2008年12月15日

[清山](渋谷)

隠れ家的な蕎麦屋


渋谷駅から歩く歩く。渋谷でナンバー1の蕎麦屋との評判が背中を押してくれるがなかなか辿り着けない。早道のつもりで裏道を選んだのが不味かった。小さな地図をほのかな灯りで読むには齢を取り過ぎた。行きつ戻りつしながら予約の7時を少しオーバーしてようやく辿り着いた。

隠れ家と呼ぶに相応しい佇まい。1階席はガラガラ、地下も半分ほどの入り。部屋一杯に広がる大テーブルの片隅に座った。ジャズが流れるモダンな店内、淡い照明の壁際に一升瓶が並ぶ。

焼き椎茸、そばがき

スープを溜めた椎茸は思ったより香りが薄かったかな。そばがきは今まで食べたことがないような柔らかく、それでいてモチモチした食感。たっぷりのわさびをつけて食べると、ちょっと感激した。

焼き鱧の板わさ、天ぬき

日本酒が27種類もある。定番の板わさは鱧入りの高級品。砂場を思わせる天ぬきもなかなか良かった。焼き味噌も頼めばいくらでも酒が飲めそうで危険だ。

せいろ蕎麦、田舎蕎麦

十割そば、特に田舎蕎麦は蕎麦らしい風味が感じられる。タップリ供される生わさびが嬉しく、酒の肴にもいい。

蕎麦湯

重い、重い鉄瓶にはそば湯。これが驚くほど濃い。そばがきとそば湯がとても印象的な店である。

8時過ぎには店はほぼ一杯になった。蕎麦屋でデートも悪くないと思うが、この日は男同士、女同士の客が多かった。料理を運ぶ店員から店のこだわりを聞けなかったのがちょっと残念だった。勘定場で少しだけ話が聞けた。
店の名刺を求めたが置いてない。ホームページも多くは語らない。隠れ家らしい店ではある。


清山
東京都渋谷区神山町10-8
03-3460-0088
http://seizan.oc2n.co.jp/

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2008年11月27日

[松木家](渋谷)

渋谷で老舗の東京風すきやきを


道玄坂を上がり交番前から右に折れて神泉方向に少し歩くと右手に松木家のビルがある。通りから見えるのはショットバーで、短い階段を上がってドアを開くと店の右手がレストランになっている。奥の座敷席は宴会客で一杯。我々はテーブル席に案内された。

「すきやきとしゃぶしゃぶ、どちらがお奨めですか?」と仲居さんに聞いても、「お客様のお好みですから」と言われると会話はどうどう巡りするだけ。甘いのが苦手な銀髪でも、隣のテーブルから流れてくるすき焼の匂いに気持ちが乱される。箸袋を見たら松木家の上に「すきやき」としか書いていないので、すきやきに決めた。

前菜

「上すきやき」と告げると、仲居さんはすぐに引っ込んでしまった。牛肉料理以外にも料理はたくさんあり、すきやきの前に何か頼もうと思ったのに肩透かしを食った格好。戻ってきた仲居さんの手には料理が2品。メニューを見直すと、7,000円の上すきやきには前菜とデザートがついていた。これだけで充分だ。

立派な霜降りの近江牛がやってきた。料理はすべて仲居さんがやってくれるので楽チンだ。卵はこだわりの栃木県矢板産。「箸で持ち上がるんですよ」と言われても、ちょっと遅かった。既にかき混ぜてしまっている。しかし、美味しい卵であることはよく分かる。肉と卵のハーモニーが抜群。すきやきにして本当に良かった。実に美味い。

「この店はいつからやっているんですか?」と聞いたら「120年以上前です」と言うので驚いた。渋谷の現在地に移転してから既に70年、元は浅草にあったそうだ。
ますます、すきやきにして良かったと思った。松木家の看板料理は昔からすきやきで間違いない。しゃぶしゃぶは大阪の永楽町スエヒロ本店の先代店主が昭和27年に考案したものらしいから、60年足らずの歴史しかない。

ごはんかきしめんかを迷ったが、きしめんにして正解だった。鍋の残り汁をタップリ吸ったきしめんをこだわりの卵につけて食べて大満足。でも、次回はごはんに乗っけて食べてみたいかも。

日本酒の品揃えも良く、食べ終わったらバーに移ってもいい。なかなか美味しい松木家だった。


松木家
東京都渋谷区円山町6-8
03-3461-2651

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2008年11月18日

[へぎそば 匠](渋谷)

身体にいいそばでも飲みすぎにはご注意を


出張続き、運動不足、魚が美味しい冬。体が重くなってくると、蕎麦屋に足が向く。へぎそばの店なら新潟の美味しい日本酒も飲める。

階段を下りて店に入る。カウンターに座ってメニューを開く。そこで初めて四谷三丁目の匠と同じ系列の店と気付く。3年間で約900軒も行けば忘れてしまう店もある。まして、渋谷の匠の内装、雰囲気、客層は四谷とは全く違っていた。

お通し、生牡蠣、栃尾の油揚げ

四谷は昔ながらの居酒屋風で年配の女性が注文を取りに来るが、渋谷は今風の居酒屋で男性店員のユニフォームも決まっている。ところがメニューに並ぶ料理は殆ど一緒。「お奨めは?」と聞くと「栃尾のジャンボ油揚げ」と言うのも同じ。

そばチヂミ、そばコロッケ、ぎんなん

四谷になかったメニューはそばチヂミ。そば粉を使うならガレットと呼んだ方が良さそうだが、チヂミの方が一般受けするのだろう。ガレットはそば粉のクレープとも言われる。いつまで経っても本名で呼んでもらえない可愛そうな食べ物だ。ネギが入ったそばチヂミはなかなか美味しかった。

のっぺ、へぎそば

最後にへぎそばを食べると決めているのでお腹はこれ以上膨らませない方がいい。メニューを吟味した上で、結局のっぺを食べることにした。四谷で越後ののっぺは汁がないことを教わった。箸の使い方を判別できるような料理は食べ過ぎることがなく、日本酒の肴にはうってつけである。

そばのつなぎに海草(ふのり)を使ったへぎそばは、コシがあって美味しい。四谷より小さいへぎ(木の器)があるのもカップルが多い渋谷ならではのサービスかもしれない。

できるだけ肉類を避けたので胃は重くないが、日本酒を飲みすぎて頭が少し重い。反比例して口が軽くなる。自己制御は本当に難しいものだ。

へぎそば 匠  渋谷文化村店
東京都渋谷区道玄坂2-23-14 道玄坂225ビルB1
03-5784-6680
http://www.takumi-hegisoba.net

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2008年11月11日

[よかろう門](渋谷)

なかなか美味しいもつ鍋屋


気のせいかもしれないが、渋谷は鍋料理の店が多い。勘違いを恐れず更に分析すると、渋谷は若者が多い街だからと思い立つ。文化村通りやスペイン坂を歩くと水炊きやもつ鍋のように安くて腹が一杯になる鍋料理の店が目に付く。高級ふぐ店は見当たらない。若者だけでなく、銀髪も安心して入れる。

近くにもう一軒もつ鍋屋があったが、よかろう門の方を選んだ。店に入ると意外と広く、早い時間なのに半分くらい席が埋まっていた。狭い席に通された挙句「混みあってきたら2時間で〆させていただきます」と強気だ。

お通し、酢もつ

まぐろの山かけがお通しとはもつ鍋屋らしくない。福岡の有名店「やま中」に行って以来、もつ鍋屋ではまず酢もつを頼むのが定番になった。鍋よりも店によって特徴があるのが酢もつだ。よかろう門のものは万人向けで食べやすい。

鍋、ちゃんぽん

「どれがお奨め?」と聞いたら「味噌を頼む人が多いですけど、博多では醤油が普通らしいですよ」と言う。確かに彼女の言うとおりだ。やま中でも醤油味を食べた。出てきた鍋に入っているもつが立派で感心した。

キャベツ、ニラ、ゴボウ、などの野菜がしんなりして食べ頃になった。連れが美味しいを連発する。店員の強気もまんざら大袈裟でもないようだ。他の料理を頼もうか迷ったが、柚子胡椒入り餃子と追加の野菜を鍋に入れることにした。〆にちゃんぽん麺で腹を満たした。

隣に若いサラリーマンが二人。鍋をつつきながら白いご飯を食べている。彼らの向こうに若い女性の二人連れ。飲んでるのはウーロン杯だろうか。お互いのテーブルがくっつくことはなさそうだ。座敷には男女のグループ客が数組。店内はほほ満席だが追い出されるほどではなかった。

本社は福岡というだけあって、本場の味に近くてなかなか美味しかった。店舗は渋谷店の他に赤坂にもある。福岡の赤坂かと思ったら、東京港区の赤坂。福岡の店を閉め、東京に進出して4年目に入る。頑張れ、博多っ子というところかな。


よかろう門
東京都渋谷区宇田川町26-11 白馬ビル3F
03-5458-2198
http://www.yokaroumon.jp/index.php

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2008年11月09日

明治神宮

伝統の式には変わらぬ親子の愛情


神楽殿に入ると「おめでとうございます」と挨拶された。「?」と思ったがすぐに自分の格好に気がついた。親族の控室に向かう男が礼服に白いネクタイなら挨拶の言葉は簡単だ。主役の家族に会うと今度はこちらが「おめでとうございます」と言う。乱発される「おめでとう」はいつも笑顔とセットである。

新郎と新婦を言い間違えて皆の笑いを誘った。厳粛な親族紹介の場ではジョークを封印するつもりが、結果オーライになった。「式は既に始まっています。私語は慎むように」と係のおばさんに睨まれながら神殿に向かった。

大きな赤い傘を掲げられ、境内を主役の二人がゆっくり歩く。参拝に来た人たちがカメラを向ける。外国人観光客が特に喜んでいる。銀髪も背筋を伸ばし、胸を張って歩く。美しい姪っ子の後方に冴えないおやじが写っては申し訳ない。

披露宴が行われる明治神宮記念館に移動した。新郎新婦の友人たちが加わり、より華やかに場が盛り上がってきた。挨拶も余興も期待されない銀髪はただ食べるだけ、飲むだけである。

次々に料理が運ばれてくる。入れ歯の調子が悪い母の料理には細かく切れ目が入っている。気遣いができる賢く優しい姪っ子が事前に頼んでいたようだ。

一流の結婚式場、ホテルで行われる披露宴の食事は良く出来ているが、どんなに頑張っても壇上の主役には敵わない。

これまでたくさんの披露宴に出席した。似た様な式次第だがそれぞれに個性がある。両親、親族、友人たちを見れば新郎新婦の人となりが良く分かる。

宴もクライマックスに近づいた。姪っ子が手紙を読む。我が兄のくだりは泣けた。泣きそうな、それでいて笑っているような兄が格好良く、映画「花嫁の父」のスペンサー・トレーシーを思い出した。エリザベス・テーラーも綺麗だったなー。

しかしあれはいかん。我が娘には絶対に感謝の手紙なんぞ読まないように約束させなければならない。たくさんの人に涙顔を見せるのは辛い。感謝は結婚したときでなく、時々ボソッと言ってもらう方が嬉しい。

明治神宮
http://www.meijikinenkan.gr.jp/jingukyosiki/index.htm

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2008年11月04日

[ボルドーセラー](南青山)

心地よい隠れ家にしちゃおう


老若男女、日本人と外国人、たくさんの人で賑わう表参道の交差点のすぐ近くなのに、小さなビルの階段を下りると喧騒を忘れてしまう。店にとっては悲しいが、こちらにとっては嬉しい半分ほど埋まっただけの静かな店内。南青山でワインバーとなれば女性ばかりと思いきや、左の席は日本人の上司と部下、右の席は外国人おやじ二人で、アベックは一組だけ。実に面白い。

スモークたくあん、お婆さんの作るパテ

メニューの中で変わったネーミングの料理2つを頼む。「甲州ブドウの香り」というたくあんは、ワインを売り物にする店ならではのもの。「キッチンにお婆さんが居るの?」と茶化した相手は美形の店員。男共は彼女目当てに来てるのかと思ってしまう。これだけで楽しくなるのだから男は困る。

自家製スモークサーモン、自家製ソーセージ

スモークサーモンまでテーブルに置かれた割り箸で食べていたが、ソーセージになって初めてナイフとフォークを手にした。評価が高い中国原産の梅山豚を使った自家製ソーセージ。こだわりの料理は知る人ぞ知る柿崎シェフならではのもの。テーブルに来てくれなかったので話ができなかったのが残念だ。まあ、美人のお姉さんがいるからいいか。

ウニとキャビアの冷製パスタ

日本ならではの海の幸を使ったスパゲティ。日本ほど様々な麺料理がある国はないだろう。日本古来の麺類が超えることが出来ない壁を、スパゲッティは軽々と越えていく。本場では思いもつかない料理も、異国では簡単に出来てしまう。実に面白い。

左右の席ではポンポンとボトルが開けられていく。外国人のワイングラスはグラスワインを飲んでいる我々のものと比べるとひときわ大きくて妬ましくなる。

勘定を払って店を出たところで空き瓶が放り込まれた木箱が目に入った。高級シャンパン・サロンの空き瓶もある。値段が高いワインも置いているがひけらかさない謙虚な店主の心根が窺える。いい食事、いいワインをリーズナブルに楽しめる店。何を飲むかは客の懐次第。店主のメッセージをしっかり受け止めて階段を上った。

表参道は人通りが2時間前より増えたようだ。夜はまだ長い。


ボルドーセラー
東京都港区南青山5-1-25 北村ビルB1
03-5467-8420
http://www.bordeaux-cellar2005.com

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2008年10月29日

[瓜](渋谷)

いい店見つけた!


「今日は生牡蠣を食べるぞ!」と、渋谷のオイスターバーをネットで調べて行った。ところがビルの袖看板に目指す店の名はない。ビル違いかと行ったり来たりしたがやはり見つからない。
仕方なくオイスターバーの後釜と思われる店に入った。「和食とワインの店」の看板文字に期待して。

照明を落とした雰囲気のある店内。キッチン奥に炭火の焼き場。カウンターの左上にはワイングラスがぶら下がる。ここまでは看板どおりだが、棚には森伊蔵、村尾、魔王の芋焼酎3Mを筆頭に有名焼酎が並ぶ。日本酒も純米酒を中心にいい品揃え。ムクムク興味が湧いてきた。

お通し、椎茸の炭火焼

お通しに帆立と金目鯛の寿司が出てきて意表を突く。これがなかなか美味い。小さい店の割にメニューは豊富で驚く。鮮魚、薩摩地鶏、岩手県産地鶏・高原豚、佐賀県産大豆を使用した豆腐、無農薬有機野菜、珍味。何を食べるか随分と迷った。

野菜の中で自慢の素材は椎茸とアスパラと言う。今のアスパラはオーストラリア産なので、国産の椎茸を頼んだ。その椎茸を一口食べて連れが驚きの声を上げる。「原木?菌床?」ここまで相手をしてくれていた店員は質問の意味を分からず、選手交代。「原木です」と板長が答える。原木栽培した栃木産椎茸は香りが良くて秀逸だった。粘り気のないさらさらした柚子こしょうが気になる。美味すぎる。

薩摩地鶏もつ盛合せ、銀杏

鶏肉はいつものように刺身でチェック。美しい。薬味はショウガ、ニンニク、柚子こしょうの3種。柚子こしょうが美味い。「大分産?」と聞いてみたものの自信がない。答えは鹿児島産。おばあちゃんが手作りしているもので、普通の店では手に入らないらしい。やはり市販の瓶詰め柚子こしょうではなかった。肉がなくなった後も柚子こしょうを残して酒の肴にした。
銀杏は思ったとおり藤九郎。随所にこだわりがある店である。

田楽、豚バラ肉の塩焼き

豆腐も豚も自慢するだけある。脂身の多い豚も塩味が効いて美味しい。再びの柚子こしょうが嬉しい。

メニューにはなかったが、お通しの寿司が美味しかったので〆も寿司を握ってもらった。鯛、ひらめ、白いか、甘海老。なめこ汁がとびっきり熱くて飲むのに苦労した。

日本酒の値段がちょっと高めなのが痛いが、料理にはとても満足した。居酒屋と割烹の間の料金で、いい素材を使って上手く調理している。近いうちにまた来よう。いい店見つけた!



東京都渋谷区道玄坂2-23-13 渋谷DELIタワー8F
03-5459-3068
http://www.shibuya-uri.com/

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2008年10月17日

[TOMPOOYA(東風家)](渋谷)

アジア料理なんでもござれ


渋谷スペイン坂はいつも活気に溢れている。通行人の多くは若い人なので歩くスピードは早く、話し声も大きく明るい。そんな若者たちを相手にする飲食店もユニークだ。ビルを見上げて雰囲気が良さそうだったので飛び込んだのがTOMPOOYAだった。

店内は個室風の部屋が並ぶ。カーテンで通路と仕切られており、足元は見えるので完全な個室ではない。それでもプライベートな空間は維持されて心地よい。カラオケのビッグエコーの系列店だけに個室中心の店造りはお手の物なのだろう。

お通し、飲茶盛り合わせ

揚げパンのような、コロッケのような、不思議なお通しが店を象徴している。最初に来たのが飲茶盛り合わせ。無難なスタートである。

3種類の春巻きプレート

生春巻きや揚げ春巻き。甘辛いタレ。多分ベトナム料理なのだろう。ちょっと違うような気もするが悪くはない。

サテー盛り合わせ

インドネシアなどマレー圏の代表的な料理のサテー。シンガポールや日本のインドネシアレストランで食べるものと全く違う。盛り付けも味も上品である。初めて食べる人は美味しく思うだろうが、本場のサテーを食べたことがある人は違和感を持つだろう。

タコライス

日本もアジアの一部であることは否定しない。日本代表として登場したのは沖縄名物タコライス。まあ、こんなものだろう。

敢えて各国の料理を並べてみた。もちろん一国の料理で統一する方法もある。カップル向けの小部屋の他に小パーティーができる部屋もある。トイレに行くついでに店内を見渡すと2家族合同で誕生パーティーをやっていた。主役は幼稚園児のようで、盛り上がっていた。

中国、タイ、ベトナム、インドネシア、韓国、日本などなど、色んな料理を揃えた妙なお店。食通は目を剥くかもしれないけれど、子供たちは喜んでいる。考えてみれば日本の家庭も似た様なもの。お母さんは世界各国の料理を作れるスーパーシェフなのである。


アジアンダイニング TOMPOOYA(東風家)渋谷スペイン坂店
東京都渋谷区宇田川町13-7 KOYASUビル4F
03-5459-2622
http://www.clubdam.com/dkdining/index.html

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2008年10月09日

[御蔵](渋谷)

お手頃価格の京懐石


渋谷マークシティーの4階、奥まったところにある御蔵は高級そうでちょっと入り辛い。「京の田舎料理」の文句に勇気付けられて入ってみると、なるほど格式張った感じがなく臆することはなさそうだ。メニューはコースのみで4,200円、5,800円、7,600円の3種類。見栄っ張りが悲しむぐらいリーズナブルな価格設定である。

いずれのコースにも鍋があり、一番下が豆乳鍋で他は牛肉の鍋。健康に留意したら僅かな見栄も除外することができる。金を出す身に優しいコース設定に感謝した。

前菜、小鍋(豆乳鍋)

前菜の中では柿の白和えが季節感を出している。豆乳鍋は一人一鍋なので喧嘩しなくていい。上のコースは大鍋で、店の女性が取り分けてくれるようだ。羨ましくもあるが、煩わしさはない。

里芋だんご、鰊茄子

里芋だんごの中には鳥のつくねが入っている。京料理らしく優しい味だ。鰊も京料理らしい。ここまでは確かに田舎料理というのが頷ける料理ばかり。高級素材は使っていないけれど、満足感はある。

日本酒の器も遊び心があって面白い。演出効果は抜群である。

子持ち鮎塩焼き、南部鶏山里焼き

メインは4品の中から選べる。鰆の西京漬けと牛肉鍬焼きは食べ損なったが、選んだ2品は間違いではなかった。

湯葉豆腐丼と漬物、冷やしうどんとおにぎり、デザート

食事は2品から選ぶので迷わず一つずつ。京漬物がついた丼の方に軍配が上がる。それにしても、うどんはよく冷えていた。

気がつけば、前も横も外国人。しまりやの外国人にとっても気軽に京料理が味わえる店である。店の女性に「今日は外国人が多いですね」と聞いたら、いつものことらしい。「俺もヴェトナム人だけどね」と言ったら、マジで驚いてくれた。店の女性たちは可愛くて仕事ぶりもいい。「正社員?」と聞いたら「アルバイトです」と言われ、今度はこっちが驚いた。

銀座店も料金設定は同じようだ。外国人だけでなく、若い人にもお奨めの店だ。


京の田舎料理 御蔵 渋谷マークシティ店
東京都渋谷区道玄坂1-12-5 渋谷マークシティウェスト4F
03-5459-4011
http://www.fukunaga-tf.com/mikura

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2008年09月17日

[笑龍](渋谷)

野菜ソムリエと漢方アドバイザーの店


ともかく野菜ソムリエが選んだ野菜を漢方薬局と協力して薬膳料理を出すというのが笑龍のウリらしい。野菜ソムリエ資格がどのぐらいの価値があるか分からない。美容と健康にいいと言われれば、悪いイメージは湧かない。まあ、入ってみよう。

消化促進、老化防止、美肌、免疫力アップ、養血と脳内活性、風邪予防。メニューを見ると、全部食べなければならないような気になる。迷ったらセットメニューだ。「副都心線開通記念セット」が一人前2,800円。これに決定! もともと女性客向けに作ったセットで物足りないかもしれないと言われて、看板料理の世界一長い春巻きを追加した。

野菜ソムリエサラダ、大海老のマヨネーズ

いかにも健康に良さそうなサラダに見える。目で食べるサラダといったところだろうか。

紹興酒テイスティングセット

紹興酒、20年物紹興老酒、甘口の5年物紹興老酒の3種セットで1,000円。漢方の酒を飲もうか悩んだが20年物に負けた。紹興酒は体内では作れない必須アミノ酸を含むので、勝手に漢方酒に分類してあげた。

春巻き、美肌フカヒレの茶碗蒸し

揚げる鍋がないから家庭では食べられない春巻き。結局はさみで切ってくれるのだが、「手で持って食べてください」と言えばもっと面白いだろう。まあ、上品な店では奨められない。

本日の産直野菜一品、フカヒレの薬膳ごはん、身体にやさしいデザート

コラーゲンが人気のフカヒレ料理がコースに2品も入っている。本数が数えられるほどでフカヒレ繊維と言った方がいいが、最近はやりの偽装ではない。2,800円のコースでは上々である。

薬膳料理の店だけに、腹八分目の量が憎い。軽めの味付けなので後で胃がもたれることもない。「副都心線開通記念セット」は10月31日までやっている。女性には喜ばれるだろう。

男性には食後は早く帰って寝ることをお奨めする。飲みなおしに行こうものなら、帰りにラーメンが欲しくなってしょうがない。折角の薬膳料理も効果が消えてしまうだろう。銀髪は我慢できた。薬膳効果は維持できたかもしれないが、我慢は精神的に辛かった。

笑龍
東京都渋谷区宇田川町21-1
03-5728-5515
http://www.urg.co.jp

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2008年09月09日

[町家酒房 DEN 原宿](神宮前)

場所良し、酒良し、料理良し、雰囲気良し


神宮前の交差点でタクシーを降りてぐるりと見回し、鼻をひくつかせる。どこに連れて行かれるのだろうと同行者が不安に思う瞬間だ。一軒目、交差点のすぐそばにある店の前で立ち止まり、メニューをパラパラとめくった。すぐに地下への階段に足を踏み入れ驚かせた。いい加減に決めたように見えただろう。

薄暗がりの向こうにゆったりとしたテーブル席とカウンターが見える。店頭にあったメニューには様々な料理が書かれていたのに、バーのような雰囲気はちょっと意外だった。カウンターにはサントリーのウイスキーと、サントリーが輸入しているスコッチが並ぶ。「サントリー系列の店ですか?」とバーテンダーに聞くと、当たりだった。

ずわい蟹とキノコDEN風サラダ、戻りカツオのカルパッチョ

プレミアムモルツの黒生ビールが美味い。料理はバーのおつまみの域を超えている。奥のテーブル席で鍋料理を楽しんでいるカップルがいる。入り口近くのテーブルでは真剣な表情の男二人が軽いつまみで飲みながらヒソヒソ話をしている。込み入った仕事の話だろうか。

ネギトロの京風湯葉巻き、霜降り豚トロの古代塩焼き

京風ダイニングと謳う店の人気料理がネギトロの京風湯葉巻き。山芋がシャリッとしていいアクセントになっている。4品の中で一番美味しかった。

ゆったりとした大人の雰囲気の割にはリーズナブルな店である。ボトルワインもそれほど高くない。気分のいい食事が最後の勘定で乱されることはなさそうだ。

食事が終ってもお楽しみはこれからだ。目の前の「The Owner’s Cask 」が、銀髪にウインクをしている。混ぜ物なしのシングルカスクだけに、アルコール度数は61%。高度数を感じさせないまろやかさはストレートで飲まなければ分からない。

チーフバーテンダーの石塚さんとの会話も楽しい。他の客のために石塚さんがカクテルを作り始めた。シェーカーを振り終えたところで「もう少し背を伸ばして、ときどき頭の高さまで手を振り上げたらカッコいいですよ」と余計なことを言ってしまった。「素人が何を言う!」と怒られるところだが、石塚さんは汗を拭き拭き照れたような顔をする。

調子に乗って「バーテンダーの一番の見せ場だから、石塚さん目当ての女の子がカウンター一杯になるように鏡の前で練習したらいい」と勝手に動く困った口である。61%はやはりきいているようだ。

年中無休。週の初めは客も比較的少なくてゆっくりできる。カップルでも男同士でも使える店だ。

京風ダイニング 町家酒房 DEN
東京都渋谷区神宮前4-30-3 ティーズ原宿B1F
03-5775-3786
http://www.gnavi.co.jp/myu

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2008年09月03日

[美食 米門](渋谷)

味も値段もワンランク上の居酒屋


デパートの中、しかも渋谷ならたかが知れていると思った銀髪は世間知らずだった。若い女性アルバイトが客引きをしていたのも判断を誤らせた一因である。席につきドリンクメニューを開いて自分の甘さを悔いた。ビールの中瓶が850円、日本酒は一合1,000円以上するものばかり。

お通し、クレソンと芹のサラダ

料理も殆どが4桁と普通の居酒屋より2~3割高い。覚悟を決めてオーダーした。お通しの煮物が美味しいので少しホッとする。清流で育てたというクレソンと芹のサラダも悪くない。少し機嫌がよくなってきた。

馬刺し、本ししゃも

馬刺しは熊本産が有名だが、青森県産小田桐牧場直送というので興味が湧いた。運ばれてきた馬刺しはとても美しい。たてがみと赤身が重なり合い、手前に霜降りロース肉が輝く。ロースが口の中でとろけるのは見ただけで分かったが、たてがみと赤身を一緒に食べたとき口に広がるまろやかさには驚いた。値段だけのことはある。

北海道産の本ししゃもはプレゼンテーションも立派。馬刺しと食べ比べると分が悪いが、食べる順番が逆だったら感動しただろう。

薩摩若しゃもの串焼き5品盛り合わせ

小振りの若しゃも焼き鳥5本で1,500円は有名店並の価格。もっとも既に居酒屋気分は吹っ飛んでいるので、値段はあまり気にならなくなっていた。
さあ、次は何を食べようかと意気込んだが、相方が腹一杯と言うのでお開きになってしまった。

新宿、品川、横浜、梅田にもある米門以外に、系列のオイスターバーMAIMONが恵比寿、銀座、梅田にある。銀座のオイスターバーには行ったことがあるが、雰囲気がいいだけでやたら高かった印象が残っている。

今日の米門はちょっと高めだが、悪くはなかった。店員の応対にも文句はない。そうそう、呼び込みをしていたアルバイトの女の子がとても可愛くて、育ちの良さそうなお嬢さんだった。何よりもそれが一番良かった所かな。アルバイトがきれいな笑顔を見せている店が悪いはずがない。


美食米門 渋谷パルコ店
東京都渋谷区宇田川町15-1 パルコPart-1 ダイニング&ガーデン 8F
03-3464-
http://www.maimon.jp

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2008年08月27日

[吾照里 OJORI](渋谷)

上品な韓国家庭料理


渋谷駅から文化村通りを東急百貨店方向に上を向いて歩く。もちろん泣いているわけではない。左上方になかなかいい雰囲気の韓国料理屋らしきものを見つけた。ビルの入り口を見つけるのにちょっと苦労しながら店に辿り着いた。

見上げた時とちょっと雰囲気が違う気がしたが、若い韓国人女性2人に笑顔で迎えられるとどうでもよくなった。美人の方が先生役のようだ。若い方が注文を取りに来たが日本語が上手くなくて要領を得ない。すぐさま美人が助け舟を出してくる。サンゲタンとパジョンを奨められた。量が多そうなのでちょっと渋るが、結局従った。銀髪の好物ケジャンと合わせて、取り敢えず3品を選ぶ。

お通し、ケジャン

上品な味のケジャンである。口に含んで殻を噛むと、柔らかい身が出て来る。身がタップリ詰まって美味しい。

サンゲタン

ハーフサイズのサンゲタン。これでも結構量がある。薬膳らしい朝鮮人参などが入っていない。残りの半分に含まれているのかもしれない。塩、胡椒をちょっと加えて食べる。これも上品な優しい味だ。

海鮮パジョン

予想よりも更に大きなチヂミが出て来た。厚さもある。他の料理を頼んでいなくて良かったと胸をなでおろした。美人店員が何度も奨めたように、確かに美味しい。表面がパリッとして、中はトロリとしている。全部食べきったあとも鉄皿は熱々だった。

さすがに腹一杯になった。勘定を終えて席を立つと、後ろの女性二人が大きなパジョンと格闘中。さらに肉を焼いて食べる様に勢いがある。日本女性の元気さが男共を上回っているのはオリンピックだけではない。

家に帰りホームページを開いて、我々が見上げた店が本店で、入った店は新館だと分かった。どうりで雰囲気が違うはずだ。他に東京駅八重洲口、汐留などに10店舗を展開している。日本人の口に合う優しい韓国家庭料理を出す店である。


吾照里 OJORI 渋谷新館
東京都渋谷区道玄坂2-29-18 清水ビル3F
03-5458-6636
http://www.ojori.jp/

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2008年08月11日

[ありそ亭](青山)

青山で福井の味を


「青山の骨董通りお願いします」と告げると返事もなくタクシーは動き出した。「小笠原流会館を知ってますか?」と聞いたらぶっきらぼうに「知りません」と一言。仕方ないので窓外を注視してナビゲーターを務めた。道を間違えることもなく、路地を入って複数の飲食店やブティックのあるエリアに辿り着いた。ありそ亭は突き当たりにある立派な店だった。

席の間隔がゆったりしていてなかなか雰囲気のある店だ。窓の外には小さな庭園が見える。アラカルトを頼もうとしたが、強くコースを奨められた。料理が出て来るのもコースの方がスムーズだと言われてその気になった。7,000円の荒磯コースを頼んだ。

前菜盛合せ

強く奨める理由が分かった気がした。流れ作業で出せるし、見栄えも悪くない。レバーペーストとパンのような洋風のものもあれば、福井名物の「へしこ」もちゃんと入っている。

鱧椀、お造り

鱧の吸物がとても美味しい。あまり酸っぱくない梅干もいいアクセント役になっている。

鮎の塩焼き、いちじくの抹茶天婦羅

炭の入った壷の上に乗せられて鮎がやってきた。ホカホカの鮎は福井の酒が良く合う。場所柄女性向けに梅酒やワインなども置いてあるが、外国人向けに日本酒の何たるかの説明を載せている。もちろん日本語でも書かれている。日本人にこそ、銘酒を料理に合わせて欲しいものだ。

おろしそば、デザート

そばは2種類から選ぶ。「福井ならおろしそばだよね」と言ったら店の女性が嬉しそうに頷いた。

「ありそ亭ってどんな意味?」と相方に聞かれた。「ありそでなさそうないい店だからでしょう」と笑わせた後で、コース名の荒磯に「ありそ」とふり仮名がついていることを教えた。ありそ亭の本店は福井県三国温泉の荒磯(ありそ)亭で、約600年前に中国から伝わった名物裂(めいぶつきれ)の文様の一つ、荒磯緞子(ありそどんす)から名付けられたとのこと。座席にも荒磯緞子のクッションが置かれている。これに合わせて店造りをしたようにも思える。東京に居ることを忘れさせてくれるようないい雰囲気だった。

冬の主役はもちろん越前かにである。ありそ亭で食べるか、福井の荒磯亭本店(旅館)で食べるか。冬が待ち遠しくなった。


ありそ亭
東京都港区南青山5-4-41 グラッセリア青山1F
03-5466-5820
http://www.arisotei.co.jp

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2008年08月01日

[酉十郎](渋谷)

水炊きを安く食べられるお店


スペイン坂近くの渋谷は若者で溢れていた。人混みを見ているうちに、入れる店があるかどうか焦ってきた。5分ほど歩き、「美味しくて、リーズナブルで、大人の店」の条件に合いそうな店を見つけた。名前からして子供が来そうにない店だ。

階段を上がり、店に入って予想以上に閑散としているのに驚いた。意外に広い店内に先客は1組だけ。「今週から会社員は夏休みにはいったのでしょう」と店員はのん気だ。焼き鳥でも食べようと思って入ったが、お奨めは水炊きとのこと。冷房が効いた店内なら熱い鍋も問題ない。

お通し、とりわさ、茶豆

鍋を始める前に鳥皮のお通しだけでは寂しいので、とりわさと茶豆を頼んだ。鳥皮と茶豆はよく冷えていた。冷蔵庫で出番を待っていたようだ。半分食べたところで鳥皮は鍋に入れることに決めた。とりわさも余ったら鍋行きと決めていたが、なかなかいい味だったので食べつくした。

水炊き

大山地鶏を8時間煮込んで作ったというスープは近くの「華善」よりも濃厚に見えた。コラーゲンを鍋に入れると瞬く間にスープに溶け込んだ。スープに京都の黒七味を入れるだけで美味しく飲める。塩味がついているようだ。

具は華善より貧弱だ。華善では女性店員が鶏のつくねを目の前で作ってくれるなど上々のサービスだったが、酉十郎では期待を裏切られた。華善の3分の2の値段では具材の質量と共にサービスが劣っても仕方がないかもしれない。

最後に雑炊用のご飯を貰った。女性店員が水洗いしたご飯と生卵をテーブルに置いて無言で去って行った。こんな時、女性が居たら料理上手をアピールできるチャンスだが、その役目は銀髪に回ってきた。上手に出来て自画自賛だったが、喜ぶべきか悲しむべきか。

勘定をする際に「鍋はいかがでしたか?」と店長らしき男が笑顔で聞いた。「美味しかったよ」と答えたものの、未だに満席には程遠い店内にもかかわらず、手持ち無沙汰そうに立っている店員への不満は飲み込んだ。

送り際に見せた店員たちの笑顔は善人そのもの。華善のようにコンサルタント会社に運営委託すれば、見違えるような店になるに違いない。サービスの何たるかを学べば、笑顔はもっと輝くだろう。客が喜べば、アルバイトだって仕事が楽しくなるに違いない。

酉十郎
東京都渋谷区宇多川町12-7 エメラルドビル2F
03-3464-1016

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2008年07月25日

[七福](渋谷)

渋谷で人気の広島お好み焼き


暑い!陽が落ちても暑い!こんな時は店を選ぶ気力も湧いて来ない。とにかくビールが飲みたいと思ったところにお好み焼きの看板を見つけた。神様はよく分かってらっしゃる。ビールにピッタリじゃないか。

小さな店だ。2人掛けの小さなテーブルに一度は座った。右隣の女性二人とはメニューで壁を作っているだけ。お好み焼きで口を膨らませては、水で腹に流し込んでいる左隣の若い男二人を見ると胸焼けがする。カウンターに移動した。やっぱりここがいい。

広島菜、とんぺい焼き

座るなりビールを頼んだ。そして広島菜と無造作に告げる。いかにも広島通に見えるじゃないか。続けて「広島出身なの?」と目の前の料理人(店主?)にたたみかける。「友達が…」語尾はよく聞こえなかった。大した問題ではない。ビールをグイッとやる方が大事だ。もう一度グイッ!。落ち着いたところでとんぺい焼きが出来るのを見詰める。鉄板とコテが奏でる金属音が楽しい。

餃子、牛すじ煮込み

自家製餃子の調理が最高に面白かった。多分冷凍と思われる餃子を鉄板に並べる。その上に被せられた蓋をちょっと開けて何と氷を放り込む。水が鉄板に広がらない工夫だろう。勢いよく蒸気が上がる。にんにくが効いた男性的な餃子だった。
自慢の牛すじも悪くない。脂身が多いがコラーゲンと言えば女性も喜ぶ。

店はほぼ満席になった。酒のつまみを頼んでいるのは銀髪たちぐらいで、殆どの人はすぐにお好み焼きを食べたいようだ。鉄板上にいくつもお好み焼きのベースができる。中に放り込む具を見ながら銀髪のところに来るお好み焼きを推測する。あれだと決めたものが他のテーブルに行くとがっかりする。海老もいかもチーズも入っていない、豚肉だけのシンプルなものが我々の頼んだものだ。最後に一枚だけ残った。間違いないと思っても目の前に置かれるとホッとする。焦らされるとさすがに美味しい。

残念ながら本場広島の人気店よりは味が落ちる。しかし料理人と助手のコンビネーションが素晴らしくて感激した。一生懸命働く姿は見ていて本当に楽しい。鉄板をきれいにする作業すら絵になる。カウンターに座って必見の技である。

楽しくて安くて良い夕食だった。外の熱気は少し収まり、夜風が気持ちよかった。


七福
東京都渋谷区道玄坂2-25-5 島田ビル2F
03-3463-0456

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (2) | トラックバック

2008年07月09日

[華善](渋谷)

リーズナブルに食べる華味鳥


渋谷を歩いていたら「華味鳥使用」の看板に目が止まった。銘柄鳥の博多華味鳥を使う水炊き屋は、東京では銀座の直営店「華味鳥」だけだと思っていた。ふらふらと看板につられて店に入った。

元気に、丁寧に、感じよく、若い店員に迎えられた。店内に客はまばらだがほぼ予約で一杯とのこと。何とか席を確保して早速「銀座の華味鳥と関係あるの?」と謎解きに入った。案の定、系列店とのこと。しかしコース料理(6,000円~)を頼まなければならない銀座に比べると、単品でもOKでお手頃値段と嬉しい店である。

お通し

お通しは酢もつなど水炊き料理の定番品。2品で500円とは良心的だ。鍋が来るまでもう一品あれば足りる。

唐揚げハーフ

メニューには銀座華味鳥にはない単品料理がたくさんある。唐揚げは予想と違った形で出てきた。鉄板をテーブルに置くなり店員が鳥を切り分けようとするので慌てて制してパチリ。キャベツの下には卵が潜んでいた。卵に鳥をつけても美味しいが、キャベツと混ぜ合わせて食べるのが子供の頃から大好き。大衆店っぽくていいなー

水炊き

コラーゲンタップリのスープは博多も銀座も渋谷も変わらない。若い女性店員が食べ方を説明してくれる。「最初はスープだけ飲んでください。塩とねぎを入れて…」銀髪の方がよほど流暢に語れるが、我慢我慢。終わるまでちゃんと聞いてあげた。ハイ、よく出来ました!2杯目からは自分で作る。胡椒を入れると格段と飲み易くなる。

今度は正肉、レバー、心臓を、そしてコネコネして挽肉を鍋に入れてくれる。野菜と共に浮かぶのはコラーゲンたっぷりのスープの塊。殆ど溶けたところで混ぜようとしたら、相方に止められた。薄まる前にお腹に入れると言う。女性はコラーゲンと聞くと目の色が変わる。

最後にちゃんぽん麺を食べて大満足。唐揚げが650円、鍋が5,900円(2人前)、これだけで充分だ。華味鳥よりはるかに安く済んだ。店員もこちらの方がきびきびとしてよく働く。日本橋本町、新宿、赤坂にも店があるのでこれからは華善にしようと思った。

店を出たところで店長が追いかけてきて名刺をくれた。後でよく見るとマウントウィナーズ株式会社(http://www.mtwinners.jp)とあり、渋谷と赤坂の統括マネジャーとのこと。どうやらこの会社が運営を任されているようだ。ホテル業界ではよくある方式だが、飲食業も同様なシステムがあるとは知らなかった。店員教育が行き届いているはずだ。

誰がやっていようが気持ちよく食事ができればそれでいい。渋谷の華善には満足した。

博多華善 
東京都渋谷区宇田川町35-4 オークヴィレッジ2F
03-5784-3787
http://www.hanamidori.net/hanazen/index.php

投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (1) | トラックバック

2008年06月23日

[トゥッカーノ](渋谷)

ブラジル移住100周年にブラジル料理


ブラジルのイメージはサッカーとリオのカーニバルぐらいしかない人が多いだろう。皇太子がブラジルの移住100年の式典に赴き、新聞でブラジル特集が掲載されてもなお、関心を持つ人は少ない。銀髪も似たようなものだが、食べ物には興味が湧く。

ブラジル料理の代名詞みたいになっているシュラスコを以前から食べたいと思っていた。ようやく念願がかなった日の翌日にブラジル移住100周年の記事を見た。何かに導かれたようで不思議な気分になった。ドラマなら都合が良すぎる設定と馬鹿にするところだ。

店は大勢の若者でほぼ一杯だった。彼らは2時間4,000円の食べ放題を選んでいる。飲み放題もつけているかもしれない。我々は90分3,000円と飲み物を頼み、料理を取るために席を立った。シュラスコを乗せてもらうために皿の一部を空けておく。

席に戻るとすぐに大串を持って店員がやってきた。丸ごとの肉をナイフで削り取り皿に乗せる。食べ終わった頃に別の店員がソーセージや内臓肉の串を抱えてくる。シュラスコは牛、豚、鶏、ソーセージなど10種類以上ある。オーストラリア産などの安い輸入肉ではあるが、じっくりと焼かれて思ったよりジューシーで美味い。

食い飽きたところでショーが始まった。若い男たちの目は踊り子の大きな胸に釘付けになっている。女性連れの男の目はさとられないように彷徨っては目標点に向かう。

ショーが終わったら再び店員が大串を持って客の間を歩く。腹一杯なのに食べてしまう不思議。最後にやってきたパイナップルの丸焼きには驚いた。
隣のテーブルの女性3人は2時間コースのようで気合が入っている。「私は太る体質だから」と言うタイプの人たちに見える。デザートの別腹も大きいに違いない。

銀髪の祖父母はハワイに移住し、再び日本の土を踏むことはなかった。学生のとき、ブラジル移民を描いた石川達三の第一回芥川賞受賞作「蒼氓」を読んで、他人事と思えず感銘を受けた。苦心惨憺した祖父母の孫は日本でブラジル料理など食べ歩きにうつつを抜かして居る。

最近のブラジルなど新興国の急成長振りを見ていると、日本の平和ボケが心配になってくる。もちろん銀髪も含めての話だが…

トゥッカーノ
東京都渋谷区道玄坂2-23-12 渋谷フォンティスB1
03-5784-2661


投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (0) | トラックバック

2008年06月16日

[ヴィロン](渋谷)

とにかくフランスパンが美味しい


「パン屋が経営するフランス料理屋」程度の予備知識を持って行った。渋谷東急百貨店本店の向かいにあるパン屋は思ったより大きく立派だ。
店に並ぶパンやケーキを横目に右隅にある階段を上った。気取った高級フレンチではなさそうで良かった。

ベテランの味わいとフレンドリーな雰囲気を身にまとった店員と何を食べるか相談した。「うちは一皿の量が多いですよ」と言う巨躯を見ると、さもありなんと思える。

バケット・レトロドール

「パンを食べすぎなければ」という条件で3品を頼むのを許してもらった。確かにバケットはいつも食べるフランスパンよりかなり美味しい。忠告を守ってゆっくり食べた。

ホタテとサマートリュフ

秋のトリュフほど香りは強くないが、安価なので厚めのスライスで食べられるのがいい。ホタテやジャガイモとうまく調和している。

自家製スモークサーモン

ノルウェー産の鮭を使った自家製スモークサーモンは生のように色鮮やかだ。

松坂ポーク・4種の料理

メインは店員のお奨めに従って一品を分け合って食べた。松坂牛はあまりにも有名だが、豚もあるとは知らなかった。
料理はどれもフランスの田舎のレストランで食べるような素朴なものばかり。忠告された通り量が多くて田舎料理的である。グラスワインも数種類揃えていてご機嫌だ。

もっとも、どの料理もバケットにはかなわない。デザートも食べずに1階のパン屋に向かった。「遅くなると売り切れますよ」とアドバイスしてくれた店員は2階の売り上げを減らした。バケットを手に入れることが出来てホッとした。

バケット・レトロドールはパリ市主催バケットコンクールで10年間に7回も優勝した名品。ヴィロンではフランスのヴィロン社と独占契約した100%フランス産の小麦粉・レトロドールを使っている。日本で食べることが出来るのは渋谷の本店と丸の内の2店だけとのこと。

買ったバケットをお土産にして友人にあげた。その場でちぎって食べて、あまりに喜ぶのでまた買いに行かなければならなくなってしまった。嬉しいような悲しいような…

ブラッスリー ヴィロン
東京都渋谷区宇田川町33-8 塚田ビル2F
03-5438-1776


投稿者 銀髪 : 固定リンク | コメント (1) | トラックバック

2008年06月04日

[串亭](代々木)

代々木を忘れてもらっては困る


渋谷→原宿→新宿。料理屋を探すとき何故か代々木は飛ばしてしまう。串亭の住所は渋谷区代々木なのに、新宿代々木店と新宿の名前が入って独り立ちできない。可愛そうな代々木さんだ。

代々木駅を降りて西にしばらく歩くと左手に串亭が見える。カウンターは余裕ある席の配置で心地よい。代々木の立地のなせるわざか。女性も好みそうなきれいな店だ。奥にグループ向けのテーブル席がある。接客係の男性店員の応対が素晴らしい。オーナーではないかと勘違いするほどだった。

お通し(野菜スティック、まめあじ煮こごり)

他の串揚げ屋と同様に、順番に揚げてもらってお腹が一杯になったところでストップする。最初のアスパラの大きさにびっくりした。お通しとアスパラでかなりお腹が膨らむ。

アスパラ

嫌いなものと特に食べたい物はスタート前に申告する。嫌いなものはないので、食べたいものフォアグラ、蓮根肉詰、稚鮎を指定した。フォアグラと稚鮎は280円の高級品。カレー味の蓮根肉詰は安い230円。串揚げの値段は原則2種類。

フォアグラ、蓮根肉詰、稚鮎

フォアグラのフライは初めて食べた。ソテーが一番なのは変わりないが、これも悪くない。稚鮎のフライも初めて。腹の苦味は天ぷらや塩焼きと変わらない。

ほたて、えびしそ、きす、子持ち(ししゃも)こんにゃく、いか、ささにら(鶏ササミとにら)、さわら大根
2串ずつ、食べ終わる頃合をみはからって出て来るので、思った以上に食べた。新宿の立吉や