」と嫌そうにするが、春雨を炒めたものと言えば喜んで食べる。
チヂミは説明の必要はない。海鮮を探すのが難しいシンプルな出来栄えだった。

ダッカルビ、白もつ鍋

「これがダッカルビ?」と言ったのは銀髪。以前食べたダッカルビは八重洲の五韓満足で焼いて食べた。どちらが本場に近いのかは分からない。五韓満足は美味かった。

もつ鍋といったら博多名物。韓国料理には思えなかったが、スープにマッコリが入っていると聞いて納得。

海鮮チゲ鍋、石焼きビビンパ

鍋はテーブルの端で店の人が作ってくれる。一番遠くに座った銀髪には部下がよそってくれた。遠くから「スープも入れろよ!」と大声を出さなければならない。手元に来た器には白菜しか入っていない。家で料理の手伝いをしたことがない亭主関白に物を頼むと悲惨な目に合う。2杯目は店の女性にお願いした。海老、白菜、豆腐などがバランスよく入りホッとする。

石焼きビビンパは混ぜている間に冷めてしまってお焦げが出来ない。さすがに温めなおしてもらったら、バリバリに焦げてやってきた。銀髪は焦げてない部分を少しもらって食べた。

目抜き通りの大型ビルに店を構えることができるのは、名が通った店か大型のチェーン店である。予想したとおり、いふうは無国籍創作料理「ちゃんと」など全42店、従業員数1400名の大チェーンに属する。銀座の一等地という場所の割に料金はリーズナブルである。

銀髪の要求どおり安く済んだのは間違いない。メデタシ、メデタシ。

韓式料理 いふう 銀座マロニエゲート店
東京都中央区銀座2-2-14 マロニエゲート11F
03-3562-8671

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2008年11月08日

[コルカタ Kolkata]②(世田谷区砧)

頑張れ!日本の外国人、世界の日本人


休日の夜、我が家の食卓は寂しい。娘たちがアルバイトに行くためである。賃金が高い休日の夜が効率的に稼げるそうだ。珍しく全員が揃ったので不思議に思ったら、他の人に仕事を奪われたと言う。今の若者たちは意外と働き者である。

20年前、日本のバブルが始まった頃にシドニーに赴任した。オーストラリアは移民の国なのでたくさんのエスニック料理屋がある。移民たちは必死に働く。土日も開いている店が殆どだが、日本料理屋の多くが閉まっているのに驚いた。

サモサ、タンドーリ盛合せ

家族で食事に行くときの一番候補はコルカタである。久々に行ったら空いている席は一つだけ。入り口の席を何とか確保した。すぐに家族連れがやってきた。彼らは外の席に。さらにまた客が。大盛況である。好きな店が繁昌するのは嬉しいものだ。自分の席が確保できたら余裕で祝福できる。

海老カレー、マトンとほうれん草のカレー

いつものように辛いソースは別に持って来てくれる。入り口のテーブルからキッチンが見えるので、銀髪にとっては一等席である。社長のシェイクさんだけでなく、キッチンの中からも料理人が優しい笑顔を投げてくれる。

シェイクさんは休日もなく働いて疲れているに違いないが、笑顔を絶やすことはない。日本で外国人たちが必死に働いている。タイ人、中国人、フィリピン人など、遊ぶ時間など考えもせず働いている人は多い。

先日NHK衛星放送でフランスのニュース番組を見た。世論調査でフランス人の3人に2人が休日に働きたいと答えたと言う。家計を支えるために、アルバイト料が高い休日にまとまった時間を働いて稼ぎたいそうだ。まるで我が娘たちと同じ発想である。
日本は欧米先進国を真似て、多くの会社が週五日制にした。今、日本人にフランス人と同じ質問をしたら、どんな返事が返ってくるだろう。

コルカタでチキンカレーもテイクアウトしたつもりだった。家に帰ると袋の中にはタンドーリチキンが入っているだけ。オーダーが通っていなかったようだ。確認しなかった自分が悪いのは明らか。我ながら平和ボケの日本人である。


KOLKATA
東京都世田谷区砧3-2-7 第2大蔵ビル1F
03-3415-9786


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2008年10月17日

[TOMPOOYA(東風家)](渋谷)

アジア料理なんでもござれ


渋谷スペイン坂はいつも活気に溢れている。通行人の多くは若い人なので歩くスピードは早く、話し声も大きく明るい。そんな若者たちを相手にする飲食店もユニークだ。ビルを見上げて雰囲気が良さそうだったので飛び込んだのがTOMPOOYAだった。

店内は個室風の部屋が並ぶ。カーテンで通路と仕切られており、足元は見えるので完全な個室ではない。それでもプライベートな空間は維持されて心地よい。カラオケのビッグエコーの系列店だけに個室中心の店造りはお手の物なのだろう。

お通し、飲茶盛り合わせ

揚げパンのような、コロッケのような、不思議なお通しが店を象徴している。最初に来たのが飲茶盛り合わせ。無難なスタートである。

3種類の春巻きプレート

生春巻きや揚げ春巻き。甘辛いタレ。多分ベトナム料理なのだろう。ちょっと違うような気もするが悪くはない。

サテー盛り合わせ

インドネシアなどマレー圏の代表的な料理のサテー。シンガポールや日本のインドネシアレストランで食べるものと全く違う。盛り付けも味も上品である。初めて食べる人は美味しく思うだろうが、本場のサテーを食べたことがある人は違和感を持つだろう。

タコライス

日本もアジアの一部であることは否定しない。日本代表として登場したのは沖縄名物タコライス。まあ、こんなものだろう。

敢えて各国の料理を並べてみた。もちろん一国の料理で統一する方法もある。カップル向けの小部屋の他に小パーティーができる部屋もある。トイレに行くついでに店内を見渡すと2家族合同で誕生パーティーをやっていた。主役は幼稚園児のようで、盛り上がっていた。

中国、タイ、ベトナム、インドネシア、韓国、日本などなど、色んな料理を揃えた妙なお店。食通は目を剥くかもしれないけれど、子供たちは喜んでいる。考えてみれば日本の家庭も似た様なもの。お母さんは世界各国の料理を作れるスーパーシェフなのである。


アジアンダイニング TOMPOOYA(東風家)渋谷スペイン坂店
東京都渋谷区宇田川町13-7 KOYASUビル4F
03-5459-2622
http://www.clubdam.com/dkdining/index.html

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2008年09月24日

[RAAN JING JING THAI ラーン・チンチン・タイ](成城学園前)

頑張れ! わが町のレストラン


世田谷区成城は大田区田園調布と並び称される東京の高級住宅街である。タイ料理屋は小田急線成城学園前駅から新宿寄りへ歩いて数分の所にある。先日、予約なしで訪れて冷たくあしらわれた。この日は予約を入れたので温かく迎えられた。但し、2階の隅の狭い席。直前の予約だったから仕方ない。

少しずつ色んな料理が食べられるとのことで5,800円のコースを奨められた。お腹が空いていたのと、「少しずつ」の文句につられた。

前菜は何種類かのタイ料理に加えて何故かチーズが乗っている。女性ソムリエの存在がメニューの構成にまで影響しているようだ。タイ料理とワインをゆっくり楽しむのがこの店のコンセプトかと思ったが、前菜を食べ終わる前に次の料理が運ばれてきた。ゆっくりどころか慌しい。

狭いテーブルに大きな皿を乗せるのが難しく少し不機嫌になった。前菜を慌てて食べ終えて、ともかく次の料理の場所を空けた。牛肉の料理を半分ほど食べたところでトムヤンクンがやってきた。まだトムヤンクンが食べ終わらないのに今度は大海老だ。

トムヤンクン以外は写真の料理が一人分。少しずつとは言えない。いつ次の料理が来るか戦々恐々となりながら料理と格闘した。。さて、それから最後のソフトシェルクラブが来るのに時間がかかった。リズムが悪い疲れる食事だ。

料理人の腕もソムリエが選ぶワインも悪くない。内装を含めた店の雰囲気も成城の名に恥じない。違和感があるのがテーブル上の呼び鈴。一流の店であればフロアスタッフが客の食べるスピード、飲む表情などを見て声をかけてくる。そこで店と客との一体感が出て来るのだが、呼び鈴に頼るせいか呼吸が合わない。料理が出て来るのが早すぎるときがあれば、長々と待たされることもある。ベルを鳴らした隣席だけ訪れて、ワイングラスが空いている我々に目もくれないで去っていく。

2階席で客に目が行き届かないからベルを置いているのだろうが、客のベルを待っているようではファミリーレストランと変わらない。少なくともソムリエ資格者がやるサービスではない。ベルを鳴らす回数が減るごとに一流の階段を上っていくだろう。一度もベルが鳴らないようになれば、超一流に達したということだろう。

我が永年のパートナーは二度と来ることはないと言う。そんなこと言うなよ。料理人、接客係、客の3者のコミュニケーションがちょっと欠けているだけだ。我が町のレストランだ。温かく見守ってあげようではないか。

今度来たらコースは頼まない。アラカルトを2品、メインを1品とごはんを頼み、二人で分けて食べよう。その方が店と客の双方にとって賢明である。


RAAN JING JING THAI ラーン・チンチン・タイ
東京都世田谷区成城6-3-14
03-3483-1137

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2008年09月01日

[韓国館](新宿歌舞伎町)

家庭料理もいろいろある


「あれっ? 変わったな、この店」とKさんがちょっと驚いている。足が遠のいてしまったのはKさんだけではなかったのだろう。店は創業11年目にリニューアルオープンし、高級店から家庭料理中心の低価格店に姿を変えていた。

店の奥に架かった大型液晶テレビではスポーツ番組が流れている。どこか変だと思って眼を凝らすと、チーム名が韓国語で書かれている。左隣で鍋をつつく若者3人は韓国語を話している。ラフな格好の若い店員たちも韓国人。まるでソウルに居るみたいだ。

お通し、キムチ、ケジャン

メニューの文字は日本語と韓国語。和牛焼肉のページは一瞥しただけで飛ばし、家庭料理を探す。メインはカムジャタン(ジャガイモの鍋)に決めた。すかさずKさんがキムチとケジャンを頼む。韓国語もポンポン出て来る。大したもんだ。中国でも韓国でも食べるのに困ることはないだろう。
キムチは浅漬け。ケジャンは先日の吾照里より濃い味で辛いが、悪くない。

カムジャタン

じゃがいもの他に骨付きの豚肉が入っている。味が少し薄い気がしてケジャンのタレがたっぷりついた蟹の甲羅を鍋にぶち込んだ。それを見て韓国人の店員が肉のだしが濁るから止めた方がいいと忠告する。一度は従って甲羅を鍋から出したが、思い直して再度鍋に移した。日本式寄せ鍋では肉も魚もごちゃ混ぜにする。味が交ざって何が悪い。

Kさんは豆腐は絶対あるはずだから追加しようと言う。豆腐を分からせるのには苦労した。発音が微妙に違う。具を足すシステムはないようだが、Kさんの要求に店員も素直に応じてくれた。

思ったとおり鍋はさらに美味しくなった。Kさんと二人で日本人の知恵を自慢する。伝統や習慣という高い壁も、他国人なら軽々と超えることができるから面白い。ソウルでは練りわさびを鍋の薬味に使う店があった。アボガドの鮨・カルフォルニアロールなども日本人には考え付かない。

石焼ビビンパ

写真は撮り忘れたが、ジャガイモのチヂミも食べたので満腹。それなのにKさんがさらにビビンパを頼むからびっくりした。60歳を超えるのに、銀髪より遥かに健啖家である。尊敬してしまう。
たくさん食べる人がいると、食事は一層楽しくなる。特に鍋は2人より3人、3人より4人である。

Kさんの表情を見ていると、以前の韓国館より大衆的になった今の方が気に入っているようだ。韓国人や韓国通の日本人も、ソウルの料理屋を思い出してしまうような店である。

韓国館
東京都新宿区歌舞伎町2-41-8 植木ビル1F
03-3232-2989

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2008年08月27日

[吾照里 OJORI](渋谷)

上品な韓国家庭料理


渋谷駅から文化村通りを東急百貨店方向に上を向いて歩く。もちろん泣いているわけではない。左上方になかなかいい雰囲気の韓国料理屋らしきものを見つけた。ビルの入り口を見つけるのにちょっと苦労しながら店に辿り着いた。

見上げた時とちょっと雰囲気が違う気がしたが、若い韓国人女性2人に笑顔で迎えられるとどうでもよくなった。美人の方が先生役のようだ。若い方が注文を取りに来たが日本語が上手くなくて要領を得ない。すぐさま美人が助け舟を出してくる。サンゲタンとパジョンを奨められた。量が多そうなのでちょっと渋るが、結局従った。銀髪の好物ケジャンと合わせて、取り敢えず3品を選ぶ。

お通し、ケジャン

上品な味のケジャンである。口に含んで殻を噛むと、柔らかい身が出て来る。身がタップリ詰まって美味しい。

サンゲタン

ハーフサイズのサンゲタン。これでも結構量がある。薬膳らしい朝鮮人参などが入っていない。残りの半分に含まれているのかもしれない。塩、胡椒をちょっと加えて食べる。これも上品な優しい味だ。

海鮮パジョン

予想よりも更に大きなチヂミが出て来た。厚さもある。他の料理を頼んでいなくて良かったと胸をなでおろした。美人店員が何度も奨めたように、確かに美味しい。表面がパリッとして、中はトロリとしている。全部食べきったあとも鉄皿は熱々だった。

さすがに腹一杯になった。勘定を終えて席を立つと、後ろの女性二人が大きなパジョンと格闘中。さらに肉を焼いて食べる様に勢いがある。日本女性の元気さが男共を上回っているのはオリンピックだけではない。

家に帰りホームページを開いて、我々が見上げた店が本店で、入った店は新館だと分かった。どうりで雰囲気が違うはずだ。他に東京駅八重洲口、汐留などに10店舗を展開している。日本人の口に合う優しい韓国家庭料理を出す店である。


吾照里 OJORI 渋谷新館
東京都渋谷区道玄坂2-29-18 清水ビル3F
03-5458-6636
http://www.ojori.jp/

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2008年05月04日

[ヴェトナム・アリス](新宿)

品のいい東京のベトナム料理屋


外国で父がベトナム人に間違えられたと聞いて大笑いしたことがある。銀髪がオーストラリアに住んでいた頃、ベトナム人にベトナム語で話しかけられた。同胞と思われたらしい。子供の頃、「橋の下で拾ってきた」と父母にからかわれたが、30年の時を経て親子の証明がなされた。

オーストラリアに居たときはよくベトナム料理屋に行った。戦火を逃れ、亡命してオーストラリアに住みついたベトナム人がたくさんいる。手っ取り早い商売は食べ物屋ということになる。みすぼらしい店ばかりだったが、どこも美味しくて安かった。

贅沢ベトナムカレーセット

名物春巻バスケット

ヴェトナム・アリスには夜も含めて何度か来たことがある。女性客が多くて品のいいお店だ。東京のベトナム料理屋には何軒も行ったけれど、オーストラリアのベトナム料理屋とはまったく雰囲気が違う。もっとも、オーストラリアに居たのは20年近く前だから、同じように比較してはいけないのかもしれない。
ベトナム本国自体、経済発展が著しい。人件費が安いので、日本企業も中国からベトナムに工場を移す動きもある。

それでも銀髪はなかなかベトナムのイメージを変えることが出来ない。上品なベトナム料理屋に入ると違和感がある。ランチの1,500円がとても高く思えてしまうから不思議だ。

タイ料理屋は池袋にあるブリックのように、タイにありそうな猥雑で怪しげな雰囲気の店が結構ある。味も本場に近いものではないだろうか。ベトナム料理はどうもよく分からない。

銀髪ののルーツを探しに、いつかベトナムに検証に行かなければならない。

ヴェトナム・アリス ルミネ新宿店
東京都新宿区西新宿1-1-5 新宿ルミネⅠ 7F
03-5339-2033

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2008年04月15日

[兄夫(ヒョンブ)渋谷店](渋谷)

日韓芸能人もよく来るお店


渋谷をぶらついていたら韓国料理屋「兄夫」の看板を見つけた。赤坂の「兄夫食堂」に行ったのは約1年半前のこと。渋谷にもあるとは知らなかった。安くて美味いのは赤坂店で経験済み。何の迷いもなく入ることに決めた。

7時を過ぎていたが幸い店は空いていた。壁には日韓芸能人の色紙がたくさん貼られている。草薙剛の色紙は目立つ位置にあったのですぐ見つけた。個室がたくさんある赤坂店と違って渋谷店はとても狭いので、芸能人が来たら目だって仕方がないだろう。貸切りで来たに違いないと勝手に解釈した。

1年半前に比べると韓国家庭料理の知識も豊富になった。兄夫は量が多いのも分かっているので控えめに頼んだ。

お通し

「お通しです」と出てきた皿が3つ。料金をチェックしなかったので分からないが、おそらくタダか少額。韓国ならもっとたくさん皿が出てくるが、日本では珍しい。タップリのキムチがとても美味しくて、これだけでいくらでも酒が飲めそうだ。韓国人も多く来店するのにキムチでお金を取ったら怒られるだろう。

ガムジャジョン、チャプチェ

すり下ろしたじゃがいもで作ったチヂミと韓国春雨の炒め物。どれも美味しい。

コップチャン鍋(韓国風もつ鍋)

辛そうに見えるが、韓国唐辛子は痺れるほどに辛くはなく、甘味があるので食べやすい。1.5人前と言うが、2人で食べ尽くすには骨が折れた。
途中で残ったガムジャジョン、チャプチェを鍋に放り込んだ。

これで足りなければうどんやラーメンを加えれば、動けなくなるほどお腹は一杯になるだろう。メタボが気になるので我々中年おじさんは自重した。

ビール、マッコリを飲んで一人3,000円程度。老若男女、誰もが満足できるお店である。

兄夫(ヒョンブ)渋谷店
東京都渋谷区道玄坂2-15-1
03-5728-7097
http://www.hyungboo.com/branches/view/3

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2008年04月11日

[フジママス](神宮前)

外国人がいっぱい


フジママスのホームページを見て目を疑った。「ご予約はご希望日の一週間前までにお願いいたします」と書いてある。当日予約は断られるかと恐る恐る電話したら、あっさり受け付けられた。店に着いたら予約も不要だったことが分かった。我々は1階席中央に案内された。

外国人グループが2組、日本人カップルが1組、それに我々しかいない。ほぼ客と同数の外国人店員の中から一人がやってきた。中国系の顔をした彼に、英語で話しかけたがうまく通じない。他の店員もネイティブのイングリッシュ・スピーカーではないようだ。結局共通語は日本語だった。

牡蠣フライ、豆乳スープ

高めの値段設定のメニューを見て量の多さを懸念したが、さっきの店員は3品では足りないと言った。仕方なく4品頼んだ。懸念したとおり、一皿の量が多い。
洋風の不可思議な野菜タップリ豆乳スープは美味しかったけれど半分残した。後の料理が食べられなくなる。

青梗菜と野菜のピリ辛炒め、ラムチョップ

オーナーシェフもマレーシア人の料理長も世界中の有名店で修行したそうで、味もプレゼンテーションも悪くない。席の間隔も広くて、ゆったりとしていい。それなのに何故か落ち着かない。
ワインを頼んだつもりが生ビールのおかわりがやってきた。客が少ない割りに料理が出てくるのも遅い。後から入って来た外国人女性二人連れがフラッシュを焚きまくって楽し気である。
開放感と粗さは紙一重で、リゾート地なら快適と思える雰囲気を楽しめるかどうかは客次第である。

日が長くなり、オープンカフェが活きてくる頃には、原宿、表参道を愛する若者や外国人たちが店に溢れるようになり、1週間前の予約が必要かもしれない。

今度は子供たちでも連れてこようかな。いや、ついてきてくださいとお願いしよう。ウーン、断られそうで誘うのが怖い。女房? ウーン…


フジママス
東京都渋谷区神宮前6-3-2
03-5485-2262
http://www.fujimamas.com/index-j.html

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2008年03月04日

[東京純豆腐](新宿三丁目)

色んな韓国料理があるもんだ


新宿三丁目を歩いていたら豆腐の文字が飛び込んできた。毎日飲み歩いていると胃に優しくて健康イメージが強い豆腐は魅力的である。純がつけばもっといいと思うのは当然である。

階段を下りて狭い店内に入って驚いた。女性しかいないではないか。空席がカウンター席のみなのは好都合だが、各テーブルを覗き見してらアルコールの類がまったく乗ってない。慌てて店員を呼んだ。「俺みたいなおじさんが居てもいいのかな?」と言うと、「年配の方も結構来られますよ」と優しい。「アルコールはあるの?」と聞いたら、酒のメニューを見せてくれた。

ナムル、オイキムチ

料理のメニューを見て韓国料理の店と気が付いた。酒のメニューにはマッコリがある。キムチなどを肴に酒を飲めると分かって心底安心した。
あらためて店内を見回すと、若い男を二人発見した。原色の洋服を着て、茶色がかった長髪なので女性だと勘違いしていた。客の平均年齢は銀髪の半分以下のようだ。

韓国冷奴

国産大豆を使って毎日店舗で作るというフワフワの豆腐がなかなかいい。辛さ抑えめのタレも悪くない。
目の前で忙しく働く料理人も若者ばかりだ。それほど複雑な料理はなさそうなので、チェーン展開にも向くと思った。実際、若者が集まる街に合計5店舗展開しているそうだ。

フカヒレ入りスンドゥブ

純豆腐と書いてスンドゥブ。これが鍋の名前のようだ。最年長者の見栄を張って一番高いフカヒレ入りを頼んだが、竹の子と間違うようなフカヒレが出てきて苦笑した。

フカヒレ(?)

塩味、みそ味の2種類があり、辛さは4段階から選べる。見栄を張らずにオーソドックスな豚入りぐらいが適当かもしれない。

スンドゥブはロスアンゼルス生まれの韓国料理だという。店の外で待つ客もいるが、客の滞在時間は平均30分程度と回転はいい。
ゆっくり酒盛りをする雰囲気ではないので、マッコリを飲み干したところで帰ることにした。店員は優しかったが、他の客が銀髪を見る目が気になった。


東京純豆腐
東京都新宿区新宿3-3-3 恩田セントラルビルB1
03-5367-3830
http://www.tokyo-sundubu.net/top.html

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2008年02月26日

五韓満足 八重洲店(八重洲)

田町で女性に人気の店が中央進出


世界的な景気後退の予兆は、アメリカのサブプライムローン問題以外でも感じることが出来た。他国の聞き慣れない横文字の意味を勉強しなくても、東京駅八重洲界隈のビル建築ラッシュを見ればいつか来た道を思い出さずにはいられない。

東京駅ステーションシティ、大丸の陰に隠れて話題にもならなかったが、昨年同時期に八重洲ファーストフィナンシャルビルがオープンした。日本橋駅から地下道が伸びる便利な立地にもかかわらず、いまだにひっそりとしている。その地階に並ぶ飲食店の1つが五韓満足である。信州牛などを使った焼肉と韓国料理を出す店だ。

我々は五韓満足が開店して以来、最高の客だったに違いない。僅か1時間足らずで写真の料理を食べきった。




8人が二つのテーブルに分かれた。最近は醤油ダレだけでなく塩ダレ、味噌ダレなどを選ぶ店が多くなった。向こうのテーブルは保守的に醤油ダレ中心。こちらのテーブルは最近流行りの塩ダレ中心。焼肉だけでなく、キムチチゲ、チヂミ、野菜なども大量に頼んだ。

5時半にもなっていず、他の客が殆どいないので料理がどんどんやってくる。テーブルに料理を乗せるためには、今ある皿の中身を腹の中に詰め込まなければならない。

最初に頼んだ料理が殆ど消えたところで銀髪の時間がやってきた。メニューに食べたことがないものがあれば頼まずにはいられない。向こうは帰り支度を始めているので、こちらのテーブルだけ料理を追加した。

ぶるだっく、ぶるてじ

韓国で超人気と評判の料理がぶるだっく。激辛タレにつけ込んだ鳥肉を焼く。最近日本でも食べることが出来る店が増えたと聞いていたが、部下たちだけでなく銀髪も初挑戦。これを食べてFが吠えた。

いい肉を安く食べられるところもいいが、肉の品質は高級店にかなわない。この店ではぶるだっくなど新感覚の韓国料理を食べるべきだろう。どこにでもあるものを食べていては、田町で女性に人気だという理由は分からない。若い店長や店員たちの元気なところも人気の一因のようだ。

たくさん食べて、サッと帰る客が店にとっては嬉しいに違いないと思っていたが、勘定をしてちょっと疑問に思った。短時間で食べ終えたので酒の消費量が少ない。席が埋まり始める7時頃までいたら、もっと飲み食いできたはずだ。

最初に豪快に頼んだものの、追加した料理は僅かしかない。銀髪だけでなく店員も勘定書を見て意外だったに違いない。それでも高い肉もたくさん食べたので、店長も店員も「また来てください!」と笑顔で我々を送り出してくれた。

次回はぶるだっくを中心に安い料理だけを食べると銀髪が決めたことを知っていたら、満面に笑顔とはいかなかったかもしれない。

五韓満足 八重洲店
東京都中央区八重洲1-3-7 八重洲ファーストフィナンシャルビルB1
03-3510-3311
http://www.ramla.net/luxury_restaurant/gokanmanzoku/

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2008年02月14日

[ミスサイゴン](渋谷)

笑わない店


週末の渋谷はいつも混んでいる。ちょっと良さそうな店はどこも一杯だが、どこかに必ず入れるので悲観する必要はないのが繁華街のいいところだ。
和食屋を探すつもりだったが、雑居ビルのエレベーターに乗り込むときには安易な道を選んでいた。

ミスサイゴンは予想通り空いていた。4人テーブルを2人で使っているのが2組、2人テーブルを2人で窮屈そうに使っているのが2組、適正な使い方の3人娘が1組でまだ席に余裕がある。我々は窮屈なグループに属することになった。

生春巻き

ベトナム料理屋ではいつも海老入りを食べるので、珍しく豚皮、豚肉入りの春巻きを食べることにした。ライスペーパーで巻かれたままの姿で登場した春巻きを、手で摘まんでかぶりついた。

シナモン入りベトナム風ソーセージ

シナモンのいい香りがするが、食感はパン。小麦粉がたくさん入っているように思える。作り方を聞こうかと思ったが、中年の女性店員は忙しそうで笑顔を見せない。気軽にビールを頼むことも出来ない。意を決して呼んだら、やはり不機嫌そうである。
我々窮屈グループに4組のカップルが増えた。店員は4人用のテーブルを2人用に分けて客を案内したり、料理を運んだりと孤軍奮闘。笑える余裕もなく可愛そうになった。

いか焼きレモングラス添え

いか焼きは悪くない。満席にはならないと踏んでいたが、いつの間にか席はすべて埋まった。キッチンの男女2人、フロアの女性1人では到底さばき切れると思えない。
隣の座った客がメニューを見ている間に、店員をつかまえて麺料理を注文した。先に注文しなければ、料理が出てくるのが遅くなるはずだ。

結局、麺は食べられずに店を出た。かなり待たされて、やっと戻ってきた店員は我々より後に注文した隣の席に皿を置いた。全てのテーブルが壁際に置かれ、客の全員がチークダンスを踊れるスペースが店の中央にあるのが不思議だったが、その理由が分かった。目一杯テーブルを置けば、店はさらなるパニックに陥るだろう。

シナモン入りのパンでお腹が膨らんだので、かえって麺を食べずに済んで良かった。もちろん料金は格安だった。店員が日本人かベトナム人かは詮索しなかった。

隣席の女性が可愛かったのでちょっと楽しかった。彼女に今宵のミス・ミスサイゴンの名前を進呈した。もちろん、口に出したわけではない。


ミスサイゴン
東京都渋谷区道玄坂2-29-18 清水ビル6F
03-5489-3081

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2007年12月20日

[妻家房](四谷三丁目)

代表的な韓国家庭料理家のお味は?


東京を中心に全国にレストランが18店、大手デパートでキムチなどを販売しているので誰でも一度は目にしたことがあるに違いない。日本橋コレドにもきれいな店があるが、どうせ行くならやっぱり本店へと思った。

随分前に有名な店とは知らずチャンジャを買ったことがあるが、食べるところがあることは気付かなかった。入り口のレジで2階に上がるよう言われた。先客は3組で、我々で一杯になってしまった。もっとも一組は3世代の家族連れで、幼児が机をバンバン叩いている。妻家房は家庭料理が自慢と聞くが、幼児のお陰で雰囲気まで家庭的になった。

キムチ盛合せ

料金は家庭的ではないと思われたが、量を見て納得した。

ジュクポッサム

蒸した豚の辛いみそ(ヤンニョン)と野菜を白菜に包んで食べる。あんまり辛くないのでコチジャンをもらった。韓国料理店に行くと、必ずたどたどしい日本語を話す可愛い韓国娘がいる。日本で何をしているのか根掘り葉掘り聞きたくなるが、ここは赤坂の韓国クラブではないと自制する。こんな初々しい娘も、やがてクラブで勤めるようになり、客のボトルをがぶ飲みしては高額な料金を請求するようになるのだろうか。

じゃがいものジョン

じゃがいもをすりおろして作った韓国風お好み焼き。素朴で家庭料理らしい。今度、家で挑戦しようと心に誓う。

水冷麺

先ほどの娘に「麺はそば粉? 小麦粉? ドングリ?」と質問した。言葉が通じないのか、質問の意味が分からないのか困った顔をしている。ドングリの粉で作るトトリ麺なら楽しいと思って聞いただけで、困らせて喜ぶ気持ちはまったくない。いや、少しあるかな。
彼女は素直に厨房の料理人に聞いて、返答してくれた。

客席に比べると、はるかに大きな厨房にたくさんの人が働いているのが見える。1階売店の奥の客席は明かりが消えていた。もしかすると、他店で販売する商品を作っているのかもしれない。

他の店でもよくあることだが、1店舗目は小さく始まり、繁盛して多店舗展開するうちに高級店が加わるようになる。本店に行くと拍子抜けするというより何故かホッとする。
幼児がテーブルを叩いている風景が、似合う店であり続けるのは難しいことなのかもしれない。


妻家房
東京都新宿区四谷3-10-25
03-3353-0200
http://www.saikabo.com

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2007年12月18日

[Kolkata(コルカタ)](世田谷区砧)

郊外で見つけた美味しいインド料理屋


銀座など繁華街ならともかく、郊外のレストランに過大な期待は持たない。それが良かったのかもしれない。予想を大きく覆してくれた。

渋谷方面から世田谷通りを下り、NHK技研を越して、国立生育医療センター(旧大蔵病院)の斜め手前にある小さな店。外観も内装もメニューを見ても、何の特徴もないインド料理屋だ。写真を撮る気もないまま海老と鶏のタンドーリ、カレーを食べてしまって後悔した。写真を撮るためにすぐに再訪した。

タンドーリミックス、シークケバブ

タンドーリチキン、チキンティッカ、チキンマライティッカ、タンドーリプロウンの4種のタンドーリミックスと、シークケバブ。タンドーリ料理は5種類。
タンドーリ・チキンは身がパサパサで固いものと思い勝ちだが、この店のチキンはとても柔らかだ。有頭海老もジューシー。焼き加減がとてもいい。

カルカッタ・フィッシュカレー、マトン・バダミ(カシューナッツ入り)

フィッシュカレーは魚の代わりに海老にしてもらった。メニューにないものでも気軽に応じてくれる。辛さも数段階から選べるが、各人好みが違うので比較的マイルドにしてもらって、辛味の調味料を頼んだ。
唐辛子でも持ってくると思ったら、出されたのは何かペースト状のもの。香辛料のミックスを野菜と共に煮込んだものでこれが秀逸だった。これをカレーに加えると辛さだけでなく風味も増した。

ナン

ナンは手がベトベトになる店もあるが、この店のナンは油っぽくなくていい。どの料理も我々の口に合うし、こちらの好みを言えば何でも応えてくれる。気のいい店員に絶賛すると調理場の向こうの料理人を紹介してくれた。料理人も満面の笑顔でこちらに挨拶した。

もっと食べたいのでテイクアウトした。マトンとホウレン草のカレー、ひよこ豆のカレーもちろん辛味ペーストもつけてもらった。我々も、気のいい店員も、料理人も笑顔、笑顔、笑顔だ。
出口に置かれた臭い消しを口に含んで店を出た。

以前はネパール人がシェフだったが、今はカルカッタ人に代わったとのこと。前の評判は芳しくなかったようだが、徐々に盛り返していくだろう。異国で一生懸命の彼らを見ていると、エールにも力が入る銀髪だった。

KOLKATA
東京都世田谷区砧3-2-7 第2大蔵ビル1F
03-3415-9786


カルカッタ(Calcutta)は英語表示で正式にはKolkata(コルカタまたはコルコタ)。社長のシェイクさんは誇りを持ってKolkataを店名にしている。従って、このブログでも店名表示を変更しました。(2008年7月6日)

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2007年10月26日

[アロッサ](渋谷)

オーストラリアを懐かしんで


何か面白い料理を食べたいと探していたら、アロッサにぶつかった。店のコンセプトはオーストラリア。オーストラリアワインを常時350種類以上取り揃え、オーストラリアならではの食材も食べることが出来る。7年半オーストラリアに住んだ銀髪にとっては胸がワクワクする店に思えた。

渋谷東急百貨店の前を通り松涛に向かったが、店を見つけるのに骨が折れた。店の在りかを示す灯りが乏しく、何度も行ったり来たりしたのに気付かなかった。途方に暮れて電話しようと立ち止まったところが、偶然にもアロッサの前だった。

1階は薄暗いカウンター席で、ダイニングルームは2階にある。壁にはオーストラリアの先住民アボロジニの絵がかけられている。メニューを開くなりメイン料理は決定した。ワニとカンガルーだ。前菜は店名を冠したアロッサ・サラダにした。

数種類のドレッシングの中から胡桃のものを選んだ。ドレッシングというより、単に胡桃を砕いて乗せただけのように見えた。ドレッシングをかけるのがあまり好きでないため丁度いい。

ワニ

ワニはオーストラリアで3回食べたことがあるが、イメージと違った。これほどの固まりで出てきたのは初めて。切り口を覗いて驚いた。半分ほどが脂である。これまで食べたものは脂が取り除かれていたようだ。脂身がない鶏肉に似ていると思っていたが、全く別物だと悟った。相方は魚のようだと言った。

カンガルー

これもイメージと異なる大き目の肉片で驚いた。これまで食べたものは全て薄くスライスされていた。その理由はすぐに分かった。筋が多くてなかなか切れないのだ。焼き方はレア。焼き過ぎるともっと固くなると言う。
ソースはとてもよく出来ていた。

変わった素材はワニとカンガルーぐらいで、まともな料理もたくさんある。オーストラリア・ワインも悪くない。ミネラル・ウォーターも見覚えがあるものだった。

「(アボロジニが重要な蛋白源とする)白い芋虫を食べられなくて残念だった」と言ったら嫌な顔をされた。オーストラリアで一度食べたことがあるが、もちろん冗談。

ワニやカンガルーを食べた勇気を褒めてあげた。それだけで充分楽しい食事になった、と思う…


アロッサ 渋谷店
東京都渋谷区松涛1-26-22
03-3469-0125
http://www.pjgroup.jp/arossa


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2007年10月16日

[ダバインディア](八重洲)

楽しくみんなで手を使って食べよう


6時前の早い時間だったので、楽勝だと思って予約なしで行った。案の定ガラガラだったが、8時までという条件でやっと入れてもらえた。予約必須というのは嘘ではないようだ。

メイン料理はバナナの葉に乗ったカレーで、これを手で食べると来る前から決めていた。前菜として二品選んだ。

チキンティッカプレート、タンドーリリゴビ

チキンティッカプレートは2種類の味の骨なしチキンのスパイス焼き。「熱いですよ」と注意されたときはもう遅かった。銀髪は火傷しそうになって、チキンを皿の上に放り出した。その仕種を爆笑された。
身がパサパサのタンドーリチキンを出す店が多いが、ダバインディアの鶏肉は柔らかくて美味い。鶏肉自体が良質なのかもしれない。

Kさんがタンドーリリゴビを食べて「カリフラワーみたいな肉ですね」と言うので大いに笑った。カリフラワーそのものだと気付いていない。さっきの仕返しで爆笑してやった。

最初の二品が気に入ったので、メインの前にもう一品追加した。

マサラ ドーサ

ポテトの香味炒めを包んだクレープで、初体験のインド料理だった。今度は火傷しないように慎重に手で食べた。

ダバミールス、ヴェジミールス

ダバミールスには海老・魚・チキンのカレーが、ヴェジミールスには本日の野菜カレー2種、ヨーグルト、ピクルスが入っている。野菜のスパイス炒め、サンバルカレー(野菜カレー)、ラッサムスープ(辛くて酸味のあるスープ)、ブーリ(揚げパン)、パスマティライス、ババドは両方に共通している。

数種類のカレーをそれぞれ味わおうとしていたら、Kさんが構わずどんどんごはんの上にぶちまける。非難し合いながらも笑いが絶えない。カレーにまみれたライスを3本指の上に乗せ、親指で押しだすように口に入れる。慣れると結構食べられるもんだ。
香り高いインディカ米のパスマティライスもいい。インド産の白ワインを飲みながら、食が進む。

マトンシークカバブ

あまりに美味しく楽しいのでもう一品追加した。手はカレーまみれなので、店員に食べやすいように切り分けてもらった。もちろんこれも手で食べる。

食後にレモンの入ったフィンガーボールで手をしっかり洗った。それでも爪の間から漂うカレーの匂いは、翌朝までかすかに残った。

「念願の手を使って食べることが出来て本当に楽しかった」とKさんは言う。それだけで止めておけばいいのに、「憧れの人を前にしたら絶対できませんものね」とのたまう。

「ハイハイ、我々はどうせブサイクですよ!」「フーンだ!」

ダバインディア
東京都中央区八重洲2-7-9
03-3272-7160
http://www.dhabaindia.com

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2007年09月25日

[Teji Tokyo](新宿歌舞伎町)

ちょっとお洒落な韓国料理屋


職安通りに近い歌舞伎町から新大久保に至るまでたくさんの韓国料理屋がある。歌舞伎町にある韓国料理屋は牛焼肉が中心だが、大久保側は豚焼肉家庭料理が多いと思っていた。Teji Tokyo は歌舞伎町にあるが、豚肉中心でちょっとお洒落な感じの韓国料理屋だった。

お通し

焼いた豚肉の食べ方がメニューに描いてある。看板料理であるのは間違いないので、2種類の豚を食べることにした。前菜を何かと問われたのでミニトマトキムチとハツ刺しを頼んだ。

トマトキムチ、ハツ刺し

トマトキムチは漬け込んだものではなく、キムチのタレをトマトにまぶしただけ。手抜き料理のようだが、以外にトマトはキムチ味に合う。
ユッケ風に食べるハツも悪くなかった。

イベリコ豚

殆ど脂身しかないイベリコ豚にひるんでしまったが、脂っぽくないと店員は言う。固まりの外側を焼いた後、スライスして再び網の上に置かれる。脂はみるみる少なくなり、焼き上がりとなる。これをメニューの食べ方に倣って口に運ぶ。店員の言葉を実感する。

ワイン漬け熟成オーギョップル

イベリコ豚(2480円)よりはるかに安い(1480円)が、それほどの価格差を感じさせない美味さだ。

韓式水餃子、黒豆マッコリ

野菜のおかわりをして、結構お腹が膨らんだ。しめに韓式水餃子をたべてしっかり満腹になった。
この店での収穫は黒豆マッコリ。甘いどぶろくの印象が強いマッコリだが、黒豆マッコリは小豆のような香ばしさがとっても面白い。

男性だけのグループもいるが、圧倒的に女性客が多い。太ると言われてもっとも敬遠されていた豚肉が、コラーゲンやビタミンを豊富に含むと伝えられて一躍人気者になった。仕掛け人が見事というしかないが、女心と秋の空。明日のブームは何になるのだろうか。興味深い。


Teji Tokyo
東京都新宿区歌舞伎町2-21-3
03-3207-5506

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2007年09月10日

[K.C.](成城学園前)

高級住宅地のインド・ネパール料理


東京郊外の代表的な高級住宅地は田園調布と成城学園だろう。共に駅周辺の商業地域は限られており、料理屋の選択肢は多くない。田園調布は自由が丘、成城は下北沢と沿線近くに若者が集うターミナル駅があるのも共通している。高級住宅地の条件は駅周辺も含めて閑静なことなのかもしれない。

成城で食事をしようということになって、タイ料理屋に飛び込んだ。予約は不要だろうと思ったが、ソムリエバッジを胸に輝かせた女性に「2時間後であれば入れます」と宣告された。凄い人気店なのだろう。そんな物言いでも戻ってくる客がいるのかもしれない。電話ならともかく、来店した客にどこで2時間も潰せと言うのだろうか。

タイ料理屋を出て成城方面に向かうとすぐにインド・パキスタン料理屋が目に入った。エスニック繋がりと自らを納得させて階段を上がると、インド人が出迎えてくれた。流暢ではないが丁寧な日本語にすさみかけた心が和む。

パパド、モモ

お通しは大好きなパパド。ビールには最高のお友達だ。モモ(500円)はネパール風蒸し餃子でカレー風味。

えびのタンドーリ

タンドーリはメインコースとの兼ね合いから海老だけのもの(タンドーリブラウン1,050円)にした。これが単品料理で一番高い。

カレー

カレーは種類を食べたいのでタンドーリセット(1,870円)とベジタブルセット(1,300円)の2種類頼んだ。前者にはタンドーリチキン、フィッシュティカ、シークカブが付いている。両者合わせて6つのカレーの小皿が載っているが、ダル豆(レンズ豆)カレーが重なってしまう。違うカレーに替えてくれないか頼んだら快く受けてくれた。
チキン、シーフード、ダル豆、マッシュルーム、茄子とじゃがいものカレーと、入れ替えてもらったミックスベジタブルカレーの6種類が揃った。辛くしてもらったので大人の味だ。

ナン

巨大なナンは1枚で充分で、さすがに食べ切れなかった。すると「お持ち帰りになりますか?」とたどたどしい日本語ながら完璧な対応。我が長年のパートナーの評価はうなぎのぼりになった。それにしても「また来ようね」と言ってくれればいいのに、「またお友達と来ようっ!」と言うところが正直だ。

調理場、フロア共に日本人の姿はなく、インド人とネパール人だけで切り盛りしている。母国から遠く離れた異国で郷に入れば郷に従え。言葉使いや礼儀作法を学んで頑張っている姿に、こちらこそ学ばなければならないと思った。


K.C.
東京都世田谷区成城6-13-1 成城ハウス2F
03-3789-6300

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2007年07月12日

[新宿アジア横丁](新宿歌舞伎町)

ビルの屋上にあるフードコート


新宿歌舞伎町、コマ劇場の向かい、マクドナルドのあるビルの前で外国人女性につかまった。元々友達に紹介されて行くつもりだったので、拒む理由はない。客引きに成功したと思って意気揚々の彼女は、エレベーターに同乗して自分のインドネシア料理の店まで案内してくれた。こちらは予期せず20%の割引券を獲得できてラッキーな気分である。

約30年前、この屋上のビアガーデンに、女子の泥レスリングを見に来たことがある。今は大テントの中に複数の店が通路の両側に並ぶ。タイ、インドネシア、中国、ベトナム、インドなどの料理に混ざって、沖縄料理屋や日本の居酒屋などもある。日本も確かにアジアの一国である。

シンガポール風春巻き、サテー

インドネシア料理屋に入ったので、その店の料理をオーダーすれば料金は後払い。他の店の料理が食べたければ足を運び好きな料理を注文する。その場でお金を払い、立て札をもらって自分の席に料理が届けられるのを待つ。最初の品は隣のシンガポール料理の店で買った。
他はインドネシア料理を食べた。もちろんサテーはその代表格。

テンペ、インドネシア風小龍包

大豆の発酵食品テンペもインドネシアならではのもの。ベジタリアンの店では肉の代用食品としても使われる。写真の料理は何も知らなければ酢豚そのものだ。
小龍包はカレー味で、蒸しサモサと言った方が適切だと思う。

店員が支柱の近くで紐を巻いているので見上げたら、テントの天井がスルスルと開いていく。少し涼しくなったと歓迎したのも束の間、雨がポツリ、ポツリと落ちてきた。店員に目配せすると、今度はスルスルと閉められていく。

すべての店の夜空がなくなるにつれて、みるみる気温が上がっていく。各店は8割方埋まり、調理場の火力も全開になっているに違いない。熱気はテント内に籠もるが、屋上なのでエアコンの備えはない。

入るときにもらった団扇の意味が分かった。雨の代わりに、汗が滴り結局シャツは濡れた。異国情緒を味わうには持って来いの場所で料理も結構楽しめるが、雨の夜は避けるべきだと思った。

降りて来る多くの若者たちと入れ替わりにエレベーターに乗り込んだ。近くの喫茶店に入り、冷房の風を受けながらビールを飲んだ。異国情緒を楽しむにはちょっと齢を取り過ぎたかもしれない。


天空の街 新宿アジア横丁
東京都新宿区歌舞伎町1-21-1 第2東亜会館ビルRF(屋上)
03-3352-2370

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2007年06月10日

[スラバヤ]

夏にはインドネシア料理を


インドネシア共和国は2億3千万人が住む世界第4位の人口大国である。上位3国の中国、インド、アメリカは分かっても、4位以下を正確に言える人は殆どいないだろう。インドネシア、ブラジル、パキスタン、ロシア、バングラディシュ、ナイジェリアと続き、10位に日本が入る。(2006年国連調査)

インドネシアは大航海時代に香辛料を求めてきたヨーロッパ各国に蹂躙されて、最終的にオランダ人に支配される。第2次世界大戦のとき日本軍がオランダ支配を解くが、日本の敗戦により再びオランダが盛り返す。これに対し民族主義者が独立を宣言して戦い、1949年に独立を果たす。その立役者のスカルノ元大統領が来日して見初めたのがデヴィ夫人である。

戦後、餃子、明太子などが復員兵によってもたらされ、人気食品に育った。歴史的にも或いは資源大国として経済的にも浅からぬ縁のあるインドネシアだが、料理に関しては日本にあまり伝わって来なかった。
スラバヤは日本では数少ないインドネシア料理のチェーン店である。

スラバヤランチ(インドネシア料理の盛合せ)

中央の春巻き・ルンピアは先日行ったトラベルカフェ・フィリピンにもあった。左端の串焼きがサテ。鶏肉の照り焼きや、海老の焼き物、野菜炒めなどは見たところ何の変哲もないものだが、歴史が語るとおり香辛料が豊富なインドネシアならではの味のような気もする。

この盛り合わせにテンペ(大豆の加工食品)、ナシゴレン(焼き飯)、ミーゴレン(焼きそば)などを食べれば一通りインドネシア料理を食べた気分になる。
もっとも、インドネシアは17,500もの大小の島により構成される国だから、料理の種類は数限りなくあるに違いない。

スラバヤの料理人は全てインドネシア人で、本場の味を再現しているというが、インドネシアに行った事がないので本当のところは分からない。それでも南国気分に浸り、リーズナブルな料理を楽しめるのがいい。トラベルカフェよりお奨めだ。

このランチには最初にウコンのスープ、デザートに揚げバナナとアイスクリームがついた。

揚げバナナは素揚げではなく、天ぷらのようだ。どんな料理法でも甘いのは変わらない。

暑い夏にはインドネシア料理が相応しいかもしれない。但し、暑いのは外だけで、室内は冷房で快適だ。こんなんで、本当にインドネシアを味わったと言えるのだろうか。まっ、いいか!


スラバヤ
http://surabaya.jp
都内:お台場店、豊洲店、六本木店
神奈川:みなとみらい店、港北店
静岡:伊東店、伊東宇佐美店(サヤン)、浜松店
岐阜:大垣店

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2007年06月04日

[エラワン](新宿)

タイスキ? タイシャブ? タイヨセ?


タイ料理で人気の鍋料理タイスキは、現地語ではなんと言うのだろうか。単純に考えてタイのすき焼きを略してタイスキと称すると思っていたが、それならまったくの日本語である。ところがタイでもタイスキと呼ばれているらしい。日本の鍋料理の代表であるすき焼きの呼称だけがタイで採用されたようだ。

タイスキはすき焼きよりはしゃぶしゃぶに近いということで、タイシャブが正しいと主張するところもあり、エラワンでもメニューにはタイしゃぶと書いてある。日本では20年くらい前からタイ料理屋の人気メニューになったようだが、銀髪は今回初めて経験した。

新宿アドホックビルは小さいビルと思っていたが、エラワンの店内は結構広い。エスニック料理屋で中年のおじさんグループに出くわすことはまずないが、鍋料理が名物のせいか奥の個室には珍しくも中年男性グループが数組入っていた。男2人が差し向かいで食べているテーブルも珍しくない。

店名がついたエラワンコース1人前2,900円を頼んだ。

前菜(ラーフガイ=鶏ひき肉のサラダ)

鍋にはブラックタイガー、帆立貝、海老のすり身ボール、いかのすり身ボール、チキンボール、ミートボール、ハウスリッチボール、海老ワンタン、タイ風餃子、海老の海苔巻き、いかの肉詰め、パクチー魚肉巻き、野菜の盛り合わせが入る。

材料


しゃぶしゃぶというより寄せ鍋に近い。これならタイヨセのほうが相応しいように思える。タレはナンプラーに唐辛子、パクチー、レモングラスなどを加えて作っているようだ。結構辛いので、スープに好みの量だけ溶かして使う。スープは鶏がらベースのシンプルなものなので、辛さが苦手な人でも大丈夫だ。

最後にセンレック(タイの米粉細麺)を食べた後にデザートがついてくる。センレックではなく雑炊も選べるが、そうなるとタレ以外は寄せ鍋と殆ど変わらない。見慣れない料理に臆病なおじさんたちも抵抗がないはずだ。

タイスキのタレは市販されているようだから、今度我が家でやってみよう。暑い国の熱い鍋が暑気払いにうってつけかもしれない。


エラワン 新宿靖国通り店
東京都新宿区新宿3-15-11 アドホック新宿8階
03-3341-5127
http://www.erawan-jp.com

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2007年05月22日

[トラベルカフェ フィリピン](飯田橋)

初めてのフィリピン・レストラン


フィリピン料理を過去に食べたことは1度だけ、ホームパーティーでフィリピン女性が作った料理だった。飯田橋に昨年出来て評判がいいと聞いて行く事にした。

トラベルカフェは「それぞれ異なったテーマを持つカフェで旅行情報を提供する」というコンセプトのもとに、ニュージーランドやスペインなどをテーマにした複数の店を持つ。トラベルカフェ・フィリピンはフィリピン政府も協力しているというから期待できると思った。

銀座のメキシコ料理の店「スナッパー&グルーパー」よりずっときれいな店内だが、イメージは重なる。飲むのはもちろんフィリピン産のサンミゲール。香港などアジア各国のマーケットを支配するビールだ。

海老とアボガドのタルタルディップ、ルンピア

豚ばらのアドボ、トースト

メニューの写真を見ても料理にフィリピンらしさを感じ取れない。アドボとは煮込み料理のことで、フィリピンの代表的な料理だが、日本の角煮とあまり変わらない。癖のない食べやすい料理は安心感はあるが、驚きがなくてつまらない。フィリピン旅行を促進するために日本人好みにしているのかもしれない。銀髪のように変わったものを食べたがる日本人は少数派だから、正しい戦略かもしれない。


フィリピンは昔はスペイン、戦後はアメリカの支配下もしくは準支配下にあった。アジアの他の地域と同様に華僑も多く住む。多くの外国文化の影響を受けたが、豊富な果実に恵まれた他の熱帯地域の国と同様に食文化は発展しなかったのかもしれない。

暑い国の多くに見られるのがバナナの揚げ物だ。約30年前に南米のコロンビアで初めてバナナ料理を見て驚いたものだ。それまで果物を油で揚げる発想はなかった。トラベルカフェのメニューにもあったので頼んだ。

バナナ、サラダ

予想通りの味だが、懐かしさも甦った。フィリピン料理を懐かしがって来たら、フィリピン人やフィリピンに行ったことのある人はがっかりするだろう。日本人が外国で日本食を食べて首を傾げるのと同じだ。東京の店でフィリピン料理を評するのは失礼だ。

「やっぱりフィリピンに行かなければ本当の良さは分からない。」と思わせたのだから、フィリピン政府の思惑どおりかもしれな。

トラベルカフェ フィリピンTOKYO店
東京都千代田区飯田橋3-5-1 東京区政会館1F
03-3288-0091
http://www.travelcafe.co.jp

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2007年05月08日

[ワンタイ](京橋)

食べやすいタイ料理


銀座・日本橋界隈にあるタイ料理屋やベトナム料理屋はどれも品がいい。つまらないと思わないでもないが、商売のためには止むを得ないだろう。ワンタイもそんな店の一つだ。
隣にはクロアチア料理の「ドブロ」、向かいには天ぷらの「深町」がある。

階段を下りると思ったよりこぎれいな店だ。接客するタイ人女性が美しい。典型的なタイ人の顔ではなく、中国系の血が混じっているようだ。日本人と言われたら信じてしまうだろう。俄然楽しくなってきたが、オーダーしたものは彼女の推奨に反して定番のものばかりだ。

ソムタム、トーマンプラー

ソムタムは青いパパイヤのサラダ。意外にも気合が入って辛い。唐辛子を除けずに食べるのでますます辛くて愉快だ。
トーマンプラーは魚のさつま揚げ。これはもっと辛くてもいい。何でも辛けりゃ楽しいのだから銀髪は味音痴と言われても反論できない。

トムヤンクン

これは必ず頼む。絶対オーダーする料理。いい味をしている。品がいい。もっとがんがん唐辛子や香草を入れた方が好きだが、万人に食べやすいのが銀座流。

メニューにはベトナム料理や中華料理と思わせるものも多数含まれている。それを指摘しても、「タイでは他の国と同様な料理がある」と美人のタイ人に説明されるたら、すぐに相槌を打ってしまう体たらく。

さて定番の料理を食べたので、追加注文は初めて食べる料理にした。

ガイホーパイトーイ、焼きそば

ガイホーという葉に包んだ鶏料理だ。タイは鶏肉の大生産地だから、鶏料理はたくさんあるそうだ。日本向けに生産される鶏や海老は、地元にも流出して新たな料理を生む。

最後にタイ風焼きそばを食べてお開きにした。

帰ってネットで見ると、ランチ時にはOLたちで行列が出来るという。ランチにも興味が湧いたが読み進むうちに客が全員女性のときもあると知って、気が萎えた。女性恐怖症の銀髪には無理だ。

ワンタイ
東京都中央区京橋2-6-19
03-3535-0340

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2007年02月02日

[アジャンタ](麹町)

初めて知った本場のカレー


南インド料理で有名なアジャンタは約40年前に九段下に開業した。ちょうど同じ時期に銀髪は父の転勤で福岡から東京に引っ越した。長兄が東京の大学に進学したことを機に、父は東京への人事異動を渋々承諾した。

その夜のレストランをアジャンタにした理由を、Kさんは食事をしながら聞いてくれた。目の前にはタンドーリの盛り合わせが出てきた。

父が東京行きを渋ったのは、東京勤務の先に海外駐在が待っているのを知っていたからだ。銀髪がまだ小中学生の年齢であるため、単身赴任は避けられなかった。
アジャンタに行ったのは長兄の案内だったと思う。開店してからそれほど経っていない頃で、父がいたかどうかは覚えていない。九段下にあった頃のアジャンタはおよそカレー屋らしくない平屋の立派なレストランだった。

今、目の前にあるチキン、えび、魚のタンドーリをそのとき食べたかどうか覚えていない。羊や鶏のシシカバブは食べなかったはずだ。ナンも覚えていない。黄色いご飯が印象に残っているので、ナンは頼まなかったかもしれない。

今では誰でも知っているサフランで黄色に染められたご飯は、田舎育ちの銀髪にとって驚きだった。しかし、もっと衝撃的だったのが魚のカレーだった。白身の魚が入ったカレーを食べるのは初めてだったが、衝撃を受けたのはとろみのついてないシャビシャビのカレーだったところだ。ハウスバーモントカレーが好みだった銀髪には、定番のお袋のカレー以外のものがあるとは想像できなかったのだ。

魚のカレー

Kさんにわがままを言って、懐かしのカレーを頼んだ。出てきた魚のカレーを見て、あんなに感動したことが嘘のように思えた。大学時代、地方出身の友人も何度か連れて行ったが、みんな一様に感動してくれた。しかし、今では地方都市でもインド料理屋はあちこちに存在する。

九段下からアジャンタがなくなったと聞いたときは悲しかった。麹町に移転したのは約25年前のことだ。豊富なメニューやインドらしい店の雰囲気を今は麹町で楽しむことが出来る。

インド料理屋は増えても、子供たちが知るカレーは今でもお母さんが作るカレーだろう。本場のカレーを初めて食べて驚くのは、あのときの銀髪と同じかもしれない。
やがて食べるたびに本場のカレーもいいと思うようになるだろう。

お袋のカレーの地位は永久に不動だろうけれど…

アジャンタ
東京都千代田区麹町3-11
03-3264-6955

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2007年01月18日

[ミュン](新宿御苑)

新宿御苑で人気のベトナム料理屋があると聞いて行った。


ベトナム料理屋はオーストラリアに居たときによく行った。タイ料理のように辛くないので子供でもOKだし、何より値段が安かった。ところがあんなに何度も行ったはずなのに、生春巻き、フォー、以外は何を食べたかあまりよく覚えていない。タイ、インドネシア、中華などと混同してしまっているためだ。

ミュンでも取り敢えず定番料理から入っていった。

生春巻き、パパイヤサラダ

ベトナム料理屋に必ずある生春巻だが、各店微妙に異なる。きっちり巻かれた固めの生春巻だった。甘くて殆ど辛くないタレはどの店の味もそれほど変わらない。
パパイヤサラダはタイ料理でもよく食べる。どちらが本家なのだろう。

てんぷら、豆腐の肉詰め

てんぷらはフィッシュ・ケーキという名の料理でよく食べたのはタイ料理屋だった。でも、ベトナム料理屋でもあったような気がする。
豆腐の肉詰めと手作りソーセージは初めて見た。帰り際に店長に聞いたところでは、ミュンのオリジナル料理。シェフはベトナム人だそうだが、ベトナム郷土料理ともちょっと違うようだ。

手作りソーセージ

ソーセージもオリジナル。黒粒胡椒が効いているのがいかにもベトナム料理っぽくなかった。
それでも肉詰め、ソーセージの2品は合格点を与えてもいい。

面白半分に飲んだベトナムワインはあまりいいものではなかった。フランスの植民地だっただけにワインが造られていてもおかしくないと思ったが、2,700円では期待する方がおかしいだろう。

人気の理由はやはりお値段だろう。若い女性が殆どの店内は、白髪のおやじにとってはちょっと気恥ずかしかった。

ベトナム・サイゴン料理 ミュン
東京都新宿区新宿1-3-8 YKB新宿御苑B1
03-3358-9951

生春巻き 680
パパイヤサラダ 950
てんぷら 600
豆腐の肉詰め 200×2
手作りソーセージ 600
ワイン27 2700

合計 6,227円(消費税込み)

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2007年01月06日

[韓国学生街料理 広場](新宿)

新宿職安通りの韓国料理屋に行った。


新宿駅東口を出て区役所通りの坂を上り切った突き当たり、職安通り界隈にたくさんの韓国料理屋がある。いつもは行きあたりばったりだが、今日の目的の店は約3年前から決まっていた。
あの日、俄かに太陽が雲に覆われ空が泣き出した直後に、選択する余裕もなく目の前の韓国料理屋に飛び込んだ。。店に入るや否や閃光が走り轟音が鳴り響いた。瞬く間に雨は道路に叩きつけられて跳ね返り、傘を持っていても足元から濡れるような状態になった。我々は傘すら持っていなかったのだ。

銀髪が運良く席を確保した後に、あっという間に入り口に列が出来上がった。我々の幸運をビールで祝い、肉を焼きながら隣のビルを見ると、そこにある韓国料理屋はガラガラである。いい方の店に飛び込んだとほくそえんでいたら、程なくして観光バスが隣の店の前に止まり、たくさんの韓国人旅行客が降りてきた。ほくそ笑んだのも束の間、隣に飛び込むべきだったと後悔した。雨に濡れなかっただけでも、神様に感謝しなければならないと慰めた。

あの日から憧れとなった店に入ると、職安通りが見渡せる2階の窓際の席に通された。焼肉用でない洋風のテーブル、椅子が据えられており、キムチやにんにくの強烈な匂いがなければ洋食レストランと間違えそうだ。メニューを見ると普通の韓国家庭料理のようだ。

お通し

キムチを含めて3種類の料理が出てきた。皿はまさに学食で使われるような代物だ。白菜キムチは古漬けだが、あまり辛くない。ジャコの唐辛子を食べても辛くない。

酒はマッコリを頼んだ。

2~3杯分を予想したが、たっぷり入っている。少し甘いが、よく冷えていて飲みやすい。

銀髪の知らないような変わった料理はないので、定番料理である海苔巻、チャプチェ、海鮮チヂミを頼んだ。

海苔巻

ジャントウ、プルコギ、野菜の3種の海苔巻。ジャントウがこの店のオリジナルで、紫色のご飯を巻いてあって面白い。素朴な味の海苔巻だった。

チャプチェ、海鮮チヂミ

どちらも量が多く、2人では食べるのに苦労する。店員はすべて韓国人で、彼女たちに通ぶって「ヤンニン(コチジャンより辛いみそ)をください」と頼んだが通じない。置いてないようなので「コチジャン」と言ったが、これも無いと言う。発音が悪いのかと思って「何か辛いもの」と言ったらテーブルの上にある一味唐辛子の瓶を指差された。ところがこれがちっとも辛くない。料理が赤く覆われるほどかけたがそれでも辛くないので諦めた。

辛い料理や薬味がないのが何とも不思議な店だった。店の名前を見てすぐに気付くべきだった。あの日の観光客の店選びの基準が、安くて量が多い店にあったことを。
二人で食べて飲んで合計4,700円。大人数で行けばもっと多種の料理が食べられる。
味も悪くないので、同国人に人気なのも分かる。

3人の店員が手持ち無沙汰で雑談をしているところに水を求めたら、セルフサービスと言われた。やさしく水を機械から注いでくれたが、テーブルまでは自分で運んだ。やっぱり店名どおり学食の乗りだ。

3年前のあの日、神様が2重の幸運をくれていたことを知った。飛び込んだ店の方が高いが味は上だった。3年間、恨めしく思ってすいませんでした。

韓国学生街料理 広場
東京都新宿区大久保1-17-7
03-3207-5539

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2006年12月21日

[こんべ](広島)

広島で韓国料理

全国を歩いていると新幹線の駅が繁華街からはずれているところが多い。前日、駅ビルにある「麗ちゃん」でお好み焼を食べたので、今日は違うものを食べたいと思ったが広島駅周辺は飲食店も少なくて寂しい。午後のアポまで時間があるので駅裏をぶらつくことにした。
12時近いのにシャッターが降りたままのビルが散見される。何気なく目を上げたら「愛友市場」の看板が飛び込んできた。

市場には必ず食堂があるはずなので、ブラブラ歩きの目標が定まった。部下を連れたネクタイ族が市場をうろつくとやけに目立つが、札幌、金沢、福岡などなど市場を覗くのが大好きな銀髪にとってはまったく気にならない。
足を踏み入れてみると、拍子抜けした。築地場内市場などを見馴れている者からすると、なんとも寂しい市場だ。愛友商店街と言ったほうがいいように思われた。

そんな市場なので当然のことながら食堂も少ない。諦めて市場を出ようとしたところで部下が「こんべ」の看板を見つけた。広島に来てなんで韓国料理を食べなければならないんだと一度は却下しようと思ったが、部下の希望を無下に打ち砕くのは可哀想だと思い直した。狭い階段を2階に上がった店に入った。

予想通りというかすいている。予想外と言おうか客は誰もいない。家庭料理というとおり、本当にどこかの家庭に上がりこんだ感じだ。敢えてテレビの見えるカウンター席に座って銀髪はクッパを部下は豆腐チゲ定食を頼んだ。

クッパ

女将さんが持ってきてくれたスポーツ新聞を読んだり、テレビを見上げたりして料理が出来上がるのを待った。出てきた鍋はグツグツと音を立てそうな感じだ。用心しながら一口食べたらしっかり口の中を火傷した。少し冷まさなければ食べられそうにない。二口目を食べたらやはり火傷した。こんなことを4・5回繰り返したがなかなか冷めない。

それでも待てないので本当に苦労しながら3分の1ほど食べたところで、ようやく火傷の危険が過ぎ去った。予想に反して大変美味しかった。辛さも銀髪にはちょうどいい。すなわち結構辛い。部下の選択は間違いではなかった。

夕方、仕事を終えて広島空港行きのバスに乗ると日本語、韓国語、中国語の3ヶ国語でアナウンスされた。考えてみると、広島でたくさんの朝鮮人が被爆した。強制労働で連れて来られた人も多かったのだろう。日韓市民レベルの会合の打ち上げがこんべで行われたこともあるという。

こんべの韓国料理が美味かったのは決して偶然ではないような気がした。


韓国家庭料理 こんべ
広島県広島市南区松原町4-24
082-264-6759

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2006年10月25日

[兄夫食堂] (赤坂)

今度は典型的な現代の韓国家庭料理を食べに行った。

毎朝、ヤクルトおばさん(お姉ちゃん?)がやって来る。大の韓国びいきの彼女に美味しい韓国料理屋を聞いたら、新橋「梁(ヤン)の家」がいいと言う。2日後の飲み会は4人だったので韓国料理は絶好に思えた。電話を入れたら韓国語で通じない。日本語の分かる店員に代わってホッとしたら、返事は予約で満席。已む無く赤坂の兄夫食堂に行くことにした。
兄夫食堂もテレビで再三紹介されており、いつか行こうと思っていた店だった。それに今日のスポンサーは長兄である。店の名前にマッチしているではないか。

千代田線赤坂駅からすぐに店はあり、ビル一棟が全部兄夫食堂になっている。他のビルにも系列店があり、随分と儲かって拡張していったのだろう。入り口には韓国の有名人が多数訪れたようで、色紙がたくさん貼ってあった。韓流ファンなら大喜びだろうが、我々4人誰一人としてファンではなく色紙の名前を見てもチンプンカンプンだ。

あれこれ選ぶのも面倒くさいので、2,800円のコースを食べて、足りなければ追加することにした。注文は4人前からなのでちょうどいい。

付け出しを食べている間にチジミが出てきた。つなぎの溶き小麦粉が少ないので海鮮自体の味が楽しめる。揚げたようにカリッとしたチジミもいいが、これも悪くない。

厚焼き卵はとにかくでかい。どうやって焼いているのだろうか。チャプチェにもちょっと驚いた。自分の知るチャプチェより随分と汁気が多い。その割に味が濃く、意外といける。

ポサムは蒸した豚バラ肉や他の具を白菜に巻いて食べる。兄が大好きで、これが入っていたので2,800円コース料理を頼むのに納得したのも頷ける。

メインは鍋料理で数種類から選べるが、お店の人の推薦に従ってコップチャン鍋を食べることにした。

韓国もつ鍋と言ったところで、テッポウやハチノスなどの内臓が入っている。
唐辛子やコチジャンの辛さが銀髪にはちょうどいいが、他の3人は「美味い、辛い」を繰り返している。
これだけ食べるとさすがにお腹が一杯になってきて追加オーダーをする気がなくなった。厚焼き卵と鍋が少し残ったぐらいだ。

コースにはアイスクリームが付くが、4人なので4種類頼んで食べ比べをした。追加でかぼちゃのアイスクリームを頼んだが、味見したみんながかぼちゃは入ってないと言う。そんなはずはないと店員に尋ねたところ、明確な答えは返ってこなかった。「かぼちゃに入ったかぼちゃもどきのアイスクリーム」と結論付けた。

兄夫食堂は各階で雰囲気が違う。1階に入るとまるで韓国にいる雰囲気だ。銀髪はソウルに何度も行ったが、韓国庶民が行く店が一番好きだ。アメ横みたいなところで食べた時は楽しかった。

兄夫食堂はそんな思い出をちょっと呼び起こしてくれる店だった。


兄夫食堂
東京都港区赤坂2-13-17 シントミ赤坂第2ビル1F
03-5575-3884
http://www.hyungboo.com/2006/main/

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2006年10月24日

[御廚](日本橋) 

日本橋高島屋の裏通りにある韓国宮中料理の店に行った。

「御廚(おじゅ)とは李朝王宮における厨房を意味する御厨(みくり)のことです。」
HPのこの記述を読むと店主のこだわりを感じる。しかし、店側の意思がいかに崇高であろうと、客に伝わらなければ仕方がない。店名も説明も、もっと分かりやすくした方がいいように思える。

「化学調味料、合成保存料、着色料等の人工的な素材は一切使用しない」こだわりは評価できる。入り口のドアには禁煙マーク。4つの個室がある2階、大広間の3階まで全館禁煙なのも嬉しい。店内も清潔でいかにも女性好み。実際、1階のカウンター席は銀髪を除いてすべて女性だった。

同行のHさんはクジョルパンセット(2,500円)を頼んだ。韓国のり、チャンジャ、ナムル、鱈三種の和え物、玉子焼き、えびとくらげの和え物、キムチ、白身魚の卵巻き、中央に焼肉。9つに仕切った器(クジョルパン=九折板)に美しく盛られて出てくる。

銀髪はコリコムタン(牛テール煮込みスープ)セット(2,000円)を食べた。スープは朝鮮人参やナツメが入った薬膳風。コラーゲンたっぷりのスープはお肌にいい。男がお肌をきれいにしてどこが悪い!てなもんだ。

料理が出てくるまで夜のメニューを見せてもらった。宮中料理と謳っているだけあって、どれも品のいい感じだ。韓国料理と言えば焼肉とキムチ以外の料理しか思いつかない人には珍しい料理の数々だ。
韓国料理といえば唐辛子とにんにくが決め手だが、宮中料理は別物。刺激は強くなさそうだ。

メニューには宮中料理がどれかわかるように印がついている。現代の香辛料ギンギンの韓国料理と比べてみると面白い。にんにくの原産地は中央アジア、アフガニスタン近辺だとの説が有力。唐辛子はもちろん南米が原産地。外来種が現代韓国料理の味を決定付けているのが面白い。

韓流ドラマの影響で、韓国旅行をした女性たちは多い。韓国で食べたものを懐かしがってくる人も多い。料理人を題材としたドラマが放映されていることも、お店にとっては追い風だろう。

宮中も現代も韓国料理に興味はない。興味があるのはコリアン・クラブだけ、という人もいるが、それじゃ体も財布も壊れてしまいますよ。
何しろ、コリアン・クラブときたら…   イヤイヤこの話は銀髪グルメ紀行にはそぐわないのでやめておこう。

たまには品のいい宮中・薬膳料理もいいかもしれない。

李朝宮中料理 御廚
東京都中央区日本橋2-6-6
03-3244-0010
http//www.oju.jp

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[御廚](日本橋) 

日本橋高島屋の裏通りにある韓国宮中料理の店に行った。

「御廚(おじゅ)とは李朝王宮における厨房を意味する御厨(みくり)のことです。」
HPのこの記述を読むと店主のこだわりを感じる。しかし、店側の意思がいかに崇高であろうと、客に伝わらなければ仕方がない。店名も説明も、もっと分かりやすくした方がいいように思える。

「化学調味料、合成保存料、着色料等の人工的な素材は一切使用しない」こだわりは評価できる。入り口のドアには禁煙マーク。4つの個室がある2階、大広間の3階まで全館禁煙なのも嬉しい。店内も清潔でいかにも女性好み。実際、1階のカウンター席は銀髪を除いてすべて女性だった。

同行のHさんはクジョルパンセット(2,500円)を頼んだ。韓国のり、チャンジャ、ナムル、鱈三種の和え物、玉子焼き、えびとくらげの和え物、キムチ、白身魚の卵巻き、中央に焼肉。9つに仕切った器(クジョルパン=九折板)に美しく盛られて出てくる。

銀髪はコリコムタン(牛テール煮込みスープ)セット(2,000円)を食べた。スープは朝鮮人参やナツメが入った薬膳風。コラーゲンたっぷりのスープはお肌にいい。男がお肌をきれいにしてどこが悪い!てなもんだ。

料理が出てくるまで夜のメニューを見せてもらった。宮中料理と謳っているだけあって、どれも品のいい感じだ。韓国料理と言えば焼肉とキムチ以外の料理しか思いつかない人には珍しい料理の数々だ。
韓国料理といえば唐辛子とにんにくが決め手だが、宮中料理は別物。刺激は強くなさそうだ。

メニューには宮中料理がどれかわかるように印がついている。現代の香辛料ギンギンの韓国料理と比べてみると面白い。にんにくの原産地は中央アジア、アフガニスタン近辺だとの説が有力。唐辛子はもちろん南米が原産地。外来種が現代韓国料理の味を決定付けているのが面白い。

韓流ドラマの影響で、韓国旅行をした女性たちは多い。韓国で食べたものを懐かしがってくる人も多い。料理人を題材としたドラマが放映されていることも、お店にとっては追い風だろう。

宮中も現代も韓国料理に興味はない。興味があるのはコリアン・クラブだけ、という人もいるが、それじゃ体も財布も壊れてしまいますよ。
何しろ、コリアン・クラブときたら…   イヤイヤこの話は銀髪グルメ紀行にはそぐわないのでやめておこう。

たまには品のいい宮中・薬膳料理もいいかもしれない。

李朝宮中料理 御廚
東京都中央区日本橋2-6-6
03-3244-0010
http//www.oju.jp

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2006年08月10日

[土火土火](日本橋)  韓国料理

ちょっと品がいい韓国料理屋に行った。

韓国料理イコール焼肉屋のイメージが強いが、焼肉を売り物にしない店もある。たまには焼肉以外の料理でお腹を満たすのも悪くない。

土火土火は外堀通りと八重洲仲通りの間、狭い路地の中央近辺にある。まさに隠れ家的な店である。ドアを開けると韓国料理屋というより、ちょっと洒落た居酒屋の雰囲気だ。どっかで見たことがある店名と思ったが、土間土間の勘違い。しかし、店の雰囲気は似ていなくもない。

焼肉屋定番の網焼きができるテーブルはない。焼肉を食べようと入ってきた客はがっかりするだろう。焼肉がないわけではないが、キッチンで焼いたものを持ってくるスタイルだ。客自らが炭火で脂を落としながら焼いて食べる手法は、大阪の食道園が開発したもので、この店のスタイルが韓国らしいのかもしれない。

いろいろ変わった料理もあるのだが、できるだけ誰もが手を出せるものを頼んだ。恐る恐る食べるような楽しみを、皆はあまり期待してはくれない。

キムチ盛り合わせ、土火土火サラダ

キムチが美味しいと他の料理も期待できる。オイキムチ、カクテキ、白菜、干し大根とどれも美味しい。干し大根がもっとも辛く、ヒーヒー言っている奴がいる。

スユック、牛刺し

スユックはこの店の看板料理で、牛の頬肉を蒸したもの。牛刺しは見ての通りで、一枚ずつ食べた後に残った肉を、年配者は敬遠し、若手は遠慮する。

海老のココナッツ揚げ、イカとニラのちぢみ

ちぢみは皆の絶賛を浴びた。表面のふっくら感と底のパリパリ感が絶妙でイカも美味しい。

鶏鍋ともつ鍋

お店のお奨めはもつ鍋。ピリ辛でうどんも美味しい。しかし、野郎どもはもつを敬遠する。一般にもつ鍋は女性人気に支えられているというが、男たちは食べ慣れたものしか口にしない傾向が強い。
ジャガイモや人参が入った鶏鍋の方が早々になくなった。

サムゲタン

最後はサムゲタン。食べたことがないと騒ぐTに敬意を表した。味は悪くないがちょっと煮込み不足か。骨もすべて食べられるほど煮込む店が多く、薬膳料理の色彩が濃いサムゲタンだが、この店のものは比較的食べやすい味と言っていいだろう。

どれも美味しいとみんなの評価は高かったが、銀髪は何か食べ損なったような気持ちが強い。ブルナッチチョンゴル、ナッキポックン、グランチム、カムジャチヂミ、チューユッケポックンなどなど。知らないものを食べる方が面白そうじゃありませんか。ねえ、みなさん!


土火土火
東京都中央区八重洲1-4-9
03-3231-1637

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2006年08月07日

[シディーク](人形町)  インド・パキスタン料理

最近なんだかインド人が増えてきたように思える。

日経新聞に「外国人が住みやすい街ランキング」が出ていた。上から麻布、広尾、六本木、青山と続く。ウンウンそうだろうと思って見るが、次に大久保が出てきて首を傾げる。外国人というとついつい欧米人を思い浮かべるが、大久保なら多分韓国人や中国人。アジア人ももちろん外国人だ。

オーストラリアから帰国したばかりの約15年前のことだ。秋葉原駅で切符の買い方が分からず困っている白人夫婦が目に入った。
すかさずMay I help you? と助け舟を出したが男はポカンとしている。一瞬間を置いて彼はたどたどしい英語で自分はフランス人で英語がわからないと答えた。焦ったのなんのどうしていいか分からないで困っていると、奥さんが自分は英語が出来ると助けてくれた。
助けるつもりが助けてもらった。何とか切符の買い方を教えることが出来たが冷や汗ものだった。白人=アメリカ人または英語が出来る人との先入観から起きた失敗だった。

さてランキング。大久保の後に白金、赤坂、新宿、原宿、恵比寿と来て、次が錦糸町。馴染みの薄い街なのでピンと来ない。アジア系だけでなく夜の世界で働くロシアや東欧系も多いらしい。

ランキングは22位ながら急上昇している街が葛西だ。久し振りに人形町を歩いたらインド料理店を見つけた。最近、あちこちにインド料理店が出来ているような気がしていたが、銀髪の勘違いではなく統計でも証明できる。江戸川区に住むインド人は900人。このところ急増しているらしく、インド人コミュニティー主催のパーティーに地元住民を招待するなど、日印友好にも積極的らしい。

シディークは都内に11店舗を展開している。

池袋でも似たような店を見たが、シディークとは別のチェーンらしい。いずれも間口の狭い簡易店舗のような造りだが、料理はしっかりしたものを出す。

今日は辛めのラムカレーを食べた。

ナンは注文を聞いてから焼くとのことで香ばしくて美味しかった。カシミア風のラム入りほうれん草カレーを食べたかったがランチメニューにはなく残念だった。カレー炒飯も数種類あるようで、今度は夜に来ようと思った。

これまではインド料理店に行っても必ず日本人スタッフが居たもんだが、最近はインド人だけの店が多い。流暢な日本語を話せる人も、殆ど話せない人も居る。

インド料理店にしてみれば雇用はやりやすくなっただろう。これからもどんどんシディークのような店が増えるに違いない。これを支持するのはまず女性たちだ。「お袋のカレー」からなかなか脱皮できないオヤジたちも多いだろうが、居酒屋ばかりじゃ脳がない。

たまには趣向を変えてインド料理を食べに出かけませんか?


シディーク 水天宮店
東京都中央区日本橋人形町2-1-3
03-3666-0132
http://www.siddique.co.jp

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2006年07月19日

[サームロット](新宿)  新宿エスニック

タイ料理とベトナム料理。どっちが美味しいかな。

新宿にはタイ料理屋が多い。一番大きな店は歌舞伎町にあるバンタイかな?宮廷料理を含む立派な料理が味わえる。小さな店も多く、その一つが花園神社近くにあるサームロットだ。
どの店でもあるのがタイ風さつま揚げのトーマンプラーとトムヤンクンで、銀髪の好物である。

小さな螺旋階段を上がると、カフェのようなサームロットがある。店内は明るく、天井から吊るされたテレビにはタイ語の番組が流されている。いや、タイ語の字幕が出ているので、タイの番組ではないかもしれない。いずれにしても何語かわからない。

料理はタイ料理だけでなく、ベトナム料理もある。あれもこれもある店は、どれもこれも中途半端な出来の料理が多くちょっと不安になる。日本人の店員にどちらの料理がメインかと聞いたら、強いて言えばタイ料理、なぜならコックは全てタイ人だからと答えた。

それなら安心と、好物のさつま揚げを頼んだ。

タイ料理屋に行けば必ず頼む料理だが、店によって微妙に味が違う。ちょっと辛いのは一緒だが、香辛料が他より効いている感じだ。見た目は日本のさつま揚げと変わらないし、材料も魚をすり潰して練ったものだから日本人には食べ易い。タイで食べたら日本に帰りたくなるに違いない。

トムヤンクン

一方、定番のトムヤンクンはどこで食べてもそれほど当たりハズレがない。唐辛子、レモングラス、香菜などが効いている。この店のトムヤンクンは思ったよりも辛くて、銀髪好みだ。殆ど一人で飲み干してしまった。

ネームクルック

サームロットで一番人気と言うネームクルックはスパムハムのようなタイハム、揚げごはん、ピーナッツなどを炒めてサラダ菜に包んで食べる。ミントやシャンツァイなども一緒に食べるように言われたが、それらの香草は癖が強すぎる。

友人は一包みを食べただけで、次を口にしようとしない。どうやら大きめの唐辛子のかけらを口にしたらしく、水ばかり飲んでいる。そういえばトムヤンクンも一杯目を飲み干すことが出来ないでいる。

バンタイミョウ

なーんだ、辛いものが苦手なんだと気がついた。銀髪はほぼ満腹状態だが、空腹そうな友人が可哀想になった。そこでベトナム料理のバンタイミョウを追加することにした。水で戻したライスペーパーにひき肉や野菜を包んで食べる。ひき肉は干しエビを入れたニョクマムで味付けしてあるようだ。まったく辛くないので友人の顔にようやく笑みが浮かんだ。

タイ料理だけでなく、ベトナム料理も置いてある理由が分かってきた。激辛が好きな銀髪のような人間ばかりではない。
あれもこれもあるが、どれもそこそこ満足できるお味だった。値段もリーズナブルなせいか、周りの客は若いカップルが多い。同伴と思われる着物の女性が浮いているが、どうやら中国クラブのママらしい。新宿らしい光景だ。

たくさん食べ残して店を出た。膨らんだお腹をへこまそうとバッティングセンターに行った。2回目の300円を機械に入れて数発目に何とホームランが出た。光る掲示板、唸るサイレン。ジャイアンツに入ってあげようかと思うほど舞い上がった。記念品(ハンカチ)をもらって意気揚々と新宿を引き上げた。


サームロット
東京都新宿区歌舞伎町1-2-19 三権ビル2F 
03-3205-0148
http://www.saamrot.com

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2006年07月13日

[ジュンバタン メラ](赤坂)  インドネシア料理

暑い日々にうんざりしたら、暑い国の料理を食べよう!

赤坂は面白い街だ。狭いエリアに種々雑多な料理屋がひしめき合う。一番多いのが韓国料理屋だが、他にも面白い店は多い。赤坂見附駅を出て田町通りを少し歩き、坂を上り一ツ木通りに入ってすぐ左のビルの地下にジュンバタンメラはある。

階段を降りると除々に異国情緒が漂ってくる。店は意外と広く、右手にはステージがある。日によって生演奏があるようだ。インドネシアの音楽といえばバリ島のケチャが有名で、是非行きたいと思っていたが未だ実現していない。最近ではテロが頻発して物騒なので、観光客も減っているだろう。

メニューを開くと懐かしさが込み上げてくる。インドネシアには行ったことがないが、サテなどの代表的な料理はシンガポールでも食べられる。屋台ではこのインドネシア風焼き鳥がメインとなっている。シンガポールへは何度も行っているので、懐かしいという訳だ。

酒はまずビール。インドネシアのビール「ビールビンタン」を飲んだ。暑い日に向いているビールだ。ビールの後は椰子の酒「アラック」にした。甘いのかと思ったら、結構強いスピリッツ系の酒だ。焼酎を飲んでいるような気になる。

ビールビンタン、アラック

サテは一皿2本でいずれも500円。まず4種類の串を頼んだ。シンガポールのサテはもっとピーナッツソースが効いていたように思うが、この店のサテはサッパリ系だ。

サテアヤム(鶏)、サテサピ(牛)

サテタンブリナス(鶏、辛い)、サテカンビン(羊)

鶏の辛い串焼きは本当に辛くて口の中がヒリヒリした。ビールを飲んでいる間に冷え切ってしまった体から、再び汗がドッと噴出してきた。

シンガポールを懐かしんでばかりもいられない。インドネシアの代表的な焼きそばを頼んだ。

バミゴレン(焼きそば)

そして、忘れてならないものはインドネシアの伝統食品テンペだ。テンペとは大豆の煮豆を発酵させたもので、食感はしっかりしている。肉の代用品として使われることも多いが、大豆だけに健康食品である。

これを焼き鳥風にした串焼きと、カレーのような煮込み料理を2品頼んだ。ココナツの入った煮込み料理はタイのレッドカレーに似て辛くて美味い。白いごはんに良く合った。

サテテンペ、サンパル ゴレン テンペ

アー、バリ島に遊びに行きたいなー


東京都港区赤坂3-20-8
03-3588-0794
http://www.jbm-gr.com/jbm/index.html#

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2006年06月03日

[ジンナー](新宿) 迷ったらインド料理

知らない店に入るのは躊躇する。比較的当たりハズレのないのがインド料理だ。

あまりきれいなビルではないのでエレベーターの扉が開き、店の入り口を見るまでのわずかな時間は不安だった。店の中に入って客がいるのを確認するとホッとする。ホッとした後、今度は自分たちが座るテーブルがあるかどうか心配するのだから勝手なものだ。

店内をざっと見渡すと、スタッフは全員がインド人で、料理もインド人が作っているようなので、第一審査は合格。次に3組の先客をさりげなく観察する。そのうちの4人グループがインド人だと分かると、第二審査も合格である。同国人に愛されているのなら間違いあるまい。自分が座るべきテーブルもいくつか選べる状態なので取り敢えず完璧だ。

見開き一枚のメニューは写真の料理に番号がついている定番のもの。このようなメニューが出てくるとチェーン店だと想像できる。さしずめ「ジンナー新宿店」というようなものだろう。この場合、料理は可もなく不可もなくのケースが多い。もともとハズレがないと思ってインド料理を選んだのだから過大な期待をするのは無理な話である。

お腹があまり空いてない我ら3人組はメニューをじっと見つめる。銀髪はいつものように他の人たちが何を選ぶか待っている。みんな、個々に食べるのか、分けて食べるのか迷っているようだ。頃合いを見て、銀髪がいつものように議長役を買って出ると、みんな少し安心したようだ。

定番のタンドーリ・チキンは店の評価をするためにも食べるべきもの。これを1ピースずつ。おつまみ代わりのパパドも1ピースずつ。シーカブは切り分けるので2個。シーカブはたまねぎを炒めずにひき肉に混ぜて焼いたようだ。ソーセージと言うよりハンバーグ風で、意外とみんなの評価が高かった。

タンドーリ・チキンとカレー

通常インド料理屋で出てくるナンはでかい。隣の席を覗いてこの店も例外でないのを確認する。ナンは数種類あるので、他ではあまり食べたことのないガーリック味のナンを頼む。

ガーリックナンとエビのカレー

みんなの腹具合を勘案してカレーは一つだけにした。ガーリック味のナンはおつまみとして消費されたのでカレーにつけるナンが足りない。そこで普通のナンを1枚追加した。

これでみんなお腹一杯。ダラダラ話をしていたらコーヒーが出てきた。頼んでないので怪訝な顔をするとサービスだと言う。頼んだ料理の代金からするとあまりいい客でもないだろうに、嬉しいじゃないか。

スゴーク贔屓にしたい気持ちにさせてくれる。ところが連れの言葉は「今度、ランチに来よう!」

ランチの料金はさらにリーズナブルなので、コーヒーをサービスしてくれた効果はあったのだろうか?
ちょっとお店の人が気の毒になった。

ジンナー
東京都新宿区西新宿1-14-6 新宿西勢ビル5階
03-3349-1619

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2006年05月21日

[プリック]② うずら

馴染みの店・「プリック」でも、食べたことのない料理は多い

再び池袋のタイ料理屋に行った。久し振りに行くと好物のトムヤムクンなどいつも同じものになってしまうが、先日行って間もないので違う料理ばかり選んだ。いつもお腹一杯になって食べられなくなってしまうタイ(レッド)カレーをメインにするのはすぐ決まった。

その前に何を食べるか選ぶのに苦労した。悩んだ末の一つ目が海老のさつま揚げ。タイ料理には日本のおでん種のような練り物があるが、これはフライになっていてちょっとイメージが違った。
次は魚の浮き袋入りサラダ。一度揚げているのだろうか、カリッとした食感もよろしく面白い。唐辛子やナッツも入ってエスニックらしい。

もう一品はうずら揚げにした。フランス料理などでもよく使う食材だが、出てきた料理はシンプルに揚げただけのもの。骨まで食べられるうずらを見て、遠い昔を思い出した。

30年近く前の話である。赴任地・豊橋の駅ホームに焼き鳥屋があった。焼き鳥屋と言っても立ち飲みのチンケな店だが、不思議なことにお店の看板料理はうずらだった。プリックのうずらのように、生まれたばかりの小さなうずらは骨まで食べることが出来た。
なぜうずらなんかがあるのだろうと不思議に思ったが、答えはすぐに分かった。

豊橋の高額所得者名簿を片手に農村地帯を回った。敷地内に入ると、おじさんがひよこの選り分け作業をしているのが見えた。拾い上げたひよこをひっくり返し、お尻の汚れ物をふき取って一瞬にして雌雄を判断する。片方は一羽ずつ囲い柵のある箱の中に丁寧に置いていく。片方は無造作に次々とバケツの中に放り込まれていく。

バケツの中で押しつぶされまいともがいているのは、哀れわが同胞のオスである。豊橋は日本有数の卵の産地で、特にうずらは日本一。バケツのひよこは殆どが焼き鳥屋に直行し、ほんの一部は黄色や青に着飾って夜店に並ぶ。

神業的な雌雄選り分けの技術を持つ相手にかかっては、卵を産む鳥が夜店に出ることはない。子供にせがまれて、大きくなったら食べればいいと思って買ったひよこは、やがて家族の一員となり、平和な一生を終える。

焼き鳥屋に行った鳥は、もっと幸せに短い一生を終え次の輪廻に備える。銀髪は尊い命をひよこからいただいて、感謝しながら酒を飲む。

タイ料理屋で豊橋を思い出すとは予想外の展開となったが、ひよこを選り分ける名人たちは、引く手あまたでタイなど東南アジアに行くと聞いたことがある。冷凍焼き鳥など鶏の加工品はタイ産が多い。タイ料理屋にうずら料理があるのは、豊橋駅の焼き鳥屋と同様で決して意外ではないのかもしれない。


「プリック」
東京都豊島区池袋2-62-6
03-3590-3413

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2006年04月07日

[鯉魚門(Lei Yue Mun)](香港)  巨大シャコ

香港に行ったら何を食べるか?話の種を探すならシャコに限る。

香港旅行の楽しみは美味しい食事とショッピング。観光の一環として面白おかしく食べるなら九龍サイドのホテルからタクシーで約20分の鯉魚門がお勧めである。

タクシーを降りて門をくぐると正面の海には水上生活者の船が、左には魚屋が並ぶ一画が見える。いずれの店にも水槽の中で巨大な魚やいかが泳ぎ、ロブスター、えび、かにが動いている。あわび、巻貝などの貝類も豊富にある。両側に魚屋が並ぶ狭い路地を歩くと、店から客引きが寄ってくる。時には腕を掴まれそうなのを振りほどき、一番奥の「大佛口」と書かれた店を目指す。

店に着くとお茶を一杯飲んでから、店員を従えて元来た道を戻る。魚を買いに行くのだ。大佛口の指定する店でお目当てのシャコ、はた、巻貝、かにを買った。魚屋で料金を払い、レストランに戻ってどんな料理にしてもらうか相談する。今日は中国人の友人にお任せした。

ピータンは砂糖をちょっとつけてしょうがと一緒に食べるが、本場の食べ方にはカルチャーショックを覚える。きゅうりのピり辛漬けとトマトとザーサイのスープが出てから本番に入る。

いよいよシャコの登場である。日本のシャコは10㎝程度の大きさだが、このシャコの長さはその約3倍、全体の大きさは10倍ぐらいになる。中ほどの身は厚く食べ応えがあるが、頭と尻尾の部分は殻に邪魔され身は少ない。味は日本のシャコと同様淡白なので、にんにくの風味を効かせた仕上がりになっている。聞けばこのシャコはマレーシア産。オーストラリアやニュージーランドのロブスターは伊勢海老とは比べ物にならない大きさだし、ピーマンやきゅうりにしたって日本産は本当に可愛いサイズだ。

中国の香辛料を効かせた煮豚は日本人には苦手な人もいるかもしれない。高級魚ハタの蒸し物は上品な白身が美味いが汁も絶品で、これを白いご飯にかけると何倍でも食べられると中国人の友人は嬉しそうに話す。

巻貝も中国の香辛料で煮込んであるが、ちょっと辛くて美味だった。
カニはオーストラリアのマッドクラブと同種のものと思われる。黒に近い甲羅を持つが火を通すと鮮やかな朱色に変わる。中国料理では渡り蟹なども殻のまま炒めるが、ちょっと食べ辛いのが難点ではある。
最後に空芯菜の炒め物を食べて、胃の油を流すため中国茶を多めに飲んだ。


香港では街中にも店頭の水槽に活魚を入れている店があり、鯉魚門の店より美味い料理が食べられそうな気もする。お金さえ出せば、もっともっと美味しい店が山ほどあるのが香港だが、観光気分で面白く食事をしたいなら一度は鯉魚門に来るべきだと思う。


大佛口食坊
58A Hoi Pong Rd C., Lei Yue Mun
2727-4868
http://www.taifathau.com

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2006年04月03日

[カサブランカ シルク](丸の内)  カサブランカでベトナム料理?

カサブランカと聞けば大好きな映画を思い出す。期待して行った。

今日はMさんが選んでくれた店だ。店名を聞いて下調べをして出かけた。ホームページを見ると「遠くカサブランカをイメージしたエレガントで異国情緒溢れる店内」と書かれていた。映画のカサブランカについてはこのブログで何度も書いてきたが、期待が大きすぎると失望する。なぜベトナム料理なんだろう。

カサブランカは旧フランス領モロッコの都市。フランス料理ならまだ分かる。もっともベトナムもフランスの植民地だったので何とか辻褄は合う。フレンチ風ベトナム料理といったところだろうか。映画の雰囲気も、ハンフリー・ボガードも、イングリッド・バーグマンも忘れることにした。

忘れてしまえばいい雰囲気の店だ。カップルのために夜景が見えるカウンター席もある。ベトナム料理は女性に人気があるため、テーブル席も殆どが女性連れか女性だけのグループ。個室に消えた団体客以外は我々3人が唯一の男だけのグループだ。

料理も悪くない。彩り野菜と平目のカルパッチョ、鶏・まぐろ・甘エビ三種の生春巻きの盛り合わせもいい。

カニとカリフラワーのスープ、カリッと揚げた鯛と大根のスープも良くできている。鯛のスープにはタピオカが入っているのだろうか。

添えられた野菜が美味いフィレステーキとあさりのフォー

「カサブランカ シルク」は際コーポレーションのアジア・エスニック料理系の店だが、このグループは山ほど店を展開しているようだ。
チェーン店の最大の苦労はフロア・スタッフの質を維持することだろう。この店も大きすぎて質の維持にはてこずっているように見える。

店のコンセプトがフレンチ風の気取ったものになっているので、純粋にベトナム料理を味わいたいなら新宿か池袋に行ったらそれらしい店が見つかるだろう。

「カサブランカ」も「ベトナム」も「フレンチ」も忘れたら、若い二人にはいいかもしれない。いや、どっちかが若ければいいか。いや、いや、若くなくてもいいや。

料理や雰囲気の割にはリーズナブルな料金で楽しめるのが魅力だ。

女性には嬉しいデザート


カサブランカ シルク 丸の内店
東京都千代田区丸の内2-4-1丸の内ビルディング5階
03-5220-5612 
http://www.kiwa-group.co.jp/restaurant/a100072.html

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2006年03月02日

[モティ](赤坂)  ほうれん草のカレー

やっぱりカレーは辛いほうがいいと思ってインド料理屋に行くことにした。インド人がやっている店ならほうれん草のカレーを食べたい。

オーストラリアに居たときはしばしばランチでインド料理屋に行った。他の店では缶ビール1本を飲むが、カレーの時は2~3本飲んだ。大好きなほうれん草カレーは羊肉がゴロゴロ入っていて、食後は腹一杯になって動きたくなくなる。会社に戻っても仕事にならない。「良かったなー、あの頃は」とインド料理屋に来る度に思い出す。

本格的なインド料理屋にはビーフカレーはない筈だと議論した。ヒンズー教では牛は神聖な生き物。これを食べるはずがないのにたまに置いてある店もあった。仏教徒のスリランカ人か回教徒のパキスタン人に違いないと勝手に納得していた。一番喜ぶのは日本人。

モティは店員全員がインド人のようだ。メニューに牛肉料理はない。まずパパダンを頼む。塩と胡椒が効いた薄焼きせんべいのようなものだがビールに良く合う。メニューにはPapod(パーボード)とあるがインドではこう呼ぶようで、パパダンはスリランカでの呼称らしい。銀髪はこれさえあればあとはカレーだけでもいいが、客は不満だろうから別のものもオーダーする。

客に合わせてタンドーリを頼んだ。タンドーリは円筒状の土釜のこと。代表的なタンドーリ・チキン、それとタンドーリ・プラウン(海老)、フィッシュ・ティカ、シークカバーブなどが入ったバーベキューセットを頼んだ。

シークカバーブは羊のひき肉を焼いたソーセージのようなものだが、トルコ料理のシシカバブと起源は一緒だろう。串のことをシン、焼肉のことをカバブと言うらしい。大きな肉の塊にして回転(ドネル)させて焼くのがドネルケバブで、そぎ切って小麦粉を焼いたものにくるんだものをオーストラリアでよく食べた。これに似たスブラキはギリシャ料理。
インド、トルコ、ギリシャ、アラブ諸国。チンギス・ハンが広めたのか、他の遊牧民がシルクロードに乗せて広めたのか、似たような食べ物があちらこちらにある。

最後にお目当てのほうれん草カレー=サグマトン。もちろん羊肉マトンが入っている。辛くしてくれと頼んだのでちょっと赤いが、普通はほうれん草の緑色が濃いカレーだ。オーストラリアではカシミアンカレーと呼んでいた。カシミアとはインド北西部にある高級羊毛の産地。

モティはインド北部の家庭料理をウリにしているようなので、サグマトン(カシミアンカレー)があって当然。インド料理屋でも南と北ではかなり違うようだが、日本人には区別がつかない。麹町のアジャンタは南インド料理でスープ系のカレーが多い。

インドビール2本とワイン1本飲んで8,000円弱。カレーを食べるとお腹一杯になるので安上がりでいい。ナンも美味しいが、これも結構な量である。

インド料理屋はあちこちにあるが、昼時にはバイキング形式で人気の店も多い。スパイスが効いているため、あたりははずれが少ないのもいい。食べ過ぎてしまうのがちょっとつらい。


インドレストラン モティ
東京都港区赤坂3-8-8 赤坂フローラルプラザ2F
03-3584-3760

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2006年02月20日

[グレイス](赤坂) 蔘鶏湯(サムゲタン)

赤坂のAさんの会社をRさんと一緒に訪ねた。ミーティングを終えて行くのはもちろん韓国料理。ここは赤坂だ。

なぜ赤坂には韓国料理屋が多いのだろう。焼肉中心の店だけでなく、家庭料理や宮廷料理もある。AさんとRさんは共に辛いのは苦手である。韓国料理と聞いてちょっと不安気な表情をする。ご心配なく。韓国料理でも辛くない料理はある。今日は蔘鶏湯だ。

初めて食べたのは7年ほど前、やはり赤坂だった。韓国の土鍋に音が聞こえるかのごとくグツグツと煮立った蔘鶏湯が出てきた。中には鶏が丸ごと入っていた。鶏は中ににんにくやなつめ、そして朝鮮人参米などが詰められて長時間煮込まれる。一種の薬膳鍋だ。

これにはまった。赤坂で、人形町で、新宿でと韓国料理屋に入ってメニューを受け取るとまず蔘鶏湯の文字を探した。韓国に行ったときも高級店で、或いは市場の食堂で食べた。

鶏は長時間煮込んでいるため、スプーンや箸で簡単にほぐれる。店によっては骨も食べられるほどだ。ちょっとした韓国料理屋ならどこでも置いてあるが、AさんもRさんも食べたことがないとのことだったので、ハズレがないように気を遣う。

事前にネットで調べてきた店はグレイス。蔘鶏湯が看板料理と謳っているのでここにした。
本店は麻布十番にある。「昔は韓国の王様しか食べられなかった王朝料理、それが“蔘鶏湯”です。
今でも、医食同源の思想が受け継がれているお隣韓国の食卓では、“補薬”とも呼ばれ、体に良い栄養食として大変親しまれている料理なのです。」とのこと。

グレイスお勧めの料理をいろいろ聞いたが、結局一人前4,000円のコースにした。韓国風冷奴、ナムル、韓国風魚刺身、チャンジャ、チジミ、明太子サラダ、蒸し豚のスライス、みの焼、最後に石焼ビビンパ、生姜茶、アイスクリームがつく。これを韓国のどぶろく「マッコリ」を飲みながら食べる。


さて目玉の蔘鶏湯。写真を撮る前に店員にほぐされてしまったが、ちょっと小ぶりの若鶏が丸ごと入っている。今まで食べた中では品がある味に仕上がっていた。韓国の市場で食べた野卑な蔘鶏湯も好きだが、グレイスの蔘鶏湯は誰でも受け容れることができそうだ。

スープは毎日半日かかって仕込む。鳥は2時間以上煮る。他の韓国料理のメニューも豊富だが、蔘鶏湯を看板にする以上は鶏の選択が難しい。鳥インフルエンザを克服していい蔘鶏湯を作り続けた欲しい。

さて、どこの蔘鶏湯を選ぶか。強烈なインパクトを望むか、品の良さを望むか。いずれにしても焼肉とキムチだけが韓国料理ではない。


蔘鶏湯料理「グレイス」赤坂店
東京都港区赤坂3-13-6 国際天野ビル2F
03-3224-0775

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2006年02月13日

[千疋屋]日本橋  高級果物屋のカレーライス

「エーッ! メロン1個1万円もするのー?」という会話を誰しも一度はしたことがあるに違いない。葡萄一房5千円、みかん1個1,000円も当たり前。そんな千疋屋でカレーが食べられる。

千疋屋には客が入院でもしない限り行くことはない。果物は嫌いなのでフルーツパーラーに入ることもない。千疋屋でカレーが食べられるとは夢にも思わなかった。三井不動産販売の友人にグルメ紀行を書いていると言うと、是非ここのマンゴーカレーを食べろと勧められた。あの千疋屋のフルーツカレーならきっと値段も高いだろうと及び腰になったが、700円と聞いて行く気になった。話の種を得る値段としては割安だ。

日本橋三井タワーで千疋屋を探すのは簡単だ。難なく入り口右手に果物屋を発見。部下のKを伴ってズンズン奥に入っていく。果物売り場の先に「カフェディフェスタ」がある。Kは「2階にもレストランがあるみたいなのでそちらに行きましょう」と言うが、三井の友人に教えられたのは1階。そのカフェの入り口で店員が案内するのを待ったが、誰も来てくれないので声をかけるとセルフサービスとのこと。

マンゴーカレーライスを頼み金を払って席で待つ。呼ばれたところでKが取りにいってくれた。

マンゴーと聞いて変なカレーだなと思ったが、マンゴーの原産地はインド北部からミャンマーにかけての地域で、マンゴーチャツネはカレーに甘味と酸味を加える隠し味として、あるいはカレーに添える薬味としてよく使われるとのこと。りんごや福神漬けよりも本場・本物のカレーの必需品という訳だ。

そう言えば千疋屋は生の果物だけでなくジャムなども売っている。チャツネもジャムのようなものだから、これとカレーを結びつけるのは極めて当たり前の発想。

マンゴーカレーは他店ではポークカレーと言って出される類のものだ。マンゴーを前面に出すのは千疋屋ならではのこと。一口食べてみた。意外に甘くない。ンッ? これって変な表現。カレーを食べるときは「意外に辛くない」と言うべきだ。食べ進むうちに辛味が増して汗が出てきて、最後に「やっぱり辛かった」と言うべきだ。しかし今日は違う。最後に「やっぱり甘かった」と言ってしまった。

マンゴーカレーにはフルーツがついてくる。普段は食べない銀髪だが千疋屋だともったいない気がして食べちゃった。なんかすごーく得した気分になるから単純なオヤジだ。

食べ終わって2階のレストラン「デーメテール」を覗いた。ここにあるのはスペシャルマンゴーカレー。スペシャルがついて1,260円。三井の友人の言葉を思い出し、Kの口車に乗らなくて良かった。二人分1,120円も得をしたかな?

何がスペシャルか知らないが、激辛好みの銀髪には1階のカレー1回だけで充分。1階のマンゴーカレーと2階のスペシャルマンゴーカレーの両方を食べたことがある人。コメントください。

千疋屋の果物はただ高いだけでなく品質も特急品だと思うが、700円のカレーを出しているなんてちょっと微笑ましい。


千疋屋総本店
日本橋三井タワー1階
http://www.sembikiya.co.jp/ 

 

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2006年01月25日

[チョウベトナム](銀座)  上品なベトナム料理

「晩飯食べに行くかフォー」と言うと「行きましょう、フォー、フォー」と来た。Yは乗りがいい。HGラモンの決め台詞で何を食べに行くかわかったようだ。

料理は決まったがレストランが決まらない。本当は新宿か池袋あたりに行きたいが、相手に合わせると銀座近辺になる。銀座界隈には各国の料理が揃っているが、どうしても銀座の客層に合わせて品のいい店になる。

新宿や池袋には中国、韓国、東南アジア出身の人が多く住む。路地裏の店に行けばその国出身の人たちが集う。従って味も雰囲気も異国情緒があって楽しい。品はちょっと欠けるけれど。

有楽町のサイゴンに行こうかとも思ったが、行った事のない店・チョウベトナムに切り替えた。チョウベトナムは歌舞伎座横の入り口を上がった2階にある。ベトナムにある一流ホテル出身のシェフが作る料理との触れ込みだったが、予想どおり銀座らしい店だ。

ベトナムの刺繍や絵が壁を飾る。定番の生春巻きとフエ風揚げ春巻き(網状ライスペーパーで巻いた揚げ物)、ピリ辛の酸っぱいスープ。ベトナム風お好み焼き、鶏肉のレモングラス風味炒め。最後にフォーを食べることにした。

オーストラリアに居たときベトナム料理をよく食べた。ベトナム料理屋だけでなく、タイ、インドネシアなどの東南アジア料理屋が多数あった。貧しいアジア系移民が向かう仕事は手っ取り早く料理屋になる。チョウベトナムの料理はオーストラリアで食べていたものに比べると上品だ。

中国からインドネシアに至るまでタイやベトナム、マレーシア、カンボジアなどがあるが、独自の料理はあるものの、微妙に重なり似ている料理も多い。タイとベトナムは特に似ているが、ベトナムの方がどことなく品がある。独立を維持できたタイ王国、フランスの植民地だったベトナム。料理には風土、歴史、宗教、人種など様々なものが絡んでいて面白い。

特に食べたかったえびしんじょとサトウキビの揚げ物はなかった。タイにはタイ風ピリ辛さつま揚げがある。どちらも日本のそれと良く似ている。独自の料理か。日本から伝わったのか、日本に伝わったのかどちらだろう。

結構酔いが回ってきた。Yは聞き上手だ。酔っ払ってしまって銀髪のウンチクは止まらない。

エッ! 酒のせいにするな、酔ってないだろうって? そんなこと言うなよな。

さぁ、フォーを食べよう。 フォー、フォー!

鶏のフォー


チョウベトナム
東京都中央区銀座4-12-15 歌舞伎座東新館2階
03-3547-3777
http://www.globalproduce.co.jp/cvn/index2.html

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2006年01月13日

[プリック](池袋)  気取らず本場のタイ料理

アメリカやオーストラリアは移民の国だ。人種の坩堝なだけに、色んな国の料理が楽しめる。日本は移民が少ないのに様々な外国料理店がある。不思議な国だ。

オーストラリアに居たときに、スーパーマーケットの敷地内に韓国人経営の寿司屋があり、韓国人がぎこちなく寿司を握っているのを見て憤りを感じたことがある。
移民の国のオーストラリアでは、料理はその国出身の人が作るのが当たり前だから。
しかし、すぐに考え直した。日本ではどうだろうか?

「フランスの○星レストランで修行した」というのが売りになるように、日本で無数にあるフランス料理屋、イタリア料理屋などは出身国の人がシェフをしている店は殆どない。
エスニック料理はちょっと違う。目抜き通りから外れると、日本に移住してきた外国人が経営する店が結構ある。そして、こんな店が本場の味を忠実に守っている。

池袋西口から5分程歩いた裏通りに、小さなタイ料理屋「プリック」がある。タイ人のお母さんが作る料理は、オーストラリアで食べたタイ料理と同じ味だ。
銀座や新宿などのきれいで大きなタイ料理屋にも何度か行ったが、上品過ぎてちょっと違う。タイに駐在したことのあるFさんの話ではタイ料理にも宮廷料理と庶民の料理があって、宮廷料理は美味くないとのことであった。

小さな路地裏の店といってもプリックはなかなかの本格派である。ビール、ワイン、ウイスキーなどタイ産のものが置いてある。

お勧めに従って頼んだのは4品。

クンチュアナムプラー(海老の刺身)、プーパッポン カリー(渡り蟹のカレー炒め)
ソンタム プープターラー(青パパイヤのサラダ)、トムヤンクン(海老入りスープ)

どれも辛くて鼻水が出るほどなのに、さらに辛くしてもらったのはトムヤンクン。何倍もおかわりしてしまった。レモングラス、ニョクマム(魚醤)パクチー(香菜)などの香りがとてもいい。

辛い辛いと言いながら、タイビールを飲み、メコンウイスキーを飲む。
どの皿も汁が美味い。タイの藁で作った保温器に入ったもち米をちぎり取っては汁に浸して食べる。

タイには行ったことがないのでうんちくのしようもないが、何だかタイの料理屋に居る気分で楽しい。

因みにプリックとは唐辛子のことだそうだ。


「プリック」
東京都豊島区池袋2-62-6
03-3590-3413

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